閏月じゅんげつ

閏月じゅんげつ（うるうづき、じゅんげつ）とは、太陰たいいん太陽暦たいようれきにおいて加くわえられる「月つき」のこと。これによって一いち年ねんが13か月げつとなる。

解説かいせつ

太陰暦たいいんれきは、空そらの月つきの欠かけているのが満みちそして再ふたたび欠かけるまでを「一いちか月げつ」とし、それを12回かい繰くり返かえすことで12か月げつすなわち「一いち年とし」としている。しかしこの月つきの満みち欠かけ（平均へいきん朔さく望月もちづき=約やく29.530 589日にち）による12か月げつは約やく354.3671日にちであり、太陽暦たいようれきの一いち年ねん（約やく365.2422日にち）とくらべて約やく11日にちほど短みじかいので、この太陰暦たいいんれきをこのまま使つかい続つづけると暦こよみと実際じっさいの季き節ぶしが大幅おおはばにずれてしまう。このずれは11×3 = 33日にちつまり3年間ねんかんで1か月げつ分ぶんほどになる。

そこで太陰たいいん太陽暦たいようれきではこの太陰暦たいいんれきの12か月げつに、約やく3年ねんに一いち度ど、1か月げつを加くわえ13か月げつとし、季き節ぶしとのずれをなるべく少すくなくする調整ちょうせいをする。この挿入そうにゅうされた月つきを「閏月じゅんげつ」という。閏月じゅんげつの挿入そうにゅうの仕方しかたは、まず二に十じゅう四よん節気せっきの節気せっきと中気ちゅうきを、立春りっしゅんは一いち月がつの節気せっき、雨水あまみずは一いち月がつの中気ちゅうきとするなど、以下いかのように一いち年ねん12か月げつそれぞれの月つきに割わり当あてる。

月つき名めい	一いち月がつ	二に月がつ	三さん月がつ	四よん月がつ	五月ごがつ	六ろく月がつ	七なな月がつ	八はち月がつ	九きゅう月がつ	十じゅう月がつ	十一月じゅういちがつ	十二月じゅうにがつ
節気せっき	立春りっしゅん	啓蟄けいちつ	清明せいめい	立夏りっか	芒すすき種しゅ	小暑しょうしょ	立秋りっしゅう	白露しらつゆ	寒露かんろ	立冬りっとう	大雪おおゆき	小寒しょうかん
中気ちゅうき	雨水あまみず	春分しゅんぶん	穀雨こくう	小満しょうまん	夏至げし	大暑たいしょ	処暑しょしょ	秋分しゅうぶん	霜降しもふり	小雪こゆき	冬至とうじ	大寒だいかん

そして暦こよみをそのまま使つかい続つづけると、各月かくつきの日付ひづけと二に十じゅう四よん節気せっきとは次第しだいにずれが重かさなってくる。そのずれで中気ちゅうきが本来ほんらい割わり当あてられた月つきのうちに含ふくまれなくなったとき、その月つきを閏月じゅんげつとしたものである。ただし同おなじ二に十じゅう四よん節気せっきを用もちいた太陰たいいん太陽暦たいようれきでも、暦法れきほうによっては閏月じゅんげつを置おく方法ほうほうはこれとは異ことなる場合ばあいがある。閏月じゅんげつの挿入そうにゅうの有無うむが太陰たいいん太陽暦たいようれきと太陰暦たいいんれきとの違ちがいである。閏月じゅんげつの月つき名めいは、その前月ぜんげつの月つき名めいの前まえに「閏うるう」を置おいて呼称こしょうする。例たとえば「四よん月がつ」の次つぎに挿入そうにゅうされる閏月じゅんげつは「閏うるう四よん月がつ」と呼よぶ。また閏月じゅんげつが加くわわることにより、年末ねんまつに立春りっしゅんを迎むかえることがある（年内ねんない立春りっしゅん）。太陰たいいん太陽暦たいようれきでは閏月じゅんげつを挿入そうにゅうした年としのことを閏年うるうどしという。時折ときおり「十じゅう三さん月がつ」という月つきが存在そんざいするものと考かんがえられていることがあるが、それは誤解ごかいである。

