出典 しゅってん : フリー百科 ひゃっか 事典 じてん 『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミニベロ
小径 しょうけい 車 しゃ (しょうけいしゃ)はタイヤ 径 みち の小 ちい さな自転車 じてんしゃ の通称 つうしょう である。この言葉 ことば 自体 じたい に公的 こうてき な定義 ていぎ は存在 そんざい しないが、『自転車 じてんしゃ 用語 ようご の基礎 きそ 知識 ちしき 』(バイシクルクラブ編集 へんしゅう 部 ぶ 編 へん 、枻出版 しゅっぱん 社 しゃ 、2003、ISBN 4870999064 )では、タイヤ径 みち 20インチかそれ以下 いか の自転車 じてんしゃ で、20インチであるBMX 車 くるま は慣例 かんれい として含 ふく めないと説明 せつめい される。日本工業規格 にほんこうぎょうきかく JIS D 9111:2005(自転車 じてんしゃ - 分類 ぶんるい 及 およ び諸 しょ 元 もと )では、コンパクト車 しゃ という車種 しゃしゅ が「室内 しつない での保管 ほかん 、自動車 じどうしゃ トランクへの収納 しゅうのう 又 また は公共 こうきょう 交通 こうつう への持込 もちこ みを意図 いと し、呼 よ び(径 みち )20以下 いか の車輪 しゃりん 及 およ び軽量 けいりょう なフレームによって、軽量 けいりょう 化 か 及 およ びコンパクト化 か を図 はか った自転車 じてんしゃ 」と定義 ていぎ されている。
輪 はなわ 行 こう など自転車 じてんしゃ 以外 いがい の交通 こうつう 手段 しゅだん で運 はこ ぶことを意識 いしき して、車体 しゃたい がコンパクトに折 お りたためるよう設計 せっけい された折 お り畳 たた み自転車 じてんしゃ が多 おお いが、小径 しょうけい 車 しゃ が必 かなら ずしも折 お りたたみ式 しき とは限 かぎ らない。
ミニベロ (mini vélo)は、おおむね24インチ以下 いか の自転車 じてんしゃ をいう傾向 けいこう があるようだと前掲 ぜんけい 『自転車 じてんしゃ 用語 ようご の基礎 きそ 知識 ちしき 』は述 の べている。
ミニサイクル はJIS D 9101-1991(自転車 じてんしゃ 用語 ようご )の用語 ようご で、「車輪 しゃりん の径 みち の呼 よ び24以下 いか の」「日常 にちじょう の交通 こうつう 手段 しゅだん に用 もち いる短距離 たんきょり 低速 ていそく 走行 そうこう 用 よう の一般 いっぱん 用 よう 自転車 じてんしゃ 」と定義 ていぎ され、JIS D 9111:2005では軽快 けいかい 車 しゃ と統合 とうごう されシティ車 しゃ (シティサイクル )に含 ふく められる自転車 じてんしゃ である。通常 つうじょう 、女性 じょせい 向 む けの買 か い物 もの 用 よう 自転車 じてんしゃ (いわゆる「ママチャリ」)のうち、タイヤ径 みち 24インチ以下 いか の小 ちい さいものを指 さ す。
概 がい して、高速 こうそく 走行 そうこう や悪 あく 路 ろ 走行 そうこう の性能 せいのう ではタイヤ径 みち の大 おお きな一般 いっぱん の自転車 じてんしゃ に劣 おと るため、遠乗 とおの り向 む きではない。その一方 いっぽう で、車体 しゃたい がコンパクトで軽量 けいりょう に作 つく られていること、こぎ出 だ しの軽 かる さなどの利点 りてん があるため、輪 わ 行用 ぎょうよう や街 まち 乗 の り用 よう に人気 にんき が高 たか い。最近 さいきん では2万 まん 円 えん 以下 いか で安売 やすう りされるものも増 ふ えてきたが、主流 しゅりゅう は5万 まん 円 えん から20万 まん 円 えん 程度 ていど 、アレックス・モールトンのような高級 こうきゅう モデルでは完成 かんせい 車 しゃ で100万 まん 円 えん を超 こ えるものもある。
一般 いっぱん の自転車 じてんしゃ で一般 いっぱん 的 てき なダイヤモンドフレームやその変形 へんけい もよく使 つか われるが、中折 なかお れ式 しき のH型 がた フレームを採用 さいよう しているところもある。ホイールベースは車体 しゃたい に比 くら べて長 なが めに取 と られ、ロードバイク と同 どう 程度 ていど の長 なが さが確保 かくほ されているものが多 おお い。折 お りたたみ式 しき では軽量 けいりょう 化 か も重要 じゅうよう なポイントになるが、カーボンフレームの採用 さいよう 例 れい は少 すく ない。また折 お りたたみでないものでも、やはり最新 さいしん 素材 そざい の採用 さいよう は少 すく なく、金属 きんぞく 素材 そざい で作 つく られる物 もの が多 おお い。ただし、カーボンやチタン、マグネシウム等 とう を多用 たよう し6kg以下 いか に抑 おさ えたものも存在 そんざい する。とりわけコンパクトを謳 うた ったものは複雑 ふくざつ でメカニカルな折 お りたたみ機構 きこう を採用 さいよう し、その動 うご きの面白 おもしろ さも人気 にんき となっている。
16インチ〜20インチサイズが主流 しゅりゅう だが、コンパクトなものでは12インチ以下 いか のものもあり、最小 さいしょう のものは5インチ(A-bike)である。小径 しょうけい のためタイヤの慣性 かんせい モーメントが小 ちい さく、またトルクが高 たか いためこぎ出 だ しや登坂 とさか が軽 かる い。そのため、発進 はっしん ・停止 ていし を頻繁 ひんぱん に繰 く り返 かえ す市街地 しがいち での利用 りよう に適 てき する。また、ジャイロ効果 こうか が比較的 ひかくてき 弱 よわ いためハンドリングは機敏 きびん である。
ロードバイク並 な みに細 ほそ い高圧 こうあつ タイヤを採用 さいよう したものからMTBのようなブロックタイヤ、太 ふと めの低圧 ていあつ タイヤまで、用途 ようと に応 おう じて様々 さまざま なものがある。
用途 ようと に応 おう じ様々 さまざま で、スポーツタイプではディスクブレーキ やVブレーキ 、キャリパーブレーキ も多 おお い。
コンパクトさが重視 じゅうし されることからフラットバーの採用 さいよう が多 おお いが、ドロップハンドル やブルホーン を装備 そうび したものもある。
一般 いっぱん 的 てき にフロントには50T前後 ぜんご の大 だい 径 みち チェーンホイールを、リアには小径 しょうけい のスプロケット を採用 さいよう して、タイヤ外周 がいしゅう が短 みじか いことによる速度 そくど 面 めん での難点 なんてん をカバーしている。変速 へんそく 機 き を装備 そうび している機種 きしゅ もあり、マウンテンバイク やロードバイク の変速 へんそく 機 き を流用 りゅうよう しているものが多 おお いが、小径 しょうけい 車 しゃ 向 む けの「Capreo 」コンポーネントを使用 しよう するものも多 おお い。
小径 しょうけい のためタイヤに対 たい して相対 そうたい 的 てき に段差 だんさ が大 おお きくなること、フォークが短 みじか く衝撃 しょうげき を伝達 でんたつ しやすいことから、MTB並 な みの前後 ぜんご サスペンションを装備 そうび するものもある。