対向たいこうと背せ向むこう

分岐ぶんき器きにおける対向たいこうと背せ向むこう。この図ずは左側ひだりがわ通行つうこう向むけである。右側みぎがわ通行つうこうの場合ばあい、"F"と"T"が逆ぎゃくになる。

対向たいこう（たいこう、英えい: Facing）と背せ向むこう（はいこう、英えい: trailing）とは、分岐ぶんき器き (turnouts)（イギリスでは'points'）が分岐ぶんきするか合流ごうりゅうするかどうかに関かんして記述きじゅつするために使用しようされる用語ようごである。列車れっしゃが分岐ぶんき器きを対向たいこうで通過つうかする時とき、それは2経路けいろのいずれかに分岐ぶんきする可能かのう性せいがある。背せ向むこうで通過つうかする時とき、2経路けいろが互たがいに合流ごうりゅうする。

歴史れきし

イギリスの鉄道てつどう史しの初期しょきには、信号しんごうの現げん示しめせと連動れんどう装置そうちが原始げんし的てきであり、職員しょくいんが未熟みじゅくであった時とき、対向たいこう分岐ぶんき器きは高速こうそくで走行そうこうする列車れっしゃを制限せいげん速度そくどの低ひくい分岐ぶんき線せんや行いき止どまりに転てん線せんさせることが可能かのうなため危険きけんであった。対向たいこう分岐ぶんき器きはそれゆえに不可欠ふかけつな時ときを除のぞいて禁止きんしされた。対向たいこう分岐ぶんき器きは単線たんせんや交換こうかん設備せつびでは避さけられない。

現代げんだいでは電気でんき的てきに連動れんどうした信号しんごう装置そうちの普及ふきゅうとともに、対向たいこう分岐ぶんき器きを禁止きんしする規則きそくは緩和かんわされている。

ダイヤモンドクロッシング

可動かどう式しきダイヤモンドクロッシング

固定こてい式しきダイヤモンドクロッシングは、どちら向むきに対たいしても背せ向むこうであるとみなされる。しかし極きわめて例外れいがい的てきな条件じょうけんでは、推進すいしん運転うんてんしている列車れっしゃが角度かくどの小ちいさなダイヤモンドクロッシングに差さし掛かかると脱線だっせんしてしまうことがあった。

可動かどう式しきダイヤモンドクロッシングには2か所しょの鈍どん端はし分岐ぶんき器きがあり、どちら向むきに対たいしても対向たいこう分岐ぶんき器きであるとみなされる。

可動かどうノーズ

固定こていノーズ式しきのクロッシングはどちら向むきにも背せ向むこうとなっている。可動かどうノーズ式しきのクロッシングは実質じっしつ的てきにどちら向むきにも対向たいこうであり、正まさしく転換てんかんされている必要ひつようがある。

鈍どん端はし分岐ぶんき器き

鈍どん端はし分岐ぶんき器きは実質じっしつ的てきにどちら向むきにも対向たいこうであり、正まさしく転換てんかんされている必要ひつようがある。

二に重じゅう分岐ぶんき

二に重じゅう分岐ぶんきは様々さまざまな方法ほうほうに構成こうせいでき、対向たいこうと背せ向むこうの分岐ぶんき器きの数かずはそれぞれ異ことなる。