ヴィリー・ウォルブ

ヴィリー・ウォルブ Willy Walb
基本きほん情報じょうほう
国籍こくせき	バーデン大公たいこう国こく（ドイツ帝国ていこく） → ドイツ国こく → ドイツ国こく → 連合れんごう国軍こくぐん占領せんりょう下かのドイツ → 西にしドイツ
生年月日せいねんがっぴ	(1890-03-12) 1890年ねん3月12日にち
出身しゅっしん地ち	ドイツ帝国ていこく バーデン大公たいこう国こく、ハイデルベルク
死没しぼつ日び	(1962-06-27) 1962年ねん6月27日にち（72歳さい没ぼつ）
死没しぼつ地ち	西にしドイツ、バーデン＝ヴュルテンベルク州しゅう シュトゥットガルト
所属しょぞく	ダイムラー・ベンツ

ヴィリー・ウォルブ（Wilhelm "Willy" Walb、1890年ねん3月12日にち - 1962年ねん6月27日にち）は、ドイツの自動車じどうしゃ技術ぎじゅつ者しゃ、レーシングドライバーであり、レーシングチームの監督かんとくである。

経歴けいれき

ベンツ

1914年ねんにベンツ社しゃ（Benz & Cie.）の航空機こうくうきエンジン部門ぶもんの技術ぎじゅつ者しゃとしてキャリアを始はじめた。

1920年代ねんだい初はじめに同社どうしゃのレース部門ぶもんに移動いどうし、レーシングカーのテストドライバーとなり、いくつかの比較的ひかくてき小ちいさなレースに出場しゅつじょうするようになる。ベンツ・トロップフェンワーゲン（1923年ねん完成かんせい）の開発かいはつにも関かかわり、テスト走行そうこうを担当たんとうし、1923年ねんイタリアグランプリには同車どうしゃを駆かって参戦さんせんした。

ダイムラー・ベンツ

1926年ねんにベンツ社しゃとダイムラー社しゃ（Daimler Motoren Gesellschaft、DMG）が合併がっぺいし、新あたらしく設立せつりつされたダイムラー・ベンツ社しゃ（Daimler-Benz AG）にウォルブも加くわわる。

同年どうねん9月がつ12日にち、シュトゥットガルト近郊きんこうのソリチュードサーキットにて、ダイムラー・ベンツのドライバーとして、メルセデス・ベンツ・モデルKでスポーツカークラスのレースに出場しゅつじょうする。このレースはアルフレート・ノイバウアーが色いろ旗はたと信号しんごう板ばんを使つかってドライバーに指示しじを与あたえるということを初はじめて行いったレースであり、ノイバウアーがレーシングチームの「監督かんとく」（レンライター）になったことで知しられるレースである。ウォルブはそのレースで優勝ゆうしょうした。

1927年ねんのドイツグランプリ（ニュルブルクリンク）では、Sタイプ（W06）を駆かり、同おなじチームのオットー・メルツ、クリスチャン・ヴェルナーに続つづく3位いでフィニッシュし、チームの1-2-3フィニッシュに貢献こうけんした。この成功せいこうは翌年よくねんのドイツグランプリでも繰くり返かえされることになり、ウォルブはレース途中とちゅうでヴェルナーから「SS」のステアリングを引ひき継つぎ、このレースでは、そのさらに後のちにルドルフ・カラツィオラと交代こうたいしたヴェルナーが優勝ゆうしょうし、メルツが2位い、ウォルブが3位いとなった。

このレースの後のち、ウォルブはドライバーとしてレースに参加さんかすることはなくなり、「監督かんとく」であるノイバウアーのアシスタントを務つとめるようになった。

アウトウニオン

1932年ねんにドイツの4つの自動車じどうしゃメーカーが合併がっぺいする形かたちで設立せつりつされたアウトウニオンは、グランプリレースへの参戦さんせんを目論もくろみ、ウォルブは同社どうしゃのレーシングチームの監督かんとくとして採用さいようされた。

1934年ねんからはグランプリレース用ようの車両しゃりょうに新しん規定きていが導入どうにゅうされることになっていたことから、アウトウニオンはその年としからの参戦さんせんに狙ねらいを定さだめ、フェルディナンド・ポルシェの設計せっけいになるレーシングカーを用意よういした。ドライバーとしては、ハンス・シュトックとヘルマン・ライニンゲンをレギュラードライバーとし、オーギュスト・モンバーガー、ヴィルヘルム・セバスチャンをリザーブドライバーに据すえるという布陣ふじんを整ととのえた。

アウトウニオンは1934年ねん5月がつ末まつのアヴスレンネンからレース参戦さんせんを始はじめ、7月がつに同どうチームとしては初はつのメジャーレースとなるドイツグランプリに臨のぞみ、シュトゥックが優勝ゆうしょうを飾かざる。

この年としは他ほかにも何なん勝しょうか収おさめたものの、いずれもシュトゥックによるものであり、アルファロメオで実績じっせきのあるアキーレ・ヴァルツィを翌年よくねんに向むけて獲得かくとくする。同時どうじに、数すう戦せんに出場しゅつじょうしたリザーブドライバーに補強ほきょうが必要ひつようであることも明あきらかであったことから、同年どうねん10月がつにウォルブはニュルブルクリンクでドライバーのオーディションを開催かいさいした。ここでパウル・ピーチュとベルント・ローゼマイヤーを採用さいようし、翌年よくねんからリザーブドライバーとし、いくつかのレースに出場しゅつじょうさせるようになる。

1935年ねんは目論見もくろみ通どおりシュトックだけではなくヴァルツィもレースで優勝ゆうしょうを収おさめるようになり、新人しんじんのローゼマイヤーも早はやくも優勝ゆうしょうを重かさねるようになった。しかし、全体ぜんたい的てきにはライバルであるメルセデス・ベンツに及およばず、2番手ばんてに甘あまんじることとなった。

こうした状況じょうきょうに業ごうを煮にやしたアウトウニオンはシーズン途中とちゅうの9月がつ1日にちにカール・オットー・フォイアライセン（Karl Otto Feuereissen）を新あらたな監督かんとくに任命にんめいし、ウォルブはレース部門ぶもんから外はずされ、市販しはん車しゃ部門ぶもんに移うつされることとなった。

1936年ねんからはウォルブはアウトウニオンの政府せいふ部門ぶもんに異動いどうし、ベルリンで政府せいふやナチ党とうの自動車じどうしゃの手配てはいをしたり、国防こくぼう軍ぐんの自動車じどうしゃ関連かんれんの対応たいおうにあたることになる。ウォルブは第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ごにアウトウニオンが解散かいさんとなるまで同社どうしゃで働はたらいた。

脚注きゃくちゅう

出典しゅってん

書籍しょせき

ウェブサイト

参考さんこう資料しりょう

書籍しょせき

• Karl Ludvigsen (1995-06). Mercedes-Benz Quicksilver Century. Transport Bookman Publications. ASIN 0851840515. ISBN 0-85184-051-5 

外部がいぶリンク

• Willy Walb - Mercedes-Benz Public Archive （英語えいご）