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ドイツ・スーパーツーリング選手権(英:Super Tourenwagen Cup, または German Supertouring Championship)は、1994年から1999年まで6年に渡ってドイツにて行われていたツーリングカーレースである。日本ではSTWカップとしても知られている。
1990年代初頭に「クラス1」規定を導入する予定であったドイツツーリングカー選手権 (第一期DTM)は、車両開発等による費用高騰や規則の解釈を巡っての紛糾があり、BMWとアウディが1992年で撤退を表明。そこで、すでにイギリスやイタリアで行われていた「クラス2」(スーパーツーリング)規定の車両を用いて比較的安価に参戦できる、DTMから独立した選手権として1994年から開催された。
最初はアウディ、BMW、日産、フォードの4メーカーとBMWを使用するプライベーターチームのみの参戦だったが、次第にホンダやプジョー、オペル、アルファロメオなどのワークスチームが参入し活性化した。DTMが1996年で事実上終了したのに対し、こちらは1999年末で継続された。数ポイントのドライバーズタイトル争いで迎えた最終年・最終戦の最終周はアウディのクリスチャン・アプトがオペルのローランド・アッシュに抜かれて王座を逃したかに見えたが、アッシュに黒旗が出ていたことから、数ヶ月後の控訴審でアプトがタイトルを獲得した。
本選手権にフル参戦していた著名なドライバーとしては、全日本F3やJTCCなどで活躍した後にル・マンを9回制覇したトム・クリステンセン、後にツーリングカー世界王者となるガブリエル・タルキーニやイヴァン・ミュラー、元F1ドライバーのステファノ・モデナやイヴァン・カペリ、ヨアヒム・ヴィンケルホック、日本ではお馴染みのアンソニー・レイド、ヨルグ・ミューラー、スティーブ・ソパー、ミハエル・クルムなどがいる。
2000年に新しくなったドイツツーリングカー選手権(第二期DTM)が開催されることになったのと同時に、スーパーツーリングの後継となるスーパー2000を用いたヨーロッパ・ツーリングカップ(後のETCC、さらにはWTCC) にイタリア選手権共々吸収される形で消滅した。
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表彰台・ポールポジション獲得経験者[編集]
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