フランク・パーカー

フランク・パーカー Frank Parker
フランク・パーカー
基本きほん情報じょうほう
フルネーム	Frank Andrew Parker
国籍こくせき	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
出身しゅっしん地ち	同どう・ウィスコンシン州しゅうミルウォーキー
生年月日せいねんがっぴ	(1916-01-31) 1916年ねん1月がつ31日にち
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(1997-07-24) 1997年ねん7月がつ24日にち（81歳さい没ぼつ）
死没しぼつ地ち	同どう・カリフォルニア州しゅうサンディエゴ
き手きて	右みぎ
バックハンド	片かた手打てうち
殿堂でんどう入いり	1966年ねん
4大だい大会たいかい最高さいこう成績せいせき・シングルス
全ぜん仏ふつ	優勝ゆうしょう（1948・49）
全ちょん英すぐる	ベスト4（1937）
全米ぜんべい	優勝ゆうしょう（1944・45）
優勝ゆうしょう回数かいすう	4（仏ほとけ2・米まい2）
4大だい大会たいかい最高さいこう成績せいせき・ダブルス
全ぜん仏ふつ	優勝ゆうしょう（1949）
全ちょん英すぐる	優勝ゆうしょう（1949）
全米ぜんべい	優勝ゆうしょう（1943）
優勝ゆうしょう回数かいすう	3（仏ほとけ1・英えい1・米まい1）
国くに別べつ対抗たいこう戦せん最高さいこう成績せいせき
デビス杯はい	優勝ゆうしょう（1937・48）
■テンプレート  ■プロジェクト テニス

フランク・パーカー（Frank Parker, 1916年ねん1月がつ31日にち - 1997年ねん7月がつ24日にち）は、アメリカ・ウィスコンシン州しゅうミルウォーキー出身しゅっしんの男子だんしテニス選手せんしゅ。主おもに1940年代ねんだいに活躍かつやくし、全米ぜんべい選手権せんしゅけんで1944年ねん・1945年ねん、全ぜん仏ふつ選手権せんしゅけんで1948年ねん・1949年ねんにそれぞれ男子だんしシングルス2連覇れんぱを達成たっせいした選手せんしゅである。男子だんしダブルスでも3勝しょうがあり、1949年ねんにはパンチョ・ゴンザレスとパートナーを組くんで全ぜん仏ふつ選手権せんしゅけん・ウィンブルドン選手権せんしゅけんの4大だい大会たいかい2連勝れんしょうを記録きろくした。両親りょうしんがポーランド人ひとであったことから、カトリック教会きょうかいの洗礼せんれい名めいとして Franciszek Andrzej Paikowski （フランチシェク・アンジェイ・パイコフスキ）と名なづけられたが、英語えいごの読よみ方かたで Frank Andrew Parker （フランク・アンドリュー・パーカー）と名乗なのった。

来歴らいれき

パーカーのテニスは、バックサイド（右みぎ利ききの選手せんしゅの場合ばあい、テニスコートの左側ひだりがわ）から放はなつグラウンド・ストロークをはじめ、正確せいかくなサービスとボール・コントロールなど、粘ねばり強づよさと安定あんてい感かんを持もち味あじにした。身長しんちょう174cm、体重たいじゅう66kgほどのすらりとした体格たいかくで、試合しあい中ちゅうに感情かんじょうを表ひょうに出だすことは少すくなかったという。彼かれは1932年ねんから1949年ねんまで、17年間ねんかん「全米ぜんべい男子だんしテニスランキング」のトップ10位い以内いないを維持いじし、全米ぜんべい選手権せんしゅけんで2連覇れんぱした1944年ねんと1945年ねんに全米ぜんべい1位いの座ざについた。全ぜん仏ふつ選手権せんしゅけんで初はつ優勝ゆうしょうした1948年ねんには、当時とうじの世界せかいランキング1位いに選えらばれた。

