昴 (漫画 )
ジャンル | バレエ・ |
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ビッグコミックスピリッツ | |
レーベル | ビッグスピリッツコミックス |
2000 | |
1999 | |
ビッグコミックスピリッツ | |
レーベル | ビッグスピリッツコミックス |
2007 | |
2007 | |
リー・チーガイ | |
パーフェクト ビューティー インターナショナル ワーナー・ブラザース エイベックス・エンタテインメント SMエンタテインメント メディアコープ | |
2009 | |
105 | |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | |
ポータル |
『
5
2009
概要 [編集 ]
バレエのためにその
バレエに
あらすじ[編集 ]
昴 第 1部 (単行本 1〜5巻 )横須賀 に住 む小学 3年生 の少女 宮本 すばるは、悪性 の脳腫瘍 に侵 された双子 の弟 和馬 のため、毎日 病室 に通 っては弟 の目 の前 で、ひたすら日々 の出来事 を「全身全霊 で踊 ってみせる」ことで、弟 をこの世 につなぎ止 めるかのように回復 を願 っていた。- しかし2
年 後 、バレエをやりたいすばるは、それを許 さない母親 に「和馬 なんていなきゃいいんだ!」と叫 んだ所 を和 馬 に見 られ、その直後 に容体 が急変 。そのまま和馬 は帰 らぬ人 となり、すばるは踊 ることへの情熱 と業 を背負 って生 きることを宿命 付 けられる。 無気力 に陥 ったすばるは、場末 のキャバレー「パレ・ガルニエ」で支配人 の日比野 五十鈴 と出逢 う。かつて花形 バレリーナだった五十鈴 は、全身全霊 をかけて踊 れるすばるの才能 を見抜 き、キャバレーに出演 させながら過酷 なレッスンを施 す。中学生 になったすばるは、プロのバレエダンサーを目指 すようになる。名優 イワン・ゴーリキの特別 指導 も受 け、すばるは新人 バレリーナの登竜門 、ローザンヌ国際 バレエコンクールに出場 することになる。だが、決勝 前夜 に五十鈴 が急逝 し、ショックから飲酒 し雨 に濡 れたことで高熱 で倒 れながらも、最優秀 賞 を獲得 する。しかし、芸術 監督 のザック・ジャスパーの誘 いに乗 り、ロイヤル・バレエ・スクールへの進路 を蹴 り、職業 舞踊 家 (プロダンサー)になるため単身 アメリカへ旅立 つ。昴 第 2部 (単行本 6〜11巻 )- すばるはニューヨークのオンボロ
小 劇団 「システロン・バレエ・カンパニー」に入団 。刑務所 への慰問 公演 では囚人 たちを精神 的 に揺 さぶり、最後 には絶望 感 から泣 き出 すほどの踊 りを見 せる。さらに、バレエ界 の頂点 に君臨 するプリシラ・ロバーツと遭遇 して触発 し合 い、プリシラと同 じ日 に「ボレロ」を上演 して評価 を高 める。 - すばるは、
身辺 調査 に訪 れたFBI捜査 官 のアレックスと急速 に惹 かれ合 うが、不法 滞在 により国外 退去 処分 を受 け、ふたりの恋 はほろ苦 く終 わる。 - MOON
昴 ソリチュード スタンディング - アメリカを
去 ったすばるはヨーロッパへ渡 り、ユーリ・ミハイロフ率 いる「ベルリン・ワルデハイム・バレエ」に所属 、パ・ド・ドゥのペアとして盲目 のダンサー、ニコ・アスマーと組 む。日本 凱旋 公演 を通 じて絆 を結 んだふたりは、ヴァルナ国際 バレエコンクールに出場 してグランプリを獲得 する。すばるは中国 雑技 団 出身 のシュー・ミンミンと、同 世代 のライバルとして互 いの存在 を認 め合 う。 - すばるは
交通 事故 で重傷 を負 った母親 に会 うため帰国 し、和馬 の件 以来 続 いていた不和 を解消 する。母 を励 ますためプリシラ、ユーリ、ニコ、ミンミンと共 に「不思議 の国 のアリス」を上演 、そこでプリシラの高 みを肌 で感 じ取 る。 - 7
年 後 、すばるは恩師 日比野 の夢 であったパリ・オペラ座 の舞台 に立 っている。そして、ニコと結婚 し、フランス人 以外 では初 めてオペラ座 の最高 位 「エトワール」へと近 づく。
登場 人物 [編集 ]
宮本 家 の人々 [編集 ]
