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アニュラス 上 うえ で定義 ていぎ された調和 ちょうわ 函数 かんすう 。調和 ちょうわ 函数 かんすう は、重要 じゅうよう な微分 びぶん 作用素 さようそ であるラプラス作用素 さようそ の核 かく に属 ぞく するような函数 かんすう である。
数学 すうがく における微分 びぶん 作用素 さようそ (びぶんさようそ、differential operator)は、微分 びぶん 演算 えんざん (D = d ⁄dx ) の函数 かんすう として定義 ていぎ された作用素 さようそ である。ひとまずは表記 ひょうき 法 ほう の問題 もんだい として、微分 びぶん 演算 えんざん を(計算 けいさん 機 き 科学 かがく における高階 たかしな 函数 かんすう と同 おな じ仕方 しかた で)入力 にゅうりょく 函数 かんすう を別 べつ の函数 かんすう を返 かえ す抽象 ちゅうしょう 的 てき な演算 えんざん と考 かんが えるのが有効 ゆうこう である。
本 ほん 項 こう では、最 もっと もよく扱 あつか われる種類 しゅるい である線型 せんけい 作用素 さようそ を主 おも に扱 あつか う。しかし、シュヴァルツ微分 びぶん (英語 えいご 版 ばん ) のような非 ひ 線型 せんけい 微分 びぶん 作用素 さようそ も存在 そんざい する。
函数 かんすう 空間 くうかん
F
1
{\displaystyle {\mathcal {F}}_{1}}
から他 た の函数 かんすう 空間 くうかん
F
2
{\displaystyle {\mathcal {F}}_{2}}
への写像 しゃぞう
A
{\displaystyle A}
が存在 そんざい し、
u
∈
F
1
{\displaystyle u\in {\mathcal {F}}_{1}}
の像 ぞう となるような函数 かんすう
f
∈
F
2
{\displaystyle f\in {\mathcal {F}}_{2}}
(つまり
f
=
A
(
u
)
{\displaystyle f=A(u)}
)が存在 そんざい することを仮定 かてい する。
微分 びぶん 作用素 さようそ は、
u
{\displaystyle u}
およびその
P
(
x
,
D
)
=
∑
|
α あるふぁ
|
≤
m
a
α あるふぁ
(
x
)
D
α あるふぁ
{\displaystyle P(x,D)=\sum _{|\alpha |\leq m}a_{\alpha }(x)D^{\alpha }}
なる形 かたち を含 ふく む高階 たかしな 微分 びぶん によって有限 ゆうげん 生成 せいせい される作用素 さようそ を言 い う。ここに、非負 ひふ の整数 せいすう の列 れつ
α あるふぁ
=
(
α あるふぁ
1
,
α あるふぁ
2
,
⋯
,
α あるふぁ
n
)
{\displaystyle \alpha =(\alpha _{1},\alpha _{2},\cdots ,\alpha _{n})}
は多重 たじゅう 指数 しすう と呼 よ ばれ、
|
α あるふぁ
|
=
α あるふぁ
1
+
α あるふぁ
2
+
⋯
+
α あるふぁ
n
{\displaystyle |\alpha |=\alpha _{1}+\alpha _{2}+\cdots +\alpha _{n}}
は長 なが さと呼 よ ばれ、
a
α あるふぁ
(
x
)
{\displaystyle a_{\alpha }(x)}
は n -次元 じげん 空間 くうかん 内 ない の開 ひらき 領域 りょういき 上 じょう の函数 かんすう であり、
D
α あるふぁ
=
D
α あるふぁ
1
D
α あるふぁ
2
⋯
D
α あるふぁ
n
{\displaystyle D^{\alpha }=D^{\alpha _{1}}D^{\alpha _{2}}\cdots D^{\alpha _{n}}}
である。上記 じょうき は、函数 かんすう としての微分 びぶん であるが、シュヴァルツ超 ちょう 函数 かんすう や佐藤 さとう 超 ちょう 函数 かんすう の意味 いみ での微分 びぶん としたり、またもとにする微分 びぶん 演算 えんざん も
D
j
=
−
i
∂
∂
x
j
{\textstyle D_{j}=-i{\frac {\partial }{\partial x_{j}}}}