フランク・パーカーは1932年ねん、16歳さいの時ときに全米ぜんべい選手権せんしゅけん初はつ出場しゅつじょうを果はたし、ジョージ・ロットとの3回戦かいせんまで勝かち進すすんだ。翌よく1933年ねん、17歳さいのパーカーはフランク・シールズとペアを組くんで男子だんしダブルス決勝けっしょうに初はつ進出しんしゅつし、ロットとレスター・ストーフェンの組くみに敗やぶれて準じゅん優勝ゆうしょうになった。1937年ねんから男子だんしテニス国こく別べつ対抗たいこう戦せん・デビスカップのアメリカ代表だいひょう選手せんしゅに選えらばれる。彼かれのデ杯ではいデビュー戦せんとなった「アメリカン・ゾーン」準決勝じゅんけっしょうの対たい日本にっぽん戦せんで、パーカーは山岸やまぎし二郎じろうと中野なかの文ぶん照あきらの両りょう選手せんしゅを圧倒あっとうした。アメリカ・チームは順調じゅんちょうに勝かち進すすみ、1933年ねんからデ杯ではい4連覇れんぱ中ちゅうだったイギリスと「ワールドグループ」決勝けっしょうで対戦たいせんした。この決勝けっしょう戦せんでパーカーとドン・バッジ、ジーン・マコの3人にんが「4勝しょう1敗はい」でアメリカ・チームに優勝ゆうしょうをもたらし、イギリスのデ杯ではい5連覇れんぱを阻止そしした。アメリカのデ杯ではい奪還だっかんに貢献こうけんした年としは、ウィンブルドン選手権せんしゅけんでも初はつ出場しゅつじょうでベスト4進出しんしゅつがあったが、これは彼かれが戦前せんぜんに出場しゅつじょうした唯一ゆいいつの海外かいがい試合しあいである。

1939年ねんのデビスカップ決勝けっしょうは、第だい2次じ世界せかい大戦たいせん勃発ぼっぱつのただ中なかで行おこなわれた。9月2日にち-5日にちに行おこなわれたオーストラリアとの決勝けっしょう戦せんで、先さきにボビー・リッグスとパーカーが第だい1・第だい2試合しあいのシングルス戦せんを取とったが、第だい3試合しあいのダブルス戦せんで、オーストラリアのエイドリアン・クイストとジョン・ブロムウィッチ組くみがアメリカペアのジョー・ハントとジャック・クレーマー組くみに 5-7, 6-2, 7-5, 6-2 で勝かち、ここで流ながれが変かわった。クイストがリッグスを第だい4試合しあいで破やぶり、決勝けっしょうは最終さいしゅう第だい5試合しあいにもつれたが、ここでパーカーがブロムウィッチに 0-6, 3-6, 1-6 で完敗かんぱいしたため、アメリカはオーストラリアに「2勝しょう3敗はい」で逆転ぎゃくてん負まけした。（第だい2次じ世界せかい大戦たいせんの勃発ぼっぱつは、ヒトラーがポーランド侵攻しんこうを開始かいしした9月1日にちである。）世界せかい大戦たいせん勃発ぼっぱつにより、デビスカップやウィンブルドン選手権せんしゅけんなどのテニス競技きょうぎ大会たいかいは開催かいさい中止ちゅうしとなったが、全米ぜんべい選手権せんしゅけんだけは戦時せんじ中ちゅうも続行ぞっこうされた。パーカーは戦時せんじ中ちゅうの全米ぜんべい選手権せんしゅけんで、1943年ねんの男子だんしダブルスと1944年ねん・1945年ねんの男子だんしシングルスに優勝ゆうしょうする。戦時せんじ中ちゅうはアメリカ陸軍りくぐんの空軍くうぐん部ぶ軍曹ぐんそうとして“Sgt. Parker”（パーカー軍曹ぐんそう：Sgt. ＝ Sergeant の略りゃく）と呼よばれた。

戦時せんじ中ちゅうの全米ぜんべい選手権せんしゅけんで、パーカーは1942年ねんに初はじめて男子だんしシングルス決勝けっしょう進出しんしゅつを決きめた。最初さいしょのチャンスではテッド・シュローダーに 6-8, 5-7, 6-3, 6-4, 2-6 で敗やぶれ、ここで準じゅん優勝ゆうしょう者しゃになる。1943年ねんにはジャック・クレーマーとペアを組くみ、男子だんしダブルスで初はつ優勝ゆうしょうした。1944年ねんと1945年ねんの男子だんしシングルス決勝けっしょうで、パーカーは2年ねん連続れんぞくでビル・タルバートを破やぶり、大会たいかい2連覇れんぱを達成たっせいした。戦時せんじ中ちゅうのアメリカ男子だんしテニス界かいでは、どの選手せんしゅも軍務ぐんむに就つきながら全米ぜんべい選手権せんしゅけんに出場しゅつじょうしていたが、1943年ねんの男子だんしシングルス優勝ゆうしょう者しゃジョー・ハントのように戦死せんしした人ひともいた。1945年ねんに第だい2次じ世界せかい大戦たいせんが終結しゅうけつした後のち、パーカーは1947年ねんに2年ねんぶり4度目どめの全米ぜんべい男子だんしシングルス決勝けっしょうに進出しんしゅつしたが、最後さいごはクレーマーに 6-4, 6-2, 1-6, 0-6, 3-6 の逆転ぎゃくてんで敗やぶれ、全米ぜんべい男子だんし決勝けっしょうでは「2勝しょう2敗はい」で終おわった。

