少年しょうねん探偵たんてい団だん (小説しょうせつ)

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『少年しょうねん探偵たんてい団だん』（しょうねんたんていだん）は、月刊げっかん娯楽ごらく雑誌ざっし「少年しょうねん倶楽部くらぶ」（大だい日本にっぽん雄辯ゆうべん會かい講談社こうだんしゃ）に1937年ねんに連載れんさいされた江戸川えどがわ乱歩らんぽ作さくの少年しょうねん向むけ推理すいり小説しょうせつシリーズの第だい2話わ目めである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

前作ぜんさく『怪人かいじん二に十じゅう面相めんそう』の終盤しゅうばんで結成けっせいされた「少年しょうねん探偵たんてい団だん」が序盤じょばんから活躍かつやくする。少年しょうねん探偵たんてい団だん団長だんちょうの小林こばやし少年しょうねんの発案はつあんで作つくられたBDバッジも初はつ登場とうじょうする。

怪人かいじん二に十じゅう面相めんそうが登場とうじょうする。前回ぜんかい捕つかまった二に十じゅう面相めんそうは自分じぶんの部下ぶかだとい張いはっている。

二に十じゅう面相めんそうはアジトの地下ちかに大量たいりょうの火薬かやくがつまった樽たるを用意よういしており、追おい詰つめられた時ときは相手あいてを道連みちづれに爆破ばくはすることを念頭ねんとうに置おいている。本ほん作品さくひんの終盤しゅうばんでは二に十じゅう面相めんそうが火薬かやくを爆破ばくはさせ、アジトもろとも炎上えんじょうになってしまい、二に十じゅう面相めんそうを後こう一いち歩ほの所ところで取とり逃にがしてしまった。このアジト爆破ばくは以降いこう、少年しょうねん探偵たんてい団だんシリーズで二に十じゅう面相めんそうがアジト爆破ばくはしようとする場面ばめんが多おおく登場とうじょうするが、明智めいちが先回さきまわりして火薬かやくを水浸みずびたしにしているため、「少年しょうねん探偵たんてい団だん」以外いがいはアジト爆破ばくはは起おこっていない。

あらすじ[編集へんしゅう]

東京とうきょうで次々つぎつぎと起おきる少女しょうじょ誘拐ゆうかい事件じけん。そして篠崎しのざき家かに忍しのび寄よる黒くろい影かげ。「呪のろいの宝石ほうせき」のい伝いつたえは事実じじつなのか。これらの謎なぞに、名めい探偵たんてい明智あけち小五郎こごろうと小林こばやし少年しょうねん率ひきいる少年しょうねん探偵たんてい団だんが挑いどむ。

二に十じゅう面相めんそうの狙ねらったもの[編集へんしゅう]

古代こだいインドの仏像ぶつぞうに付ついていた宝石ほうせき（「黒くろい魔物まもの（少年しょうねん探偵たんてい団だん）」）^[1]
貴金属ききんぞく商しょうが作つくらせた純金じゅんきんの「五重ごじゅうの塔とう」のミニチュア模型もけい（「黄金おうごんの塔とう」）

主要しゅよう人物じんぶつ[編集へんしゅう]

羽柴はしば壮たけし二に - 「少年しょうねん探偵たんてい団だん」の提案ていあん者しゃである。
小林こばやし芳雄よしお - 明智めいちの助手じょしゅで「小林こばやし少年しょうねん」や「小林こばやし君くん」と呼よばれる。「少年しょうねん探偵たんてい団だん」の団長だんちょう。
怪人かいじん二に十じゅう面相めんそう - 神出鬼没しんしゅつきぼつの怪盗かいとうで、変装へんそうが得意とくいなため「二に十じゅう面相めんそう」と呼よばれ、自みずからも称しょうしている。
明智あけち小五郎こごろう - 名めい探偵たんてい。二に十じゅう面相めんそうの好敵手こうてきしゅ。

舞台ぶたい[編集へんしゅう]

東京とうきょう都と（中央ちゅうおう・世田谷せたがや・台東たいとう）、長野ながの県けん^[2]

作中さくちゅうの養やしなえ源げん寺てらは『一寸法師いっすんぼうし』にも登場とうじょうする。

新しん兵器へいき[編集へんしゅう]

大量たいりょうの火薬かやくが詰つめられた樽たる

その他た[編集へんしゅう]

少年しょうねん探偵たんてい団だんの「BDバッジ」が本ほん作さくで初はつ登場とうじょう。
小林こばやし少年しょうねんが変装へんそうで「女装じょそう」する最初さいしょの作品さくひん。

書誌しょし情報じょうほう[編集へんしゅう]

