日向ひゅうが冬樹ふゆき

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日向ひゅうが 冬樹ふゆき（ひなた ふゆき）は、吉崎よしざき観音かんのん作さくの漫画まんが『ケロロ軍曹ぐんそう』およびその関連かんれん作品さくひんに登場とうじょうする架空かくうの人物じんぶつ。アニメ版ばんの声優せいゆうは川上かわかみとも子こ（初代しょだい）→桑島くわしま法子のりこ（2代目だいめ）。声優せいゆうの交代こうたいに関かんしては後述こうじゅつする。

人物じんぶつ

ケロロの居候いそうろうしている日向ひなた家かの長男ちょうなんで、彼かれのパートナー。夏美なつみという姉あねがいる。この作品さくひんにおける準じゅん主人公しゅじんこう的てきな存在そんざい。ケロロから没収ぼっしゅうしたケロボールの管理かんりをしている。

小学しょうがく4年生ねんせいのときに四よん鷹たか小学校しょうがっこうへ転校てんこうという形かたちで入はいり（原作げんさく第だい146話わより）、その後ご吉祥きっしょう学園がくえん中等ちゅうとう部ぶへ入学にゅうがくし、現在げんざいは同校どうこうの1年ねんB組ぐみである。部ぶ活動かつどうはオカルトクラブに所属しょぞくしている。なお、原作げんさくでは当初とうしょ小学しょうがく6年生ねんせいだったが、アニメでは初はじめから中学ちゅうがく1年生ねんせいである。一人称いちにんしょうは「僕ぼく」（ボク）。

姉あね・日向ひゅうが夏美なつみ

上記じょうきのように、冬樹ふゆきには夏美なつみという姉あねが一人ひとりいる（詳細しょうさいは日向ひゅうが夏美なつみを参照さんしょう）。この姉あね弟おとうとには対照たいしょう的てきな面めん（具体ぐたい例れいは下記かきに記述きじゅつ）がいくつかあり、たまに喧嘩けんかもするが総そうじて姉あね弟おとうとの仲なかは良好りょうこうである。

原作げんさく単行たんこう本ほんの人物じんぶつ相関そうかん図ずにおいて、12巻かんまでは夏美なつみに対たいして冬樹ふゆきは「絶対ぜったい服従ふくじゅう」とされているが、本編ほんぺんを見みる限かぎり適切てきせつではない。13巻かんからは夏美なつみとの関係かんけいが「ケンカしたり、ささえあったり」という言葉ことばに変かわった。夏美なつみのことは「姉ねえちゃん」と呼よんでいる。

外見がいけん・体格たいかく

髪かみと瞳ひとみの色いろは青あおみがかった黒くろ（または紺色こんいろ）で髪かみにはアホ毛げがかかっており、後頭部こうとうぶの髪かみの先端せんたんが尖とがっている。原作げんさく第だい三さん話わまではアホ毛げが太ふといものと細ほそいものの2本ほんがあったが、第だい四よん話わ以降いこうでは1本ほんになっている。外見がいけんも初期しょきの物ものと現在げんざいの物ものとではかなり作風さくふうが変かわっている。また、このアホ毛げと紺色こんいろの髪かみは母親ははおや・秋あき譲ゆずりである。

身長しんちょうは152.5cm、体重たいじゅうは45kg。

知力ちりょく・体力たいりょく

勉強べんきょうの成績せいせきは平均へいきんレベルで、運動うんどうは苦手にがてか平均へいきん前後ぜんこうと、一見いっけんすると取とり立たてて優すぐれた点てんはない。だが、後述こうじゅつのように非常ひじょうに博識はくしきで、また優すぐれた観察かんさつ力りょく・洞察どうさつ力りょくを持もつ頭脳ずのう派はである。『ケロロ軍曹ぐんそう ひみつ超ちょうひゃっか』によると、「戦闘せんとう力りょく」は最低さいていレベルだが、「賢かしこさ」は最高さいこうレベルとされている。