や時折 ときおり
D
j
=
∂
∂
x
j
{\textstyle D_{j}={\frac {\partial }{\partial x_{j}}}}
と選 えら ぶこともある。
最 もっと もよくある微分 びぶん 作用素 さようそ は、微分 びぶん をとる操作 そうさ 。変数 へんすう x について一 いち 階 かい 微分 びぶん をとる作用素 さようそ のよくある記法 きほう として
d
d
x
,
D
,
D
x
,
∂
x
{\displaystyle {d \over dx},\quad D,\quad D_{x},\quad \partial _{x}}
などが挙 あ げられる。より高次 こうじ の、n -階 かい 微分 びぶん をとる作用素 さようそ は
d
n
d
x
n
,
D
n
,
D
x
n
{\displaystyle {d^{n} \over dx^{n}},\quad D^{n},\quad D_{x}^{n}}
などで書 か かれる。変数 へんすう x の函数 かんすう f の微分 びぶん を
[
f
(
x
)
]
′
f
′
(
x
)
{\displaystyle [f(x)]'\quad f'(x)}
などで表 あらわ すこともある。
記号 きごう D を使 つか うことは、ヘヴィサイド により始 はじ められ、彼 かれ は微分 びぶん 方程式 ほうていしき の研究 けんきゅう の中 なか で
∑
k
=
0
n
c
k
D
k
{\displaystyle \sum _{k=0}^{n}c_{k}D^{k}}
の形 かたち の微分 びぶん 作用素 さようそ を考 かんが えた。最 もっと も良 よ く見 み かける微分 びぶん 作用素 さようそ のひとつに、
Δ でるた
=
∇
2
=
∑
k
=
1
n
∂
2
∂
x
k
2
{\displaystyle \Delta =\nabla ^{2}=\sum _{k=1}^{n}{\partial ^{2} \over \partial x_{k}^{2}}}
で定義 ていぎ されるラプラス作用素 さようそ がある。他 た の微分 びぶん 作用素 さようそ として、オイラー作用素 さようそ ϑ [1] は
ϑ
=
z
d
d
z
{\displaystyle \vartheta =z{d \over dz}}
で定義 ていぎ される。この作用素 さようそ の固有 こゆう 函数 かんすう は z の単項式 たんこうしき
ϑ
(
z
k
)
=
k
z
k
,
(
k
=
0
,
1
,
2
,
…
)
{\displaystyle \vartheta (z^{k})=kz^{k},\quad (k=0,1,2,\ldots )}
であり、homogeneity operator とも呼 よ ばれる。n -変数 へんすう のテータ作用素 さようそ は、
Θ しーた
=
∑
k
=
1
n
x
k
∂
∂
x
k
{\displaystyle \Theta =\sum _{k=1}^{n}x_{k}{\frac {\partial }{\partial x_{k}}}}
により与 あた えられる。一変 いっぺん 数 すう と同様 どうよう に、Θ しーた の固有 こゆう 空間 くうかん は、斉 ひとし 次 じ 多項式 たこうしき 全体 ぜんたい の成 な す空間 くうかん である。
よくある数学 すうがく の記法 きほう に従 したが えば、微分 びぶん 作用素 さようそ の引数 ひきすう は作用素 さようそ 自身 じしん の右側 みぎがわ に書 か くのが通常 つうじょう であるが、別 べつ の記法 きほう を用 もち いることもある。作用素 さようそ を作用素 さようそ の左側 ひだりがわ にある函数 かんすう 、作用素 さようそ の右側 みぎがわ にある函数 かんすう に施 ほどこ した結果 けっか や、両側 りょうがわ に施 ほどこ した結果 けっか の差 さ を、以下 いか のような矢印 やじるし で記 しる す:
f
∂
x
←
g
=
g
⋅
∂
x
f
{\displaystyle f{\overleftarrow {\partial _{x}}}g=g\cdot \partial _{x}f}
f
∂
x
→
g
=
f
⋅
∂
x
g
{\displaystyle f{\overrightarrow {\partial _{x}}}g=f\cdot \partial _{x}g}
f
∂
x
↔
g
=
f
⋅
∂
x
g
−
g
⋅
∂
x
f
.
