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バースデイ (ビートルズのきょく)

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ビートルズ > 曲名きょくめいリスト > バースデイ (ビートルズのきょく)
ポール・マッカートニー > 作品さくひんリスト > バースデイ (ビートルズのきょく)
バースデイ
ビートルズ楽曲がっきょく
収録しゅうろくアルバムザ・ビートルズ
英語えいごめいBirthday
リリース1968ねん11月22にち
録音ろくおん
ジャンル
時間じかん2ふん42びょう
レーベルアップル・レコード
作詞さくししゃレノン=マッカートニー
作曲さっきょくしゃレノン=マッカートニー
プロデュースジョージ・マーティン
ザ・ビートルズ 収録しゅうろくきょく
ジュリア
(DISC 1 B-9)
バースデイ
(DISC 2 A-1)
ヤー・ブルース
(DISC 2 A-2)

バースデイ」(Birthday)は、ビートルズ楽曲がっきょくである。レノン=マッカートニー名義めいぎとなっているが、おもポール・マッカートニーによってかれた楽曲がっきょくで、ジョン・レノン一部いちぶ手伝てつだったとされている。1968ねん発売はつばいされた9さくのイギリスばん公式こうしきオリジナル・アルバム『ザ・ビートルズ』に収録しゅうろくされた。1990ねんにマッカートニーによるライブ演奏えんそうがシングルとして発売はつばいされ、ぜんえいシングルチャート最高さいこう29記録きろく

背景はいけい

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「バースデイ」の大半たいはんは、1968ねん9がつ18にちEMIレコーディング・スタジオおこなわれたレコーディングセッションで、レノンとマッカートニーの2人ふたりによってかれた。歌詞かしについてマッカートニーは「あれは50たい50でジョンとぼくだれかの誕生たんじょうだったのか記憶きおくにないけど、あれをやったもうひとつの理由りゆうは、クリスマスや誕生たんじょうがらみのきょくがあると、そのきょく寿命じゅみょうながくなることだった。もしそれがきょくなら、みんなが誕生たんじょうかいうたってくれるからね」とかたっている[3]。また、1994ねんのインタビューでは「ぼくらはなにつくってみようとおもったんだ。それからリフをつくって、このリフを中心ちゅうしんにアレンジしたんだよ。これはジョンとぼく半々はんはんでそのつくって、そのよる録音ろくおんしたんだ」とかたっている[4]

ほんきょくのセッションがおこなわれた同日どうじつの215ふんからBBCで、1957ねん初頭しょとうにイギリスで公開こうかいされた音楽おんがく映画えいがおんなはそれを我慢がまんできない』の放送ほうそう予定よていされていた[5]。マッカートニーはこの映画えいがを「どうしてもたかった」とかたっており、マッカートニーをはじめとするメンバーとスタッフは、同日どうじつの17からレコーディングを開始かいしし、マッカートニーの自宅じたく映画えいが鑑賞かんしょうおこなうために一旦いったんセッションを中断ちゅうだん鑑賞かんしょうふたたびスタジオにもどり、セッションを再開さいかいした[3]歌詞かし鑑賞かんしょうスタジオにもどってからかんがえられたもので、マッカートニーは「まえもっては全然ぜんぜんかんがえていなかった歌詞かしだし、それもあってぼくのおりのひとつになっている」とかたっている[3]

ほんきょくかんして、レノンは1980ねんの『プレイボーイのインタビューで「ポールは50年代ねんだいのヒットきょくの『Happy, Happy Birthday Baby』みたいなきょくこうとしていたんだとおも[3]。ゴミみたいなきょくだよ」と批判ひはんしている[6]

レコーディング

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「バースデイ」のレコーディングは、1968ねん9がつ18にちEMIレコーディング・スタジオのスタジオ2でおこなわれた[3]。ベーシック・トラックは、20テイク(演奏えんそうミスや中断ちゅうだんしたテイクもふくむ)で録音ろくおんされた[3]。ベーシック・トラックを録音ろくおんした4トラック・レコーダーのトラック1にレノンのエレクトリック・ギター、トラック2にリンゴ・スタードラム、トラック3にマッカートニーのベース、トラック4にジョージ・ハリスンのエレクトリック・ギターが録音ろくおんされており、テープ・ボックスにもこのようにしるされていた[3]。マッカートニーのドラムのブレイク部分ぶぶんで、ギターがふたたはいってるミドル・セクションまでの8小節しょうせつをカウントした[3]

オーバー・ダビングようにテイク19が使用しようされ、8トラック・レコーダーにうつえられたのち、トラック6にタンバリン、トラック7と8にスターとマル・エヴァンズ手拍子てびょうしがバックとしたレノンとマッカートニーのボーカル録音ろくおんされた[3]。なお、サビの「Birthday」というコーラスは、のちにレノンのつまとなるオノ・ヨーコ当時とうじのハリスンのつまであるパティ・ボイドうたった[3]

