宮本みやもと留吉とめきち

　宮本みやもと 留吉とめきち　

Tomekichi MIYAMOTO
基本きほん情報じょうほう
名前なまえ	宮本みやもと 留吉とめきち
生年月日せいねんがっぴ	(1902-09-25) 1902年ねん9月25日にち
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(1985-12-13) 1985年ねん12月13日にち（83歳さい没ぼつ）
国籍こくせき	日本にっぽん
出身しゅっしん地ち	兵庫ひょうご県けん
経歴けいれき
プロ転向てんこう	1925年ねん
成績せいせき
優勝ゆうしょう回数かいすう	レギュラー：18回かい
日本にっぽんプロゴルフ殿堂でんどう 殿堂でんどう表彰ひょうしょう者しゃ
選出せんしゅつ年ねん	2012年ねん
2020年ねん4月がつ11日にち現在げんざい

宮本みやもと 留吉とめきち（みやもと とめきち、1902年ねん9月25日にち - 1985年ねん12月13日にち）は、兵庫ひょうご県けん出身しゅっしんの元もとプロゴルファー。

来歴らいれき

小学生しょうがくせいの頃ころ、生家せいかの近ちかくにあった神戸こうべゴルフ倶楽部くらぶで週末しゅうまつにキャディとして働はたらき、見様見真似みようみまねでゴルフを覚おぼえる。その後ごはいくつかの仕事しごとを経へて、1925年ねんに茨木いばらぎカンツリー倶楽部くらぶでプロとなり、1926年ねんには日本にっぽん最古さいこのプロトーナメント・日本にっぽんプロの第だい1回かい大会たいかいで優勝ゆうしょう。プロゴルフの黎明れいめい期きで出場しゅつじょう者しゃは僅わずか6人にん、大会たいかいは36ホールストロークプレーであったが、開催かいさいは1日にちだけの2ラウンドで争あらそわれた。試合しあいは3人にんのシーソーゲームとなり、結局けっきょく36ホール終了しゅうりょうして同どうスコア。2人ふたりがスコア誤記ごきで失格しっかくとなると、2人ふたりによるプレーオフとなり、36ホールが5日にち後ごに行おこなわれた。この時ときの相手あいてである福井ふくい覚さとし治ちは日本人にっぽんじんプロ第だい1号ごうで宮本みやもとの師匠ししょうにあたるばかりか、後のちに宮本みやもとが没頭ぼっとうするクラブ造づくりも習ならった仲なかであった。プレーオフの宮本みやもとは好調こうちょうで、7打だ差さで純銀じゅんぎんのカップを手てにしした。

1929年ねんには安田やすだ幸吉こうきちと共ともに日本人にっぽんじんプロ初はつの海外かいがい遠征えんせいとしてハワイアンオープンに参戦さんせんし13位い、1931年ねん11月から浅見あさみ緑みどり蔵ぞうらと初はつのアメリカ本土ほんど遠征えんせいを敢行かんこう。1932年ねんには単身たんしんでアメリカに残のこり、単独たんどくでアメリカツアーに挑戦ちょうせん。車くるまで広ひろいアメリカ大陸あめりかたいりくを駆かけ回まわり、「日本にっぽんからゴルファーが来きている」と、アメリカでも評判ひょうばんになる。身長しんちょう160cm、体重たいじゅう60kgと小柄こがらながら結構けっこう飛とばすとの噂うわさもたち、フロリダにいた宮本みやもとに、引退いんたいしていたボビー・ジョーンズとのエキシビションマッチの話はなしが舞まい込こんでくる。当時とうじのジョーンズはマスターズ創設そうせつとオーガスタGC設立せつりつに奔走ほんそうしていたが、まだまだ腕前うでまえは衰おとろえていなかった。宮本みやもとは回顧かいこ録ろくにジョーンズの印象いんしょうを書かいており、「ふっくらした面長おもながの顔かおだち。だが、鷲わしのような鋭するどい目めつき」が印象いんしょう的てきであった。アメリカツアーの練習れんしゅう日びに組くまれたエキシビションには、数すう千せん人にんの観衆かんしゅうが集あつまるなどジョーンズの人気にんきは全まったく衰おとろえておらず、宮本みやもととジョーンズに2人ふたりが加くわわってダブルス形式けいしきで始はじまる。ジョーンズがティーショットを260ヤードまで飛とばし、他たの2人ふたりはその手前てまえで止とまったが、最後さいごに打うった宮本みやもとの球たまは、ジョーンズの真横まよこに並ならぶ。宮本みやもとの技量ぎりょうに感かんじいったのか、ジョーンズは「賭かけようか」と宮本みやもとに誘さそい、賭かけ金きんは5ドルとなった。アウトが終おわって、ジョーンズの1アップ。15番ばんで逆ぎゃくに宮本みやもとの1アップと一進一退いっしんいったいとなるが、最終さいしゅう18番ばんでジョーンズはバンカーに入はいってしまう。宮本みやもとは2アップで勝かち、ギャラリーも興奮こうふんして握手あくしゅ攻せめに会あう。宮本みやもとも「私わたしの生涯しょうがいにおけるもっとも輝かがやかしい日ひである」と回想かいそうしており、ロッカーで「ヘーイ、トム」とジョーンズが笑顔えがおで宮本みやもとを呼よび止とめると、5ドル紙幣しへいを渡わたした。宮本みやもとは紙幣しへいにサインしてもらうが、5ドル紙幣しへいは後のちに額がくに入いれて宮本みやもと家かに飾かざられ、1974年ねんに日本にっぽんゴルフ協会きょうかいのゴルフミュージアムが廣野ひろのゴルフ倶楽部くらぶに設立せつりつされた時ときに寄贈きぞうされた。