{\displaystyle f{\overleftrightarrow {\partial _{x}}}g=f\cdot \partial _{x}g-g\cdot \partial _{x}f.}
そのような、双方向 そうほうこう の矢印 やじるし 記法 きほう は、量子力学 りょうしりきがく の確率 かくりつ 流 りゅう 束 たば (英語 えいご 版 ばん ) を記述 きじゅつ することによく使 つか われる。
微分 びぶん 作用素 さようそ ∇ は、ナブラ作用素 さようそ とも呼 よ ばれ、重要 じゅうよう なベクトル 微分 びぶん 作用素 さようそ である。物理 ぶつり 学 がく において頻繁 ひんぱん に、マックスウェルの方程式 ほうていしき の微分 びぶん 形 がた のようなところに現 あらわ れる。三 さん 次元 じげん 直交 ちょっこう 座標 ざひょう 系 けい では ∇ は
∇
=
x
^
∂
∂
x
+
y
^
∂
∂
y
+
z
^
∂
∂
z
{\displaystyle \nabla =\mathbf {\hat {x}} {\partial \over \partial x}+\mathbf {\hat {y}} {\partial \over \partial y}+\mathbf {\hat {z}} {\partial \over \partial z}}
で定義 ていぎ される。∇ は様々 さまざま な対象 たいしょう の勾配 こうばい 、回転 かいてん 、発散 はっさん およびラプラシアン の計算 けいさん に使 つか われる。
与 あた えられた線型 せんけい 微分 びぶん 作用素 さようそ
T
u
=
∑
k
=
0
n
a
k
(
x
)
D
k
u
{\displaystyle Tu=\sum _{k=0}^{n}a_{k}(x)D^{k}u}
に対 たい し、その随伴 ずいはん 作用素 さようそ とは
⟨
T
u
,
v
⟩
=
⟨
u
,
T
∗
v
⟩
{\displaystyle \langle Tu,v\rangle =\langle u,T^{*}v\rangle }
を満 み たす作用素 さようそ T* を言 い う。ここに、記号 きごう ⟨ ,⟩ はスカラー積 せき または内積 ないせき である。つまり、この定義 ていぎ はスカラー積 せき の定義 ていぎ のしかたに依存 いぞん する。
自乗 じじょう 可 か 積分 せきぶん 函数 かんすう 全体 ぜんたい の成 な す函数 かんすう 空間 くうかん において、標準 ひょうじゅん 的 てき なスカラー積 せき が
⟨
f
,
g
⟩
=
∫
a
b
f
(
x
)
g
(
x
)
¯
d
x
{\displaystyle \langle f,g\rangle =\int _{a}^{b}f(x)\,{\overline {g(x)}}\,dx}
で定義 ていぎ される。ここに g (x ) 上 うえ の横 よこ 棒 ぼう は、g (x ) の複素 ふくそ 共役 きょうやく を表 あらわ している。さらに f または g が x → a および x → b において消 き えているという条件 じょうけん を加 くわ えれば、T の随伴 ずいはん を
T
∗
u
=
∑
k
=
0
n
(
−
1
)
k
D
k
[
a
k
(
x
)
¯
u
]
{\displaystyle T^{*}u=\sum _{k=0}^{n}(-1)^{k}D^{k}[{\overline {a_{k}(x)}}u]}
により定義 ていぎ することができる。この定義 ていぎ 式 しき は上記 じょうき のスカラー積 せき の定義 ていぎ に陽 ひ に依存 いぞん していない。それゆえに、これを随伴 ずいはん 作用素 さようそ の定義 ていぎ として採用 さいよう することもある。この定義 ていぎ 式 しき に従 したが って定義 ていぎ された T* は T の形式 けいしき 随伴 ずいはん と呼 よ ばれる。
(形式 けいしき )自己 じこ 随伴 ずいはん 作用素 さようそ とは、自身 じしん の(形式 けいしき )随伴 ずいはん 作用素 さようそ に等 ひと しい作用素 さようそ を言 い う。
Ω おめが を R n の中 なか の領域 りょういき とし、P を Ω おめが 上 うえ の微分 びぶん 作用素 さようそ とすると、P の随伴 ずいはん 作用素 さようそ は、同様 どうよう な方法 ほうほう で双対 そうつい 性 せい により L 2 (Ω おめが ) が定義 ていぎ される。すべての滑 なめ らかな L 2 函数 かんすう f , g について、
⟨
f
,
P
∗
g
⟩
L
2
(
Ω おめが
)
=
⟨
P
f
,
g
⟩
L
2
(
Ω おめが
)
{\displaystyle \langle f,P^{*}g\rangle _{L^{2}(\Omega )}=\langle Pf,g\rangle _{L^{2}(\Omega )}}
が成 な り立 た つ。滑 なめ らかな函数 かんすう は L 2 の中 なか で稠密 ちゅうみつ であるので、これは L 2 の稠密 ちゅうみつ な部分 ぶぶん 集合 しゅうごう 上 じょう の随伴 ずいはん 作用素 さようそ を定義 ていぎ する。P* は稠密 ちゅうみつ に定義 ていぎ された作用素 さようそ である。
ストゥルム・リウヴィル 作用素 さようそ は、よく知 し られた形式 けいしき 自己 じこ 随伴 ずいはん 作用素 さようそ である。この 2階 かい の線型 せんけい 微分 びぶん 作用素 さようそ L は次 つぎ の形 かたち で書 か くことができる。
L
u
=
−
(
p
u
′
)
′
+
q
u
=
−
(
p
u
″
+
p
′
u
′
)
+
q
u
=
−
p
u
″
−
p
′
u
′
+
q
u
=
(
−
p
)
D
2
u
+
(
−
p
′
)
D
u
+
(
q
)
u
.
