堀井ほりい憲一郎けんいちろう

堀井ほりい 憲一郎けんいちろう（ほりい けんいちろう、1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）2月がつ9日にち - ）は、京都きょうと市し出身しゅっしんのフリーライター、コラムニスト。週刊しゅうかん誌し「週刊文春しゅうかんぶんしゅん」に「ホリイのずんずん調査ちょうさ」を長期ちょうき連載れんさいしていたほか、テレビ・ラジオへの出演しゅつえんもある。2005年ねん（平成へいせい17年ねん）に結婚けっこん。

来歴らいれき

調しらべるコラムニストになるまで

『この役立やくだたず！』によれば、大阪おおさか市し天王寺てんのうじ区くに生うまれ、京都きょうと市し東山ひがしやま区くで育そだつ。ただ『ホリイの調査ちょうさ』など京都きょうと市し生うまれと記しるした著書ちょしょも複数ふくすうあり、どちらが正ただしいのかは定さだかではない。ただ故郷こきょうとしての思おもい入いれは京都きょうとにある模様もよう。京都教育大学きょうときょういくだいがく教育きょういく学部がくぶ附属ふぞく高等こうとう学校がっこう落語らくご研究けんきゅう会かい・サッカー部ぶを経へて、3浪なみ（最後さいごの1年ねんは仮面かめん浪人ろうにん）ののち、早稲田大学わせだだいがく第だい一いち文学部ぶんがくぶ日本にっぽん文学ぶんがく専修せんしゅうを卒業そつぎょう。『馬鹿ばかが止とまらない！』によれば、中高生ちゅうこうせい時代じだいは、クラスの新聞しんぶん係がかりとして、ウケる記事きじ作づくりに熱中ねっちゅうする一方いっぽう、石森いしもり章太郎しょうたろうの『マンガ家か入門にゅうもん』を読よんで漫画まんが家かを目指めざし、当時とうじ全盛期ぜんせいきだった笑わらい福ぶく亭てい仁鶴にかくや桂かつら三枝みえ（現げん・六ろく代目だいめ桂かつら文枝ふみえ）に憧あこがれ、高校こうこうでは落語らくご研究けんきゅう会かいに所属しょぞくしていた。大学だいがくでは早稲田大学わせだだいがく漫画まんが研究けんきゅう会かいに所属しょぞくしていたが、入部にゅうぶ歓迎かんげいで似顔絵にがおえを描えがいてくれたやくみつるのレベルに圧倒あっとうされ、漫画まんが家かへの途とを断念だんねんし、留年りゅうねんを繰くり返かえし七なな年ねんで卒業そつぎょうした。『伊勢物語いせものがたり』をテーマに卒業そつぎょう論文ろんぶんを執筆しっぴつしたが、原稿げんこう用紙ようしわずか35枚まい前後ぜんこうのもので、しかもそのうちの3分ぶんの1ほどを空白くうはくのまま提出ていしゅつし、何なにとか卒論そつろんとして認みとめてもらったという。阪神はんしんタイガースをこよなく愛あいする。趣味しゅみは草くさ野球やきゅう。花火はなび師しの免許めんきょも持もつ。

雑誌ざっし、放送ほうそう媒体ばいたいで活躍かつやく

1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）から文筆ぶんぴつ業ぎょうを始はじめる。週刊文春しゅうかんぶんしゅんのコラム『ホリイのずんずん調査ちょうさ』を中心ちゅうしんに、奇抜きばつな発想はっそうに基もとづく調査ちょうさを実施じっしして、その結果けっかをまとめるという独自どくじのエッセイのスタイルを確立かくりつした。松任谷まつとうや由実ゆみに倣ならい、デニーズの盗ぬすみ聞ぎきを元もとに歌詞かしをつくってみたり、スキー場じょうの女性じょせい比率ひりつを調しらべたり、吉野家よしのやの店舗てんぽごとの牛丼ぎゅうどんのつゆの量りょうを調しらべたり、といった独創どくそう的てきな切きり口くちで知しられる。万まん歩ほ計けいの取と説せつに書かいてある「○○歩ふで東海道とうかいどう横断おうだん」という記述きじゅつを確たしかめるために、実際じっさいに東海道とうかいどうを踏破とうはして万まん歩ほ計けいの歩数ほすうを調しらべたが、京都きょうと目前もくぜんの山科やましな付近ふきんで「使用しよう者しゃの歩幅ほはばに依存いぞんする」ことに気きづくという失態しったいを犯おかしている。キャッチフレーズは「何なにでも調しらべるフリーライター」。

