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「幻 まぼろし の10年 ねん 」(Happenings Ten Years Time Ago)は、ヤードバーズ が1966年 ねん に発表 はっぴょう した楽曲 がっきょく 。サイケデリック・ロック を代表 だいひょう する曲 きょく のひとつである。また、ジェフ・ベック とジミー・ペイジ がツイン・リードをとった唯一 ゆいいつ のスタジオ録音 ろくおん 曲 きょく である[4] 。
1966年 ねん 7月 がつ 、『ロジャー・ジ・エンジニア [5] 』リリース直後 ちょくご 、ヤードバーズ初期 しょき からのベーシスト、ポール・サミュエル=スミス が脱退 だったい 。かわってジミー・ペイジがベーシストとして加入 かにゅう するが、すぐにサイド・ギターのクリス・ドレヤ がベーシストにコンバートされ、ベック-ペイジのツイン・リード体制 たいせい において、初 はじ めて、そして唯一 ゆいいつ リリースされたシングルである[6] 。ただし本 ほん 曲 きょく においては、クリス・ドレヤがサイド・ギターを担当 たんとう し、すでにセッション・ベーシストとして有名 ゆうめい であったジョン・ポール・ジョーンズ がベースを担当 たんとう した。そのため、このレコーディングがレッド・ツェッペリン 結成 けっせい の音楽 おんがく 的 てき 基点 きてん となったとされる[7] 。
当初 とうしょ 、レルフとマッカーティによる、デジャ・ヴ と輪廻 りんね をテーマにしたインド風 ふう のシンプルな曲 きょく という構想 こうそう であったが、ベックとペイジのアイデアが加 くわ わる事 こと で、よりエキサイティングな曲 きょく として完成 かんせい した[7] 。ベックは後 のち に、「特別 とくべつ な理由 りゆう もなく、気 き まぐれで車 くるま の衝突 しょうとつ 音 おん 的 てき な効果 こうか 音 おん を入 い れた」[8] と語 かた っている。また、ベックはギターソロ中 ちゅう に、コックニー訛 なま り [9] の、"Pop group, are ya? Got that long hair cut... Ha ha ha... " [10] というモノローグをエフェクトをかけて挿入 そうにゅう した。ベックの用 もち いた爆 ばく 撃 げき 音 おん 的 てき なギターサウンドは、3年 ねん 後 ご のウッドストック・フェスティバル でのジミ・ヘンドリックス の合衆国 がっしゅうこく 国歌 こっか の演奏 えんそう などにも受 う け継 つ がれた[7] 。
1966年 ねん 10月 がつ 、ヤードバーズはローリング・ストーンズ 、アイク&ティナ・ターナー と12日間 にちかん のイギリスツアーを行 おこな い、本 ほん 曲 きょく はベック-ペイジのツイン・リードで演奏 えんそう された[7] 。しかし、続 つづ くアメリカツアー中 ちゅう に、ベックがバンドを脱退 だったい したため、それ以降 いこう のライブにおいては、ペイジがベックのパートも合 あ わせて演奏 えんそう した[11] 。
2003年 ねん 、オリジナル・メンバーであるクリス・ドレヤとジム・マッカーティが再 さい 結成 けっせい したヤードバーズのアルバム『バードランド』に新規 しんき 収録 しゅうろく され、スティーヴ・ルカサー がリードギターを客演 きゃくえん している。
「幻 まぼろし の10年 ねん 」はシングルのみのリリースで、ベック-ペイジ体制 たいせい が約 やく 5ヶ月 かげつ という短命 たんめい に終 お わった事 こと もあり、正式 せいしき なスタジオアルバムに収録 しゅうろく される事 こと はなく、翌 よく 1967年 ねん にアメリカでリリースされたベスト盤 ばん に収録 しゅうろく されたのみであった。このベスト盤 ばん はヤードバーズのアメリカで最 もっと も売 う れたアルバムとなったが[12] 、その後 ご 16年間 ねんかん 、シングルなどの再発 さいはつ もなく公式 こうしき 盤 ばん における収録 しゅうろく は絶 た え、ヤードバーズの代表 だいひょう 曲 きょく のひとつでありながら文字通 もじどお り幻 まぼろし の曲 きょく となった。その後 ご 1983年 ねん に再発 さいはつ された『ロジャー・ジ・エンジニア』に、B面 めん の「サイコ・デイジー」とともに追加 ついか 収録 しゅうろく され、1994年 ねん にCD化 か された同 どう アルバムにも同様 どうよう に収録 しゅうろく されている[13] 。