身体しんたいは丈夫じょうぶだが、姉あねの夏美なつみとは反対はんたいに運動うんどうが苦手にがてで、中なかでも跳とび箱ばこが特とくに苦手にがてな様子ようす（アニメ第だい123話わAパートより）。また「水泳すいえいは人類じんるいの進化しんかを逆行ぎゃっこうする行為こうい」「スキーは不毛ふもうな上下じょうげ運動うんどう」というように、スポーツに関かんして難癖なんくせをつけて批判ひはんすることがあり、運動会うんどうかいの時期じきになると非常ひじょうに憂鬱ゆううつそうな顔かおをして落おち込こむ様子ようすが描えがかれる。ただしボウリングは得意とくいで、夏美なつみ曰いわく「冬樹ふゆきに一いち度ども勝かったことはない」らしい。また水泳すいえいに関かんしても、「泳およげない」というより「息継いきつぎができない」というのが、より正確せいかくである様子ようす。

ごく稀まれに、身みの危険きけんが迫せまった場合ばあいなどには驚異きょうい的てきな身体しんたい能力のうりょくを発揮はっきすることがあり、周囲しゅういはこれを「日向ひなたの血ちの覚醒かくせい」と呼よんでいる。

勉強べんきょうは人並ひとなみだが非常ひじょうに博識はくしきで、作中さくちゅうにおいても様々さまざまな事柄ことがら（四よん字じ熟語じゅくご、昆虫こんちゅう、ソメイヨシノ、相対性理論そうたいせいりろんなど）について調査ちょうさ・解説かいせつしている。四よん字じ熟語じゅくごに関かんしてはこれを口癖くちぐせとするモア以上いじょうに使つかい方かたがわかっており、間違まちがえて使用しようしている彼女かのじょに正ただしい使つかい方かたを指導しどうしたこともある（アニメ第だい74話わ）。

また母親ははおや譲ゆずりの旺盛おうせいな好奇心こうきしんを持もち、興味きょうみの対象たいしょうに対たいしては優すぐれた洞察どうさつ力りょく・鋭するどい観察かんさつ力りょくを発揮はっきする。その反面はんめん、学校がっこうの勉強べんきょうには興味きょうみが薄うすいため（むしろ嫌いやがっているらしい発言はつげんもある）夏休なつやすみの宿題しゅくだいをギリギリまでため込こんで、新しん学期がっき直前ちょくぜんに焦あせりだすことも多おおいらしい。

アニメでは、上記じょうきの優すぐれた洞察どうさつ力りょく・鋭するどい観察かんさつ力りょくを生いかして友人ゆうじんの探さがし物ものを見みつけるのが上手じょうずな「名めい探偵たんてい」としての設定せっていが追加ついかされている。その点てんを見込みこまれて、探さがし物もの以外いがいでも事件じけんの調査ちょうさを依頼いらいされることがある。ただし、依頼いらいされる事件じけんには冬樹ふゆき自身じしんも「どうってことない」と評ひょうする程度ていどのものが多おおかったりする。

性格せいかく

非常ひじょうに穏和おんわな平和へいわ主義しゅぎ者しゃで、友情ゆうじょうを大切たいせつにする性格せいかく。ケロロがこの世よから消滅しょうめつしてしまいそうになった際さい本気ほんきで泣ないたり（アニメ第だい23話わ）、ガルル小隊しょうたいによってクローンと入いれ替かえられ記憶きおくを抹消まっしょうされそうになった時ときには、友達ともだちにして家族かぞくのような存在そんざいのケロロを最後さいごまで守まもり抜ぬくために敵てきわないことを承知しょうちでガルルたちの前まえに現あらわれたり（原作げんさく第だい83話わ）、ガルルによって記憶きおくと思おもい出でを消去しょうきょされ本来ほんらいの冷酷れいこく残忍ざんにんな性格せいかくになってしまった時ときも泣なきながらケロロのことを信しんじていると訴うったえ続つづけた（アニメ第だい103話わ）など、そのことが窺うかがえるエピソードは多おおい。

また周囲しゅういが大騒おおさわぎしているなかで悠然ゆうぜんと（のほほんと）しているなど、冷静れいせい（あるいはマイペース）な人物じんぶつでもある。ただしオカルトが関係かんけいすると目めの色いろが変かわり、新あたらしい宇宙うちゅう人じん（特とくにケロロの仲間なかま）の来訪らいほうを聞きくと興味きょうみを示しめす。オカルトの他ほかに天体てんたい観測かんそくも趣味しゅみとしている。

