時どきの行者ぎょうじゃ

『時どきの行者ぎょうじゃ』（ときのぎょうじゃ）は、横山よこやま光輝みつてるによる日本にっぽんのSF 漫画まんが。1976年ねんから1979年ねんまで『月刊げっかん少年しょうねんマガジン』（講談社こうだんしゃ）に連載れんさいされた。

概要がいよう[編集へんしゅう]

10年ねんごとに変かわらない年齢ねんれいの姿すがたで現あらわれ、不思議ふしぎな能力のうりょくを見みせる少年しょうねんがいた。通称つうしょう、時どきの行者ぎょうじゃ。時ときの行者ぎょうじゃが現あらわれる時とき、歴史れきしが大おおきく蠢うごめく。

当初とうしょは正体しょうたい・目的もくてきが不明ふめいだった時どきの行者ぎょうじゃの視点してんから、戦国せんごく時代じだい末期まっき（1573年ねん）から江戸えど時代じだい中期ちゅうき（1754年ねん）までの事件じけん・人物じんぶつを描えがく、歴史れきしSFである。

主要しゅよう登場とうじょう人物じんぶつ[編集へんしゅう]

時どきの行者ぎょうじゃ: 主人公しゅじんこう。さまざまな奇跡きせきを起おこし、的確てきかくな予言よげんを行おこなう謎なぞの青年せいねんで、当初とうしょは素性すじょうが不明ふめいて、後のちに未来みらい人じんのタイムトラベラーであることが明あかされる。; 認識にんしき番号ばんごう9575781。本名ほんみょうは淳じゅん。; タイムトラベルには時間じかん制限せいげんがあり、拘束こうそくされていても元もとの時代じだいに戻もどってくる。; 未来みらい世界せかいと過去かこでは、時間じかんの流ながれが違ちがう。未来みらいの1日にちは、過去かこの世界せかいでは1年ねんに相当そうとうする。; 一度いちど訪おとずれた時代じだいより過去かこには戻もどらないため、淳あつしにとってのタイムパラドックスは起おこっていない（「島原しまばらの乱らん」では、「一いち度ど訪おとずれた時代じだいより過去かこには戻もどれない」と取とれる発言はつげんがある）。; タイムトラベルの目的もくてきは、理沙りさを探さがし、自分じぶんたちの時代じだいへ連つれ戻もどすことである。
理沙りさ: 未来みらい世界せかいの住人じゅうにん。淳じゅんと同おなじタイムトラベラー。; 最終さいしゅう戦争せんそうで荒廃こうはいし、自動じどう兵器へいきによって戦たたかいの続つづく未来みらい世界せかいを嫌きらい、歴史れきし改変かいへんを試こころみるが、何なん度ど過去かこに戻もどっても何なにも変かわらず、最後さいごにもう一いち度どだけという条件じょうけんで、淳じゅんと過去かこにタイムトラベルしたが、結局けっきょく歴史れきしを改変かいへんすることは出来できず、淳じゅんから「過去かこを変かえることは出来できないが、未来みらいは変かえることができる」と説得せっとくされ、納得なっとくし未来みらいに戻もどっていった。; 「江戸えどの大嵐おおあらし」、「宝たから暦れきの一揆いっき」のみ登場とうじょう。「将軍家しょうぐんけ継承けいしょう争あらそい」、「吉宗よしむねの倹約けんやく政治せいじ」では「リサ」と呼よばれている。

淳じゅんが携帯けいたいしている装備そうび[編集へんしゅう]

以上いじょう、「由井ゆい正雪しょうせつ」より。「宇都宮うつのみや釣つり天井てんじょう」では毒物どくぶつを検査けんさする紙かみが登場とうじょう、「将軍家しょうぐんけ継承けいしょう争あらそい」では携帯けいたい食品しょくひんと薬くすりを持もち出だしている。薬くすりについては、「元禄げんろくの豪商ごうしょう」にも登場とうじょう。

バリヤーは強力きょうりょく無比むひで、主人公しゅじんこうは基本きほん的てきに神かみに近ちかい超越ちょうえつ者しゃの立場たちばから騒乱そうらんを傍観ぼうかんする。しかし、反撃はんげきを行おこなう際さいにはバリヤーを解とかねばならず、空気くうきも通とおさないため張はり続つづけていると窒息ちっそくするという弱点じゃくてんがある。2度どほど不覚ふかくをとって捕つかまり残虐ざんぎゃくな拷問ごうもんを受うけたこともある。