朝倉あさくら摂と

朝倉あさくら 摂と
文化ぶんか功労こうろう者しゃ顕彰けんしょうに際さいして公表こうひょうされた肖像しょうぞう写真しゃしん
誕生たんじょう日び	(1922-07-16) 1922年ねん7月がつ16日にち
出生しゅっしょう地ち	東京とうきょう府ふ東京とうきょう市し下谷しもたに区く谷中たになか
死没しぼつ年ねん	2014年ねん3月27日にち(2014-03-27)（91歳さい没ぼつ）
死没しぼつ地ち	東京とうきょう都と稲城いなぎ市し
国籍こくせき	日本にっぽん
芸術げいじゅつ分野ぶんや	舞台ぶたい芸術げいじゅつ
教育きょういく	ロックフェラー財団ざいだん
活動かつどう期間きかん	1941年ねん - 2014年ねん
影響えいきょうを受うけた 芸術げいじゅつ家か	伊東いとう深水しんすい

朝倉あさくら 摂と（あさくら せつ、1922年ねん7月がつ16日にち - 2014年ねん3月27日にち）は、日本にっぽんの舞台ぶたい美術家びじゅつか・画家がか。本名ほんみょう・冨沢とみさわ摂と。the companyのアソシエイツメンバー。

人物じんぶつ

文化ぶんか人じんや芸術げいじゅつ家かによって結成けっせいされた「安保あんぽ批判ひはんの会かい」の安保あんぽ反対はんたいのデモ。旗はたの前まえにいる人物じんぶつは左ひだりから深尾ふかお須磨子すまこ、青野あおの季吉すえきち、野上のかみ弥生子やよこ、朝倉あさくら摂と。その後うしろに写うつっているのは壺井つぼい重治しげはる、岸きし輝子てるこ、佐多さた稲子いなこ、三宅みやけ艶子つやこら。

東京とうきょう府ふ東京とうきょう市し下谷しもたに区く谷中たになか（現在げんざいの東京とうきょう都と台東たいとう区く谷中たになか）に生うまれる。父ちちは彫刻ちょうこく家かの朝倉あさくら文夫ふみお。妹いもうとは彫刻ちょうこく家かの朝倉あさくら響子きょうこ。娘むすめは文学ぶんがく座ざ所属しょぞくの女優じょゆうの富沢とみざわ亜あ古いにしえ。声優せいゆうの大塚おおつか周夫ちかおは従弟じゅうてい。同おなじく声優せいゆうの大塚おおつか明夫あきおは従弟じゅうていの長男ちょうなんにあたる。

画家がかの伊東いとう深水しんすいに師事しじし、初はじめは日本にっぽん画がを学まなぶ。1941年ねん、第だい4回かい新しん文展ぶんてんに「小憩しょうけい」が初はつ入選にゅうせんとなるが、翌年よくねんより福田ふくだ豊四郎とよしろうや吉岡よしおか堅二けんじらによる在野ざいやの新しん美術びじゅつ人じん協会きょうかいに参加さんか、その流ながれから戦後せんごは創造そうぞう美術びじゅつに参加さんか。

1970年ねん、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのニューヨークのロックフェラー財団ざいだんで、舞台ぶたい美術びじゅつを学まなぶ。小説しょうせつや絵本えほんの挿絵さしえも手てがけ、1972年ねんに講談社こうだんしゃ出版しゅっぱん文化ぶんか賞しょう絵本えほん賞しょうを受賞じゅしょうする。

この間あいだ、多数たすうの舞台ぶたい美術びじゅつを手てがける。主おもなものとしては、蜷川にながわ幸雄ゆきお演出えんしゅつ・秋元あきもと松代まつよ作さく『近松ちかまつ心中しんちゅうの物語ものがたり』、市川いちかわ猿之助えんのすけ演出えんしゅつ・梅原うめはら猛たけし作さく『ヤマトタケル』、蜷川にながわ演出えんしゅつ・唐から十郎じゅうろう作さく『下町したまち万まん年ねん町まち物語ものがたり』など。

