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ジェイムズ・クラーク (ケンタッキーしゅう知事ちじ)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジェイムズ・クラーク
James Clark
生年月日せいねんがっぴ (1779-01-16) 1779ねん1がつ16にち
出生しゅっしょう バージニアしゅうベッドフォードぐん
ぼつ年月日ねんがっぴ 1839ねん9月27にち(1839-09-27)(60さいぼつ
死没しぼつ ケンタッキーしゅうフランクフォート
現職げんしょく 弁護士べんごし
所属しょぞく政党せいとう ホイッグとう
配偶はいぐうしゃ スーザン・フォーサイス
マーガレット・バックナー・ソーントン
親族しんぞく クリストファー・H・クラークのおとうと
ジョン・ブロック・クラークの叔父おじ
宗教しゅうきょう プロテスタント

だい13だいケンタッキーしゅう知事ちじ
在任ざいにん期間きかん 1836ねん8がつ31にち - 1839ねん8がつ27にち
ふく知事ちじ チャールズ・A・ウィックリフ

選挙せんきょ ケンタッキーしゅう3rd選出せんしゅつ
在任ざいにん期間きかん 1825ねん8がつ1にち - 1831ねん3がつ3にち

選挙せんきょ ケンタッキーしゅう1st選出せんしゅつ
在任ざいにん期間きかん 1813ねん3がつ4にち - 1816ねん4がつ8にち
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ジェイムズ・クラーク英語えいご: James Clark、1779ねん1がつ16にち - 1839ねん8がつ27にち)は、19世紀せいきアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく政治せいじであり、だい13だいケンタッキーしゅう知事ちじおよびどうしゅう選出せんしゅつアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく下院かいん議員ぎいんつとめた。そのせいれきは1807ねんにケンタッキーしゅう下院かいん議員ぎいんえらばれたときにはじまった。1810ねんにはケンタッキーしゅう控訴こうそ裁判所さいばんしょ判事はんじ指名しめいされ、2ねん辞任じにんしてアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく下院かいん議員ぎいん目指めざした。下院かいん議員ぎいんを2つとめ、1816ねん辞任じにんした。

クラークは1817ねんに、バーボンぐんクラークぐんわせた巡回じゅんかい裁判所さいばんしょ判事はんじ指名しめいされた。クラークの実績じっせきめる出来事できごとがその在任ざいにんちゅう集中しゅうちゅうした。1822ねん、「ウィリアムズたいブレア事件じけん」の判決はんけつ債務さいむしゃ救済きゅうさいほう撤回てっかいさせた。これは契約けいやく義務ぎむ遂行すいこうさまたげるという根拠こんきょもとづいていた。この判断はんだんしゅう議会ぎかい不評ふひょうであり、議会ぎかいはそれを非難ひなんし、クラークに議会ぎかい出席しゅっせきして自己じこ弁護べんごするようもとめた。議会ぎかいでクラークを解任かいにんしようといううごきは、それに必要ひつような3ぶんの2多数たすうられず失敗しっぱいした。翌年よくねん、ケンタッキーしゅう控訴こうそ裁判所さいばんしょがクラークの判断はんだん支持しじした。しゅう議会ぎかいはその報復ほうふくのために控訴こうそ裁判所さいばんしょ廃止はいしし、自分じぶんたち見解けんかいちか裁判所さいばんしょ創設そうせつした。この出来事できごととその経過けいかは、きゅう裁判所さいばんしょしん裁判所さいばんしょ論争ろんそうばれた。

1825ねんヘンリー・クレイアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく国務こくむ長官ちょうかん昇進しょうしんしたことにともない、それまでつとめていたアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく下院かいん議員ぎいんせきめるためにクラークがえらばれた。クラークはこの議席ぎせきを1831ねんまでつとめたが、そのとし再選さいせんもとめなかった。ケンタッキーしゅうではホイッグとう結成けっせいのためにはたらき、それにむくいるかたちで1836ねんしゅう知事ちじ選挙せんきょではとう公認こうにん候補こうほえらばれた。クラークはしゅう知事ちじ当選とうせんし、議会ぎかい大志たいしある綱領こうりょう提示ていじしたが、その一部いちぶしか実行じっこうできなかった。クラークの知事ちじとしてもっと重要じゅうよう功績こうせきは、教育きょういく委員いいんかい設立せつりつ確実かくじつにしたことと、しゅうないぜんぐん公立こうりつ学校がっこうつくらせたことだった。クラークは在任ざいにんちゅうの1839ねん死亡しぼうした。その住処すみかであるホリールードは1974ねんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく国家こっか歴史れきし登録とうろくざい指定していされた。

初期しょき経歴けいれき家族かぞく[編集へんしゅう]