宮本 すばる(みやもと すばる)本 作品 のヒロイン。孤独 や不幸 に苛 まれながらも、世界 へ飛 び出 して成功 をつかむ天才 的 バレリーナ。誕生 日 は5月1日 。年齢 は『昴 』第 1部 では小学校 3年生 -15歳 、『昴 』第 2部 では16歳 、『MOON』では17-18歳 。初 登場 時 は少 し大人 びた風情 の、どこにでもいるごく普通 の小学生 といった感 じだったが、中学 3年 時 には大人 でさえ思 わずハッとするような美少女 に成長 する。しかし、弟 ・和馬 の死 をきっかけにトラウマを抱 えることになり、気 まぐれで我 がまま、気 に入 らないことがあるとすぐ拗 ねる、癇癪 持 ちで苛立 ちをストレートに他人 にぶつける等 、情緒 不安定 な人格 が形成 されてしまった。強情 なまでの負 けず嫌 いで、感情 の起伏 が激 しくすぐ泣 く癖 がある。「私 の事 は誰 も解 からない」という精神 的 な孤独 に身 を置 く一方 で、周囲 から必要 とされなくなることを潜在 的 に恐 れている。周 りと衝突 することも多 いが、機嫌 が良 い時 には年 相応 の可愛 らしさをみせるため、周囲 の人間 も憎 みきれずに思 わず手 を貸 してしまう。未成年 でありながら飲酒 ・喫煙 は当 たり前 、オートバイの無 免許 運転 、無計画 な衝動 買 いなど、日常 生活 は破天荒 そのもの。- ダンスに
関 しては、日比野 から徹底的 に仕込 まれた基礎 技術 と、物理 法則 を無視 するかのような身体 能力 を兼 ね備 える。さらに、バレエ以外 のダンスであっても、ほんの少 しコツを知 れば完璧 に振 り付 けをトレースし、更 にそれを昇華 させてしまうような鋭敏 な感覚 を持 つ。スロースターターであり、精神 的 に追 い込 まれるほど極限 の集中 力 を発揮 し、「表現 者 として究極 といわれる領域 (ゾーン)」に自 ら入 り込 める稀有 な才能 の持 ち主 。その結果 、観客 を麻薬 を投与 されたような感覚 に巻 き込 むほどの特異 現象 を引 き起 こす。この類 稀 なカリスマに関 わった人々 は、必死 に抗 いながらも多 かれ少 なかれ彼女 の影響 を受 けて、自 らの運命 を変転 させてゆくことになる。本人 はプロダンサーとしての自覚 を忘 れて、自己 陶酔 のままに見境 なく暴走 してしまうことを悔 いていたが、ヴァルナで「月 の引力 のように、力 を内側 へ溜 め込 む」という新 たなテーマを見 つけてから表現 法 が一皮剥 けた。 渡米 後 は家族 と断絶 し、頑 なに故郷 (日本 )を忘 れようとしていたが、プロとしての経験 や仲間 の影響 もあって最後 には精神 的 成長 を見 せ、実 の母親 とも和解 を果 たす。また、ニコ・アスマーという公私 に渡 るベストパートナーに巡 り合 い、永年 の孤独 からも開放 された。宮本 和馬 (みやもと かずま)- すばるの
双子 の弟 。すばるの唯一 心 許 せる存在 であったが、小学 1年生 の時 に体調 の異変 から入院 し、脳腫瘍 が発見 される。徐々 に記憶 障害 を引 き起 こし、身動 きどころか言葉 も発 せられなくなってしまい、2年 の闘病 生活 の末 亡 くなる。死 に際 に一瞬 だけ意識 を取 り戻 し、「すばるちゃん、ごめんね」と最後 の言葉 を残 すが、図 らずもそれがすばるに後 まで残 るトラウマを植 え付 けることになった。 - すばるの
両親 父 の仕事 関係 で横須賀 近辺 の社宅 住 まいをしている。ごく普通 の中流 家庭 であったが、和馬 の脳腫瘍 発病 を契機 に家庭 内 のバランスが崩壊 する。特 に母親 は和馬 を心配 する余 り、娘 を気 にかける余裕 を無 くし、バレエを習 いたいというすばるに辛 く当 たってしまう。和馬 の死後 もそのことを気 に病 み、海外 で活躍 するすばるを密 かに応援 していた。- すばるが18
歳 の時 に離婚 。母子 のぎくしゃくした関係 は続 いていたが、母親 が交通 事故 で瀕死 の重症 を負 ったことで、ようやく子 を思 う気持 ちを理解 してもらうことができた。
パレ・ガルニエの人々 [編集 ]
