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シャーロック・ホームズシリーズ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
シャーロック・ホームズの帽子ぼうしとパイプとむしメガネ

シャーロック・ホームズシリーズえい: Sherlock Holmes)は、小説しょうせつアーサー・コナン・ドイル作品さくひんで、シャーロック・ホームズと、友人ゆうじんジョン・H・ワトスン、またはジョン・H・ワトソンの冒険ぼうけん小説しょうせつ要素ようそふく推理すいり小説しょうせつである。

1887ねんから1927ねんにかけて、60へん長編ちょうへん4、短編たんぺん56)が発表はっぴょうされた。長編ちょうへんとして発表はっぴょうしただい1さくだい2さく人気にんきなかったが、イギリス月刊げっかん小説しょうせつストランド・マガジン」に依頼いらいされ、短編たんぺん連載れんさいしたところ大変たいへん人気にんきとなった。それ以降いこう作品さくひんはすべて同誌どうし発表はっぴょうされた。

物語ものがたり基本きほんてき事件じけん当事とうじしゃ、あるいは捜査そうさまった警察けいさつがホームズにたすけをもとたずねてることではじまる。ホームズが現場げんば調査ちょうさき、警察けいさつ見過みすごした証拠しょうこ発見はっけん推理すいりはたらかせて事件じけんなぞ[注釈ちゅうしゃく 1]物語ものがたりわる。ほとんどの作品さくひんがワトスンによる事件じけん記録きろく、というかたちかれている。変人へんじん探偵たんてい常識じょうしきじんをコンビにして相棒あいぼう物語ものがたりとするスタイルは、「史上しじょうはつ推理すいり小説しょうせつ」といわれる『モルグがい殺人さつじん』(エドガー・アラン・ポー1841ねん)を踏襲とうしゅうしている。

作品さくひんリスト[編集へんしゅう]

せいてん外典げてん[編集へんしゅう]

コナン・ドイルがいた60の長短ちょうたんへんは、熱狂ねっきょうてきなファン(シャーロキアン)から聖書せいしょになぞらえて「せいてん (Canon)」「聖典せいてん」「年代ねんだい(サーガ)」などとばれる[1][2][3][4]。このCanonは、コナン・ドイル (Conan Doyle)のアナグラムでもある[5]。「せいてん」にたいし、聖書せいしょ同様どうように「外典げてん (Apocrypha)」「けい外典げてん」「にせてん」などとばれる作品さくひんぐんがある[6]。Apocryphaについては定義ていぎれがあり、ホームズに関連かんれんしたパロディパスティーシュすべてを「外典げてん」とぶこともあれば、ドイル自身じしんによるホームズのパロディなどに限定げんていして「けい外典げてん」とするせつ[7]、「聖典せいてん」で言及げんきゅうされたものの執筆しっぴつされていない事件じけん記録きろくかたられざる事件じけん)を「にせてん」とするせつ[8]、「外典げてん」をドイルの執筆しっぴつした「戯曲ぎきょく芝居しばい台本だいほん)」「ドイル自身じしんによるパロディ」「ホームズが脇役わきやく登場とうじょうする作品さくひん」のさん種類しゅるい大別たいべつするせつ[9]などがある。

シリーズのほとんどの作品さくひんがワトスンの一人称いちにんしょう記述きじゅつされているが、「最後さいご挨拶あいさつ」と「マザリンの宝石ほうせき」は三人称さんにんしょう、「白面しらふ兵士へいし」と「ライオンのたてがみ」はホームズの一人称いちにんしょう記述きじゅつされている。「グロリア・スコットごう事件じけん」と「マスグレーヴ儀式ぎしき」は、ホームズがワトスンと以前いぜん体験たいけんかたってかせるという体裁ていさいをとり、実質じっしつホームズの一人称いちにんしょうでの記述きじゅつになっている。また『緋色ひいろ研究けんきゅう』と『恐怖きょうふたに』の後半こうはんに、かなりなが三人称さんにんしょう過去かこ出来事できごとかたった部分ぶぶんがある。

せいてん[編集へんしゅう]

以下いか邦題ほうだい新潮しんちょう文庫ぶんこはんのものである。TVされた作品さくひんなど、ことなる邦題ほうだい多数たすう存在そんざいし、原典げんてん直訳ちょくやくとはまったちが内容ないようそくした題名だいめいてられているものもある。かっこないは、それらのうちおおきくことなっているものである。 最後さいご数字すうじ事件じけんとき系列けいれつ順番じゅんばん(とき系列けいれつじゅん収録しゅうろくされている[10]ちくま文庫ぶんこばん[11][12][13][14][15][16][17][18][19][20])である。

長編ちょうへん[編集へんしゅう]

たん編集へんしゅう[編集へんしゅう]

The Adventures of Sherlock Holmes - シャーロック・ホームズの冒険ぼうけん
The Memoirs of Sherlock Holmes - シャーロック・ホームズのおも(シャーロック・ホームズの回想かいそう
The Return of Sherlock Holmes - シャーロック・ホームズの帰還きかん(シャーロック・ホームズの生還せいかん、シャーロック・ホームズの復活ふっかつ、シャーロック・ホームズかえる)
His Last Bow - シャーロック・ホームズ最後さいご挨拶あいさつ
The Case-Book of Sherlock Holmes - シャーロック・ホームズの事件じけん簿

外典げてん[編集へんしゅう]