幼少ようしょうの頃ころは現在げんざいと違ちがい、やんちゃな性格せいかくだった。体からだが子供こどもに戻もどってしまう話はなしでは、わがままで暴力ぼうりょく的てきな性格せいかくも描えがかれ、ケロロたちを翻弄ほんろうしてしまう。また、「（国会こっかいを征服せいふくして）日向ひゅうが冬樹ふゆき帝国ていこくを作つくる」とか「世界せかい征服せいふくする」というのが、将来しょうらいの夢ゆめだったらしい。とはいえ、世界せかい征服せいふくしたら「おもちゃ屋やのおもちゃを無料むりょうにする」あるいは「良よいおもちゃのみ売うる」ことによって、「みんなが楽たのしく暮くらせるようにする」とされていることなどを見みると、幼少ようしょうの頃ころから根ねは優やさしい性格せいかくだった様子ようすである。

理論りろん的てきなオカルトマニア

幼少ようしょう時じからオカルト、超ちょう古代こだい文明ぶんめい、未み確認かくにん動物どうぶつや宇宙うちゅう人じんといった話題わだいに並々なみなみならぬ関心かんしんを示しめし、「学校がっこうの宿題しゅくだいより大事だいじ」とか「運動会うんどうかいをやるならオカルト大会たいかいも開ひらくべき」「オカルトは自分じぶんのすべて」と発言はつげんするほどのオカルト好すきで、原作げんさく・アニメ共どもにオカルトクラブを作つくるほどである。アニメでは『モンスター大だい百科ひゃっか』という本ほんがきっかけでオカルト好すきになった。オカルト界かいでは小学生しょうがくせいの頃ころからちょっとした有名人ゆうめいじんで、どこか学者がくしゃのような言動げんどうを見みせる。

オカルトに対たいする好奇心こうきしんの強つよさはアンチバリアの効力こうりょくをなくし、日向ひなた家かに侵入しんにゅうしたケロロを見抜みぬけるほどである。

自他じた共どもに認みとめるオカルトマニアだが、オカルトなら何なんでも妄信もうしんしているというわけではない。星座せいざ占うらないを「大雑把おおざっぱすぎる」と評ひょうしたり、心霊しんれい写真しゃしんを「ごっこ」と言いい切きりほとんど信用しんようしていないなど、論理ろんり的てき・科学かがく的てきな考察こうさつに基もとづく理論りろん・実証じっしょうを優先ゆうせんするタイプであり、非ひ理論りろん的てきな説せつを騒さわぎ立たてるのは嫌きらっている。このため、捏造ねつぞう写真しゃしんを多用たようする吉祥きっしょう学園がくえん新聞しんぶん部ぶとは対立たいりつが絶たえない。

数すう多おおくのオカルト知識ちしきを活いかして怪談かいだん話はなしをするのが非常ひじょうに上手うまく、クルル作成さくせいの「恐怖きょうふBOX」よりも怖こわかった（恐怖きょうふカウンターの反応はんのうより）ため、かつて夏美なつみが恐こわさの余あまりに気絶きぜつしてしまい「二度にどとやるな」と言いったほどである。ただし霊感れいかんは全まったくなく、自身じしんは霊的れいてきな体験たいけんをしたことがない。この点てんでもオカルト否定ひてい派はでかなりの霊感れいかん体質たいしつの夏美なつみと対照たいしょう的てきであり、冬樹ふゆきは夏美なつみが霊感れいかんを持もっていることをうらやましく思おもっている。

宇宙うちゅう外交がいこう官かん

宇宙うちゅう法ほうなどで明確めいかくに規定きていされたわけではないが、事実じじつ上じょう、地球ちきゅう唯一ゆいいつの「宇宙うちゅう外交がいこう官かん」という立場たちばにあり、外交がいこう面めんで地球ちきゅうの平和へいわを担になっている。