ジェイムズ・クラークは1779ねん1がつ16にちに、バージニアしゅうベッドフォードぐんのピークス・オブ・オッターちかくでまれた。ちちはロバート・クラーク、はははスザンナ(旧姓きゅうせいヘンダーソン)だった[1][2]。1794ねん、クラークケンタッキーしゅうクラークぐん移転いてんした。そこでジェイムズはジェイムズ・ブライス博士はかせのトランシルベニア大学だいがく教授きょうじゅ)に教育きょういくされ、またウッドフォードぐんのピスガー・アカデミーに入学にゅうがくした[1][3]。そのあにのクリストファーとともにバージニアしゅうき、法律ほうりつまなんだ[2]。1797ねんには法廷ほうてい弁護士べんごしとしてみとめられた[1]短期間たんきかんインディアナしゅうビンセンズやミズーリしゅうセントルイスたびして、法律ほうりつ事務所じむしょひら場所ばしょさがしたが、自分じぶんった場所ばしょつけられず、ケンタッキーにもどってウィンチェスター法律ほうりつ実務じつむはじめた[4]

1809ねん7がつ2にち、クラークはスーザン・フォーサイスと結婚けっこんし、夫妻ふさいには4にん子供こどもまれた[5][6]。スーザンは1825ねんんだ[5]。1829ねん3がつ3にち、クラークはワシントンD.C.でマーガレット・バックナー・ソーントンという未亡人みぼうじん再婚さいこんした[5]。しかしマーガレットはクラークが知事ちじ当選とうせんした数日すうじつの1836ねん8がつ15にち死亡しぼうした。

せいれき[編集へんしゅう]

クラークは1807ねんと1808ねんの2つづけてケンタッキーしゅう下院かいん議員ぎいんえらばれた[1]。1810ねん3がつ29にち、ケンタッキーしゅう控訴こうそ裁判所さいばんしょ判事はんじ指名しめいされ、1812ねん辞任じにんするまでつとめた[7]。このとし民主みんしゅ共和党きょうわとういんとして、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく下院かいん議員ぎいん選出せんしゅつされた[1]。1816ねん4がつ16にち休暇きゅうかり、1816ねん8がつには巡回じゅんかい裁判所さいばんしょ判事はんじ指名しめいれるために下院かいん議員ぎいん辞職じしょくした[1][7]

「ウィリアムズたいブレア事件じけん判決はんけつ[編集へんしゅう]

1817ねんから1824ねん、クラークはクラークぐんとバーボンぐん巡回じゅんかい裁判所さいばんしょ判事はんじつとめた[5]。1822ねん、「ウィリアムズたいブレア事件じけん」で、債務さいむしゃ支払しはらい猶予ゆうよ期間きかんすことで破産はさんまぬかれさせるほうを、クラークは違憲いけん判断はんだんした[6]アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく憲法けんぽう契約けいやく条項じょうこうらして、「契約けいやく義務ぎむそこなう」ほう違憲いけんであると主張しゅちょうした[8]。この裁定さいていは、最近さいきんの「ダートマス大学だいがくたいウッドワード事件じけん」にたいする最高裁判所さいこうさいばんしょ判決はんけつでもまもられている[8]

クラークの裁定さいていたいしては、ケンタッキーしゅう議会ぎかい非難ひなん決議けつぎしてきた[7]。クラークは議会ぎかい召還しょうかんされたが、その告発こくはつたいしては文書ぶんしょ回答かいとうする方法ほうほうえらんだ[7]議会ぎかいおこってクラークを判事はんじしょくからはずそうとしたが、その票決ひょうけつ賛成さんせい59ひょうたい反対はんたい35ひょうであり、必要ひつような3ぶんの2多数たすうにはとどかなかった[6]。1823ねん10がつ、クラークの判断はんだんはケンタッキーしゅう控訴こうそ裁判所さいばんしょによって支持しじされた。この判断はんだんによりきゅう裁判所さいばんしょしん裁判所さいばんしょ論争ろんそうはじまることとなり、議会ぎかい控訴こうそ裁判所さいばんしょ廃止はいしして、より議会ぎかい同調どうちょうてき裁判所さいばんしょでそのわりをさせようとした[7]

1825ねんヘンリー・クレイアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく国務こくむ長官ちょうかん昇進しょうしんしたことにともない、それまでクレイがつとめていたアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく下院かいん議員ぎいんせきめるためにクラークがえらばれた[9]。クラークは下院かいん議員ぎいんを2つとめることになり、領土りょうど問題もんだい委員いいんかいでは委員いいんちょうつとめた[1]。1831ねんには下院かいん議員ぎいんへのさい指名しめいことわった[5]