ホームズの名前なまえてこないが、かれらしき人物じんぶつ登場とうじょうするドイル作品さくひん
ドイル自身じしんによるホームズもののパロディ
ドイルのによる戯曲ぎきょく
ドイルのによらないホームズ作品さくひん
ドイルのによらないホームズ作品さくひん(コナン・ドイル財団ざいだん公認こうにん
  • The House of Silk - きぬいえアンソニー・ホロヴィッツさく
  • Moriarty - モリアーティ(アンソニー・ホロヴィッツさく
  • The House at Baker Street - ベイカーがいおんなたち(ミシェル・バークビイさく
  • The Women of Baker Street - ベイカーがいおんなたちと幽霊ゆうれい少年しょうねんだん(ミシェル・バークビイさく

おも登場とうじょう人物じんぶつ[編集へんしゅう]

ダラム大学だいがくになっているダラムじょう

日本にっぽんでの出版しゅっぱん[編集へんしゅう]

前史ぜんし[編集へんしゅう]

日本にっぽん英語えいごけん以外いがいで、もっともはやくホームズものが紹介しょうかいされたくにの1つである。

明治めいじ27ねん1894ねん)の雑誌ざっし日本人にっぽんじん』1がつごうには、すでに「乞食こじき道楽どうらく」のわけだいたん編集へんしゅうである『シャーロック・ホームズの冒険ぼうけん』の「くちびるがったおとこ」が紹介しょうかいされている。訳者やくしゃめい記載きさいされていないが、これが現在げんざい確認かくにんできる範囲はんい一番いちばんふる紹介しょうかいである。いで明治めいじ31ねん1898ねん)9がつ7にちから同年どうねん9がつ17にちにかけ、とくとみ蘆花ろか翻案ほんあんで「秘密ひみつ条約じょうやく」が連載れんさいされている。これは「海軍かいぐん条約じょうやく」の紹介しょうかいである。

長編ちょうへん紹介しょうかい明治めいじ32ねん1899ねん)には「しみかべ」の邦題ほうだいで、毎日新聞まいにちしんぶんに『緋色ひいろ研究けんきゅう』が連載れんさいされている。ホームズは本間ほんま、ワトソンは和田わだ日本人にっぽんじんにされ、舞台ぶたいはベルリンにえられた(翻訳ほんやくしゃは「無名氏むめいし」とされ、だれであったかはしょう)。

どう明治めいじ32ねん1899ねん)には水田みずた南陽なんよう南陽なんよう外史がいし)が『シャーロック・ホームズの冒険ぼうけん』のぜん12作品さくひんを『不思議ふしぎ探偵たんてい』のそうだい中央ちゅうおう新聞しんぶん翻訳ほんやく連載れんさいしている[21]外遊がいゆうしたさいにホームズものの人気にんききつけ、帰国きこくにこれをやくしたという。『冒険ぼうけん』が1892ねん出版しゅっぱんされたので、わずか7ねんまれたことになる。「まだらのひも」を「毒蛇どくへび秘密ひみつ」としてしまうなど、題名だいめいでネタをってしまっているれいもあるが、「赤毛あかげ組合くみあい」を「禿頭はげあたま倶楽部くらぶ」とした当時とうじ日本人にっぽんじん馴染なじみやすく改変かいへんおこなったれいもある。明治めいじ末期まっき(1907ねんあたりから続々ぞくぞく作品さくひん刊行かんこうされはじめた。

明治めいじ紹介しょうかいは、当時とうじ日本人にっぽんじんおおくにはえいべい人名じんめい地名ちめいあるいは文物ぶんぶつになじみがなかったので、翻訳ほんやくというよりも翻案ほんあんあるいは再話さいわというべきものがおおい。舞台ぶたいをイギリスから日本にっぽんに、人名じんめい堀田ほった和田わだになど、わかりやすい人名じんめいえている。また、英語えいご教材きょうざいとしてもあつかわれており、明治めいじ40ねん(1907ねん)4がつには佐川さがわ春水しゅんすい訳註やくちゅう銀行ぎんこう盗賊とうぞく』(けんぶんしゃ)と訳註やくちゅうしょている。そのも、色々いろいろ訳註やくちゅうしゃ色々いろいろ出版しゅっぱんしゃから短編たんぺんの1さくあるいはすうさく訳註やくちゅうしょ刊行かんこうしている。

大正たいしょう昭和しょうわ戦前せんぜん戦中せんちゅう[編集へんしゅう]

たん編集へんしゅうとして原書げんしょいちさつをまとめて紹介しょうかいしたものは、大正たいしょう4ねん(1915ねん)11月の『探偵たんていおう蛇石へびいし博士はかせ矢野やのにじじょうやく嚆矢こうしであるが、これは翻訳ほんやくというより翻案ほんあんというべきものである。その大正たいしょう5ねん(1916ねん)には、加藤朝鳥かとうちょうちょうやく『シャーロック・ホルムス』だいいちへんからだいさんへんで『冒険ぼうけん』のしょさくがすべてやくされている。大正たいしょう12ねんから刊行かんこうされた紅玉こうぎょくしゃの「万国ばんこく怪奇かいき探偵たんてい叢書そうしょ」には、『深紅しんく一糸いっし』(「緋色ひいろ研究けんきゅう」)、『ホルムスのおも』、『よっつの暗号あんごう』(「よっつの署名しょめい」)、『地獄じごく』(恐怖きょうふたに)、『ホルムスの再生さいせい』(「帰還きかん」)、『食堂しょくどう殺人さつじん』(「最後さいご挨拶あいさつ」)と刊行かんこうされているが、たん編集へんしゅうわけ全編ぜんぺんわけではなく割愛かつあいされたさくもある。紅玉こうぎょくしゃはそのあらためて、「紅玉こうぎょくしゃ英文えいぶん全訳ぜんやく叢書そうしょ」として『メモアズ・オブ・シャロック・ホルムス』、『リタアン・オブ・シャロック・ホルムス』、『アドベンチャアズ・オブ・シャーロック・ホルムス』、『サイン・オブ・フヲア』、『スタデイ・イン・スカアレット』を刊行かんこうしている、書名しょめいはすべて原題げんだいのカタカナきだが内容ないよう訳書やくしょである。

