木山きやま紹宅

凡例はんれい 木山きやま紹宅
時代じだい	戦国せんごく時代じだい
死没しぼつ	慶長けいちょう2年ねん（1597年ねん）
別名べつめい	惟おもんみ久ひさ（諱いみな）、太郎たろう、備後びんご守もり、左近さこん大夫たいふ
主君しゅくん	黒田くろだ孝高よしたか → 長政ながまさ
氏族しぞく	木山きやま氏し
父母ちちはは	木山きやま惟おもんみ貞さだ
妻つま	甲斐かい親ちかし英えいの娘むすめ
子こ	信連しんれん

木山きやま 紹宅（きやま じょうたく）は、戦国せんごく時代じだいの武将ぶしょう。実名じつめいは惟おもんみ久ひさし（これひさ）といい、肥後ひご国こく益城ましき郡ぐん木山きやま城しろ主おも。連歌れんが師しとして著名ちょめい。

生涯しょうがい

清和せいわ源はじめ氏し新田にった氏しの後裔こうえいを名乗なのる国人くにびと領主りょうしゅで、九州きゅうしゅう下向げこう後ごは阿蘇あそ氏しの傘下さんか勢力せいりょくとして、木山きやま城じょうおよび赤井あかい城しろを拠点きょてんに肥後ひご国こく益城ましき郡ぐん木山きやま一帯いったいを治おさめた。のち子この木山きやま信連しんれん（紹印）に家督かとくを譲ゆずり、自身じしんは上洛じょうらくして当代とうだい随一ずいいちの連歌れんが師し・里村さとむら紹巴じょうはの高弟こうていとなった。その後ごは京都きょうとに滞在たいざいしたとも帰郷ききょうしたともされるが、天正てんしょう13年ねん9月19日にち（1585年ねん）木山きやま神宮じんぐう例祭れいさいの日ひ、北進ほくしんする南みなみ九州きゅうしゅうの大名だいみょう・島津しまつ義久よしひさ軍ぐんの攻撃こうげきに曝さらされ木山きやま城じょうは落城らくじょうした。

豊臣とよとみ秀吉ひでよしによる九州きゅうしゅう平定へいてい後ご、豊前ぶぜん国こくを拝領はいりょうした黒田くろだ孝高よしたか（官兵衛かんべえ）に客分きゃくぶんとして招まねかれた。これ以降いこう、孝こう高だかはたびたび連歌れんが会かいに参加さんかしており、紹宅は連歌れんがの師しとして遇ぐうされた。天正てんしょう18年ねん（1590年ねん）に中津なかつで開催かいさいされた連歌れんが会かいでは、孝高よしたか・長政ながまさ父子ふしに続つづいて3人にん目めとして歌うたを詠よんでいる。

慶長けいちょう2年ねん（1597年ねん）慶長けいちょうの役やくが起おこると、黒田くろだ家かにも朝鮮ちょうせんへの出陣しゅつじんの命いのちが下くだり、孝こう高だかおよび家督かとくを継ついでいた長政ながまさが出兵しゅっぺいした。豊前ぶぜん中津なかつには孝こう高だかの次男じなん・熊之助くまのすけが残のこっていたが、後のちに熊之助くまのすけ自身じしんも朝鮮ちょうせんへ渡海とかいしようとした。紹宅はそれに従したがって共ともに海うみを渡わたったが、その途上とじょう海難かいなん事故じこに遭あい、熊之助くまのすけら共々ともども死亡しぼうした。

参考さんこう文献ぶんけん

• 天草あまくさ郡ぐん教育きょういく会かい 編へん『天草あまくさ郡ぐん史料しりょう』
• 益城ましき町まち史し編へんさん委員いいん会かい 編へん『益城ましき町まち史し』
• 太田おおた亮あきら『姓氏せいし家系かけい大だい辞典じてん』
• 諏訪すわ勝則かつのり『黒田くろだ官兵衛かんべえ』
• 講談社こうだんしゃ 刊かん『日本人にっぽんじん名めい大だい辞典じてん』