{\displaystyle Lu=-(pu')'+qu=-(pu''+p'u')+qu=-pu''-p'u'+qu=(-p)D^{2}u+(-p')Du+(q)u.}
この性質 せいしつ は、上 うえ の形式 けいしき 随伴 ずいはん の定義 ていぎ を使 つか い証明 しょうめい することができる。
L
∗
u
=
(
−
1
)
2
D
2
[
(
−
p
)
u
]
+
(
−
1
)
1
D
[
(
−
p
′
)
u
]
+
(
−
1
)
0
(
q
u
)
=
−
D
2
(
p
u
)
+
D
(
p
′
u
)
+
q
u
=
−
(
p
u
)
″
+
(
p
′
u
)
′
+
q
u
=
−
p
″
u
−
2
p
′
u
′
−
p
u
″
+
p
″
u
+
p
′
u
′
+
q
u
=
−
p
′
u
′
−
p
u
″
+
q
u
=
−
(
p
u
′
)
′
+
q
u
=
L
u
{\displaystyle {\begin{aligned}L^{*}u&{}=(-1)^{2}D^{2}[(-p)u]+(-1)^{1}D[(-p')u]+(-1)^{0}(qu)\\&{}=-D^{2}(pu)+D(p'u)+qu\\&{}=-(pu)''+(p'u)'+qu\\&{}=-p''u-2p'u'-pu''+p''u+p'u'+qu\\&{}=-p'u'-pu''+qu\\&{}=-(pu')'+qu\\&{}=Lu\end{aligned}}}
この作用素 さようそ は、ストゥルム・リウヴィル理論 りろん で中心 ちゅうしん 的 てき な役割 やくわり を果 は たし、そこではこの作用素 さようそ の固有 こゆう 函数 かんすう (固有 こゆう ベクトル に対応 たいおう )が考 かんが えられている。
微分 びぶん 演算 えんざん D は線型 せんけい (英語 えいご 版 ばん ) である。すなわち、
D
(
f
+
g
)
=
(
D
f
)
+
(
D
g
)
,
{\displaystyle D(f+g)=(Df)+(Dg),}
D
(
a
f
)
=
a
(
D
f
)
{\displaystyle D(af)=a(Df)}
を満 み たす。ここに f と g は函数 かんすう であり、a は定数 ていすう である。
函数 かんすう 係数 けいすう の D を変数 へんすう とする任意 にんい の多項式 たこうしき も、微分 びぶん 作用素 さようそ である。また、微分 びぶん 作用素 さようそ の合成 ごうせい は
(
D
1
∘
D
2
)
(
f
)
=
D
1
(
D
2
(
f
)
)
{\displaystyle (D_{1}\circ D_{2})(f)=D_{1}(D_{2}(f))}
という規則 きそく に基 もと づいて扱 あつか うことができるが、いくつかの注意 ちゅうい が必要 ひつよう である。まず、作用素 さようそ D 2 に関 かん する任意 にんい の函数 かんすう 係数 けいすう は、D 1 を適用 てきよう するのに必要 ひつよう なだけの何 なん 倍 ばい も微分 びぶん 可能 かのう でなければならないことである。そのような(函数 かんすう 係数 けいすう の)作用素 さようそ の環 たまき を得 え るには、全 すべ ての係数 けいすう の任意 にんい 階数 かいすう の導 しるべ 函数 かんすう を用 もち いることを仮定 かてい せねばならない。第 だい 二 に に、この環 たまき は可 か 換 かわ にはならないことである。作用素 さようそ gD は一般 いっぱん には Dg に等 ひと しくない。事実 じじつ として、量子力学 りょうしりきがく の基本 きほん 的 てき な関係 かんけい 式 しき
D
x
−
x
D
=
1
{\displaystyle Dx-xD=1}
を例 れい に挙 あ げることができる。D を変数 へんすう とする定数 ていすう 係数 けいすう 多項式 たこうしき であるような作用素 さようそ 全体 ぜんたい の成 な す部分 ぶぶん 環 たまき は、対照 たいしょう 的 てき に可 か 換 かわ である。この部分 ぶぶん 環 たまき は、別 べつ な方法 ほうほう で特徴付 とくちょうづ けることができる。この環 たまき は平行 へいこう 移動 いどう 不変 ふへん な作用素 さようそ のすべてからなる。