昭和しょうわ5ねん平凡社へいぼんしゃ世界せかい探偵たんてい小説しょうせつ全集ぜんしゅう」のなかだい1かんからだい6かんとして江戸川えどがわ乱歩らんぽが『恐怖きょうふたに・妖犬』『シャーロック・ホームズの冒険ぼうけん』を、三上みかみ於菟吉おときちが『シャーロック・ホームズの記憶きおく』『シャーロック・ホームズの帰還きかん』を、あずまけんが『あるるグロテスク』を、延原えんばらけんが『シャーロック・ホームズの事件じけん簿』を担当たんとうしている。昭和しょうわ11ねん~13ねんには、菊池きくち武一たけいちわけホームズの冒険ぼうけん』、『ホームズの回想かいそう』、『ホームズの帰還きかん』が岩波いわなみ文庫ぶんこ刊行かんこう戦後せんご改版かいはん)された。平凡社へいぼんしゃばんたん編集へんしゅうには、原書げんしょにありながらやくされていないさくがあるし、訳者やくしゃとして名前なまえをあげているひとかならずしも自身じしんやくしたわけではなく、乱歩らんぽなどすべてだいやくであると後年こうねん自身じしん述懐じゅっかいしている。また岩波いわなみ文庫ぶんこばんもやはり作品さくひん選択せんたくおこなわれている。

ぜん作品さくひん原書げんしょしたがってわけ出版しゅっぱんされたのは、昭和しょうわ6ねん(1931ねん)から昭和しょうわ8ねん刊行かんこう改造かいぞうしゃばん世界せかい文学ぶんがく全集ぜんしゅう・ドイル全集ぜんしゅう』(ぜん8かん)が最初さいしょである。このとき『シャーロック・ホームズの事件じけん簿刊行かんこうにつき、著者ちょしゃドイルの許可きょかられ翻訳ほんやくけん成立せいりつ、ホームズ作品さくひんちゅうこのいちさつのみわけ出版しゅっぱんできる出版しゅっぱんしゃ長年ながねんかぎられた。また(訳者やくしゃ一人ひとり延原えんばらけんは、大正たいしょう末期まっきからドイル作品さくひんやくし、昭和しょうわ6ねんには『ドイル全集ぜんしゅう』を刊行かんこう開始かいしした。

おもなシリーズ出版しゅっぱん[編集へんしゅう]

新潮しんちょう文庫ぶんこばん[編集へんしゅう]

戦前せんぜんからドイル翻訳ほんやくがけていた延原えんばらが、戦後せんごあらたにみ、1951ねん月曜げつよう書房しょぼうから「シャーロック・ホームズ全集ぜんしゅう」を刊行かんこう開始かいし翌年よくねんぜん13かん完結かんけつ日本にっぽんはつぜん60へん翻訳ほんやく個人こじん全訳ぜんやくげた。月曜げつよう書房しょぼうばんには「もとむるおとこ」が収載しゅうさいされているが、のちにドイルのさくではないことがわかったので、下記かき作品さくひんしゅうには収録しゅうろくされていない。

新潮しんちょう文庫ぶんこは、1953ねん3がつに『シャーロック・ホームズのおも』より刊行かんこうはじまった。
53ねんに『シャーロック・ホームズの冒険ぼうけん』、『どう帰還きかん』、『どう事件じけん簿』のかくたん編集へんしゅう、『緋色ひいろ研究けんきゅう』、『恐怖きょうふたに』、『よっつの署名しょめい』のかく長編ちょうへんを、54ねんに『バスカヴィルいぬ』を、55ねんに『シャーロック・ホームズの最後さいご挨拶あいさつ』を刊行かんこうした。
文庫ぶんこばんは、ページすう制約せいやくのため短編たんぺんしゅうからけい8へん割愛かつあいされており、55ねん9がつに、その8へん収録しゅうろくした日本にっぽん独自どくじたん編集へんしゅう『シャーロック・ホームズの叡智えいち』を刊行かんこう日本にっぽんはつ文庫ぶんこばん「ホームズ全集ぜんしゅうぜん10かん完結かんけつ。なお挿絵さしえはない。延原のぶはらやくは、文庫ぶんこ以外いがいべつ新潮社しんちょうしゃで「全集ぜんしゅうぜん6かん刊行かんこうした。