日比野 五十鈴 (ひびの いすず)横須賀 にあるキャバレー「パレ・ガルニエ」(Palais Garnier)のオーナー。すばるからは「日比野 のおばちゃん」、ダンサー達 からは「社長 」と呼 ばれる。ふくよかな外見 の壮年 女性 だが、かつては東洋 一 とも噂 された天才 バレリーナだった。「外国 人 は絶対 に入団 できない」とされるパリ・オペラ座 バレエ団 に東洋 人 で初 めて入団 試験 を受 けることを許 されたが、身体 適性 検査 で遺伝 性 の肥満 体質 であるとされて、入団 は叶 わなかった。キャバレーの店名 はかつて憧 れた舞台 であるパリのオペラハウス「ガルニエ宮 」にちなむ。- 「パレ・ガルニエ」に
迷 い込 んできたすばると出会 い、強 い精神 力 と未 開花 のダンスの才能 を看破 した。以後 6年間 、自 らの持 つバレエ技術 の全 てを徹底的 に教 え込 む。進行 性 の病 により余命 が短 いことを悟 り、過去 の伝手 からイワン・ゴーリキーにすばるの指導 を託 す。やせ細 った姿 でローザンヌに旅立 つすばるを見送 り、「あんたは強 い。頑張 れ、私 の娘 よ」と心 の中 で呟 く。ローザンヌの決選 前夜 に病状 が急変 し、他界 する。 - サダ
- 「パレ・ガルニエ」で
踊 るおかまのダンサー。バレエに対 しての造詣 が深 く、群舞 に慣 れていないすばるに周囲 と呼吸 を合 わせる群舞 の極意 と難 しさを教 える。日比野 の代 わりにローザンヌに応援 に駆 けつけたり、すばるの帰国 時 に空港 で迎 えるなど親身 に世話 を焼 いている。 - マリコ
- 「パレ・ガルニエ」で
踊 る花形 の女性 ダンサー。一人 息子 のリョウが居 る。サダと共 にすばるの行 く末 を見守 る。 徳次 (とくじ)- 「パレ・ガルニエ」の
常連 客 。突然 舞台 に立 たされた小学生 のすばるを冷 やかしたが、鬼気 漂 う迫力 で踊 るすばるを認 め、それ以降 ファンとなり応援 している。日比野 の容態 を案 じてローザンヌから国際 電話 をしてきたすばるに、日比野 の急死 を伝 える。
すばるのライバル、指導 者 [編集 ]
呉羽 真奈 (くれは まな)- すばる、
和馬 の同級生 で幼馴染 。幼少 時 より母親 が経営 するバレエ教室 で指導 を受 け、すばると共 にローザンヌ国際 バレエコンクールで決勝 に進出 した実力 の持 ち主 。 和馬 の見舞 いに訪 れた際 、すばるが病室 で踊 る姿 を目撃 してダンサーとしての天賦 の才能 を知覚 する。以後 、すばるをライバルとして強 く意識 し、自分 との差 が拡 がることに苛立 ちながらも、底 知 れぬ才能 に魅了 される複雑 な感情 を抱 く。すばるの奔放 な言動 に振 り回 されつつ、システロンの「ボレロ」公演 のチケット販売 に協力 するなど、陰 ながらサクセスストーリーの随行 者 となった。すばるの心 の闇 を含 めて、彼女 のことを最 も理解 できる「ソウルメイト」であると自負 しており、すばるのダンスパートナーになったニコ・アスマーに対 しても嫉妬 心 を露 わにした。春原 多香子 (すのはら たかこ)- ニューヨーク
帰 りのジュニアクラス・バレリーナ。5歳 の頃 からクラシック・バレエを始 め、アメリカバレエ界 の名門 アメリカン・バレエ・シアター(A.B.T.)の著名 な指導 者 フレディ・ヒューストンに見初 められ、A.B.T.入団 の誘 いを受 けるほどの逸材 。 - すばるの
初舞台 となった「白鳥 の湖 」の群舞 に興味 を持 ち、プロへの第一歩 としてローザンヌ国際 バレエコンクールへの応募 を助言 する。そのローザンヌでは自分 も決勝 に進出 。すばるを相手 にしても決 してひるまず、自 らの表現 に沿 って踊 りきる冷静 さを持 つ。そのバレエはすばると対極 的 で、観衆 を太陽 の如 く暖 かな陽射 しで包 み込 むかのような感覚 を与 える。その後 A.B.T.スクールに進学 し、ニューヨークですばると再会 した際 、ABT II(A.B.T.の若手 部門 )でのプロデビュー公演 に招待 する。 - プリシラ・ロバーツ
- バレエ
