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ネズミギス

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ネズミギス
サバヒー Chanos chanos
分類ぶんるい
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : じょうひれつな Actinopterygii
つな : しんひれつな Neopterygii
上目うわめ : ほね鰾上 Ostariophysi
: ネズミギス Gonorynchiformes
下位かい分類ぶんるい
本文ほんぶん参照さんしょう

ネズミギス学名がくめいGonorynchiformes)は、硬骨魚こうこつぎょるい分類ぶんるいぐんひとつ。33または47ぞく構成こうせいされ、サバヒーネズミギスなど37しゅ記載きさいされる[1]本目ほんめコイナマズ所属しょぞくするほね鰾上なかで、もっと原始げんしてきなグループとして位置付いちづけられている[1]

分布ぶんぷ利用りよう

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ネズミギス構成こうせいする4のうち、サバヒーネズミギスの6しゅ海水かいすいぎょで、日本にっぽん周辺しゅうへんふく熱帯ねったいから温帯おんたい海域かいいき分布ぶんぷする[1]。クネリアの1または2(31しゅ)はアフリカ大陸たいりく河川かせん分布ぶんぷする淡水魚たんすいぎょである[1]

ほとんどの種類しゅるいはあまり利用りようされないが、サバヒーフィリピンインドネシア台湾たいわんなどで養殖ようしょくぎょとしてふるくから食用しょくようにされている。

形態けいたい

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ネズミギスコイナマズカラシンなどとおなほね鰾上ぞくし、共通きょうつう特徴とくちょうとして、ぶくろ内耳ないじ連絡れんらくしておとかんじるための器官きかんゆうする[1]。ネズミギスるいどう器官きかんだい1-3椎骨ついこつ変形へんけいしてしょうじたもので、ほね鰾類にられるウェーバー器官きかんよりも原始げんしてき構造こうぞうのこしている[1]。このことはネズミギスが、ほね鰾類とサケはらとげひれ上目うわめ)およびニシンニシン上目うわめ)とをつなぐ、系統けいとうてき中間ちゅうかん位置いちにいることを示唆しさしている[2]

ネズミギス魚類ぎょるい一般いっぱんくちちいさく、あごをもたない[1]空気くうき呼吸こきゅう利用りようできるうええら器官きかんをもち、ぶくろ有無うむによってさまざま[1]背鰭せびれは1つでからだ中央ちゅうおうから後方こうほうりに位置いちし、はらひれ背鰭せびれたいざいする[2]頭頂とうちょうこつちいさく、下尾しもおほねは5-7まいいたじょうで、眼窩がんかちょうがたこつおよびのちなずらえ鎖骨さこつ[1]

分類ぶんるい

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ネズミギスにはNelson(2016)の体系たいけいにおいてサバヒー・ネズミギス・クネリアの3した、37ぞく37しゅみとめられている[1]本目ほんめ分類ぶんるい化石かせき現生げんなましゅとをもちいた分岐ぶんきがくてき手法しゅほうもとづいている[1]Apulichthys ぞくLecceichthys ぞくなど、はく亜紀あき繁栄はんえいしたとみられるおおくの絶滅ぜつめつぞくられている[1]

サバヒー

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サバヒー絶滅ぜつめつしゅDastilbe sp.)。本属ほんぞく化石かせきブラジル赤道せきどうギニアから出土しゅつどしている[1]

サバヒー Chanoidei は11ぞく1しゅ現生げんなましゅとしてはサバヒー1しゅのみがふくまれるたんがたである。はく亜紀あき前期ぜんき地層ちそうから、ほんぞくする数種類すうしゅるい絶滅ぜつめつしゅ化石かせき発見はっけんされている。

サバヒー

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サバヒー Chanidae は1ぞく1しゅで、現生げんなましゅとしてはサバヒー Chanos chanos のみが所属しょぞくする[1]牛乳ぎゅうにゅうのようにしろにくいろから、「Milkfish」という英語えいごめいをもつ。体長たいちょう1mをえる大型おおがた魚類ぎょるい成長せいちょうはやいことから、東南とうなんアジアではふるくからさかんに養殖ようしょくおこなわれ、重要じゅうよう食用しょくようぎょとなっている。成魚せいぎょになるまでに水域すいいきごす時期じきがある。ぶくろをもつ。

  • サバヒーぞく Chanos

ネズミギス

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ネズミギスぞくの1しゅGonorynchus greyi)。オーストラリア・ニュージーランド近海きんかい分布ぶんぷする[3]

ネズミギス Gonorynchoidei は11ぞくからなり、5しゅふくむ。くち先端せんたん)がとがっており、1ほんみじかいヒゲをもつ。ぶくろく。

ネズミギス

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ネズミギス Gonorynchidae は1ぞく5しゅインド太平洋たいへいよう温暖おんだんうみ分布ぶんぷする[1]

  • ネズミギスぞく Gonorynchus

クネリア

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クネリアぞくの1しゅKneria angolensis)。アンゴラクネネがわからられる種類しゅるい[3]

クネリア Knerioidei は15ぞく31しゅ構成こうせいされる[1]。アフリカ大陸たいりくねつ帯域たいいき生息せいそくする小型こがた淡水魚たんすいぎょで、日本にっぽんには分布ぶんぷしない。ぶくろをもち、空気くうき呼吸こきゅう利用りようする種類しゅるいもある[1]

クネリア

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クネリア Kneriidae は4ぞく30しゅふくむ。くち下向したむきで、上顎じょうがくまえ[1]KneriaParakneria の2ぞくうろこ側線そくせんをもつが、の2ぞくにはない。ぞく分類ぶんるい研究けんきゅうしゃあいだ意見いけんかれている。

  • Cromeria ぞく
  • Grasseichthys ぞく
  • Kneria ぞく
  • Parakneria ぞく

プラクトラエムス

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プラクトラエムス Phractolaemidae は1ぞく1しゅで、Phractolaemus ansorgii のみが記載きさいされる[1]。アフリカのニジェール・デルタおよびコンゴがわ水系すいけい分布ぶんぷする淡水魚たんすいぎょである[1]ぶくろおおくのしょうしつかれ、空気くうき呼吸こきゅう適応てきおうしている。Nelson(2016)ではクネリアとされている[1]

  • Phractolaemus ぞく

出典しゅってん脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 『Fishes of the World Fifth Edition』 pp.175-179
  2. ^ a b 日本にっぽん海水かいすいぎょ』 p.94
  3. ^ a b Gonorynchiformes”. FishBase. 2011ねん11月27にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん

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  • Joseph S. Nelson 『Fishes of the World Fifth Edition』 Wiley & Sons, Inc. 2016ねん ISBN 978-1-118-34233-6
  • 上野うえのあきらわたる坂本さかもと一男かずお新版しんぱん ぎょ分類ぶんるい図鑑ずかん東海大学とうかいだいがく出版しゅっぱんかい 2005ねん ISBN 978-4-486-01700-4
  • 岡村おかむらおさむあまおか邦夫くにお監修かんしゅう日本にっぽん海水かいすいぎょやま溪谷社けいこくしゃ 1997ねん ISBN 4-635-09027-2

外部がいぶリンク

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