前史ぜんしでもべたが、延原えんばら戦前せんぜんからドイル作品さくひん主要しゅよう訳者やくしゃで、わけちょ戦前せんぜん、すでに一部いちぶ文庫ぶんこされていた。
延原えんばら全集ぜんしゅう完結かんけつも、ホームズ作品さくひん以外いがいのドイル作品さくひん翻訳ほんやく、57ねんから『ドイル傑作けっさくしゅう』を刊行かんこう。58ねん、60ねん、61ねんまでにぜん7しゅう傑作けっさくしゅうやくした。1965ねんに『わがおも冒険ぼうけん-コナン・ドイル自伝じでん』(1994ねん限定げんてい復刊ふっかん)をやくしている。
新潮しんちょう文庫ぶんこでは、延原えんばらによる戦前せんぜんからのドイル翻訳ほんやく集成しゅうせいとして、ドイル作品さくひんぐんそろえられていたが、ホームズ作品さくひんと『ドイル傑作けっさくしゅう』(7かんちゅうの3かんぜん20短編たんぺん以外いがいは、とししなきりとなった。

1977ねん延原えんばら没後ぼつごも、順調じゅんちょうはんかさねていたが、90年代ねんだいにリニューアル(息子むすこてんによる訳文やくぶん修正しゅうせい改版かいはん、カバーデザイン変更へんこう)した。またホームズ作品さくひんしゅう以外いがいの『ドイル傑作けっさくしゅう』(ぜん3かん)も、2006-07ねん改版かいはんしんデザインカバーとなり、重版じゅうはんされている。傑作けっさくしゅうだい1かんにはホームズシリーズの外典げてんである「えた臨時りんじ特急とっきゅう」と「時計とけいだらけのおとこ」が収録しゅうろくされている。

なお、この新潮しんちょう文庫ぶんこばん以降いこう刊行かんこうされた文庫ぶんこばん全集ぜんしゅうは、すべてオリジナルどおりのたん編集へんしゅう5さつ長編ちょうへん4さつぜん9かん刊行かんこうしたが、改版かいはん再刊さいかんばんも『叡智えいち』をふくぜん10かん構成こうせいのままである。

なお延原えんばらけん著名ちょめいなシャーロッキアン長沼ながぬま弘毅こうき記念きねんし、かく没後ぼつごかんしたしょうがあったが、1985ねんだい7かい日本にっぽんシャーロック・ホームズ大賞たいしょう」に統合とうごうされ現在げんざいまでつづいている(2023ねんだい45かい日暮ひぐらし雅通まさみち受賞じゅしょう

ハヤカワ文庫ぶんこばん[編集へんしゅう]

最初さいしょは、新書判しんしょばんハヤカワ・ミステリ通称つうしょうポケット・ミステリ、ポケミス)シリーズで、1958ねん9がつに、著名ちょめいえいべい文学ぶんがく翻訳ほんやく大久保おおくぼやくにより『シャーロック・ホームズの事件じけん簿』を刊行かんこうした。翌年よくねんどうシリーズで、『最後さいご挨拶あいさつ』を、そのつぎが63ねんで『どう復活ふっかつ』が刊行かんこうされた。
そのしばらく訳書やくしょされず、シリーズは3さくめとられたが、だい4さくは18ねんぶりとなる81ねんに『どう冒険ぼうけん』を、同年どうねんに『どう回想かいそう』も出版しゅっぱんされ、長編ちょうへんは83ねんに『緋色ひいろ研究けんきゅう』と『よっつの署名しょめい』が、84ねんに『バスカヴィルいぬ』、85ねん8がつに『恐怖きょうふたに』を刊行かんこう、シリーズ発売はつばい開始かいし以来いらいやく27ねんをかけて全訳ぜんやく完結かんけつした。

刊行かんこう再開さいかいされた1981ねんハヤカワ・ミステリ文庫ぶんこでの刊行かんこうはじまり、6月の『冒険ぼうけん』を皮切かわきりに、同年どうねんちゅうに『回想かいそう』、『復活ふっかつ』、『最後さいご挨拶あいさつ』をさい刊行かんこうした。うち『復活ふっかつ』『最後さいご挨拶あいさつ』『事件じけん簿』は文庫ぶんこようあらたにやくしなおしたものである。83ねんに『緋色ひいろ研究けんきゅう』、『よっつの署名しょめい』、84ねん『バスカヴィルいぬ』、85ねん恐怖きょうふたに』がさい刊行かんこう著作ちょさくけん関係かんけいで、文庫ぶんこばんでは刊行かんこうだった『事件じけん簿』も、開始かいし以来いらい10ねんの91ねんさい刊行かんこうそうもと推理すいり文庫ぶんこばん同時どうじに、あらたな文庫ぶんこばん全集ぜんしゅう完結かんけつした。2015ねんに『冒険ぼうけん』は(うえした)に改版かいはん刊行かんこう
かなりの年月としつきをかけ完結かんけつしたハヤカワばん全集ぜんしゅうだが、ポケミスばんぜんてんひんきり文庫ぶんこばん半数はんすう以上いじょうしなきり(2010ねん現在げんざい)になっている。

ホームズ作品さくひん以外いがいのドイル作品さくひんでは、新書判しんしょばんのハヤカワSFシリーズで、1962ねん新庄しんじょう哲夫てつおやくで『ロスト・ワールド』、63ねんに『マラコット海淵かいえん』(斉藤さいとうはくこのみやく)がており、1996ねんにハヤカワSF文庫ぶんこで、加島かしまさちづくり新訳しんやくで『うしなわれた世界せかい ロスト・ワールド』が刊行かんこうされたが、現在げんざいぜんてんひんきり早川書房はやかわしょぼうでもホームズ作品さくひん研究けんきゅうおおくのパスティーシュ作品さくひん訳書やくしょ刊行かんこうされている。とくジョン・ディクスン・カーは、三男さんなんアイドリアンと共著きょうちょでシリーズの続編ぞくへん『シャーロック・ホームズの功績こうせき』がある。