1960年代 ねんだい なかば、アメリカ西海岸 にしかいがん より盛 も り上 あ がりったサイケデリック 文化 ぶんか は、音楽 おんがく にも大 おお きく浸透 しんとう し、サイケデリック・ロック が台頭 たいとう していった。サイケデリック・ロックは、これまでリズム・アンド・ブルース やビート・ミュージックを主 おも にプレイしていたバンドなどにもジャンルを越 こ えて影響 えいきょう を与 あた えていった[14] 。アメリカ本国 ほんごく では、ザ・ビーチ・ボーイズ が、『ペット・サウンズ 』(1966)やヒット曲 きょく 「グッド・ヴァイブレーション 」をリリースし、イギリスでは、ビートルズ の『リボルバー 』(1966)、ローリング・ストーンズ のシングル「黒 くろ くぬれ! 」(1966)や『サタニック・マジェスティーズ 』(1967)、ドノヴァン の『サンシャイン・スーパーマン [15] 』(1966)など、すでにメジャーであったミュージシャンもサイケデリック・ロックを取 と り入 い れていった[14] 。ブルース・ロック、あるいはブリティッシュビート 系 けい のバンドとして認知 にんち されていたヤードバーズも、この潮流 ちょうりゅう に乗 の ることとなり、1966年 ねん 7月 がつ 、ブルース・ロックとサイケデリック・ロックで曲 きょく 構成 こうせい された『ロジャー・ジ・エンジニア』をリリースした。
サイケデリック・ロック発祥 はっしょう の地 ち ともいえるアメリカ西海岸 にしかいがん のラジオ局 きょく においても、さかんにオンエアされた[8] 。英 えい レコードコレクター誌 し 発行 はっこう の"100 Greatest Psychedelic Records"のイギリスチャートでは、『リボルバー 』、『サンシャイン・スーパーマン 』に次 つ ぐ3位 い の評価 ひょうか を受 う けている[16] 。
トッド・ラングレン が『誓 ちか いの明日 あした 』(1976)、ミック・マーズ が、ジェフ・ベックのトリビュート盤 ばん 『ジェフォロジィ-ジェフ・ベックに捧 ささ げる』(1996)でカヴァーしている。日本 にっぽん ではクリエイション が『ピュア・エレクトリック・ソウル』(1977)でカヴァーしている。
"幻 まぼろし の10年 ねん ":
"サイコ・デイジー":
ジェフ・ベック - ヴォーカル, リードギター
ジミー・ペイジ - ベース
クリス・ドレヤ - リズムギター
ジム・マッカーティー - ドラムス
"ザ・ナッズ・アー・ブルー":
ジェフ・ベック - リードヴォーカル, リードギター
ポール・サミュエル=スミス - ベース
クリス・ドレヤ - リズムギター
ジム・マッカーティー - ドラムス
ヤードバーズ―伝説 でんせつ を超 こ えた伝説 でんせつ 、アラン・クレイソン著 ちょ 、山本 やまもと 安見 やすみ 訳 やく 、東邦 とうほう 出版 しゅっぱん 、2009
^ 45cat - Yardbirds - Happenings Ten Years Time Ago / Psycho Daisies - Columbia - UK - DB 8024
^ chartarchive[1]
^ ビルボード誌 し TOP100 1967年 ねん 1月 がつ 7日 にち 号 ごう [2]
^ あえて加 くわ えるならば、ミケランジェロ・アントニオーニ 監督 かんとく の「欲望 よくぼう 」のサウンドトラック中 ちゅう の「ストロール・オン」がある。
^ リリース時 じ のオリジナルタイトルは"Yardbirds"だが、現在 げんざい では『ロジャー・ジ・エンジニア』の通称 つうしょう が一般 いっぱん 的 てき 。
^ B面 めん の「サイコ・デイジー」では、ペイジがベースを担当 たんとう 。
^ a b c d Alan di Perna,
Guitar Masters: Intimate Portraits , Hal Leonard Corporation, 2012, ISBN 978-1-4234-8988-7
^ a b ジョン・トプラー他 た 著 ちょ 、「ギター・グレイツ」、神川 かみかわ あや訳 やく ・ロッキング・オン、1985、ISBN 4-947599-11-1
^ psychedelicsight.com "Happenings 10 Years Time Ago" [3]
^ エフェクトと訛 なま りのため、声 こえ のき取 きと りは諸説 しょせつ ある。ここではGuitar Masters: Intimate Portraits におけるAlan di Pernaのき取 きと りを参考 さんこう 。他 た に、こちら[4] も参照 さんしょう 。
^ 「ヤードバーズ(LD,DVD)」で確認 かくにん 可能 かのう 国立 こくりつ 国会図書館 こっかいとしょかん 映像 えいぞう 資料 しりょう AMLY-8087[5]
^ allmusic.com The Yardbirds Billboard Albums [6]
^ 公式 こうしき なCD収録 しゅうろく は、ジェフ・ベックのボックス・セット『BECKOLOGY』(1991)収録 しゅうろく が初 はつ となる。
^ a b 深 ふか 民 みん 淳 じゅん 編著 へんちょ 、「ルーツ・オブ・ブリティシュ・ロック」、シンコーミュージック、1988、ISBN 4-401-61240-X
^ 収録 しゅうろく された同 どう 名曲 めいきょく で、ジミー・ペイジがギターを弾 ひ いている。
^ Record Collector 100 Greatest Psychedelic Records [7]