そのはケンタッキーしゅう上院じょういん議員ぎいんえらばれ、1832ねんから1835ねんまでつとめた[1]上院じょういんでは内国ないこく改良かいりょう委員いいんかい委員いいんつとめた[8]。1834ねんジョン・ブレシットしゅう知事ちじ死亡しぼうしたことにともない、ふく知事ちじジェイムズ・T・モアヘッド知事ちじ昇任しょうにんした[5]。そのふく知事ちじ椅子いす空席くうせきとなり、しゅう議会ぎかい上院じょういん議長ぎちょうない状態じょうたいだった[5]。1835ねん、クラークが上院じょういん議長ぎちょう代行だいこうとなり、モアヘッドのあなめた[5]

ケンタッキーしゅう知事ちじ[編集へんしゅう]

クラークの邸宅ていたくアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく国家こっか歴史れきし登録とうろくざい指定してい

クラークはケンタッキーしゅうにおけるホイッグとう結成けっせいのためにはたらき、それにむくいるかたちで1836ねんしゅう知事ちじ選挙せんきょではとう公認こうにん候補こうほえらばれた[6]。クラークは民主党みんしゅとうのマシュー・フルアノイを38,587ひょう たい 30,491ひょうやぶってしゅう知事ちじ当選とうせんした[5]議会ぎかいたいする最初さいしょ演説えんぜつでは、公共こうきょう教育きょういく体系たいけい確立かくりつしゅう監査かんさかん権限けんげん強化きょうか犯罪はんざい増加ぞうかとの闘争とうそうなど大志たいしある改革かいかく計画けいかく説明せつめいした[6]銀行ぎんこうはその責任せきにんつべきだとかんがえており、しゅう認定にんてい銀行ぎんこう正金しょうきん兌換だかん中止ちゅうしすべきではないと主張しゅちょうした[10]。また奴隷どれい所有しょゆうしゃ権利けんりつよしんじており、逃亡とうぼう奴隷どれい返還へんかんについては、オハイオしゅう、インディアナしゅうイリノイしゅうとの協力きょうりょくうながした[10]

議会ぎかいはクラークの主張しゅちょういくつかには注意ちゅういはらった。しゅう監査かんさかんにはだい監査かんさかん追加ついかし、しゅうげんさい基金ききん発注はっちゅうにはおおきな裁量さいりょうけんあたえた[6]しゅう教育きょういく委員いいんかい教育きょういく監督かんとく官職かんしょく創設そうせつした[6]。またすべてのぐんぐん教育きょういく委員いいん創設そうせつした[11]奴隷どれい資産しさんかんするクラークのコメントにかんして、議会ぎかい逃亡とうぼう奴隷どれい逮捕たいほしたものへの褒美ほうびあたえるほうつくり、えき馬車ばしゃ所有しょゆうしゃがその馬車ばしゃ使つかって奴隷どれいがすことを違法いほうとした[11]。しかし、クラークが要請ようせいしたしゅうない奴隷どれい制度せいど廃止はいし運動うんどういえ宣伝せんでんぶん出版しゅっぱん普及ふきゅう制限せいげんするのは拒否きょひした。さらに分野ぶんやでもクラークの推薦すいせん大半たいはん無視むしした[6]。クラークはしゅうさい販売はんばいによってしゅうない内国ないこく改良かいりょう資金しきん手当てあてした[10]

クラークは知事ちじ在任ざいにんちゅうの1839ねん8がつ27にちんだ[1]。ウィンチェスターにあった自家じかちか民間みんかん墓地ぼち埋葬まいそうされた[1]。そのいえは1974ねん6がつ13にちアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく国家こっか歴史れきし登録とうろくざい指定していされた[12]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f g h i j Congressional Bio
  2. ^ a b Encyclopedia of Kentucky, p. 77
  3. ^ Allen, p. 86
  4. ^ Allen, pp. 96–97
  5. ^ a b c d e f g h i Powell, p. 36
  6. ^ a b c d e f g h Harrison, p. 196
  7. ^ a b c d e Levin, p. 68
  8. ^ a b c Howard, p. 48
  9. ^ Allen, p. 97
  10. ^ a b c Encyclopedia of Kentucky, p. 78
  11. ^ a b Howard, p. 49
  12. ^ NRHP: Gov. Clark House

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん図書としょ[編集へんしゅう]

  • Morton, Jennie C. (September 1904). “Governor James Clark”. The Register of the Kentucky Historical Society 2 (6): pp. 9–12. 

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

公職こうしょく
先代せんだい
ジェイムズ・T・モアヘッド
ケンタッキーしゅう知事ちじ
1836ねん–1839ねん
次代じだい
チャールズ・A・ウィックリフ