伝記でんき研究けんきゅうに、カーによる公認こうにん伝記でんき『コナン・ドイル』(大久保おおくぼ康雄やすおやく)があり、単行本たんこうぼん刊行かんこう、1993ねんにポケミスシリーズ(数少かずすくない伝記でんき)で再刊さいかん電子でんし出版しゅっぱんもある。また訳者やくしゃ日暮ひぐらし雅通まさみち『シャーロック・ホームズ・バイブル』(2022ねん)がある。

つくもと推理すいり文庫ぶんこばん[編集へんしゅう]

東京とうきょうそうもとしゃつくもと推理すいり文庫ぶんこばん1960ねんの7がつ11月にかけ阿部あべ知二ともじわけが、『冒険ぼうけん』から『最後さいごのあいさつ』までのたん編集へんしゅう4さつと『緋色ひいろ研究けんきゅう』から『恐怖きょうふたに』までの長編ちょうへん4さつけい8さつ断続だんぞくてき出版しゅっぱんされた。阿部あべによるホームズシリーズの最初さいしょ翻訳ほんやくは1958ねんむぎ書房しょぼうぎんほしごう事件じけん』である。のち河出かわで書房しょぼう世界せかい文学ぶんがく全集ぜんしゅう 決定けっていばん』が出版しゅっぱんされ、1958ねん別冊べっさつまきひとつに、阿部あべやくホームズシリーズ[22]えらばれた。阿部あべやくそうもときゅうばんは、河出かわで旧訳きゅうやくばん底本ていほん改訳かいやくおこな刊行かんこうした。しかし『事件じけん簿』のみ、著作ちょさくけん契約けいやく関係かんけいから既記ききした上出かみでかく出版しゅっぱんしゃ優先ゆうせんてき独占どくせん出版しゅっぱんけんあたえられたため、東京とうきょうそうもとしゃ資本しほんおよ交渉こうしょうけん関係かんけいで、これに参画さんかくすること出来でき[23]ゆえ阿部あべやくばんの『事件じけん簿』は未刊みかんとなった。また上述じょうじゅつした他社たしゃゆうする独占どくせん出版しゅっぱんけん失効しっこうつことなく、1973ねん阿部あべ知二ともじ病没びょうぼつしたため『事件じけん簿』は改訳かいやく出版しゅっぱん出来できなかった。

1990ねんにドイルぼつ60ねんによる著作ちょさくけん(および上述じょうじゅつ独占どくせん出版しゅっぱんけん)の失効しっこうにより、はじめもと推理すいり文庫ぶんこあらためて深町ふかまち真理子まりこによりホームズシリーズ新訳しんやくばん刊行かんこう開始かいしした。ただ当初とうしょはシリーズ全体ぜんたい新訳しんやく出版しゅっぱん意図いとはなく、上述じょうじゅつした阿部あべやくばん補完ほかんでの『事件じけん簿』の刊行かんこうのみだった。深町ふかまち自身じしんも『事件じけん簿やくにあたり、可能かのうかぎ阿部あべやくばんをはじめとする先行せんこうやくばん尊重そんちょうこころみた[24]深町ふかまちやくばんにおいて『事件じけん簿』を最初さいしょ訳本やくほんいているのは、この「阿部あべやくばん補完ほかんするための『事件じけん簿』の単独たんどく出版しゅっぱん」という経緯けいい理由りゆうによるもの[23]で、また東京とうきょうそうもとしゃ後述こうじゅつする深町ふかまち新訳しんやくばん刊行かんこうまでは深町ふかまちばん事件じけん簿』を阿部あべやくばんぞくはん[25]じゅんずる位置付いちづけだった。2010年代ねんだいに、阿部あべやく初版しょはんからやくはん世紀せいき時代じだい変化へんかわせるため、深町ふかまちによるの8さつ新訳しんやくおこなわれた、あらためて『事件じけん簿』も「阿部あべばんぞくはんさく」でなく「深町ふかまちばんホームズの新訳しんやくさく」としてあつかわれるようになった。

阿部あべ知二ともじやくばん[編集へんしゅう]

  • 訳者やくしゃ阿部あべ知二ともじ旧訳きゅうやくばんぜん8かん東京とうきょうそうもとしゃ新訳しんやくばん刊行かんこうにつきぜんてん絶版ぜっぱん
1991ねんより2010ねん2がつまでは、阿部あべやく改版かいはんと『シャーロック・ホームズの事件じけん簿深町ふかまち真理子まりこやくふくぜん9かんのシリーズばん
2010ねん2がつより深町ふかまちによるシリーズの新訳しんやく刊行かんこう開始かいし新訳しんやく出版しゅっぱん同時どうじにシリーズの該当がいとうばんえ、2015ねん9がつ新訳しんやくばん恐怖きょうふたに刊行かんこうをもってえが完了かんりょうした。

深町ふかまち真理子まりこやくばん[編集へんしゅう]

東京とうきょうそうもとしゃばん関連かんれん作品さくひん[編集へんしゅう]

かく文庫ぶんこばんが、ドイル傑作けっさくしゅうぜん5かんと、冒険ぼうけん小説しょうせつ勇将ゆうしょうジェラール』、SF小説しょうせつうしなわれた世界せかい』(中原なかはらしょう新訳しんやくとう訳者やくしゃけいぜん10さつ刊行かんこうされたが、中原なかはらやく以外いがいしなきり