界 の女王 として君臨 する世界 屈指 のバレリーナの一人 。米 バレエ界 の名門 、ニューヨーク・シティ・バレエ(NYCB)において15年 にわたりプリンシパルを務 めている。17歳 の時 にバレエを本格 的 に学 ぶため、オハイオからニューヨークへ移住 。長 い下積 みを経 て、NYCBの創始 者 である伝説 的 振付 師 ジョージ・バランシンに見出 された最後 のミューズとなる。 創作 に対 する姿勢 はストイックで、毎日 基礎 的 な訓練 を欠 かさず、表現 に納得 できるまで徹底的 に自分 を追 い込 む。舞台 に立 つ怖 さも知 っており、本番 前 には常 に代役 のダンサーを準備 させていた。10年間 究極 の目標 として、「将来 宇宙 人 を相手 にバレエで意思 疎通 を図 ること」を本気 で目指 している。世界 的 な名声 を有 するセレブリティであるが気取 ったところはなく、気 の向 くまま、好奇心 の赴 くままに行動 して、辣腕 マネージャーのマリアを振 り回 している。心情 を表現 する言葉 を上手 く見 つけられず、抽象 的 な物言 いをする時 があり、周囲 から変人 と思 われている部分 もある。新聞 記事 で目 にしたシステロンの刑務所 慰問 公演 の様子 からすばるに興味 を抱 き、バイクに乗 って次 の慰問 公演 先 を訪問 。すばるが近 い将来 に自分 の座 を脅 かす“似 て非 なる異質 な才能 の持 ち主 ”であることを強 く感 じ取 る。直後 に自 らの目指 すヴィジョンが明確 になった事 を契機 に、バレエ人生 における最大 の課題 であった「ボレロ」に挑戦 することを決意 。偶然 にもすばると同 日程 同 演目 で、ニューヨークを舞台 に直接 対決 することになる。公演 では最後 の5分間 だけ無 演奏 にさせ、ダンスの中 に“耳 から入 る情報 まで”練 り込 んでしまうという奇跡 のような光景 を現出 させた。しかし、観衆 が帰宅 後 も幻聴 に悩 まされるだろうことを予想 して「観客 につけを回 してしまった。自分 もまだまだ青 い」と、この大 いなる実験 を自嘲 する。- ヴァルナ
国際 コンクールですばるとシュー・ミンミンの次世代 対決 を見届 けた後 、すばるの母親 が事故 で入院 中 という話 を聞 いて来日 。枕元 で母親 に語 り掛 け、昏睡 状態 から呼 び覚 ますという不思議 な力 を発揮 する。振付 師 のミカエル・エリクソンを日本 へ呼 び寄 せて「不思議 の国 のアリス」公演 を実現 し、共演 者 のすばるに頂点 に立 つ者 のオーラを見 せつけた。 - カティア・フォン・ロール
- バレリーナとしての
超 一流 のセンスを秘 め持 つ伯爵 家 の子女 。名 ダンサー、イワン・ゴーリキが現役 生活 最後 のパートナーとして育 てようとするが、バレエに向 き合 う真剣 さが足 りず、怠惰 な生活 を送 っている。ローザンヌ国際 バレエコンクールでは、自分 の「当 て馬 」として用意 されたすばるにイワンのパートナー候補 の座 を奪 われ、見限 られてしまう。 - その
後 はすばるに憧 れて改心 し、すばるを追 って英国 ロイヤル・バレエ団 からベルリン・ワルデハイム・バレエへ移籍 する。盲目 のニコとパ・ド・ドゥを踊 る予定 だったが、相手 の動 きを先読 みして合 わせてしまう器用 さゆえに、本物 のペアとして成立 しなかった。 許 敏 敏 (シュー・ミンミン)- アメリカン・バレエ・シアター (ABT)
所属 の中国 人 バレリーナ。雲南 省 大 理 に暮 らす白 族 の出身 。7歳 の頃 北京 雑技 学校 にスカウトされ、厳 しい訓練 に耐 えてトップ候補 生 となるが、プリシラの「白鳥 の湖 」を観 てバレエの魅力 を知 り、周囲 の反対 を押 し切 って渡米 する。その後 、バレエを始 めて3年 たらずで新鋭 ダンサーとして頭角 を現 すが、苦労 をかけた母親 を中国 から呼 び寄 せるため、アメリカで早 く成功 したいと焦 っている。 - ピーター・マーフィーとのペアでヴァルナ
国際 コンクールに出場 し、すばるを最大 のライバルとして意識 する。しかし、決選 でのすばるの踊 りを見 て感動 し、すばるの方 がプリシラに近 いことを認 める。母親 へのわだかまりを抱 えるすばるを諭 すため、あえて失格 覚悟 で「ジゼル」を踊 る。 呉羽 真子 (くれは まこ)真奈 の母親 でプロのバレエダンサー。自宅 に「呉羽 バレエ・スタジオ」を開 き、真奈 やすばるを指導 している。週 2回 しかレッスンに現 れないすばるが高度 な技術 を披露 することを怪 しみ、伝説 のバレリーナ、日比野 五十鈴 の手 ほどきを受 けていたことを知 ると、嫉妬 心 からすばるに破門 をい渡 す。- イワン・ゴーリキー
- ボリショイ・バレエ
