まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ

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まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ
巻原子力発電所の位置(日本内)
巻原子力発電所
日本にっぽんにおけるまき原子力げんしりょく発電はつでんしょ位置いち
巻原子力発電所の位置(新潟県内)
巻原子力発電所
まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ (新潟にいがたけん)
巻原子力発電所の位置(新潟市内)
巻原子力発電所
まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ (新潟にいがた)
くに 日本の旗 日本にっぽん
座標ざひょう 北緯ほくい3745ふん43.05びょう 東経とうけい13848ふん25.09びょう / 北緯ほくい37.7619583 東経とうけい138.8069694 / 37.7619583; 138.8069694 (まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ)座標ざひょう: 北緯ほくい3745ふん43.05びょう 東経とうけい13848ふん25.09びょう / 北緯ほくい37.7619583 東経とうけい138.8069694 / 37.7619583; 138.8069694 (まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ)
運営うんえいしゃ 東北電力とうほくでんりょく
ウェブサイト
http://www.tohoku-epco.co.jp/whats/news/2003/40205a.htm
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地図
建設けんせつ予定よてい

まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ(まきげんしりょくはつでんしょ)は、東北電力とうほくでんりょく新潟にいがたけん西蒲原にしかんばらぐんまきまち現在げんざい新潟にいがた西にしかばの)の角海浜かくみはま(かくみはま[1]地区ちく計画けいかくしていた原子力げんしりょく発電はつでんしょである。

詳細しょうさい[編集へんしゅう]

まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ構想こうそう1969ねん6月3にちに『新潟にいがた日報にっぽう』で[1]報道ほうどうされ[2]、1971ねん5がつにその計画けいかく正式せいしき発表はっぴょうされた[3][4]

東北電力とうほくでんりょくは2ねん(1971ねん)、1982ねん運転うんてん開始かいし目指めざ建設けんせつ計画けいかく正式せいしき発表はっぴょうした[1]建設けんせつ予定よていとなっていた角海浜かくみはまは、すで限界げんかい集落しゅうらくしていたが、1971ねんにはほん計画けいかくもとづく集団しゅうだん離村りそんおこなわれた。なお、計画けいかく正式せいしき発表はっぴょうまえから、東北電力とうほくでんりょく不動産ふどうさん企業きぎょう東北とうほく興産こうさんつうじて、ゆう園地えんちよう名目めいもく土地とち買収ばいしゅうおこなって、まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ建設けんせつ予定よてい確保かくほしていった[5]。ただし、この買収ばいしゅう計画けいかくよりおくれて、1983ねん9がつ東北電力とうほくでんりょくからのもうれによって安全あんぜん審査しんさ中断ちゅうだんする事態じたいとなった。

原子力げんしりょく発電はつでんしょ誘致ゆうちには、1977ねん12月にまき町議会ちょうぎかい賛成さんせいし、まき町長ちょうちょう高野たかのみきが1980ねん12月に、新潟にいがた県知事けんちじきみ健男たけおが1981ねん11月に、それぞれ同意どういしている。これをけて、1982ねん東北電力とうほくでんりょくどう地区ちくにおける沸騰水ふっとうすいがた軽水炉けいすいろ設置せっち許可きょかを、通商産業省つうしょうさんぎょうしょうげん経済けいざい産業さんぎょうしょう)に申請しんせいした(『まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ原子げんし設置せっち許可きょか申請しんせい』)。

一方いっぽうで、町内ちょうないでは反対はんたい運動うんどうきた。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでのスリーマイルとう原子力げんしりょく発電はつでんしょ事故じこ(1979ねん)、ソビエト連邦れんぽうでのチェルノブイリ原子力げんしりょく発電はつでんしょ事故じこ(1986ねん)により、町民ちょうみん原子力げんしりょく発電はつでんへの不安ふあんたかまった。本音ほんね原発げんぱつ推進すいしんでも、町長ちょうちょうせんでは反対はんたいからもしゅうひょうせざるをない状況じょうきょうであった[1]まきまちでは1995ねん2がつ5にちには、計画けいかく是非ぜひ自主じしゅ管理かんり住民じゅうみん投票とうひょう[6]おこなわれた。これは条例じょうれいもとづくまち役場やくばによる実施じっしでなく、町民ちょうみん有志ゆうし設立せつりつした「まき原発げんぱつ住民じゅうみん投票とうひょう実行じっこうするかい」がりまとめたもので、原発げんぱつ賛成さんせい474ひょうたいして反対はんたい9854ひょうであった[1]