深町ふかまちやく伝記でんき研究けんきゅうジュリアン・シモンズ『コナン・ドイル』(そうもと推理すいり文庫ぶんこ再刊さいかん)があるが、かくひんきり
にピエール・バイヤール『シャーロック・ホームズの誤謬ごびゅう 『バスカヴィルいぬ再考さいこう』(平岡ひらおかあつしやく文庫ぶんこ再刊さいかん)がある。

ジューン・トムスンパスティーシュたん編集へんしゅうで『シャーロック・ホームズの秘密ひみつファイル』、『シャーロック・ホームズのクロニクル』、『シャーロック・ホームズのジャーナル』、『シャーロック・ホームズのドキュメント』、研究けんきゅう『ホームズとワトスン 友情ゆうじょう研究けんきゅう』も、かく押田おしだ由起ゆきやく文庫ぶんこ刊行かんこう
これらのトムスンばんパスティーシュは東京とうきょうそうもとしゃ優先ゆうせん翻訳ほんやく出版しゅっぱんけん契約けいやくあたえられている。外国がいこくじん日本人にっぽんじん作家さっか双方そうほうともパスティーシュ作品さくひんおお刊行かんこう

講談社こうだんしゃばん(シャーロック・ホームズ大全たいぜん[編集へんしゅう]

シリーズぜん60のうち47を1さつ収録しゅうろく有名ゆうめいシドニー・パジェットによる挿絵さしえ200てん掲載けいさい小林こばやしつかさ東山ひがしやまあかねによる解説かいせつつき。鮎川あいかわ急逝きゅうせいする直前ちょくぜんの1986ねん9がつ刊行かんこうぜんてんひんきり

1990年代ねんだいには講談社こうだんしゃインターナショナルで原書げんしょ『シャーロック・ホームズ全集ぜんしゅうぜん14かん刊行かんこうしていた。ぜんてんひんきり

ちくま文庫ぶんこばんしょうちゅうばんシャーロック・ホームズ全集ぜんしゅう[編集へんしゅう]

ぜん作品さくひん年代ねんだいじゅんさい編成へんせい(「グロリア・スコットごう事件じけん」~「最後さいご挨拶あいさつ」)
シャーロキアンのW.S.ベアリング=グールドによる詳解しょうかい解説かいせつ注釈ちゅうしゃく収録しゅうろくもとはん東京とうきょう図書としょぜん21かん、1982-83ねん

河出書房新社かわでしょぼうしんしゃばん(シャーロック・ホームズ全集ぜんしゅう[編集へんしゅう]

小林こばやし東山ひがしやま夫婦ふうふで「日本にっぽんシャーロック・ホームズ・クラブ」を1977ねんより主宰しゅさいやく40すうねんで「ホームズ」関連かんれん著作ちょさくを(共編きょうへんちょ訳書やくしょ児童じどうしょ再刊さいかんれると)ななじゅうさつ以上いじょう刊行かんこうしている。大著たいちょに『シャーロック・ホームズだい事典じてん』(編著へんちょ東京とうきょうどう出版しゅっぱん、2001ねん)、きん年刊ねんかんに『シャーロック・ホームズ入門にゅうもん百科ひゃっか』(小林こばやしエリカかく河出かわで文庫ぶんこ、2019ねん
河出書房新社かわでしょぼうしんしゃでも、小林こばやし東山ひがしやまによるわけちょは『図説ずせつシャーロック・ホームズ』(ぞうていばん〈ふくろうのほん〉、2005ねん新版しんぱん2012ねん)や、『シャーロック・ホームズの推理すいり博物館はくぶつかん』(河出かわで文庫ぶんこ、2001ねん)、ウィリアム・ベアリング=グールドローゼンバーク『シャーロック・ホームズ ガス灯がすとうかぶその生涯しょうがい』(河出かわで文庫ぶんこ、1987ねん)ほか多数たすう刊行かんこうされ、小林こばやし東山ひがしやま夫妻ふさい以外いがいれるとやく40さつ刊行かんこうしているが、大半たいはんしなせつである。

なお小林こばやし東山ひがしやまばん刊行かんこうする大分おおいたまえに、上記じょうきとお河出かわで世界せかい文学ぶんがく全集ぜんしゅう」のわくない阿部あべ知二ともじわけばんそうもとしゃばんすんでやく)がもちいられていた。

光文社こうぶんしゃ文庫ぶんこばん新訳しんやくシャーロック・ホームズ全集ぜんしゅう[編集へんしゅう]

日暮ひぐらし雅通まさみちは、ジャック・トレイシー『シャーロック・ホームズだい百科ひゃっか事典じてん』(河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ、2002ねん)や、大著たいちょ伝記でんきで、ダニエル・スタシャワー『コナン・ドイルつたえ』(東洋とうよう書林しょりん、2010ねん)をやくしている。また、「ホームズ」が主人公しゅじんこうになった小説しょうせつ作品さくひんおもに、に「ガイダンス」や「事典じてん」など、すうじゅうさつ関連かんれんほんやくしている。
光文社こうぶんしゃ文庫ぶんこばんまえ児童じどうしょ講談社こうだんしゃあおとり文庫ぶんこ」で、日暮ひぐらしまさみちやく名義めいぎぜん作品さくひんぜん16分冊ぶんさつ刊行かんこうしている。児童じどうけのぜん作品さくひんわけ成人せいじんけのぜん作品さくひんわけ両方りょうほうったはじめての訳者やくしゃである。

