(Translated by https://www.hiragana.jp/)
バルトリハリ - Wikipedia コンテンツにスキップ

バルトリハリ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

バルトリハリ: Bhartṛhari, भर्तृहरि)は、インドの詩人しじん文法ぶんぽう学者がくしゃ。5世紀せいきごろの人物じんぶつとされており、サンスクリット著作ちょさく伝承でんしょうされているが、文法ぶんぽうがくはそれぞれ別人べつじん業績ぎょうせきとするせつもある[1]。バルトリハリの人物じんぶつぞうについてはすうおおくの伝説でんせつのこされている。

7世紀せいきのインドにわたナーランダ僧院そういんまなんだからそうよしきよしの『南海なんかいよせ内法うちのりでん(なんかい ききないほうでん)』[2]に、文法ぶんぽう学者がくしゃバルトリハリについての記述きじゅつがある。

よしきよしによれば、バルトリハリは文法ぶんぽう学者がくしゃパーニニについてのパタンジャリ注釈ちゅうしゃくしょ『マハーバーシュヤ』[3]研究けんきゅうしたとされ、言語げんご哲学てつがくしょ『ヴァーキヤ・パディーヤ (Vākya-padīya文章ぶんしょう単語たんごろんさんしょうへん)』[4]いたとされる。そこでかれは、宇宙うちゅう根本こんぽん原理げんり言語げんごブラフマンであり,しょ現象げんしょうはそのかりげんであるとしている[5]かれ主張しゅちょうは「言葉ことばブラフマンである」という宣言せんげんだとえよう[6]

また、詩人しじんとしてのバルトリハリの作品さくひんは、10世紀せいきから14世紀せいきにかけて3しゅの『シャタカ (Shataka(ひゃくしょう詩集ししゅう)』[1]としてまとめられた。天国てんごくいたみちについての『はなれよくひゃく頌』、世俗せぞく交際こうさいについての『処世しょせいひゃく頌』、恋愛れんあいについての『恋愛れんあいひゃく頌』のみっつがあり『シャタカ トラヤ (Śatakatraya(さんひゃく頌)』[7]ばれる。17世紀せいきにはアブラハム・ローゲル英語えいごばんオランダ翻訳ほんやく、ヨーロッパにもつたわった。

著作ちょさくおも日本語にほんご研究けんきゅう

[編集へんしゅう]
  • 上村うえむら勝彦かつひこ『インドの詩人しじん―バルトリハリとビルハナ春秋しゅんじゅうしゃ、1982ねんNCID BN02072642 
    • 新版しんぱん夢幻むげんあい インド詩集ししゅう春秋しゅんじゅうしゃ、1998ねんISBN 978-4393132760 - 『さんひゃく頌』の翻訳ほんやく論考ろんこう「バルトリハリの伝説でんせつ作品さくひん」を収録しゅうろく
  • 赤松あかまつ明彦あきひこわけ注解ちゅうかい古典こてんインドの言語げんご哲学てつがくぜん2かん平凡社へいぼんしゃ東洋文庫とうようぶんこ〉、1998ねん ISBN 978-4256194652, 978-4256194669。- 『ヴァーキヤ・パディーヤ』の翻訳ほんやく収録しゅうろく

出典しゅってん脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  1. ^ a b コトバンク.
  2. ^ 訳本やくほん現代げんだいやく 南海なんかいよせ内法うちのりでん なな世紀せいきインド仏教ぶっきょうそうとぎ日常にちじょう生活せいかつ宮林みやばやし昭彦あきひこ加藤かとう栄司えいじやく法蔵館ほうぞうかん 2004ねん法蔵館ほうぞうかん文庫ぶんこ、2022ねんISBN 978-4831826435
  3. ^ 村上むらかみしんかん 2018ねん7がつ20日はつか. "パタンジャリ". 日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ). コトバンクより2023ねん5がつ18にち閲覧えつらん
  4. ^ 翻訳ほんやく収録しゅうろく:『古典こてんインドの言語げんご哲学てつがく
  5. ^ きよししま秀樹ひでき仏教ぶっきょう・インド思想しそう辞典じてん文法ぶんぽう学派がくは春秋しゅんじゅうしゃ、1987ねん4がつ10日とおか、400ぺーじISBN 978-4393101025 
  6. ^ 赤松あかまつ明彦あきひこ『インド哲学てつがく10こう岩波書店いわなみしょてん岩波いわなみ新書しんしょ〉、2018ねん3がつ20日はつか、191ぺーじISBN 978-4004317098 
  7. ^ 翻訳ほんやく収録しゅうろく:『夢幻むげんあい

参考さんこう文献ぶんけん

[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク

[編集へんしゅう]