1948年ねん、フランク・パーカーは終戦しゅうせん後ご初はじめての海外かいがい遠征えんせいに出でる。初はつ出場しゅつじょうの全ぜん仏ふつ選手権せんしゅけんで、パーカーは男子だんしシングルス決勝けっしょうでヤロスラフ・ドロブニー（チェコスロバキア）を 6-4, 7-5, 5-7, 8-6 で破やぶり、遠とおいフランスの地ちで初はつ優勝ゆうしょうを飾かざった。全ぜん仏ふつ選手権せんしゅけん初はつ優勝ゆうしょう時じの年齢ねんれい「32歳さい4ヶ月かげつ」は、当時とうじの男子だんしシングルス最年長さいねんちょう優勝ゆうしょう記録きろくであった。この年としは全米ぜんべい選手権せんしゅけんの男子だんしダブルスでテッド・シュローダーとペアを組くみ、ガードナー・ムロイ＆ビル・タルバート組くみに敗やぶれた準じゅん優勝ゆうしょうがある。1949年ねんの全ぜん仏ふつ選手権せんしゅけんで、パーカーは男子だんしシングルス2連覇れんぱと男子だんしダブルス初はつ優勝ゆうしょうを決きめ、33歳さい4ヶ月かげつで単複たんぷく2冠かんを獲得かくとくした。男子だんしダブルスでペアを組くんだパンチョ・ゴンザレスとは、続つづくウィンブルドン選手権せんしゅけんでも優勝ゆうしょうし、2人ふたりは4大だい大会たいかい男子だんしダブルス2連勝れんしょうを達成たっせいした。パーカーは自身じしん唯一ゆいいつのウィンブルドン・タイトルを、ゴンザレスとのダブルスで獲得かくとくしたのである。1949年ねん全米ぜんべい選手権せんしゅけんを最後さいごに、パーカーは33歳さいで「プロテニス選手せんしゅ」に転向てんこうする。彼かれは17年間ねんかん「全米ぜんべいテニスランキング」で10位い以内いないを守まもり通とおし、アメリカ男子だんしテニスの歴史れきしに大おおきな足跡あしあとを残のこした。

1966年ねんに国際こくさいテニス殿堂でんどう入はいり。1968年ねん、52歳さいになったパーカーは19年ねんぶりに「全米ぜんべいオープン」への出場しゅつじょうを決きめ、同どう大会たいかいの歴史れきしを通つうじて最年長さいねんちょう出場しゅつじょう者しゃの記録きろくをつくった。本人ほんにんの言葉ことばによれば「新しん時代じだいの“全米ぜんべいオープン”の一員いちいんになりたかったから、楽たのしむためにエントリーした」という。その試合しあいでは、1回戦かいせんでアーサー・アッシュに 3-6, 2-6, 2-6 で敗やぶれた。第だい2次じ世界せかい大戦たいせんの前後ぜんごをまたぎ、息いきの長ながいテニス経歴けいれきを築きずいたフランク・パーカーは、1997年ねん7月がつ24日にちにカリフォルニア州しゅうサンディエゴにて81歳さいの生涯しょうがいを閉とじた。

4大だい大会たいかい優勝ゆうしょう

• 全ぜん仏ふつ選手権せんしゅけん　男子だんしシングルス：2勝しょう（1948年ねん・1949年ねん）／男子だんしダブルス：1勝しょう（1949年ねん）
• ウィンブルドン選手権せんしゅけん　男子だんしダブルス：1勝しょう（1949年ねん）
• 全米ぜんべい選手権せんしゅけん　男子だんしシングルス：2勝しょう（1944年ねん・1945年ねん）／男子だんしダブルス：1勝しょう（1943年ねん）　［男子だんしシングルス準じゅん優勝ゆうしょう2度ど：1942年ねん・1947年ねん／男子だんしダブルス準じゅん優勝ゆうしょう2度ど：1933年ねん・1948年ねん］

年とし	大会たいかい	対戦たいせん相手あいて	試合しあい結果けっか
1944年ねん	全米ぜんべい選手権せんしゅけん	ビル・タルバート	6-4, 3-6, 6-3, 6-3
1945年ねん	全米ぜんべい選手権せんしゅけん	ビル・タルバート	14-12, 6-1, 6-2
1948年ねん	全ぜん仏ふつ選手権せんしゅけん	ヤロスラフ・ドロブニー	6-4, 7-5, 5-7, 8-6
1949年ねん	全ぜん仏ふつ選手権せんしゅけん	バッジ・パティー	6-3, 1-6, 6-1, 6-4

外部がいぶリンク

• フランク・パーカー - 国際こくさいテニス殿堂でんどうのプロフィール （英語えいご）
• フランク・パーカー - デビスカップのプロフィール （英語えいご）
• フランク・パーカー - 国際こくさいテニス連盟れんめい