温和おんわな冬ふゆ樹じゅは宇宙うちゅう人じんに対たいして、まずは「対決たいけつ」でなく「友好ゆうこう」で臨のぞむ場合ばあいがほとんどで、結果けっか的てきにケロロ小隊しょうたいをはじめとする多おおくの宇宙うちゅう人じんたちと親したしくなることに成功せいこうしている。特とくにケロロは、冬樹ふゆきとの間あいだで強つよい絆きずなと友情ゆうじょうを誓ちかい合あっており、彼かれの「友達ともだちじゃないか」という台詞せりふに異常いじょうなほど弱よわい。原作げんさく10巻かんでガルル小隊しょうたいが地球ちきゅう侵略しんりゃくの任務にんむ交代こうたいに来きた際さいに、ケロロは完全かんぜんに地球人ちきゅうじんと過すごした記憶きおくや思おもい出でを全すべて洗あらい流ながされたが、肉体にくたいの浄化じょうかまでは完全かんぜんにできず冬樹ふゆきの涙なみだながらの必死ひっしの言葉ことばによって元もとに戻もどった、ということがあり、これがケロロと冬樹ふゆきの強つよい絆きずなを裏付うらづけているといえる。またガルルに対たいしても、一いち度どは対決たいけつした相手あいてでありながら、彼かれが休暇きゅうかを利用りようして、ある意味いみの観光かんこうとてやって来きた際さいには歓迎かんげいしており、自宅じたくへあがるように勧すすめていた。

その一方いっぽうで、したたかな策略さくりゃく家かとしての顔かおも持もっており、時々ときどきその手腕しゅわんを発揮はっきする。普段ふだんは興味きょうみがあるから見逃みのがしている宇宙うちゅう人じんの活動かつどうに対たいしても、本当ほんとうに危険きけんと判断はんだんした場合ばあいは交渉こうしょう・駆かけ引ひき・策略さくりゃくを通つうじて、それなりの対応たいおうをとっている。相手あいての性格せいかく・性質せいしつに合あわせた策さくをとるのが冬ふゆ樹じゅのやり方かたで、例れいとしては以下いかのものがある。

• ケロロが暴走ぼうそうして地球ちきゅうを破滅はめつさせてしまいそうになるとガンプラの話はなしを持もち出だす。これで地球ちきゅう崩壊ほうかいの危機ききが何なん度ども回避かいひされている。
• アリサに鏡かがみを見みせて彼女かのじょを石いしにする。

また冬樹ふゆきと対立たいりつする吉祥きっしょう学園がくえん新聞しんぶん部ぶも、彼かれの策略さくりゃくの結果けっか「大衆たいしゅうをなめるな」と読者どくしゃに言いわれるほど信用しんようを損そこなって売うり上あげを大幅おおはばに下さげてしまった。さらにウェットルマン戦せんにおける解説かいせつ（?）では「友好ゆうこう的てきと見みせかけて何なにをしてくるかわからない狡猾こうかつな人物じんぶつ」といった、冬樹ふゆき本人ほんにんには少すこし不服ふふくそうな紹介しょうかいがなされた。

このように、冬樹ふゆきは多おおくの宇宙うちゅう人じんとの友好ゆうこう・信頼しんらい関係かんけいを築きずき、また外交がいこう官かんらしく（?）策略さくりゃくの手腕しゅわんもあるが、彼かれ自身じしんの戦闘せんとう能力のうりょくは非常ひじょうに低ひくいため、問答もんどう無用むようで来こられると簡単かんたんに拘束こうそくされてしまう場合ばあいも多おおく、猛獣もうじゅうのような、交渉こうしょうが通用つうようしない相手あいてだと非常ひじょうに弱よわい。

冬樹ふゆきの弱よわさを補おぎなっているのが、姉あねの夏美なつみである。戦たたかいが苦手にがてな冬ふゆ樹じゅが、夏美なつみの活躍かつやくで助たすけられた例れいは多おおい。

怒おこらせると非常ひじょうに怖こわい

対たいガルル小隊しょうたい戦せん・対たいウェットルマン（アニメではウェットルキング）戦せん・対たいゼゼゼットトトソ戦せんなどの例外れいがいを除のぞけば滅多めったに戦たたかうことのない冬ふゆ樹じゅだが、行おこないが度どを過すぎたときには非常ひじょうに凶悪きょうあくな表情ひょうじょうを露あらわにし、激はげしく怒おこる。