2009年ねん、BankART Studio NYK（横浜よこはま市し中ちゅう区く）で「朝倉あさくら摂とワークショップ＆展覧てんらん会かい 2009 AUTUMN」が開催かいさいされた（主催しゅさい:文化庁ぶんかちょう、神奈川かながわ県けん文化ぶんか芸術げいじゅつ振興しんこう会かいプラン推進すいしん事業じぎょう共ども実行じっこう委員いいん会かい、マザーポート・アート・フェスティバル実行じっこう委員いいん会かい、企画きかく:GALERIE PARIS、期間きかん:10/4 - 10/18）。

2010年ねん、BankART Studio NYK（横浜よこはま市し中ちゅう区く）で、大だい規模きぼな個展こてん「朝倉あさくら摂と展てん アバンギャルド少女しょうじょ」が開催かいさいされた（主催しゅさい:BankART1929、共催きょうさい:横浜よこはま市しAPEC･創造そうぞう都市とし事業じぎょう本部ほんぶ、期間きかん:9/10 - 11/7）。

2014年ねん3月27日にち、クモ膜まく下か出血しゅっけつのため、東京とうきょう都と稲城いなぎ市しの病院びょういんにて死去しきょ。91歳さい没ぼつ。

2015年ねん7月がつ、GALERIE PARIS（横浜よこはま市し中ちゅう区く）で、没後ぼつごはじめての回顧かいこ展てん「Setsu Asakura,1950s」で舞台ぶたい美術家びじゅつかに転向てんこうする以前いぜんの日本にっぽん画家がか時代じだいの作品さくひんが公開こうかいされた（主催しゅさい:GALERIE PARIS）。

2016年ねん9月、朝倉あさくら彫塑ちょうそ館かん（東京とうきょう都と台東たいとう区く）で、初はじめての父ちち娘むすめ三さん人にん展てん「朝倉あさくら文夫ふみお 摂と 響子きょうこ 三さん人にん展てん」が開催かいさいされた（主催しゅさい:公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん台東たいとう区く芸術げいじゅつ文化ぶんか財団ざいだん、期間きかん:9/17 - 12/11）。

2022年ねん4月がつ、神奈川かながわ県立けんりつ近代きんだい美術館びじゅつかん（神奈川かながわ県けん葉山はやま町まち）で、生誕せいたん100年ねんを記念きねんした「朝倉あさくら摂と展てん」が開催かいさいされた（主催しゅさい:神奈川かながわ県立けんりつ近代きんだい美術館びじゅつかん、東京とうきょう新聞しんぶん、助成じょせい:ポーラ美術びじゅつ振興しんこう財団ざいだん、期間きかん:4/16 - 6/12）。

受賞じゅしょう歴れき

• 1950年ねん：サロン・ド・プランタン賞しょう
• 1953年ねん：上村うえむら松園しょうえん賞しょう
• 1972年ねん：講談社こうだんしゃ出版しゅっぱん文化ぶんか賞しょう絵本えほん賞しょう
• 1980年ねん：テアトロ演劇えんげき賞しょう
• 1982年ねん：日本にっぽんアカデミー賞しょう優秀ゆうしゅう美術びじゅつ賞しょう（『悪霊あくりょう島とう』）
• 1986年ねん：芸術げいじゅつ祭さい賞しょう（『にごり江え』）
• 1987年ねん：紫綬褒章しじゅほうしょう
• 1989年ねん：朝日あさひ賞しょう、日本にっぽんアカデミー賞しょう優秀ゆうしゅう美術びじゅつ賞しょう（『つる -鶴づる-』）、東京とうきょう都民とみん文化ぶんか事業じぎょう賞しょう
• 1991年ねん：紀伊國屋きのくにや演劇えんげき賞しょう（『薔薇ばらの花束はなたばの秘密ひみつ』ほか）
• 1995年ねん：読売よみうり演劇えんげき大賞たいしょう優秀ゆうしゅうスタッフ大賞たいしょう（『オレアナ』ほか）
• 2006年ねん：文化ぶんか功労こうろう者しゃ

