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トーキング・モジュレーター

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ピーター・フランプトンのトーキング・モジュレーター

トーキング・モジュレーター(talking modulator)は、楽器がっきおとひとしゃべっているようなフォルマントくわえるエフェクター一種いっしゅである。トーク・ボックス(talk box)ともばれる。

概要がいよう

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エレクトリックギターシンセサイザーひとし楽器がっきおとを、アンプ内蔵ないぞうのスピーカーではなくせんようのスピーカーからビニールチューブなどをとおして演奏えんそうしゃくちなかみちびいて共鳴きょうめいさせ、ボーカルようマイクでおとひろう。 ヴォコーダー混同こんどうされがちであるが、ヴォコーダーは、マイクでひろったこえ周波数しゅうはすう特性とくせいによりコントロールされたフィルターによって楽器がっきおん加工かこうしている。すなわちくちなかでの共鳴きょうめいによるおと変化へんか電子でんしてき再現さいげんしたもの、といえるが、トーキング・モジュレーターではそれを実際じっさいくちなかおこなっている。 原理げんりとしてくちなか直接ちょくせつおおきなおとながため頭痛ずつうがする、振動しんどうけるなどとわれることもあるが、医学いがくてき証明しょうめいされてはいないようである。

トーキング・モジュレーターは1970年代ねんだいから使用しようされはじめ、ピーター・フランプトンロジャー・トラウトマン初期しょきエアロスミスリッチー・サンボラヤン・アッカーマンジェフ・ベックジョー・ウォルシュスティーヴィー・ワンダー、リック・デリンジャーらの使用しよう有名ゆうめいになった。

動作どうさ原理げんり構造こうぞう

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トーキング・モジュレーターは楽器がっきようアンプに接続せつぞくする外部がいぶスピーカーと切替きりかえスイッチをわせたものである。

スピーカー部分ぶぶんおもに2種類しゅるい構造こうぞう存在そんざいする。

  1. 内部ないぶスピーカーにコンプレッションドライバ使用しようするもの
    コンプレッションドライバ(おとをまっすぐとおくへばすためのドライバユニット)を使用しようしたタイプは、コンプレッション(圧縮あっしゅく)して出力しゅつりょくするため、ホースを経由けいゆしても口元くちもとまで十分じゅうぶんおとばすことができ発音はつおんもよくこえる。デメリットとしてはおとしながらくちじるとコンプレッションドライバにたいしてさらおと圧力あつりょくがかかるためドライバへ負荷ふかをかけ最悪さいあくドライバがぶ。トーキング・モジュレーターに使用しようされるコンプレッションドライバで有名ゆうめいなのがエレクトロボイスしゃの1823Mである。
  2. 内部ないぶスピーカーにフルレンジコーンを使用しようするもの
    コンピューターようスピーカーとうのフルレンジタイプのもの出力しゅつりょくはあまりおおきくれないものおおく、構造こうぞうてきおととおくへばすのには不向ふむき。音量おんりょうちいさいがパワーアンプも内蔵ないぞうされているものおおく、配線はいせん容易たやすさはすぐれている。現在げんざいでは、トーキング・モジュレーターとしてはほとんど利用りようされていない。

内部ないぶスピーカーにたいして水道すいどうのホース程度ていどのビニールチューブにより口腔こうくうない音波おんぱみちび共鳴きょうめいさせるが、口腔こうくうないからの唾液だえき内部ないぶスピーカーにながむと内部ないぶスピーカーの腐食ふしょくなどによる劣化れっかがおこるために、マイクスタンド部分ぶぶんでホースをいち回転かいてんさせて唾液だえきまる場所ばしょつくるように設置せっちする。

スピーカー切替きりかえ部分ぶぶんはアンプからの出力しゅつりょく本来ほんらいのスピーカーに接続せつぞくする回線かいせんと、トーキングモジュレーターに接続せつぞくする回線かいせんのいずれかにえる。同時どうじ使用しようはおこなわない。スピーカー部分ぶぶんではなく楽器がっき出力しゅつりょくから通常つうじょう楽器がっきようアンプとトーキングモジュレーター専用せんようアンプをえる手法しゅほうかんがえられる。

楽器がっきとのわせ

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トーキングモジュレーターと楽器がっきわせることによって、人間にんげんこえ楽器がっきのようにひびかせることが出来できる。 こえのような楽器がっきおん変化へんかという面白おもしろさをかすためには、おと変化へんかあらわれやすい倍音ばいおんおおおといている。 そのためギターではディストーションをかけたおと、シンセサイザーではノコギリパルスなどの波形はけいもちいられる。

とくにシンセサイザーでは、ノコギリ単音たんおんでならし、レガートポルタメントピッチベンドなどを駆使くしして人間にんげんっぽく「うたげる」というスタイルが有名ゆうめい。 楽器がっきがわでは複雑ふくざつ波形はけい必要ひつようないこともあり、ミニモーグ (Minimoog) などモノフォニックのアナログ・シンセサイザーは使つか勝手がってがよく、またデジタルシンセサイザーにおいてもモノ(単音たんおん)モードとポルタメントが必須ひっすとされる。 ロジャー・トラウトマン使用しようしていたこともあり、MinimoogやヤマハDX100などはいまだに人気にんきたかい。

代表だいひょうてき楽曲がっきょく

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おも演奏えんそうしゃ

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関連かんれん項目こうもく

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脚注きゃくちゅう

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外部がいぶリンク

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  • GF WORKS - Talkbox トークボックスの構造こうぞう種類しゅるい奏法そうほうおとづくり、自作じさく方法ほうほう解説かいせつ。ZAPP、Roger Troutmanとう、アーティストの紹介しょうかい