微分 びぶん 作用素 さようそ にシフト定理 ていり (英語 えいご 版 ばん ) (shift theorem)も従 したが う。
同 おな じ構成 こうせい 法 ほう は、偏 へん 微分 びぶん に対 たい しても持 も ち込 こ むことができる。異 こと なる変数 へんすう に関 かん する微分 びぶん 演算 えんざん は、可 か 換 かわ な作用素 さようそ を定 さだ める(二 に 階 かい 微分 びぶん の対称 たいしょう 性 せい の項 こう を参照 さんしょう )。
多項式 たこうしき 係数 けいすう 微分 びぶん 作用素 さようそ の環 たまき [ 編集 へんしゅう ]
R を環 たまき とする。R 上 うえ の X および D を変数 へんすう とする非 ひ 可 か 換 かわ 多項式 たこうしき 環 たまき R ⟨ X ; D ⟩ の両側 りょうがわ イデアル I を [D , X ] − 1 で生成 せいせい されるもの;
I
=
(
[
D
,
X
]
−
1
)
=
(
D
X
−
X
D
−
1
)
{\displaystyle I=([D,X]-1)=(DX-XD-1)}
とするとき、剰余 じょうよ 環 たまき R ⟨ X ; D ⟩ /I を R 上 うえ の一変数多項式係数微分作用素環と呼 よ ぶ。この環 たまき は非 ひ 可 か 換 かわ 単純 たんじゅん 環 たまき である。その任意 にんい の元 もと は Xa Db (mod I ) の形 かたち の単項式 たんこうしき の R -線型 せんけい 結合 けつごう として一意 いちい に書 か くことができる。これにより、この環 たまき の上 うえ で多項式 たこうしき のユークリッド除法 じょほう に対応 たいおう する演算 えんざん が保証 ほしょう される。
R [X ] 上 うえ の(標準 ひょうじゅん 微分 びぶん に対 たい する)微分 びぶん 加 か 群 ぐん は、R ⟨ X ; D ⟩ 上 うえ の加 か 群 ぐん と同一 どういつ 視 し することができる。
多 た 変数 へんすう の多項式 たこうしき 係数 けいすう 微分 びぶん 作用素 さようそ 環 たまき [ 編集 へんしゅう ]
R を環 たまき とする。X 1 , …, X n および D 1 , …, D n を変数 へんすう とする 2n -変数 へんすう の非 ひ 可 か 換 かわ 多項式 たこうしき 環 たまき R ⟨ X 1 , …, X n ; D 1 , …, D n ⟩ のイデアル I を
I
=
(
[
D
i
,
X
j
]
−
δ でるた
i
,
j
,
[
D
i
,
D
j
]
,
[
X
i
,
X
j
]
|
1
≤
i
,
j
≤
n
)
{\displaystyle I=\left({\begin{matrix}[D_{i},X_{j}]-\delta _{i,j},\\[2pt][D_{i},D_{j}],\\[2pt][X_{i},X_{j}]\end{matrix}}{\Bigg |}\;1\leq i,j\leq n\right)}
(ここに δ でるた はクロネッカーのデルタ )とするとき、剰余 じょうよ 環 たまき R ⟨X 1 , …, X n ; D 1 , …, D n ⟩/I を n -変数 へんすう の多項式 たこうしき 係数 けいすう 微分 びぶん 作用素 さようそ 環 たまき と呼 よ ぶ。この環 たまき は非 ひ 可 か 換 かわ な単純 たんじゅん 環 たまき である。任意 にんい の元 もと は mod I で
X
1
a
1
…
X
n
a
n
D
1
b
1
…
D
n
b
n
{\displaystyle X_{1}^{a_{1}}\ldots X_{n}^{a_{n}}D_{1}^{b_{1}}\ldots D_{n}^{b_{n}}}
の形 かたち の単項式 たんこうしき の R -線型 せんけい 結合 けつごう として一意 いちい に書 か くことができる。