団 で「英雄 」と呼 ばれた、世界 的 に著名 なプリンシパル・ダンサー。愛称 はワーニャ。 先行 き短 い現役 生活 において、自分 に相応 しいベスト・パートナーと踊 る事 を望 み、カティアの才能 に惚 れ込 んで育 て上 げようとする。ローザンヌの前 に日比野 からすばるの指導 を依頼 され、カティアを触発 するための「当 て馬 」という条件 でフリー(コンテンポラリー)・バリエーションの振 り付 けとコーチを引 き受 ける。だが、想像 を超 えるすばるの成長 ぶりと、ローザンヌでみせた「重力 から解 き放 たれたような踊 り」に圧倒 され、「私 の星 (エトワール)」と認 める。しかし、すばるの「踊 ることへの執念 」を煽 るため日比野 の死 までも利用 した冷徹 さを嫌 われ、コンクール直後 に決別 される。- その
後 、英国 ロイヤル・バレエ団 の客員 としてマクミラン版 「ロミオとジュリエット」のプリンシパル、タマラ・コルスのパートナーを務 めるが、すばるに感 じた麻薬 のような極限 状態 を味 わうバレエを忘 れられず、苛立 つ日々 を送 っている。
システロン・バレエ・カンパニー[編集 ]
- ザック・ジャスパー
- ニューヨークのウェスト・ハーレム127
丁目 に居 を構 える貧乏 バレエ団 「システロン・バレエ・カンパニー」の主催 者 兼 芸術 監督 。ヒスパニック系 で燃 え上 がるようなブロンドヘアが特徴 。「バレエ界 の主流 に対 する反抗 勢力 (レジスタンス)」として、混成 人種 のバレエ団 ・システロンを若 くして立 ち上 げる。 - ローザンヌ
国際 バレエコンクールですばるの才能 に惚 れ込 み、日比野 の葬儀 のため帰国 したすばるを追 って来日 。「プロのダンサーになるのなら回 り道 はするな」と助言 して、カンパニーへのスカウトに成功 する。 資金 難 から丸 2年間 公演 を行 えない状況 に苛立 ちながらも、すばるの加入 によって活性 化 する団員 達 を目 にして、刑務所 でのボランティア慰問 公演 を決断 する。さらに、新 解釈 による「ボレロ」をニューヨークのダン・ガーニー劇場 で上演 する勝負 に打 って出 る。大 スター、プリシラ・ロバーツとの同日 同 演目 が判明 しても、「自分 たちはレジスタンスである」というシステロンの信念 を貫 くため、すばるに眠 る未開 の能力 に全 てを託 し、直接 対決 に臨 む。- マリ=クロード
- システロンに
所属 する美人 女性 ダンサー。10年 前 に欧州 でザックにスカウトされ、以来 ザックの右腕 的 存在 として陰 に日向 にサポートしている。舞台 人 としてのプライドから刑務所 でのボランティア慰問 公演 に反対 していたザックを説得 し、渋々 了承 させる。 - ロビー
- システロンに
所属 する、濃 い縁 付 きの眼鏡 をかけているアフリカ系 ダンサー。システロン一 の三枚目 キャラ。金 に困 ってバックをひったくった相手 が、カンパニーの仲間 となるすばるだった。日 を重 ねることでいつしか好意 を持 つようになり、一旦 はすばるに告白 しようとするが、自分 では支 えられないことに気付 いており、最後 は自分 を押 し殺 してすばるをアレックスの元 へ送 り出 す。 - のちにヴァルナ
国際 コンクールの中継 を見 て、すばるの踊 りの変化 に驚 かされながらも、すばるの本当 のダンスとの違和感 を感 じる程 すばるを理解 する一人 [[]]。 - ウェンディ
- システロンに
所属 するヒスパニック系 の女性 ダンサー。普段 はホテルで働 いている。宿無 し状態 でシステロンに寝泊 りしていたすばるを同居 人 として迎 え入 れる。プロダンサーらしく、カロリー計算 をした食事 を毎日 欠 かさない。 - ガストン、ロイ、キム、ナンシー
- システロンに
所属 するダンサーたち。
ベルリン・ワルデハイム・バレエ[編集 ]
- ユーリ・ミハイロフ
- ベルリン・ワルデハイム・バレエの
芸術 監督 兼 プリンシパル・ダンサー。39歳 。アメリカから追放 されたすばるをワルデハイムにスカウトし、すばるとニコ・アスマーにヴァルナ国際 コンクールへのエントリーを勧 めた。 少年 のような無邪気 さが魅力 的 で、女性 人気 が高 い。一方 、周囲 の反応 をしたたかに計算 する策士 的 な一 面 もあり、「スマイリー・デビル」の異名 を持 つ。好奇心 旺盛 で、来日 時 は100円 ショップを愛用 し、日本 の伝統 芸能 (歌舞伎 や能楽 )にも興味 を持 っている。- キャサリン・ハース