挿絵さしえ一部いちぶ掲載けいさいされているが電子でんしばんにはない。

角川かどかわ文庫ぶんこばん(シャーロック・ホームズシリーズ)[編集へんしゅう]

なおきゅう角川かどかわ文庫ぶんこはん訳者やくしゃは、鈴木すずき幸夫ゆきお阿部あべ知二ともじで、挿絵さしえはなく、冒険ぼうけん回想かいそう生還せいかんの、さんたん編集へんしゅうと、バスカーヴィルいぬのみ、初版しょはん表記ひょうきは「シァーロク・ホウムズ」であった。

ホームズシリーズからまれたミステリ用語ようご[編集へんしゅう]

ワトスンやく
探偵たんてい相棒あいぼう助手じょしゅつとめ、一連いちれん活動かつどう記録きろくする人物じんぶつ
赤毛あかげトリック
赤毛あかげ組合くみあい」に由来ゆらいミスディレクション、はぐらかし、の一種いっしゅ。ドイル自身じしんもいくつかの同工異曲どうこういきょくさくをものしているほか、鮎川あいかわ哲也てつや島田しまだ荘司しょうじどう趣向しゅこう作品さくひんがある。
かなかったいぬ推理すいり
白銀はくぎんごう事件じけん」に由来ゆらい事件じけん当夜とうやいぬの「とても奇妙きみょう行動こうどう」からホームズは犯人はんにん特定とくていした。てんじて「一見いっけんなん不自然ふしぜんもないことが、じつはとても奇妙きみょうであること」。とき誤解ごかいされるが、「あのよるいぬなにもしなかった」はホームズの台詞せりふではない。白銀はくぎんごう事件じけんから36ねんに、S・S・ヴァン=ダイン推理すいり小説しょうせつしめした「ヴァン・ダインのじゅうのり」(1928ねん)においては、当時とうじにおいてすでに陳腐ちんぷした手法しゅほうひとつとしてかかげられており、一種いっしゅきんしゅとなっている。
バールストン・ギャンビット
恐怖きょうふたに』の舞台ぶたいとなったやしき由来ゆらい。トリックの概要がいよう自体じたいは、ディケンズらに先駆せんくがある。現実げんじつ捜査そうさ技術ぎじゅつ発達はったつ次第しだい姿すがたした。バールストン先攻せんこうほうともいう。
ソアきょうのトリック
ソアきょうのなぞ」に由来ゆらいS・S・ヴァン=ダイン横溝よこみぞ正史せいしらがのち同様どうようのトリックをんだ作品さくひんあらわしている。また、ドイルの遺品いひんがオークションにかけられようとしたとき殺人さつじん事件じけんこるが捜査そうさ難航なんこう迷宮めいきゅうりとおもわれた。しかし、このトリックを利用りようして英国えいこくから流出りゅうしゅつするのを阻止そししようとした自殺じさつではないかと警察けいさつ助言じょげんもたらされたことにより、この事件じけん殺人さつじん事件じけん偽装ぎそうした自殺じさつだと判明はんめいした。

著作ちょさくけん[編集へんしゅう]