その、トラック5に追加ついかのタンバリンとスネアドラムピアノ録音ろくおんされた。なお、ピアノのおとは、エンジニアのケン・スコット英語えいごばんのアイデアによりヴォックスせいのギター・アンプとスピーカー・キャビネットにとおされた[3]

2018ねん発売はつばいされた『ザ・ビートルズ (ホワイト・アルバム)〈スーパー・デラックス・エディション〉』のCD6にテイク2が収録しゅうろくされた[3]。この音源おんげんにおいて、レノンのギターはステレオ音像おんぞう左寄ひだりよりに、ハリスンのギターは右寄みぎよりに配置はいちされている[3]。 

クレジット

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「バースデイ」でメンバーが担当たんとうした楽器がっきについては、いくつか論争ろんそうきている。音楽おんがく評論ひょうろんイアン・マクドナルド英語えいごばんは、2005ねん出版しゅっぱんした著書ちょしょRevolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties』で、リードギター演奏えんそうしたのはマッカートニーとレノンで、ベース(6げんベース)を演奏えんそうしたのはハリスンとしている[7]作家さっかのブルック・ハルピンは、リードギターを演奏えんそうしたのはレノンで、ベースを演奏えんそうしたのはハリスンとしている[8]

以下いか、「だれなにをプレイしていたかにかんする、一部いちぶ神話しんわ完全かんぜんちく」テープ・ボックスの注釈ちゅうしゃくをもとに、ケヴィン・ハウレットが提示ていじしたクレジットを記載きさいする[3]

ビートルズ
外部がいぶミュージシャン

カバー・バージョン

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ポール・マッカートニーによるセルフカバー

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「バースデー」
ポール・マッカートニーシングル
初出しょしゅつアルバム『ポール・マッカートニー・ライブ!!
Bめん グッド・デイ・サンシャイン
リリース
規格きかく
録音ろくおん
ジャンル ロック
時間じかん
レーベル
作詞さくし作曲さっきょく レノン=マッカートニー
チャート最高さいこう順位じゅんい
後述こうじゅつ参照さんしょう
ポール・マッカートニー シングル 年表ねんぴょう
  • バースデー
  • (1990ねん
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ポール・マッカートニーは、イギリスで1990ねん10がつ8にちにライブ音源おんげんをシングルとして発売はつばいした。アメリカでは8がつ16にちシングル・カセット発売はつばいされた。翌月よくげつ発売はつばいされたライブ・アルバム『ポール・マッカートニー・ライブ!!』にも収録しゅうろくされたほんさくは、ぜんえいシングルチャート最高さいこう29[9]、イタリアのシングルチャートで最高さいこう3記録きろくした[10]

日本にっぽんでも1990ねん11月9にち8センチシングル発売はつばいされた。なお、邦題ほうだいはビートルズばんが「バースデ」となっているのにたいし、こちらでは「バースデ」となっている[11]

シングルのBめんには、おなじくビートルズ時代じだいのセルフカバーきょくグッド・デイ・サンシャイン」のライブ音源おんげん収録しゅうろくされ、マキシシングル8センチシングルにはこのほかに「P.S.ラヴ・ミー・ドゥ[注釈ちゅうしゃく 1]」と「しあわせのノック」のライブ音源おんげん収録しゅうろくされた。

また、2010ねん7がつ7にち、アメリカのラジオシティ・ミュージックホールおこなわれた70さい誕生たんじょうむかえたスターのバースデーライブにマッカートニーが参加さんかほんきょく二人ふたり披露ひろうした[12]

シングル収録しゅうろくきょく

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収録しゅうろくきょく作詞さくし作曲さっきょくは「しあわせのノック」をのぞき、レノン=マッカートニー

マキシシングル、8センチシングル、12インチシングル、シングル・カセット
#タイトル作詞さくし作曲さっきょく時間じかん
1.「バースデー」(Birthday) 
2.グッド・デイ・サンシャイン(Good Day Sunshine) 
3.「P.S.ラヴ・ミー・ドゥ」(P.S. Love Me Do) 
4.しあわせのノック(Let 'Em In)ポール・マッカートニー
合計ごうけい時間じかん:
7インチシングル
#タイトル作詞さくし作曲さっきょく時間じかん
1.「バースデー」(Birthday) 
2.グッド・デイ・サンシャイン(Good Day Sunshine) 
合計ごうけい時間じかん:

クレジット(ポール・マッカートニーばん

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チャート成績せいせき

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チャート (1990ねん) 最高さいこう
ヨーロッパ (Eurochart Hot 100)[13]
75
イタリア (Musica e dischi)[10]
3
オランダ (Single Top 100)[14] 68
UK シングルス (OCC)[9] 29
US Mainstream Rock (Billboard)[15]
35