- ワルデハムのプリンシパル・ダンサー。31
歳 。ユーリのダンスパートナーを務 めているが、ユーリが若 い新 パートナーを探 しているのではないかと内心 気 にしている。 - ニコ・アスマー
北欧 エストニア出身 の黒髪 のプリンシパル・ダンサー。19歳 の頃 (4年 前 )、ヴァルナ国際 コンクール出場 直前 に飛行機 事故 で両目 の視力 を失 い、ダンスパートナーの恋人 ヴィクトリアを亡 くした。2年 前 に活動 を再開 し、普段 は盲導犬 を連 れて生活 している。- ワルデハイムではソリストとして
踊 っていたが、すばるに誘 われてパ・ド・ドゥ(男女 ペアダンス)に挑戦 。盲目 のハンディキャップを感 じさせないコンビネーションを磨 きあげ、広 く評判 を得 る。日本 公演 ではすばるの辛 い過去 を受 け止 め、パートナーとしてより深 い絆 で結 ばれる。 振付 師 ミカエル・エリクソンにオリジナル演目 を依頼 することを決 め、すばるのアメリカ再 入国 を叶 える手立 てとして、ふたりでヴァルナ国際 コンクールのグランプリ獲得 を目指 す。ヴァルナではヴィクトリアへの思慕 の情 にさいなまれるが、決勝 のダンスですばるに好意 を持 っていることを自覚 し、演技 後 の楽屋 で交際 を申 し込 む。その7年 後 、パリ・オペラ座 で活躍 するすばると結婚 する。
その他 の人物 [編集 ]
熊沢 (くまざわ)- すばるが
舞台 デビューで初 めて挑 んだ『白鳥 の湖 』公演 の演出 を担当 した男性 。かつて、オペラ座 の舞台 に近 づこうとする日比野 の姿 に影響 され、自 ら目指 すバレエ哲学 をより先鋭 化 させた。すばるがその教 え子 と知 って「怪物 が怪物 を育 てた」と戦慄 を覚 える。群舞 のレベルを引 き上 げたすばるを称 えつつ、このままバレエを続 ければ周囲 を置 き去 りにしていずれ一人 ぼっちになると予見 した。 加藤 (かとう)、白旗 (しらはた)- すばるたちと
共 に「白鳥 の湖 」の群舞 を踊 るダンサー。すばるの群舞 採用 再 テストにおいて、眠 っていた能力 が覚醒 し始 めたすばるに引 っ張 られて、急激 に実力 を上達 させていく。 清子 先生 日本 における春原 多香子 の師 で、芸術 フェスティバル「白鳥 の湖 」公演 のプリマバレリーナとしてオデットを踊 る。多香子 の才能 を評価 しつつも、観客 の視線 を自分 から奪 ったすばるの群舞 を思 い出 し、未知 の領域 に踏 み込 めるのはすばるの方 であるかも知 れないと感 じる。- コーヘイ
春原 多香子 のボーイフレンド。すばるが車 に轢 かれそうになった時 、助 けた縁 で知 り合 う。面影 が和馬 に似 ていたことが印象 に残 り、すばるは密 かに再会 を楽 しみにしていた。その後 、街 でストリートダンスのチラシを配 っていたところで再会 し、すばるを公園 へと連 れて行 く。- タク
名 の知 れたストリート・ヒップポップダンスチーム「サリュー・ジル」のリーダー。ニューヨークの様々 なアーティストのバックダンサーを務 めていたこともある。公園 内 での場所 取 りの件 ですばるとダンスバトルを行 い、初 体験 のヒップポップを完璧 に踊 ってみせた素質 に惚 れ込 み「一緒 にニューヨークに来 ないか」と誘 う。- フレディ・ヒューストン
- ニューヨークに
居 た春原 多香子 を見出 した著名 なバレエ指導 者 。多香子 がローザンヌ国際 バレエ・コンクールの決選 のチケットだけを送 って招待 し、いても立 ってもいられずに準 決選 前 に駆 けつける。 布施 (ふせ)- ローザンヌ
国際 バレエ・コンクールを取材 した日本人 記者 。「日本 バレエ界 に現 れた新星 」と騒 がれていた春原 多香子 と互角 以上 の実力 を見 せるすばるに興味 を引 かれて注目 する。ローザンヌ以降 、姿 を消 していたすばるの「ボレロ」公演 を聞 きつけてニューヨークを訪 れ、想像 を越 える進化 を遂 げていたことに驚愕 する。 - スパーキー
- システロンがボランティア