微分 びぶん 幾何 きか 学 がく や代数 だいすう 幾何 きか 学 がく において、二 ふた つのベクトル束 たば の間 あいだ の微分 びぶん 作用素 さようそ の座標 ざひょう に非 ひ 依存 いぞん な記述 きじゅつ をすることが便利 べんり なことがある。E および F は可 か 微分 びぶん 多様 たよう 体 たい M 上 うえ のベクトル束 たば とする。切断 せつだん の空間 くうかん 上 じょう の R -線型 せんけい 写像 しゃぞう P : Γ がんま (E ) → Γ がんま (F ) がk -階 かい の線型 せんけい 微分 びぶん 作用素 さようそ であるとは、ジェット束 たば (英語 えいご 版 ばん ) J k (E ) を通 とお して分解 ぶんかい するときに言 い う。即 すなわ ち、ベクトル束 つか の間 ま の線型 せんけい 写像 しゃぞう
i
P
:
J
k
(
E
)
→
F
{\displaystyle i_{P}:J^{k}(E)\to F}
が存在 そんざい して、
P
=
i
P
∘
j
k
{\displaystyle P=i_{P}\circ j^{k}}
が成 な り立 た つ。ここに jk : Γ がんま (E ) → Γ がんま (Jk (E )) は、E の任意 にんい の切断 せつだん にそのk -次 つぎ のジェット(英語 えいご 版 ばん ) を対応付 たいおうづ ける延長 えんちょう (prolongation) 写像 しゃぞう である。
これはちょうど、与 あた えられた E の切断 せつだん s に対 たい し、点 てん x ∈ M における P (s ) の値 ね は x における s の k -階 かい の無限 むげん 小 しょう の振 ふ る舞 ま いにより完全 かんぜん に決定 けってい されることを意味 いみ する。特 とく にこのことから、P (s )(x ) は s の芽 め により決定 けってい されることが従 したが い、またこれは微分 びぶん 作用素 さようそ が局所 きょくしょ 的 てき であるということで表 あらわ される。基本 きほん 的 てき 結果 けっか は、このステートメントの逆 ぎゃく である任意 にんい の(線型 せんけい )局所 きょくしょ 作用素 さようそ は微分 びぶん 作用素 さようそ であるというペートルの定理 ていり (英語 えいご 版 ばん ) (Peetre theorem)である。
同 おな じことではあるが、線型 せんけい 微分 びぶん 作用素 さようそ の純 じゅん 代数 だいすう 的 てき な記述 きじゅつ は、次 つぎ のようになる。R -線型 せんけい 写像 しゃぞう P は、任意 にんい の k + 1 個 こ の滑 なめ らかな函数 かんすう
f
0
,
…
,
f
k
∈
C
∞
(
M
)
{\displaystyle f_{0},\ldots ,f_{k}\in C^{\infty }(M)}
に対 たい して
[
f
k
,
[
f
k
−
1
,
[
⋯
[
f
0
,
P
]
⋯
]
]
=
0
{\displaystyle [f_{k},[f_{k-1},[\cdots [f_{0},P]\cdots ]]=0}
が成 な り立 た つときに、k -次 じ 線型 せんけい 微分 びぶん 作用素 さようそ である。ここに、括弧 かっこ 積 せき
[
f
,
P
]
:
Γ がんま
(
E
)
→
Γ がんま
(
F
)
{\displaystyle [f,P]\colon \Gamma (E)\to \Gamma (F)}
は、交換 こうかん 子 こ
[
f
,
P
]
(
s
)
=
P
(
f
⋅
s
)
−
f
⋅
P
(
s
)
{\displaystyle [f,P](s)=P(f\cdot s)-f\cdot P(s)}
として定義 ていぎ される。この線型 せんけい 微分 びぶん 作用素 さようそ の特徴 とくちょう 付 づ けは、線型 せんけい 微分 びぶん 作用素 さようそ が可 か 換 かわ 代数 だいすう 上 うえ の加 か 群 ぐん の間 あいだ の特別 とくべつ な写像 しゃぞう であり、この概念 がいねん を可 か 換 かわ 環 たまき 論 ろん の一部 いちぶ と見 み なせることを示 しめ している。