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ステロイド皮膚ひふしょう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

ステロイド皮膚ひふしょう(ステロイドひふしょう)とは、ステロイド外用がいようやく使用しようつづけることによってこるとされる皮膚ひふ症状しょうじょう文献ぶんけんによってステロイド皮膚ひふえんなどとばれさけよう皮膚ひふえんやその症状しょうじょうふくめたり、医薬品いやくひん添付てんぷ文書ぶんしょではステロイド皮膚ひふ記載きさいされさけよう皮膚ひふえんふくめず皮膚ひふ萎縮いしゅく毛細血管もうさいけっかん拡張かくちょうとされる。

症状しょうじょう[編集へんしゅう]

長期ちょうき連用れんようにより、ステロイドざかさ尋常じんじょうせいかさるが、白色はくしょくめんぽうが多発たはつする傾向けいこうがある。)、ステロイド皮膚ひふ皮膚ひふ萎縮いしゅく毛細血管もうさいけっかん拡張かくちょう)、魚鱗ぎょりん癬様皮膚ひふ変化へんか紫斑しはん多毛たもう色素しきそだつしつとう — プレドニゾロン軟膏なんこう0.5% 「マイラン」 添付てんぷ文書ぶんしょ強調きょうちょうはWiki筆者ひっしゃによる)[1]
ひだり: ステロイドしゅさ(さけよう皮膚ひふえん)の症状しょうじょうみぎ: 完治かんじ

デルモゾール軟膏なんこう医薬品いやくひん添付てんぷ文書ぶんしょでは、このステロイド皮膚ひふと、ステロイドざかさ括弧かっこないおな説明せつめいであり、ステロイドしゅもまた個別こべつしるされている。

1980年代ねんだいには注目ちゅうもく研究けんきゅうされ、「ステロイド皮膚ひふしょう」として、ステロイド皮膚ひふえんとステロイドかさ、ステロイドによるさけよう皮膚ひふえんふくめて調査ちょうさした、大阪大学おおさかだいがく医学部いがくぶ皮膚ひふ科学かがく教室きょうしつ医師いし論文ろんぶんがあり、どう病院びょういんにて母集団ぼしゅうだんかず変化へんかがないまま毎年まいとし30-45にんであった[2]

鳥取大学とっとりだいがく医学部いがくぶでは、ステロイドしゅさ、くちかこえ皮膚ひふえんがステロイドの長期間ちょうきかん外用がいようによってしょうじる「ステロイド皮膚ひふえん」のおも症状しょうじょうとし、さけよう皮膚ひふえんにはうしおくれない毛細血管もうさいけっかん拡張かくちょう皮膚ひふ萎縮いしゅく紅色こうしょくしょうおか疹等がしょうじるとした[3]。また、外用がいようやく中止ちゅうしするとつよ炎症えんしょうしょうじることがあり、簡単かんたん離脱りだつできないとした[3]

長崎大学ながさきだいがく医学部いがくぶ附属ふぞく病院びょういんの2003ねん調査ちょうさでは、ステロイド皮膚ひふしょうは、84%でかおに、71%でほてり、58%に毛細血管もうさいけっかん拡張かくちょうがあり、アトピーせい皮膚ひふえんではをつけてくすり使つかっているためか、湿疹しっしん接触せっしょくせい皮膚ひふえんあぶらせい皮膚ひふえんおおく、薬剤やくざいではミディアムクラスのステロイド外用がいようやくおおかった[4]

ステロイド依存いぞん(Steroid addictionのかりやく)では、ニキビ、さけさ、くち周囲しゅうい皮膚ひふえん毛細血管もうさいけっかん拡張かくちょう症状しょうじょうがあるが、ステロイド外用がいようやくをやめると、炎症えんしょう発火はっかかゆみがはんとべ(リバウンド)するため、使用しよう中止ちゅうしできない[5]

左上ひだりうえ:使用しようまえ
左下ひだりした:ステロイドによって皮膚ひふうすくなり血管けっかんている
中上なかがみちゅうみぎじょう: ステロイド離脱りだつちゅう使用しよう中止ちゅうし症状しょうじょう
みぎ:離脱りだつから19かげつ

ガイドライン[編集へんしゅう]

2018ねんのアトピーせい皮膚ひふえんのガイドラインでは以下いかのように記載きさいされている。吸収きゅうしゅうりつたか部位ぶいほおあたまくび陰部いんぶでは長期ちょうき連用れんようしないよう注意ちゅういし、かおではミディアム以下いか使つか[6]部分ぶぶんてきに、皮膚ひふ萎縮いしゅく毛細血管もうさいけっかん拡張かくちょう、ステロイドざかさうしおくれない多毛たもうしょうじることがあるがおおくの場合ばあいには、使用しよう頻度ひんどらすとによって軽減けいげんする一時いちじてき症状しょうじょう[6]さけよう皮膚ひふえんおもかおへの長期間ちょうきかん使用しようしょうじる副作用ふくさようであり、きゅう塗布とふ中止ちゅうしすると悪化あっかすることがあるため、すみやかに皮膚ひふ紹介しょうかいすべきとされている[6]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ プレドニゾロン軟膏なんこう0.5% 「マイラン」 添付てんぷ文書ぶんしょ
  2. ^ 水越みずこし直子なおこ佐藤さとう健二けんじステロイド皮膚ひふしょう発症はっしょうのひん推移すいい 1979ねんから1984ねんまで」『皮膚ひふだい27かんだい6ごう、1985ねん、1166-1171ぺーじdoi:10.11340/skinresearch1959.27.1166NAID 130003843421 
  3. ^ a b しまつよし周平しゅうへい神戸かんべ直登なおとステロイド皮膚ひふえん治療ちりょう」『ファルマシア』だい19かんだい10ごう、1983ねん、1049-1052ぺーじdoi:10.14894/faruawpsj.19.10_1049NAID 110003657015 
  4. ^ 穐山あきやま雄一郎ゆういちろう竹中たけなかはじめ清水しみず和宏かずひろ片山かたやま一朗いちろうステロイド皮膚ひふしょう背景はいけい因子いんし解析かいせき」『アレルギー』だい52かんだい8ごう、2003ねん、828ぺーじdoi:10.15036/arerugi.52.828_4NAID 110002404311 
  5. ^ Coondoo A, Phiske M, Verma S, Lahiri K (October 2014). “Side-effects of topical steroids: A long overdue revisit”. Indian Dermatol Online J (4): 416–25. doi:10.4103/2229-5178.142483. PMC 4228634. PMID 25396122. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/pmid/25396122/. 
  6. ^ a b c 公益社こうえきしゃだん法人ほうじん日本にっぽん皮膚ひふ学会がっかい一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん日本にっぽんアレルギー学会がっかいアトピーせい皮膚ひふえん診療しんりょうガイドライン2018」『日本にっぽん皮膚ひふ学会がっかい雑誌ざっしだい128かんだい12ごう、2018ねん、2431-2502ぺーじdoi:10.14924/dermatol.128.2431NAID 130007520766  2458-2459ぺーじ