慰問 公演 で訪 れたフォンタナ刑務所 に、懲役 235年 の終身 刑 で収監 されているシチリア系 マフィアの大 ボス。当初 はバレエに何 の興味 もなかったが、囚人 たちの心 を痛 めつけるほどの情念 のダンスを見 せたすばるに深 い感銘 を受 け、持 っていた所持 金 を公演 のギャラとして贈 った。別 の刑務所 への移送 中 にも慰問 公演 を見 て、すばるの迷 いを指摘 する。 吉田 ひとみ(よしだ ひとみ)- ニューヨークまで
自費 で3週間 だけダンス修行 に来 ていた18歳 の日本人 女性 ダンサー。すばるとオープンスタジオで意気投合 し、数日 間 行動 を共 にするが、ローザンヌを制 した天才 少女 とは最後 まで気 づかなかった。 - マリア
- プリシラ・ロバーツのスケジュール
管理 を一 手 に引 き受 ける辣腕 の女性 マネージャー。自由 奔放 なプリシラの行動 に毎回 振 り回 されるものの、彼女 の絶対 的 なカリスマ性 に心酔 し、苦労 しつつも支 える。 - ドクター・ハンソン
心理 学 医師 。プリシラのカウンセリングを行 い、「舞台 の最中 に音 や色 が消 えた」という話 から、極限 の集中 状態 にいる者 のみが体験 する「ゾーン」の概念 を説明 する。- シドニー・エクレストン
博士 - カリフォルニア
州 NASAエイムズ研究所 に勤務 し、「NASAにこの人 あり」と呼 ばれる人物 。10年来 家族 に会 わない偏屈 な老人 だが、純真 に宇宙 人 との交流 を夢見 るプリシラには心 を開 いている。「ボレロ」の舞台 へ招待 され、観客 の中 で只 一人 、プリシラの目指 そうとしている境地 に気付 いた。 - カイエン
- プリシラ・ロバーツの
舞台 衣装 を手掛 ける著名 な衣装 デザイナー。プライベートでも友人 として付 き合 いがある。プリシラとすばるの「ボレロ」を実際 に生 で観 比 べて、すばるがプリシラとは違 うアプローチから同 じ境地 に至 ろうとしていること、それ故 プリシラがすばるを後継 者 として目 を付 けたのではと指摘 する。 - タマラ・コルス
英国 ロイヤル・バレエ団 のプリンシパル。イワン・ゴーリキーを相手 に「ロミオとジュリエット」を共演 。自身 では「過去 最高 の舞台 」と感 じているが、すばるの踊 りを忘 れられないイワンの苛立 ちを理解 できず苦悩 する。- アレクサンダー・シン
- FBIの
若 きエリート捜査 官 。通称 アレックス。映画 のヒーローに憧 れて現場 勤務 を志願 したが、気 の弱 さから失敗 を重 ねている。システロンの「ボレロ」公演 においてすばるが観客 に及 ぼした影響 力 から、将来 の危険 分子 になりうる存在 として人物 調査 を命 じられる。 見 かけは冴 えない風貌 だが、優 れた数学 者 であり、哲学 者 然 とした洞察 力 も持 つ。すばるの孤独 な深層 心理 をい当 てる一方 、逆 に自分 が抱 える虚無 感 を見抜 かれ、互 いに理解 し合 える相手 を求 めていたことに気付 き、程 なくすばると激 しい恋 に落 ちる。しかし、生命 を燃 やし尽 くすように創造 するすばるの激 しく容赦 ない生 き方 に付 いていくことは叶 わないと悟 っていた。移民 局 の追跡 からすばるを庇 いながらも、君 とは同 じ速度 で歩 めないと別 れを告 げる。- ダグワース
- アレクサンダー・シンの
上司 で部長 。調査 対象 であったすばるとアレックスが恋仲 に進展 してしまったことを危惧 し、移民 局 に情報 を流 し、関係 の終焉 と不法 就労 者 であるすばるの身柄 確保 を図 る。 達 川 (たつかわ)日本 舞台 文化 振興 会 (NSC) の職員 。「宮本 すばるがワルデハイムの日本 公演 をすっぽかした」という噂 を確 かめるためベルリンへ派遣 され、すばるの破天荒 な生 き様 に驚 かされる。再度 の日本 公演 では献身 的 にサポートし、すばるが本心 を明 かすほど信頼 される。- ピーター・マーフィー
- アメリカン・バレエ・シアター (ABT) の
花形 プリンシパル・ダンサー。ABT IIで踊 っていたシュー・ミンミンをダンスパートナーに抜擢 し、ふたりでヴァルナ国際 コンクールに出場 する。205cmの長身 ダンサーで、ミンミンとはペアとしてかなりの身長 差 がある。感情 の起伏 が激 しいミンミンに翻弄 されながらも、気 の利 いたアドバイスで彼女 を支 える。 陳 語 堂 (チュン・ユータン)北京 雑技 団 におけるミンミンのパートナー。故郷 を恋 しがるミンミンを励 まし、ともに厳 しい修練 に励 んでいた。実 はコーチからの密命 で、スター候補 のミンミンが逃 げ出 さないよう監視 していたことを彼女 に知 られてしまう。- 楊(ヤン)