1993年ねん7月がつ、「TVおじゃマンボウ」（日にっテレ他た）第だい1回かいにカウントダウンコラムニストとして出演しゅつえん。以後いご「TVウォッチャー」の肩書かたがきで数々かずかずのテレビ番組ばんぐみのデータを紹介しょうかいする役割やくわりを担当たんとう。これにより堀井ほりいは放送ほうそう業界ぎょうかいにまで知名度ちめいどを広ひろげ、テレビ・ラジオに活躍かつやくの場ばを広ひろげる大おおきな足あしがかりとなった。堀井ほりいの「調しらべる」特技とくぎと独特どくとくのキャラクターは番組ばんぐみカラーにマッチし、最終さいしゅう回かいまで全すべての放送ほうそう回かいに出演しゅつえん。番組ばんぐみ自体じたいも長寿ちょうじゅ番組ばんぐみとなり、13年ねん続つづいた。

TBSラジオの出演しゅつえん歴れきもあり、「荒川あらかわ強つよし啓けい デイ・キャッチ!」や、堀井ほりいと親交しんこうの深ふかい宮川みやがわ賢けんの「宮川みやがわ賢けんの誰だれなんだお前まえは?!」や「夜よな夜よなニュースいぢり X-Radio バツラジ」にもレギュラー出演しゅつえんしていた。

伝統でんとう芸能げいのうへの傾倒けいとう

近年きんねんは落語らくごに強つよい関心かんしんを示しめしており、年間ねんかん400席せき以上いじょうの寄席よせ/落語らくご会かいに足あしを運はこび、春風亭小朝しゅんぷうていこあさからも一目いちもく置おかれる。「ずんずん調査ちょうさ」でも落語らくごについて書かくことがある。演芸えんげい情報じょうほう誌し『東京とうきょうかわら版ばん』に2006年ねん11月がつ号ごうより｢ホリイの落語らくご狂きょう時代じだい｣を連載れんさい中ちゅう。

早稲田大学わせだだいがく漫画まんが研究けんきゅう会かい在籍ざいせき時じの先輩せんぱいにやくみつる、ラズウェル細木さいきなど、同期どうきにカトリーヌあやこ、後輩こうはいにさそうあきら、けらえいこ、現代げんだい洋子ようこ、安倍あべ夜よる郎ろう、町山まちやま智浩ともひろらがいる。

2013年ねん10月初旬しょじゅんに、人間にんげん国宝こくほうの落語らくご家かである桂米朝かつらべいちょうの事跡じせきを綴つづった著書ちょしょ「桂米朝かつらべいちょうと上方かみがた落語らくごの奇蹟きせき」を執筆しっぴつし講談社こうだんしゃから出版しゅっぱんする予定よていで、初版しょはん5,000部ぶが既すでに印刷いんさつし終おえていたが、いったん同月どうげつ17日にちに発売はつばい延期えんきとした後のち、11日にちに正式せいしきに発売はつばい中止ちゅうしとした。講談社こうだんしゃ側がわは理由りゆうとして「本ほんの記述きじゅつに対たいし、事実じじつと違ちがうと関係かんけい者しゃから指摘してきを受うけたため」としている。

人物じんぶつ

• 大学生だいがくせいの頃ころに「漫画まんが家か・松本まつもと零れい士しの仕事場しごとばで原稿げんこうができあがるのを待まつだけ」という出版しゅっぱん社しゃのアルバイトをしていた 。
• 調査ちょうさを売うりにするコラムニストだけに数かず取と器うつわを使つかった高速こうそく計数けいすうが特技とくぎであり、一度いちど『TVおじゃマンボウ』で披露ひろうし、共演きょうえん者しゃ、観客かんきゃくを驚嘆きょうたんさせたことがある。
• ひまわりネットワーク代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう（2022年ねん就任しゅうにん）の堀井ほりい敦あつしは弟おとうとにあたる。