そののアーティストによるカバー

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  • アンダーグラウンド・サンシャイン - 1969ねんにシングルばんとして発売はつばいBillboard Hot 100最高さいこう26記録きろくしている[16]
  • スウィングル・シンガーズ - 2002ねん発売はつばいされたアルバム『Ticket to Ride - A Beatles Tribute』に収録しゅうろく[17]
  • フィッシュ - 2002ねん発売はつばいされたアルバム『Live Phish Volume 13』に収録しゅうろく[18]
  • ポール・ウェラー - マッカートニーの70さい誕生たんじょうである2012ねん6がつ18にちいちにち限定げんていでカバーした音源おんげん配信はいしん[19]

メディアでの使用しよう

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脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ ラヴ・ミー・ドゥ」と「P.S.アイ・ラヴ・ユー」をマッシュアップした楽曲がっきょく

出典しゅってん

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  1. ^ Sound & Vision, Volume 67, Issues 2-5. Michigan: Hachette Filipacchi Magazines. (2001). http://www.soundandvision.com/content/guitar-george-page-2. "Go forward to 1968 and The Beatles (a.k.a. The White Album) and you get a veritable hard-rock clinic on what used to be, in the days of vinyl. Side 3: "Birthday," "Everybody's Got Something to Hide Except Me and My Monkey," "Helter Skelter"" 
  2. ^ Gibron, Bill (1968ねん12月21にち). “An in-depth Look at the Songs on Side-Three”. Rolling Stone. The White Album Project. 2018ねん10がつ29にち閲覧えつらん
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n White Album 2018, p. 23.
  4. ^ Miles 1997, p. 496.
  5. ^ BBC2 Schedule Wednesday 18th September 1968”. Genome BETA Radio Times 1923 - 2009. 2018ねん10がつ29にち閲覧えつらん
  6. ^ David 2000, p. 190.
  7. ^ MacDonald 2005, p. 316.
  8. ^ Halpin, Brooke. Experiencing the Beatles: A Listener's Companion. B0743X593F. p. 50. ASIN B0743X593F. https://books.google.co.jp/books?id=P5MtDwAAQBAJ&pg=PA50&dq=Birthday+Beatles+Lead+guitar&hl=ja&sa=X&ved=2ahUKEwjy35m-pbLuAhUHPnAKHRWnBc4Q6AEwAHoECAUQAg#v=onepage&q=Birthday%20Beatles%20Lead%20guitar&f=false 
  9. ^ a b "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2020ねん9がつ17にち閲覧えつらん
  10. ^ a b “Top 3 Singles in Europe”. Music & Media 7 (46): 11. (17 November 1990). https://www.americanradiohistory.com/Archive-Music-and-Media/90s/1990/MM-1990-11-17.pdf. 
  11. ^ ポール・マッカートニー / バースデー”. CDJournal. シーディージャーナル. 2020ねん9がつ17にち閲覧えつらん
  12. ^ Fields, Gaylord (8 July 2010). “Paul McCartney Gives Ringo Starr 'Birthday' Present Onstage in New York”. spinner.com. オリジナルの12 September 2012時点じてんにおけるアーカイブ。. https://archive.today/20120912111324/http://www.spinner.com/2010/07/08/ringo-starr-paul-mccartney-birthday/ 25 April 2022閲覧えつらん 
  13. ^ “Eurochart Hot 100 Singles”. Music & Media 7 (44): 14. (3 November 1990). https://www.americanradiohistory.com/Archive-Music-and-Media/90s/1990/MM-1990-11-03.pdf. 
  14. ^ "Dutchcharts.nl – Paul McCartney – Birthday" (in Dutch). Single Top 100. 2020ねん9がつ17にち閲覧えつらん
  15. ^ Paul McCartney Chart History (Mainstream Rock)”. Billboard. 2022ねん3がつ19にち閲覧えつらん
  16. ^ The Hot 100 Chart”. Billboard (1969ねん9がつ6にち). 2020ねん9がつ19にち閲覧えつらん
  17. ^ Yanow, Scott. Ticket to Ride - A Beatles Tribute - The Swingle Singers | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020ねん8がつ18にち閲覧えつらん
  18. ^ Jarnow, Jesse. Live Phish, Vol. 13: 10/31/94, Glens Falls Civic Center, Glens Falls, NY - Phish | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020ねん8がつ18にち閲覧えつらん
  19. ^ Song Premiere: Paul Weller, 'Birthday'”. Rolling Stone (2012ねん6がつ18にち). 2018ねん10がつ29にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん

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  • ハウレット, ケヴィン (2018). ザ・ビートルズ (ホワイト・アルバム)〈スーパー・デラックス・エディション〉 (ブックレット). ビートルズ. アップル・レコード.
  • MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Second Revised ed.). London: Pimlico (Rand). ISBN 1-84413-828-3 
  • Miles, Barry (1997). Paul McCartney: Many Years From Now. Random House. ISBN 978-0-436-28022-1 
  • Sheff, David (2000). All We Are Saying. St Martin's Griffin. ISBN 0-312-25464-4 

外部がいぶリンク

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