激怒げきどした時ときの表情ひょうじょうの詳細しょうさいは全まったく不明ふめいだが、この表情ひょうじょうは「伝説でんせつの顔かお」とも「衝撃しょうげき映像えいぞう」とも言いわれ、これを見みて恐怖きょうふを抱いだかない人物じんぶつは存在そんざいしないほどである。たとえ怒いかりの矛先ほこさきがケロロであったとしても、タママは泣なき出だしてしまったり、ギロロはおろか、常つねに飄々ひょうひょうとしているクルルでさえも冷汗ひやあせを掻かくほどである。原作げんさく第だい7話わでは「あの頃ころケロロ」の状態じょうたいになり夏美なつみを凌しのぐほどの好戦こうせん的てきになったケロロですら、その顔かおを見みただけで完全かんぜんに戦意せんい喪失そうしつしてしまい、さらには数日すうじつ間あいだも身体しんたいの震ふるえが止とまらないほどにまで恐怖きょうふしていた。なお、少すこし怒おこっている程度ていどなら顔かおは後うしろ向むきではない。

普段ふだんは大人おとなしくて優やさしい上うえ、滅多めったに怒おこることがないだけに、怒おこらせてしまうと日向ひなた家かの中なかでは一番いちばん怖こわく、その恐おそろしさは夏美なつみを軽かるく上回うわまわるため、一度いちど怒おこらせると短気たんきで好戦こうせん的てきな夏美なつみですら全まったくなだめられず、むしろ恐怖きょうふで青あお褪さめて慌あわてふためいているほど。原作げんさく第だい71話わでは「冬樹ふゆきが怒おこったら私わたしでも止とめられない」と言いっている。その夏美なつみは原作げんさく11巻かんでガルル小隊しょうたいたちに「冬樹ふゆきがキレたらシャレにならないわよ」と脅おどしに利用りようしたこともある。

原作げんさく第だい71話わではその様子ようすに気きづいた夏美なつみがクルルに頼たのみ、怒おこった冬樹ふゆきをジンセイガニドアレバ銃じゅうで5-7歳さいの幼児ようじにまで逆ぎゃく成長せいちょうさせて強制きょうせい的てきに止とめたことがある。だがこれは「例外れいがい」と考かんがえたほうが良よさそうであり、基本きほん的てきには如何いかなる方法ほうほうを駆使くししても、彼かれを止とめられないようである。

ケロロが一番いちばん恐おそれているのは、ニョロロに水分すいぶんを吸すわれてしまうことでも夏美なつみからボコボコにされることでもなく、冬樹ふゆきが本気ほんきでキレることなのである。それ故こ、ケロロは冬ふゆ樹じゅを怒おこらせてしまったと思おもうと恐怖きょうふ心しんから大量たいりょうの冷ひや汗あせを掻かき、命乞いのちごいをするかのようにひたすら謝あやまり倒たおす。

この「冬樹ふゆきの激怒げきど」は『ケロロ軍曹ぐんそう メロメロバトルロイヤル』・続編ぞくへんの『ケロロ軍曹ぐんそう メロメロバトルロイヤルZ』では超ちょう必殺ひっさつ技わざとなっており（技わざ名めい「衝撃しょうげき映像えいぞう!」）、リーチは短みじかいものの捕つかまったら最後さいご防御ぼうぎょ不可能ふかのうなゲーム中ちゅう最高さいこうの攻撃こうげき技わざとされ、基本きほん能力のうりょくが低ひくめに設定せっていされている冬樹ふゆきにとってのまさに最後さいごの切きり札ふだである。

人間にんげん関係かんけい

恋愛れんあい面めん

冬樹ふゆきは現在げんざい多おおくの女性じょせいに好すかれている。特とくにクラスメートの西澤にしざわ桃華ももかが彼かれに恋愛れんあい感情かんじょうを抱だいているというのはよく触ふれられ、彼女かのじょはなんとか告白こくはくしようとするができずにいる。冬樹ふゆき本人ほんにんが恋愛れんあい感情かんじょうに鈍感どんかんということもあり、好意こういを寄よせられていることに気きづいていない様子ようす。普段ふだんは桃華ももかのことを「西澤にしざわさん」と呼よんでいる。基本きほん的てきに冬ふゆ樹じゅの桃華ももかに対たいする認識にんしきは「友達ともだち」である。なお、桃華ももかの母はは・桜さくら華はなに対たいしても「西澤にしざわさんの友達ともだち」と自己じこ紹介しょうかいしている。