この結果けっか危機ききかんいた東北電力とうほくでんりょくは、原発げんぱつ予定よていのこっていたまちゆう売却ばいきゃくまち要請ようせい[1]計画けいかく凍結とうけつ解除かいじょかかげた佐藤さとう莞爾かんじ町長ちょうちょうほうてき根拠こんきょ[7]という理由りゆうで、まちゆう売却ばいきゃく強行きょうこうろうとした。町議会ちょうぎかい臨時りんじかい売却ばいきゃくめようとしたが、反対はんたい町民ちょうみんすわ阻止そしした[1]。 これにたいして、同年どうねん4がつ町議ちょうぎせん住民じゅうみん投票とうひょう条例じょうれい制定せいてい賛成さんせい過半数かはんすう獲得かくとくしたうえ、10月28にちリコール請求せいきゅうする署名しょめい活動かつどうこり、かれ解職かいしょくされる結果けっかいたった。その町長ちょうちょう選挙せんきょでは、反対はんたいつく酒屋ざかや当主とうしゅであった笹口ささぐち孝明たかあき当選とうせんして[1]原子力げんしりょく発電はつでんしょ計画けいかく是非ぜひう、条例じょうれい制定せいていによる日本にっぽん最初さいしょ住民じゅうみん投票とうひょう[8]が1996ねん8がつ4にちおこなわれ、反対はんたい勝利しょうりした。

しかし、その議論ぎろん継続けいぞくされた。そこで、反対はんたい町長ちょうちょうである笹口ささぐち孝明たかあきは、1999ねんかれ出身しゅっしん母体ぼたいでもある「まき原発げんぱつ住民じゅうみん投票とうひょう実行じっこうするかい」の住民じゅうみん投票とうひょう結果けっか堅持けんじする立場たちば堅持けんじする会員かいいんとうに、炉心ろしん建設けんせつ予定よていちかまちゆう随意ずいい契約けいやくで、まちゆうまき町議会ちょうぎかいはかることなく、売却ばいきゃくした。

この契約けいやくには、土地とち処分しょぶん禁止きんしする条項じょうこうまれており、原子力げんしりょく発電はつでんしょ計画けいかく実行じっこう事実じじつじょう不可能ふかのう状況じょうきょうとなった。これについて推進すいしんまち議員ぎいんが、所有しょゆうけん移転いてん登記とうき抹消まっしょうもとめて訴訟そしょうこしたが、2003ねんには最高裁判所さいこうさいばんしょ本件ほんけん上告じょうこく受理じゅりせず、推進すいしん敗訴はいそ確定かくていした。

東北電力とうほくでんりょくは、2003ねん平成へいせい15ねん)12月24にちまき原子力げんしりょく発電はつでんしょ計画けいかく撤回てっかい[9]て、よく2004ねん2がつ5にち経済けいざい産業さんぎょうしょう原子げんし設置せっち許可きょか申請しんせいげた[10]。2004ねん平成へいせい16ねん)12月25にちには、まき原子力げんしりょく建設けんせつ準備じゅんび本部ほんぶ廃止はいしされている[11]

設備せつび計画けいかく[編集へんしゅう]

敷地しきち面積めんせきやく220.8まんm2

1号機ごうき[編集へんしゅう]

経緯けいい[編集へんしゅう]