著書ちょしょ

• 『朝倉あさくら摂とのステージ・ワーク』（PARCOエンタテイメント事業じぎょう局きょく、1981年ねん）
• 『私わたしの幕間まくあい-ステージ・ワークの周辺しゅうへん』（求もとめ龍りゅう堂どう、1983年ねん）
• 『朝倉あさくら摂と 舞台ぶたい空間くうかんのすべて』（PARCO出版しゅっぱん、1986年ねん）
• 『朝倉あさくら摂とのステージ・ワーク 2』（PARCO出版しゅっぱん、1991年ねん）
• 『舞台ぶたい美術びじゅつは一瞬いっしゅんの輝かがやき 福原ふくはら義春よしはるサクセスフルエイジング対談たいだん』（求もとむ龍りゅう堂どう、1998年ねん）
• 『朝倉あさくら摂とのステージ・ワーク 1991-2002』（PARCO出版しゅっぱん、2003年ねん）

挿画そうがの代表だいひょう作さく

• 『玉虫たまむし厨子ずしの物語ものがたり』（平塚ひらつか武二たけじ著ちょ）（学習研究社がくしゅうけんきゅうしゃ、1969年ねん）
• 『ふたりのイーダ』（松谷まつやみよ子こ著ちょ）（講談社こうだんしゃ、1969年ねん）
• 『宮口みやぐちしづえ児童じどう文学ぶんがく集しゅう』（小峰こみね書店しょてん、1969年ねん）
• 『スイッチョねこ』（大仏だいぶつ次郎じろう著ちょ）（講談社こうだんしゃ、1971年ねん）

その他た

ドキュメンタリー

• 日曜にちよう美術館びじゅつかん「朝倉あさくら摂とがいた時代じだい」（2022年ねん10月がつ9日にち、NHK Eテレ）

関連かんれん文献ぶんけん

• 『SETSU ASAKURA An Avant-garde Girl』 BankART1929、2010年ねん　ISBN 9784902736236

  個展こてん「朝倉あさくら摂と展てん アバンギャルド少女しょうじょ」の図録ずろく。朝倉あさくらの作品さくひんのほか、扇田おうぎた昭彦あきひこ「舞台ぶたい美術家びじゅつか・朝倉あさくら摂との冒険ぼうけん的てきな軌跡きせき」、吉岡よしおか忍しのぶ「いつの時代じだいにも、世界せかいに一いち人にんか二に人にんしかいない」などを収おさめる。

• Yoshida, Yukihiko,　Jane Barlow and Witaly Osins, ballet teachers who worked in postwar Japan, and their students, Pan-Asian Journal of Sports & Physical Education, Vol.3(Sep), 2012.Link

  舞台ぶたい美術家びじゅつかとしてのデビューのきっかけについてまとめている。

関連かんれん記事きじ

• 吉井よしい澄雄すみお「朝倉あさくら摂とさんを悼いたむ」『日本経済新聞にほんけいざいしんぶん』2014年ねん4月がつ1日にち付づけ朝刊ちょうかん最終さいしゅう文化ぶんか面めん。

外部がいぶリンク

• 舞台ぶたい美術家びじゅつか・朝倉あさくら摂と　追憶ついおくの風景ふうけい - ウェイバックマシン（2010年ねん9月がつ18日にちアーカイブ分ぶん）
• 舞台ぶたい美術びじゅつ、たゆまず「勉強べんきょう」　文化ぶんか功労こうろう者しゃの朝倉あさくら摂とに聞きく
• 創造そうぞう力りょくの源みなもとは「ものを見みる目め」と「記憶きおく」 - ウェイバックマシン（2008年ねん4月がつ30日にちアーカイブ分ぶん）
• “原点げんてん”忘わすれず舞台ぶたい美術びじゅつを創造そうぞう　舞台ぶたい美術家びじゅつか／朝倉あさくら摂とさん
• 「朝倉あさくら摂と」展てん　まず画家がかとして開花かいかした才能さいのう
• 朝倉あさくら摂と - NHK人物じんぶつ録ろく