シャーロック・ホームズシリーズの著作ちょさくけんは、2023ねん1がつ1にちにすべてパブリックドメインになったとされている[26][27][28]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ なお、ホームズみずかせ、追跡ついせきとう犯人はんにんをつかまえることもおおい。
  2. ^ a b ドイル生前せいぜんはんとアメリカばんとではシャーロック・ホームズ最後さいご挨拶あいさつ収録しゅうろくされているが、近年きんねんのイギリスばんではシャーロック・ホームズのおも収録しゅうろくされている。
  3. ^ a b c これらの作品さくひん基準きじゅんをどの部位ぶいでとるかで「とき系列けいれつじゅん」がおおきくわる。ちくま文庫ぶんこでは『グロリア・スコットごう事件じけん』と『マスグレーヴ儀式ぎしき』はワトソンがかされている過去かこはなし部分ぶぶん、『覆面ふくめん下宿げしゅくじん』はワトソンがはなしいている現在げんざい部分ぶぶん基準きじゅんにしている。
  4. ^ ストランド・マガジンでの)題名だいめいSquire部分ぶぶんが、『シャーロック・ホームズのおも収録しゅうろくにはSquires、アメリカばんではPuzzle改題かいだいされた。
  5. ^ 緋色ひいろ研究けんきゅう』の後半こうはん部分ぶぶんもとにする戯曲ぎきょく。ドイルの遺族いぞく公表こうひょう拒否きょひしてきた作品さくひんで、ながらく出版しゅっぱんみとめられていなかったが、2001ねん米国べいこくBSIから出版しゅっぱんされ、日本にっぽんでは、2013ねん笹野ささの史隆ふみたかによる自費じひ出版しゅっぱん『コナン・ドイル小説しょうせつ全集ぜんしゅう だい33かん』で、だい3まくべつバージョンとともに邦訳ほうやくされた。 - コナン・ドイル『ドイル傑作けっさくせんI ミステリーへん北原きたはら尚彦なおひこ西崎にしざきけんへんしょうおよげしゃ、1999ねん、369ぺーじ
  6. ^ モーリス・ルブランは『おそかりしシャーロック・ホームズ』(怪盗かいとう紳士しんしルパン収録しゅうろく)に無断むだんでシャーロック・ホームズ登場とうじょうさせていたが、ドイルからの抗議こうぎけ、ほんさくではスペルをアナグラムにした『Herlock Sholmès(エルロック・ショルメ)』とし、ワトスンはウィルソンという別人べつじん変更へんこうしている。
  7. ^ ただしドイルが権利けんりって自分じぶん名義めいぎそうとした証拠しょうこがあったので「作者さくしゃ本人ほんにん本編ほんぺんもうといちみとめた」ものとされ、ただのパスティーシュよりワンランクじょうあつかわれる。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ ベアリング・グールド「二人ふたり医師いし一人ひとり探偵たんてい小池こいけしげるやくしょうちゅうばんシャーロック・ホームズ全集ぜんしゅう1』小池こいけしげる監訳かんやく、ちくま文庫ぶんこ、1997ねん、18-19ぺーじ
  2. ^ 年代ねんだい」への言及げんきゅうはない - 栗原くりはら郁夫いくお外典げてんけい外典げてんにせてん=アポクリファ)」『シャーロック・ホームズだい事典じてん小林こばやしつかさ東山ひがしやまあかねへん東京とうきょうどう出版しゅっぱん、2001ねん、156-157ぺーじ
  3. ^ 年代ねんだい」への言及げんきゅうはない - 田中たなか喜芳きよし『シャーロッキアンの優雅ゆうが週末しゅうまつ ホームズまなぶはやめられない』中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ、1998ねん、7ぺーじ
  4. ^ せいてん」のみ言及げんきゅう - コナン・ドイル『ドイル傑作けっさくせんI ミステリーへん北原きたはら尚彦なおひこ西崎にしざきけんへんしょうおよげしゃ、1999ねん、8ぺーじ、365ぺーじ
  5. ^ ベアリング・グールド「二人ふたり医師いし一人ひとり探偵たんてい小池こいけしげるやくしょうちゅうばんシャーロック・ホームズ全集ぜんしゅう1』小池こいけしげる監訳かんやく、ちくま文庫ぶんこ、1997ねん、19ぺーじ
  6. ^ 栗原くりはら郁夫いくお外典げてんけい外典げてんにせてん=アポクリファ)」『シャーロック・ホームズだい事典じてん小林こばやしつかさ東山ひがしやまあかねへん東京とうきょうどう出版しゅっぱん、2001ねん、156-157ぺーじ
  7. ^ ジャック・トレイシーのアンソロジー『シャーロックホームズ-出版しゅっぱんされたけい外典げてん』による - 栗原くりはら郁夫いくお外典げてんけい外典げてんにせてん=アポクリファ)」『シャーロック・ホームズだい事典じてん小林こばやしつかさ東山ひがしやまあかねへん東京とうきょうどう出版しゅっぱん、2001ねん、156-157ぺーじ
  8. ^ ベアリング・グールド「二人ふたり医師いし一人ひとり探偵たんてい小池こいけしげるやくしょうちゅうばんシャーロック・ホームズ全集ぜんしゅう1』小池こいけしげる監訳かんやく、ちくま文庫ぶんこ、1997ねん、86ぺーじ
  9. ^ コナン・ドイル『ドイル傑作けっさくせんI ミステリーへん北原きたはら尚彦なおひこ西崎にしざきけんへんしょうおよげしゃ、1999ねん、8ぺーじ
  10. ^ https://www.hmv.co.jp/artist_%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%AB_000000000436511/item_%E8%A9%B3%E6%B3%A8%E7%89%88%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%EF%BD%A5%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%BA%E5%85%A8%E9%9B%86-1-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%96%87%E5%BA%AB_4399329
  11. ^ https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002609665-00
  12. ^ https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002614027-00
  13. ^ https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002614028-00
  14. ^ https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002616861-00
  15. ^ https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002616860-00
  16. ^ https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002637990-00
  17. ^ https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002641709-00
  18. ^ https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002659134-00
  19. ^ https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002676923-00
  20. ^ https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002692053-00
  21. ^ ホームズのブリキばこ資料しりょうしつ
  22. ^ 河出かわで書房しょぼう世界せかい文学ぶんがく全集ぜんしゅう決定けっていばん)-翻訳ほんやく作品さくひん集成しゅうせい雨宮あまみやたかし
  23. ^ a b つくもと推理すいり文庫ぶんこばん『シャーロック・ホームズの事件じけん簿』p.484より
  24. ^ つくもと推理すいり文庫ぶんこばん『シャーロック・ホームズの事件じけん簿』、p.485、訳者やくしゃあとがきより
  25. ^ つくもと推理すいり文庫ぶんこばん『シャーロック・ホームズの事件じけん簿初版しょはんカバーおりかえし
  26. ^ 「シャーロック・ホームズ」の小説しょうせつとう、1927ねん作品さくひん著作ちょさくけんれに”. ForbesJapan. 2023ねん1がつ5にち閲覧えつらん
  27. ^ 2023ねん1がつ1にちに1927ねん以降いこう著作ちょさくぶつがアメリカのパブリックドメインに、「シャーロック・ホームズ」たん編集へんしゅう映画えいが「メトロポリス」・ヒッチコック作品さくひんなどなど”. GIGAZINE. 2023ねん1がつ1にち閲覧えつらん
  28. ^ 「シャーロック・ホームズ」シリーズ最後さいご作品さくひんもなく米国べいこく著作ちょさくけん保護ほご期間きかん満了まんりょう”. すらど. 2023ねん1がつ1にち閲覧えつらん