大だい日本にっぽん雄弁ゆうべん会かい講談社こうだんしゃ：『少年しょうねん探偵たんてい団だん』1938年ねん^[3]　
講談社こうだんしゃ：江戸川えどがわ乱歩らんぽ推理すいり文庫ぶんこ第だい31巻かん『怪人かいじん二に十じゅう面相めんそう／少年しょうねん探偵たんてい団だん』1987年ねん
講談社こうだんしゃ：江戸川えどがわ乱歩らんぽ（愛蔵あいぞう版ばん）『少年しょうねん探偵たんてい団だん』 1988年ねん
光文社こうぶんしゃ：復刻ふっこく・少年しょうねん探偵たんてい団だん　『少年しょうねん探偵たんてい団だん』^[4]　1947年ねん
光文社こうぶんしゃ：少年しょうねん探偵たんてい団だん全集ぜんしゅう②　『少年しょうねん探偵たんてい団だん』　1961年ねん
光文社こうぶんしゃ：江戸川えどがわ乱歩らんぽ全集ぜんしゅう第だい12巻かん『悪魔あくまの紋章もんしょう』2003年ねん
ポプラ社ぽぷらしゃ：少年しょうねん探偵たんてい３『少年しょうねん探偵たんてい団だん』^[5]^[6] 1964年ねん
ポプラ社ぽぷらしゃ：文庫ぶんこ　第だい2巻かん『少年しょうねん探偵たんてい団だん』　1976年ねん
ポプラ社ぽぷらしゃ：新装しんそう版ばん　少年しょうねん探偵たんてい２『少年しょうねん探偵たんてい団だん』　1998年ねん
ポプラ社ぽぷらしゃ：文庫ぶんこ（新装しんそう版ばん）　第だい2巻かん『少年しょうねん探偵たんてい団だん』　2005年ねん
ポプラ社ぽぷらしゃ：文庫ぶんこクラシック　第だい2巻かん『少年しょうねん探偵たんてい団だん』　2009年ねん
岩波書店いわなみしょてん：岩波いわなみ文庫ぶんこ『少年しょうねん探偵たんてい団だん・超人ちょうじんニコラ』　2017年ねん

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

^ ポプラ社ぽぷらしゃ『少年しょうねん探偵たんてい団だん』と光文社こうぶんしゃ「江戸川えどがわ乱歩らんぽ全集ぜんしゅう第だい12巻かん」では、2つの話はなしに分わかれているが、独立どくりつした連作れんさくや別べつ章しょうの扱あつかいは無なく、まとめて1つの長編ちょうへん『少年しょうねん探偵たんてい団だん』という構成こうせいである。各かくエピソードのタイトルは講談社こうだんしゃ「江戸川えどがわ乱歩らんぽ少年しょうねん倶楽部くらぶ全集ぜんしゅう（愛蔵あいぞう版ばん）」のもの。
^ 長野ながの県警けんけいが怪人かいじん二に十じゅう面相めんそう事件じけんで警視庁けいしちょうに協力きょうりょくしている。
^ 太平洋戦争たいへいようせんそうにより4巻かんまでで刊行かんこう休止きゅうし。
^ 戦前せんぜんに刊行かんこうされた『妖怪ようかい博士はかせ』までの3巻かんを、戦後せんごに光文社こうぶんしゃから復刻ふっこく（表紙ひょうしのタイトルは、戦前せんぜんと同おなじ「1行ぎょう1文字もじの縦たて書がき」の右みぎから）。
^ 乱歩らんぽの許可きょかを得えて発行はっこうの、オリジナル単行たんこう本ほんは現在げんざい絶版ぜっぱん。リニューアルの新装しんそう版ばんや文庫ぶんこが複数ふくすうあり。
^ ポプラ社ぽぷらしゃ初版しょはんは時とき系列けいれつでは後ごの『妖怪ようかい博士はかせ』より遅おくれて発売はつばいされている。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

『少年しょうねん探偵たんてい団だん』：新字しんじ新しん仮名かめい - 青空あおぞら文庫ぶんこ

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[1] ポプラ社ぽぷらしゃ『少年しょうねん探偵たんてい団だん』と光文社こうぶんしゃ「江戸川えどがわ乱歩らんぽ全集ぜんしゅう第だい12巻かん」では、2つの話はなしに分わかれているが、独立どくりつした連作れんさくや別べつ章しょうの扱あつかいは無なく、まとめて1つの長編ちょうへん『少年しょうねん探偵たんてい団だん』という構成こうせいである。各かくエピソードのタイトルは講談社こうだんしゃ「江戸川えどがわ乱歩らんぽ少年しょうねん倶楽部くらぶ全集ぜんしゅう（愛蔵あいぞう版ばん）」のもの。

[2] 長野ながの県警けんけいが怪人かいじん二に十じゅう面相めんそう事件じけんで警視庁けいしちょうに協力きょうりょくしている。

[3] 太平洋戦争たいへいようせんそうにより4巻かんまでで刊行かんこう休止きゅうし。

[4] 戦前せんぜんに刊行かんこうされた『妖怪ようかい博士はかせ』までの3巻かんを、戦後せんごに光文社こうぶんしゃから復刻ふっこく（表紙ひょうしのタイトルは、戦前せんぜんと同おなじ「1行ぎょう1文字もじの縦たて書がき」の右みぎから）。

[5] 乱歩らんぽの許可きょかを得えて発行はっこうの、オリジナル単行たんこう本ほんは現在げんざい絶版ぜっぱん。リニューアルの新装しんそう版ばんや文庫ぶんこが複数ふくすうあり。

[6] ポプラ社ぽぷらしゃ初版しょはんは時とき系列けいれつでは後ごの『妖怪ようかい博士はかせ』より遅おくれて発売はつばいされている。

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