  • 1969ねん6がつ3にち角海浜かくみはまにおける原子力げんしりょく発電はつでんしょ計画けいかく存在そんざいが『新潟にいがた日報にっぽう』に報道ほうどうされる。
  • 1971ねん5がつまき原子力げんしりょく発電はつでんしょ計画けいかく正式せいしき発表はっぴょうされる。
  • 1982ねん1がつ25にち沸騰水ふっとうすいがた軽水炉けいすいろ設置せっち許可きょか申請しんせい
  • 1983ねん9がつ26にち敷地しきち利用りよう計画けいかく見直みなおしにともな安全あんぜん審査しんさ中断ちゅうだん
  • 1994ねん
    • 8がつ7にち賛成さんせい佐藤さとう莞爾かんじ町長ちょうちょう選挙せんきょ当選とうせん
    • 10月19にちまき原発げんぱつ住民じゅうみん投票とうひょう実行じっこうするかい発足ほっそく
  • 1995ねん
    • 2がつ5にち計画けいかく是非ぜひ自主じしゅ管理かんり投票とうひょう反対はんたい勝利しょうり
    • 4がつ町議ちょうぎせん条例じょうれい賛成さんせい過半数かはんすう獲得かくとく
    • 10月28にち佐藤さとう莞爾かんじ町長ちょうちょうのリコールを請求せいきゅうする署名しょめい活動かつどう開始かいし
    • 12月15にち佐藤さとう莞爾かんじ町長ちょうちょう辞任じにん
  • 1996ねん
    • 1がつ21にち反対はんたい笹口ささぐち孝明たかあき町長ちょうちょう選挙せんきょ当選とうせんする。
    • 8がつ4にち計画けいかく是非ぜひ住民じゅうみん投票とうひょう反対はんたい勝利しょうり
  • 1999ねん8がつ笹口ささぐち孝明たかあき町長ちょうちょうまちゆう議会ぎかいにははからず反対はんたい売却ばいきゃく
  • 2003ねん
    • 12月18にち推進すいしん町議ちょうぎとう所有しょゆうけん移転いてん登記とうき抹消まっしょうもとめた訴訟そしょう最高さいこう裁判所さいばんしょ上告じょうこく受理じゅりとする
    • 12月24にち東北電力とうほくでんりょくまき原子力げんしりょく発電はつでんしょ計画けいかく撤回てっかい[9]
  • 2004ねん2がつ5にち東北電力とうほくでんりょく原子げんし設置せっち許可きょか申請しんせい取下とりさげ。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f g h たずねて 1996】まき原発げんぱつ住民じゅうみん投票とうひょう 新潟にいがたけんまきまちげん新潟にいがた)「れぬ」すうしめした『北海道新聞ほっかいどうしんぶん日曜にちよう朝刊ちょうかんべつり2020ねん9がつ13にち1-2めん
  2. ^ 﨑智さい吉田よしだみどり. “住民じゅうみんによる意思いし決定けってい日本にっぽんはじめて住民じゅうみん投票とうひょう原発げんぱつ建設けんせつめたまち”. 立教大学りっきょうだいがく. 2017ねん1がつ1にち閲覧えつらん
  3. ^ まき原発げんぱつ住民じゅうみん投票とうひょうへの軌跡きせきななもりしょかん、2003ねん12月19にちASIN 4822803740ISBN 9784822803742http://www.pen.co.jp/book/b212450.html 
  4. ^ 『ドキュメント まきまち原発げんぱつた』朝日新聞あさひしんぶん出版しゅっぱん、1983ねん5がつ31にちASIN B000J7EVF4ISBN 9784022550781 
  5. ^ 真野まの敏幸としゆき. “ときまったままの角海浜かくみはま 土地とち買収ばいしゅう好機こうき住民じゅうみん転出てんしゅつ /新潟にいがた”. 毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ. 2016ねん3がつ22にち閲覧えつらん
  6. ^ もうはなそう わたしまき原発げんぱつ住民じゅうみん投票とうひょう 計画けいかく白紙はくし撤回てっかいまで34ねん回顧かいころく現代げんだい人文じんぶんしゃ、2016ねん11月18にちASIN 4877986510ISBN 9784877986513http://www.genjin.jp/book/b276561.html 
  7. ^ まきまち原発げんぱつ住民じゅうみん投票とうひょう法的ほうてき問題もんだいてん」(PDF)『ジュリストだい1100かん有斐閣ゆうひかく、1996ねん11月1にち、40-45ぺーじ 
  8. ^ まきまち原発げんぱつ住民じゅうみん投票とうひょう住民じゅうみん参加さんか」(PDF)『法学ほうがくセミナーだい503かん日本にっぽん評論ひょうろんしゃ、1996ねん11月、22-25ぺーじ 
  9. ^ a b まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ計画けいかく撤回てっかいについて』(プレスリリース)東北電力とうほくでんりょく、2003ねん12月24にちhttp://www.tohoku-epco.co.jp/whats/news/2003/31224b.htm 
  10. ^ まき原子力げんしりょく発電はつでんしょ原子げんし設置せっち許可きょか申請しんせい取下とりさげについて』(プレスリリース)東北電力とうほくでんりょく、2004ねん2がつ5にちhttp://www.tohoku-epco.co.jp/whats/news/2003/40205.htm 
  11. ^ まき原子力げんしりょく建設けんせつ準備じゅんび本部ほんぶ廃止はいしについて』(プレスリリース)東北電力とうほくでんりょく、2004ねん2がつ25にちhttp://www.tohoku-epco.co.jp/whats/news/2003/40225b.htm 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]