また、月つき神しん散ち世よとアリサ＝サザンクロスも彼かれに好意こういを抱だいている。さらに原作げんさく当初とうしょでは冬ふゆ樹じゅが時々ときどき影かげを帯おびる描写びょうしゃがあり、そこが可愛かわいいと言いわれていた。これで春はる世よが恋こいを感かんじたこともある。アホトロン星ほし人じんであるすももは彼かれの影かげを帯おびる時ときの様子ようすを「どちらかと言いえば、カワイイタイプ」と評ひょうしていた。

その一方いっぽう、冬樹ふゆきが海うみでノントルマの少女しょうじょと出会であった時ときには彼女かのじょに惚ほれていたようである。また、アニメ第だい34話わBパートでは冬ふゆ樹じゅが幼おさない頃ころ通かよっていた床屋とこやの娘むすめと遭遇そうぐうした際さいに顔かおを赤あからめていた描写びょうしゃがある。

アニメ269話わAパートでは、クルルの発明はつめいした惚ほれ薬やくを吸すい込こんで、目めが覚さめた際さいに桃華ももかを見みたが効果こうかがなかった。この薬くすりは、薬くすりを吸すい込こんでから初はじめて目めにしたものに惚ほれてしまうが、それを最初さいしょから好すきであった場合ばあいまたは薬くすりを吸すい込こんだ者ものが恋愛れんあいに興味きょうみがない場合ばあいには、薬くすりの効果こうかがない。つまり冬樹ふゆきは、桃華ももかを最初さいしょから好すきなのか、または恋愛れんあいに興味きょうみがないか、両方りょうほうの可能かのう性せいが示唆しさされている。

なお、アニメ49話わBパートでは、西澤にしざわ家かのシミュレーション通どおり、桃華ももかに下水道げすいどうで告白こくはくするような描写びょうしゃがあったが、556が通かよって中断ちゅうだんされる。これが本当ほんとうに桃華ももかへの告白こくはくだったのかは不明ふめいだが、61話わのように額がくにキスしてしまったのに慌あわてたりキスされそうになるのに緊張きんちょうしたり、98話わで吉岡よしおか平たいらと桃華ももかの駆かけ落おちを仕方しかたのないことだと言いって少すこし寂さびしげな顔かおをしたりしたこともある。原作げんさく単行たんこう本ほん20巻かんの劇場げきじょう版ばん2では桃華ももかを意識いしきしているような描写びょうしゃもみられるので、2人ふたりの距離きょりは少すこしながら縮ちぢまっている模様もよう。また小説しょうせつ版ばん第だい3巻かんでは、桃華ももかを王妃おうひにしている（ギロロに聞きかれた時とき、顔かおを赤あかくしていた）。

友人ゆうじん面めん・その他たの人物じんぶつ関係かんけい

決けっして無口むくちでも内気うちきでもない冬ふゆ樹じゅだが、彼かれは一人ひとりで読書どくしょなどをしているのが好すきなようで、桃華ももかやクラブ活動かつどうの友人ゆうじんを除のぞけば彼かれの友人ゆうじんはほとんど本編ほんぺん中ちゅうに登場とうじょうしない。しかし原作げんさく1巻かんの発言はつげんによると、全まったくいない訳わけではないようである。しかし第だい131話わで夏美なつみに「絶対ぜったい友達ともだち少すくないでしょ」と言いわれたことも。また上記じょうきのように、吉祥きっしょう学園がくえん新聞しんぶん部ぶとはオカルトに関かんして対立たいりつしている。

ケロロのことは「軍曹ぐんそう」と階級かいきゅうで呼よぶが、他たのケロロ小隊しょうたい隊員たいいんは名前なまえで呼よぶ。ただし、ギロロのことは「伍長ごちょう」と階級かいきゅうで呼よぶことも多おおく、またクルルも階級かいきゅうで呼よんだことがある。ケロロのことは小説しょうせつ版ばんで「ケロロ」と名前なまえで呼よんだことがある。