著書ちょしょ

• 『スキーの便利べんり帖じょう』双葉社ふたばしゃ、1989年ねん。『ホリイのスキー便利べんり帖じょう』扶桑社ふそうしゃ文庫ぶんこ。
• 『新しんスキーの便利べんり帖じょう　ワシら陽気ようきなバホバホ隊たいののんきなスキー冒険ぼうけん譚たん』双葉社ふたばしゃ、1991年ねん
• 『ホリイの調査ちょうさ』双葉社ふたばしゃ、1993年ねん。のち扶桑社ふそうしゃ文庫ぶんこ、1994年ねん。
• 『ホリイの馬鹿ばかが止とまらない』双葉社ふたばしゃ、1995年ねん。のち双葉ふたば文庫ぶんこ、2000年ねん。
• 『この役立やくだたず!　ホリイのずんずん調査ちょうさ』文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう、1997年ねん
• 『ひょっとして馬鹿ばか？』世界文化社せかいぶんかしゃ、1998年ねん
• 『『巨人きょじんの星ほし』に必要ひつようなことはすべて人生じんせいから学まなんだ。あ。逆ぎゃくだ。』双葉社ふたばしゃ、1998年ねん。のち講談社こうだんしゃ文庫ぶんこ。
• 『東京とうきょうディズニーリゾート便利べんり帖じょう』新潮社しんちょうしゃ、2005年ねん。のち文庫ぶんこ。
• 『若者わかもの殺ごろしの時代じだい』講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ、2006年ねん
• 『落語らくごの国くにからのぞいてみれば』講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ、2008年ねん
• 『青あおい空そら、白しろい雲くも、しゅーっという落語らくご』双葉社ふたばしゃ、2009年ねん
• 『落語らくご論ろん』講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ、2009年ねん
• 『深夜しんや食堂しょくどうの勝手口かってぐち』安倍あべ夜よる郎ろう漫画まんが・イラスト、小学館しょうがくかん〈ビッグコミックススペシャル〉、2009年ねん
• 『江戸えどの気分きぶん』講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ、2010年ねん
• 『いつだって大変たいへんな時代じだい』講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ、2010年ねん
• 『いますぐ書かけ、の文章ぶんしょう術じゅつ』ちくま新書しんしょ、2011年ねん
• 『ねじれの国くに、日本にっぽん』講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ、2011年ねん
• 『かつて誰だれも調しらべなかった100の謎なぞ ホリイのずんずん調査ちょうさ』文藝春秋ぶんげいしゅんじゅう、2013年ねん
• 『ディズニーから勝手かってに学まなんだ51の教訓きょうくん』新潮しんちょう文庫ぶんこ、2013年ねん
• 『やさしさをまとった殲滅せんめつの時代じだい』講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ、2013年ねん
• 『愛あいと狂瀾きょうらんのメリークリスマス：なぜ異教徒いきょうとの祭典さいてんが日本にっぽん化かしたのか』講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ、2017年ねん
• 『1971年ねんの悪霊あくりょう』KADOKAWA〈角川かどかわ新書しんしょ〉、2019年ねん
• 『平成へいせいが終おわったらテレビからいなくなってたものたち』徳間書店とくましょてん、2019年ねん
• 『高畑たかはた充たかし希まれが演えんじる役やくはなぜ忖度そんたくできない若者わかものばかりなのか』東京ニュとうきょうにゅース通信社すつうしんしゃ、2020年ねん
• 『流転るてんの海うみ読本とくほん』新潮しんちょう文庫ぶんこ、2021年ねん

出演しゅつえん番組ばんぐみ

• TVおじゃマンボウ （日本にほんテレビ、1993年ねん7月がつ24日にち- 2006年ねん3月25日にち）
• タモリ倶楽部くらぶ （テレビ朝日てれびあさひ、- 1997年ねん8月がつ29日にち、1998年ねん3月23日にち　「カウントダウンコラムニスト」として「おあいそチキンレース」の解説かいせつ
• BSマンガ夜話やわ（NHK BS2） - 「ぼのぼの」（1998年ねん11月10日にち）と「ちびまる子こちゃん」（1999年ねん3月がつ9日にち）の回かいにゲスト出演しゅつえん。
• 荒川あらかわ強つよし啓けい デイ・キャッチ! （TBSラジオ、木曜もくよう担当たんとうコメンテーター 1997年ねん10月 - 2007年ねん3月がつ）
• 宮川みやがわ賢けんの誰だれなんだお前まえは?!（TBSラジオ、木曜もくようコーナー担当たんとう）
• ずんずん落語らくご （TBSラジオ、パーソナリティ、2007年ねん1月がつ10日とおか - 2007年ねん3月28日にち）
• 朝あさはビタミン! （テレビ東京てれびとうきょう、水曜すいよう・木曜もくようコーナー担当たんとう、2007年ねん1月がつ - ）
• 夜よな夜よなニュースいぢり X-Radio バツラジ（TBSラジオ・TBCラジオ、火曜かようコーナー「数すういぢり！」担当たんとう、2008年ねん4月がつ - 9月がつ）
• バラエティー生活せいかつ笑わらい百科ひゃっか（NHK総合そうごう、- 2011年ねん1月がつ22日にち）
• 小島こじま慶子けいこ キラ☆キラ（TBSラジオ、火曜日かようびパートナー神足こうたり裕司ゆうじの代打だいだ、2011年ねん9月6日にち - ）
• 林はやし修おさむのニッポンドリル（フジテレビ、2019年ねん9月がつ25日にち）- 高田馬場たかだのばばにラーメン店てんが多おおい理由りゆうについてコメント

関連かんれん項目こうもく

• クリスマス・ファシズム - 「クリスマスは恋人こいびとと過すごさなくてはならない」という風潮ふうちょうについて論ろんじている。

外部がいぶリンク

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