中国共産党 の役人 。文化 交流 事業 に理解 がある。ミンミンをバレエ観劇 に招 いた縁 で、彼女 からアメリカ行 きを相談 され協力 する。孫 ほどの年齢 のミンミンに対 して、恋心 のような感覚 を覚 えてしまうことに戸惑 う。- サンディ
- ミンミンの3
歳 年下 の弟 。ニューヨークで白人 男性 と同棲 している姉 を軽蔑 していたが、ヴァルナに招待 され、姉 の迫真 の踊 りを見 て心 を改 める。姉 のライバルであるすばると仲良 くなり、決勝 では「あなたのために踊 る」と宣言 される。 - ミカエル・エリクソン
- サンフランシスコ・バレエ
所属 の振付 師 。モダンバレエの演出 にかけては世界 的 な権威 であり、以前 よりニコ・アスマーのオリジナルを創作 したいと望 んでた。のちに、プリシラ・ロバーツから豪華 キャストを理由 にして演出 を頼 まれ、『鏡 の国 のアリス』日本 公演 のため来日 する。
映画 『昴 -スバル-』[編集 ]
リー・チーガイ | |
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ビル・コン リー・スーマン | |
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ワーナー・ブラザース | |
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シンガポール | |
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2004
あらすじ(映画 )[編集 ]
キャスト[編集 ]
宮本 すばる:黒木 メイサ- リズ・パーク:Ara
日比野 五十鈴 :桃井 かおり- コーヘイ:
平岡 祐 太 呉羽 真奈 :佐野 光来 - サダ:
前田 健 天野 :筧 利夫 - マリコ:
映美 くらら 呉羽 真子 :愛華 みれ宮本 すばる(小学生 時 ):小野 ひまわり呉羽 真奈 (小学生 時 ):福原 遥
スタッフ[編集 ]
監督 ・脚本 :リー・チーガイ製作 者 :三木 裕明 製作 総 指揮 :ビル・コン、松浦 勝人 、千葉 龍平 、リー・スーマン原作 :曽田 正人 撮影 :石坂 拓郎 美術 監督 :種田 陽平 衣装 デザイン:黒澤 和子 編集 :深沢 佳 文 - ダンス
監修 ・振付 :上島 雪夫 音楽 プロデューサー:志田 博英 音楽 :冨田 ラボ、森 英治 照明 :舘野 秀樹 装飾 :伊藤 ゆう子 録音 :前田 一穂 配給 :ワーナー・ブラザース映画 制作 プロダクション:パーフェクト ビューティー インターナショナル製作 :「昴 -スバル-」製作 委員 会 (パーフェクト ビューティー インターナショナル、ワーナー・ブラザース映画 、エイベックス・エンタテインメント、SMエンタテインメント、メディアコープレインツリーピクチャーズ)上映 時間 :105分
楽曲 [編集 ]
主題歌 :『faraway』倖田 來 未 - メインテーマ:『Bolero』
東方 神 起 - テーマ
曲 :『Corps de ballet』冨田 ラボ - イメージソング:『Etoile(エトワール)feat. キリンジ』
冨田 ラボ 挿入歌 :
『トリビュート・トゥ・
DVD[編集 ]
2009
昴 -スバル-特別 版 (DVD1枚 組 )映像 特典 - メイキング オブ 「
昴 -スバル-」 完成 披露 試写 会 初日 舞台 挨拶 日本 未 公開 シーン集 原 画集 劇場 予告編
- メイキング オブ 「
脚注 [編集 ]
- ^ “
単行本 第 1集 発刊 記念 インタビュー”. 2010年 1月 7日 時点 のオリジナルよりアーカイブ。2013年 6月 15日 閲覧 。 - ^ 「あとがき」『MOON -
昴 ソリチュード スタンディング-第 9巻 』、小学館 ビッグコミックス、2011年 、242-244頁 。
外部 リンク[編集 ]
曽田 正人 オフィシャルウェブ -公式 サイト映画 『昴 -スバル-』公式 サイト黒木 メイサ舞台 挨拶