アニメではクルルとの会話かいわや共ともに行動こうどうする場合ばあい（第だい60話わ・第だい134話わなど）も多おおく、またソウルダイバーの修理しゅうりに協力きょうりょくするなど仲なかが良よいようである。

その他たのエピソード

• また前述ぜんじゅつの通とおり昆虫こんちゅうの知識ちしきはあるものの、昆虫こんちゅうそのものは嫌きらいである。理由りゆうは人類じんるいよりもはるかに昔むかしから生存せいぞんしている昆虫こんちゅうが、いずれは人類じんるいに取とって代かわって地球ちきゅうの支配しはい者しゃになるのでは、という仮説かせつを持もっているため。一度いちど日向ひなた家かに昆虫こんちゅうが大だい集合しゅうごうしたことがあり、その時ときは部屋へやに閉とじこもって毛布もうふに包くるまり覚おぼえているだけの虫むし知識ちしきを吐はき出だしながらずっと震ふるえていた。また、カミキリムシの姿すがた形がたを見みなくてもその名なを正確せいかくにい当いあてていた。
• 携帯けいたい電話でんわは、原作げんさく14巻かんではNTTDoCoMoのNEC端末たんまつ・N702iDを使用しようしている。原作げんさくの16巻かんではNTTDoCoMoのNEC端末たんまつ・N904iを使用しようしている。超ちょう劇場げきじょう版ばんではauの京きょうセラ端末たんまつ・W42K（?）に似にた機種きしゅを使用しようしていた。またアニメ3rdシーズンではNTTDoCoMoのパナソニックモバイル端末たんまつ・P506iCらしき端末たんまつを使用しようしている。原作げんさく1巻かんでは、NTTdocomoのP208iらしきものを使用しようしていた。
• アニメでは白しろブリーフを愛用あいようしており、劇げき中ちゅうでも何なん度どかネタにされている。アニメ254話わではとあるきっかけでわずかな期間きかんトランクスを着用ちゃくようしていたが、その回かいでしばらくブリーフ派はでいくことを決きめた。尚なお、原作げんさくではボクサーブリーフを着用ちゃくようしている。
• ラジオ番組ばんぐみ『川上かわかみとも子このうさぎのみみたぶ』における人気にんき投票とうひょうでは5位いに選えらばれた。
• 作者さくしゃの吉崎よしざき観音かんのんは冬ふゆ樹じゅについて、「連載れんさい直前ちょくぜんまで出だすかどうか迷まよっていた」というようなことを語かたっている（原作げんさく17巻かん限定げんてい版ばんのインタビューより）。

声優せいゆうに関かんして

テレビアニメ版ばんでは230話わ（2008年ねん9月がつ20日はつか放送ほうそう）まで川上かわかみとも子こが冬樹ふゆき役やくを担当たんとうしていたが、長期ちょうきの病気びょうき療養りょうように入はいったため、代役だいやくとして桑島くわしま法子のりこに交代こうたいすることになり、232話わAパートの初はじめに「川上かわかみとも子こさんが病気びょうき療養りょうよう中ちゅうのため、冬樹ふゆき役やくの声こえが変かわります」と注釈ちゅうしゃくされた。ただし劇場げきじょう版ばん第だい4作さく（2009年ねん3月7日にち公開こうかい）では川上かわかみが闘病とうびょう中ちゅうに冬ふゆ樹じゅの声こえを担当たんとうしている。

テレビアニメ版ばん終了しゅうりょう後ごの2011年ねん6月9日にちに川上かわかみは卵巣らんそうがんのため死去しきょ、テレビアニメ版ばん第だい230話わと劇場げきじょう版ばん第だい4作さくが最後さいごの出演しゅつえんとなった。現在げんざいはそのまま桑島くわしまが冬樹ふゆき役やくを引ひき継ついでおり、2014年ねんのフラッシュアニメ版ばんでも桑島くわしまが冬樹ふゆき役やくを担当たんとうした。

関連かんれん項目こうもく

• ケロロ軍曹ぐんそうの登場とうじょう人物じんぶつ一覧いちらん
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• 日向ひゅうが夏美なつみ
• 西澤にしざわ桃華ももか
• アリサ＝サザンクロス