八幡やはた荘そう (上野うえの国こく)

八幡やはた荘そう（はちまんのしょう/やはたのしょう）は、上野うえの国こく碓氷うすい郡ぐん（現在げんざいの群馬ぐんま県けん高崎たかさき市し八幡はちまん（やわた）町まち・安中あんなか市し板鼻いたはな付近ふきん）にあった荘園しょうえん。また荘内そうないの山名やまな郷きょう（多胡たご郡ぐん）は南八幡みなみはちまん（現在げんざいの高崎たかさき市し山名やまな町まち）付近ふきんにあった。

古ふるくから信濃しなの国こくと結むすぶ交通こうつうの要所ようしょに位置いちしており、源頼信みなもとのよりのぶが上野うえの介かい任官にんかん時じに摂関せっかん家か領りょうとして立だて券けんされ、頼義よりちか-義ぎ家か-義国よしくにと河内かわうち源はじめ氏し重代じゅうだいの拠点きょてんであったものを源みなもと義重よししげが相続そうぞくし^[1]、新田にった荘そうとともに新田にった氏しの根拠地こんきょちとなった^[2]。

新田にった氏し一族いちぞくの里見さとみ氏し、山名やまな氏しは八幡やはた荘内そうないの里見さとみ郷きょう、山名やまな郷さとよりそれぞれ発祥はっしょうし、また、義重よししげの猶子ゆうしで娘むすめ婿むこの矢田やた義清よしきよの所領しょりょうの矢田やた郷きょうも荘内そうないに存在そんざいする。新田にった義貞よしさだが鎌倉かまくら幕府ばくふ打倒だとうの兵へいを挙あげた際さいも、一旦いったんこの地ちに入はいって信濃しなのや越後えちごの味方みかたと合流ごうりゅうした。

南北なんぼく朝あさの内乱ないらんの中なかで上杉うえすぎ氏しが八幡はちまん荘そうを奪うばって守護しゅご領りょう^[3]に編入へんにゅう^[4]し、以降いこう守護しゅご・上杉うえすぎ氏しの上野うえの国こく経営けいえいの中心ちゅうしんとなった。戦国せんごく時代じだい後期こうきに入はいると、武田たけだ氏しが侵入しんにゅうして同地どうちを支配しはいしている。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

^ 久保田くぼた順一じゅんいち『中世ちゅうせい武士ぶし選書せんしょ18　新田にった義重よししげ　北関東きたかんとうの治ち承うけたまわ・寿ことぶき永ひさし内乱ないらん』戎えびす光ひかり祥さち出版しゅっぱん 2013年ねん11月1日にち ISBN 978-4-86403-094-6
^ 田中たなか大喜だいぎ「中世ちゅうせい前期ぜんき上野うえの新田にった氏し論ろん」田中たなか編著へんちょ『シリーズ・中世ちゅうせい関東かんとう武士ぶしの研究けんきゅう第だい三さん巻かん上野うえの新田にった氏し』（戒光祥さち出版しゅっぱん、2011年ねん）ISBN 978-4-86403-034-2
^ 建たて武たけし4年ねん11月2日にち付づけ「高師直こうのもろなお奉書ほうしょ」『上杉うえすぎ家か文書ぶんしょ』
^ 『日本にっぽん歴史れきし地名ちめい大系たいけい10 群馬ぐんま県けんの地名ちめい』「板鼻いたはな宿やど」（平凡社へいぼんしゃ、1987年ねん） ISBN 978-4-582-49010-7 P230-232

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

『日本にっぽん歴史れきし地名ちめい大系たいけい10 群馬ぐんま県けんの地名ちめい』「八幡やはた荘そう」（平凡社へいぼんしゃ、1987年ねん） ISBN 978-4-582-49010-7 P428-429

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

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関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]