クメール王朝おうちょう

クメール帝国ていこく

កម្វុជទេឝ
ख्मेर साम्राज्य

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802年ねん - 1431年ねん

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（国旗こっき）

900年ねん頃ごろのクメール王朝おうちょうの版図はんと（緑みどり）

クメール王朝おうちょう（クメールおうちょう、アンコール王朝おうちょうとも）は、9世紀せいきから15世紀せいきまで東南とうなんアジアに存在そんざいしていた王国おうこくで、現在げんざいのカンボジアのもととなった国くにであり、これより以前いぜんにあったチェンラ王国おうこく（真ま臘）の流ながれを受うけ継つぐクメール人じんの王国おうこくである。

歴史れきし

802年ねん頃ころ、ジャヤーヴァルマン2世せい王おうがシャイレーンドラ朝あさから解放かいほうし、プノン・クーレン丘陵きゅうりょうで即位そくいした。これがクメール王朝おうちょうの始はじまりである。王おう都とはハリハラーラヤ。

889年ねん、ヤショーヴァルマン1世せいがヤショーダラプラに遷都せんと。

928年ねんから944年ねんの期間きかん、ジャヤーヴァルマン4世せいの時代じだいに一時いちじチョック・ガルギャーに遷都せんとしていた。

950年ねん頃ころ、スーリヤヴァルマン1世せい王おうがラヴォー王国おうこくを占領せんりょうした。1010年ねんから約やく十じゅう年間ねんかん、ハリプンチャイ王国おうこくがラヴォー王国おうこくに援軍えんぐんを送おくり、ラヴォー王国おうこくを再ふたたびモン族ぞく勢力せいりょく下かに取とり戻もどそうとクメール王朝おうちょうと何なん度ども争あらそったが、マレまれー半島はんとうのナコーンシータンマラートのクメール人じんの王おうが船ふねでクメール王朝おうちょうに援軍えんぐんを派遣はけんしたことによりハリプンチャイ王国おうこく軍ぐんは撤退てったいした。1023年ねんにもクメール軍ぐんはハリプンチャイ王国おうこくのラムプーンを攻撃こうげきした。

1113年ねん、スーリヤヴァルマン2世せいが、西にし隣となりのチャオプラヤー川がわデルタのシャム人じんやモン人じん、南隣みなみどなりのチャンパ王国おうこくや、東ひがし隣となりと戦たたかい、王国おうこくの範囲はんいは、タイ中部ちゅうぶ、マレまれー半島はんとう、ベトナム南部なんぶにおよんだ。彼かれは寺院じいん建築けんちくに熱心ねっしんで、アンコール遺跡いせきのアンコール・ワット、トマノン、バンテアイ・サムレ、およびピマーイ遺跡いせきなどのヒンドゥー教きょう寺院じいんを建築けんちくした。

1177年ねん、チャンパ王国おうこくの大軍たいぐんが王おう都みやこヤショーダラプラを破壊はかいした。1181年ねんにはジャヤーヴァルマン7世せいがチャンパ王国おうこくに徹底てってい抗戦こうせんして王おう都みやこヤショーダラプラを奪還だっかんし、王おうとして即位そくい。1190年ねんにはチャンパ王国おうこくを降伏ごうぶくさせた。12世紀せいきから13世紀せいきにかけて、クメール王朝おうちょうはヴィジャヤ王朝おうちょうともしばしば戦争せんそうを行おこなった。一時いちじはヴィジャヤ王朝おうちょうを占領せんりょうしたこともあり、アンコール遺跡いせきにはチャンパ人じん兵士へいしの浮彫うきぼりが残のこされていることが知しられている。12世紀せいき末まつ、ジャヤーヴァルマン7世せいの時代じだいに最盛さいせい期きを迎むかえ、現在げんざいのタイ東北とうほく部ぶ、ラオス、およびベトナムのそれぞれの一部いちぶをも領有りょうゆうしていた。ジャヤーヴァルマン7世せいはそれまでの王おうが掲かかげていたヒンドゥー教きょうではなく、仏教ぶっきょうを信仰しんこうし、アンコール・トム（ノーコー・トム）を始はじめとする一連いちれんの仏教ぶっきょう寺院じいんを建立こんりゅうした。また、灌漑かんがい設備せつびを建設けんせつして農業のうぎょうの振興しんこうをはかり、強大きょうだいな勢力せいりょくとなった。

ジャヤーヴァルマン7世せいが死去しきょして激はげしい後継こうけい者しゃ争あらそいが行おこなわれた結果けっか、クメール王国おうこくは弱体じゃくたい化かし、1238年ねんにスコータイ王国おうこく、1259年ねんにラーンナー王国おうこくが独立どくりつした。1283年ねんにクビライのモンゴル帝国ていこくが侵攻しんこう。ジャヤーヴァルマン8世せいは、1285年ねんと1292年ねんに元朝がんちょうに朝貢ちょうこうした。宗教しゅうきょう的てきには、13世紀せいきに上座かみざ部ぶ仏教ぶっきょうがインドシナを掌握しょうあくするまで、ヒンドゥー教きょうや大乗だいじょう仏教ぶっきょうの混まじった宗教しゅうきょうが信仰しんこうされていた。クメール王朝おうちょうは寺院じいん建築けんちくで莫大ばくだいな国費こくひを費ついやした上うえ、宗教しゅうきょうをめぐる政争せいそうで次第しだいに国力こくりょくが衰おとろえていった。クメール王朝おうちょうでは、王おうは即位そくいすると新あらたな寺院じいんを作つくるものとされていたことから、アンコール・ワットの周囲しゅういには千せん以上いじょうにもおよぶ遺跡いせきが残のこっている。ヒンドゥー教徒きょうとのジャヤーヴァルマン8世せいの治世ちせいに廃はい仏ふつ事件じけんが起おこり、ヒンドゥー教きょうに由来ゆらいする題材だいざいに彫ほり直なおされた。1295年ねんに仏教徒ぶっきょうとのインドラヴァルマン3世せいが8世せいを殺害さつがいし、王位おういに就ついた。

1351年ねんにアユタヤ王朝おうちょうが近隣きんりんのタイで建国けんこくされた。1353年ねん、アンコール・トムへ留学りゅうがくしていたファー・グムを支援しえんし、ラーンサーン王国おうこくが建国けんこくされた。1378年ねん、スコータイ王国おうこくがアユタヤ王朝おうちょうに征服せいふくされた。

14世紀せいき後半こうはんからアユタヤ王朝おうちょうが勃興ぼっこうし、アユタヤ王朝おうちょうとの戦たたかいによって国力こくりょくは疲弊ひへい。1431年ねん、アユタヤ王朝おうちょうが侵攻しんこうし、クメール帝国ていこくの首都しゅとアンコール・トムが陥落かんらくした。

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