アメリカで宮本みやもとが交流こうりゅうを深ふかめたプロも多おおく、ジーン・サラゼンとも文通ぶんつうしていた。「トム・ミヤモト」は愛称あいしょう「トミー」と呼よばれ、愛あいされた存在そんざいであった。同年どうねんは単身たんしんで全英ぜんえいオープンにも挑いどみ、日本人にっぽんじん初はつのメジャー出場しゅつじょうを果はたすと、再ふたたびアメリカに戻もどって全米ぜんべいオープンにも参戦さんせん。日本にっぽんオープンで挙あげた6勝しょうは大会たいかい最多さいたであり、1930年ねんの同どう大会たいかいでは19打だ差さの圧勝あっしょうで2連覇れんぱを達成たっせい。現在げんざいのミズノが1933年ねんに日本にっぽん初はつのクラブ造づくりを始はじめた時とき、スーパーバイザーとして呼よばれる。

1940年ねんのフィリピンオープンでは2日にち目め終了しゅうりょう時じで首位しゅいのジャグ・マックスペイドン（ アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく）から1打だ差さの2位いに付つけ、最終さいしゅう日びの前半ぜんはんには72をマークし、通算つうさん3アンダー213でマックスペイドンに並ならんだが、雨あめが降ふり始はじめた午後ごごの最終さいしゅうラウンドは79と苦戦くせんし、通算つうさん4オーバー292で勝かったマックスペイドンから5打だ差さの3位いに終おわった。大会たいかい後ごにはセブ島とうに渡わたり、セブオープンに参加さんかし、ノーマン・フォン・ニダ（ オーストラリア）、ラリー・モンテス（ フィリピン）に次ついで3位いに入はいっている。

第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後こうは50歳さいの時ときに銀座ぎんざに室内しつない練習れんしゅう場じょうを備そなえたゴルフ用品ようひん販売はんばい店てん「フェアウェー」を開店かいてんし、自宅じたくではクラブ造づくりの工房こうぼうを始はじめる。当時とうじ、ゴルフがブームになりかけた頃ころで、日本にっぽんオープン6勝しょうの宮本みやもとが造つくる「トム・ミヤモト」ブランドのクラブは人気にんきであった。ドライバーで1年ねん待まちは当あたり前まえで、宮本みやもとも職人しょくにんの誇ほこりがあり、オーダーされてもすぐ造つくることはせず、客きゃくのスイングを自みずからチェックして客きゃくの体格たいかく、技量ぎりょうに合あったクラブを造つくっていた。

1985年ねん12月13日にち死去しきょ。83歳さい没ぼつ。

2012年ねんには浅見あさみ緑みどり蔵ぞう、戸田とだ藤ふじ一郎いちろう、中村なかむら寅吉とらきち、小野おの光一こういち、小針こばり春はる芳かおる、林はやし由郎よしろうと共ともに第だい1回かい日本にっぽんプロゴルフ殿堂でんどう入いりを果はたす。

主おもな優勝ゆうしょう

• 1926年ねん - 日本にっぽんプロ
• 1928年ねん - 関西かんさいオープン
• 1929年ねん - 日本にっぽんオープン、日本にっぽんプロ
• 1930年ねん - 日本にっぽんオープン
• 1931年ねん - 関西かんさいオープン
• 1932年ねん - 日本にっぽんオープン、関西かんさいプロ
• 1933年ねん - 関西かんさいプロ
• 1934年ねん - 日本にっぽんプロ
• 1935年ねん - 日本にっぽんオープン
• 1936年ねん - 日本にっぽんオープン、日本にっぽんプロ
• 1940年ねん - 日本にっぽんオープン
• 1941年ねん - 関西かんさいプロ
• 1942年ねん - 関西かんさいプロ
• 1950年ねん - 関西かんさいオープン
• 1951年ねん - 関西かんさいオープン