閏月じゅんげつを19年ねんのあいだに7回かい加くわえると、ほぼ誤差ごさなく暦こよみを運用うんようできることは古代こだいから知しられていた。これは太陽暦たいようれきの19年ねんが、太陰暦たいいんれきの19年ねんと7か月げつの日数にっすうにほぼ等ひとしいことによるもので、この周期しゅうきをメトン周期しゅうき（中国ちゅうごくでは「章あきら」）という。中国ちゅうごくでは殷いんの時代じだいから暦こよみに閏月じゅんげつを入いれることが行おこなわれていたが、それは天体てんたいを観測かんそくして季き節ぶしと暦こよみのずれに注意ちゅういし、閏月じゅんげつが必要ひつようなときには、十二月じゅうにがつの次つぎにひと月がつ足たして13か月げつにするという方法ほうほうであった。その後ご、春秋しゅんじゅう時代じだいのころにはメトン周期しゅうきの原理げんりが使つかわれており、さらに太初たいしょ暦れき以来いらい、二に十じゅう四よん節気せっきの中気ちゅうきを基準きじゅんとした置おけ閏うるう法ほうによって閏月じゅんげつが暦こよみに入いれられている。日本にっぽんで最初さいしょに使つかわれた太陰たいいん太陽暦たいようれきは、中国ちゅうごくで元げん嘉よしみ10年ねん（442年ねん）から行おこなわれた元げん嘉よしみ暦れきであったとされており、その後ご幾いく度どか改暦かいれきが行おこなわれたが、閏月じゅんげつの入はいる太陰たいいん太陽暦たいようれきは明治めいじ時代じだいの政府せいふによる改暦かいれきまで使つかい続つづけられた。

しかしながら閏月じゅんげつをどの時期じきに入いれるかについては、同おなじ時代じだいでも地域ちいきによって食くい違ちがうことがあった。例たとえば日本にっぽんでは古来こらいより西日本にしにほんでは伊勢いせ暦れき、東日本ひがしにっぽんでは三島みしま暦れきが主おもに用もちいられたが、時ときとして閏月じゅんげつを挿入そうにゅうする時期じきが異ことなっていたので、日本にっぽん国内こくないで日付ひづけの異ことなる暦こよみを使つかっていた事ことがある。

なおユダヤ暦れきも閏月じゅんげつの入はいる太陰たいいん太陽暦たいようれきだが、日本にっぽんや中国ちゅうごくの太陰たいいん太陽暦たいようれきとは異ことなり常つねに年末ねんまつに閏月じゅんげつ（第だい13月がつ）が挿入そうにゅうされる。インドでも太陰たいいん太陽暦たいようれきが使つかわれているが、インドの太陰たいいん太陽暦たいようれきは黄道こうどう十二宮じゅうにきゅうによって閏月じゅんげつを暦こよみに入いれている。イスラム暦れきは完全かんぜんな太陰暦たいいんれきなので、太陰たいいん太陽暦たいようれきのような閏月じゅんげつは存在そんざいしない。2020年ねんはグレゴリオ暦れき5月23日にちから閏うるう4月がつとなる。

閏月じゅんげつの実例じつれい

以下いかは太陰たいいん太陽暦たいようれきにおける閏月じゅんげつの加くわわり方かたについて、明治めいじ3年ねん（1870年ねん - 1871年ねん）を例れいとし表ひょうを用もちいて解説かいせつする。日本にっぽんの暦こよみは明治めいじ5年ねんに太陰たいいん太陽暦たいようれき（天保てんぽう暦れき）から太陽暦たいようれき（グレゴリオ暦れき）に切替きりかわったが、その二に年ねん前まえの明治めいじ3年ねんは閏月じゅんげつのある最後さいごの年としであった。表ひょうは国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクションの『明治めいじ三さん庚午こうご暦れき』、『明治めいじ四よん辛からし未み頒暦』、『明治めいじ五ご壬みずのえ申さる頒暦』をもとに作成さくせいした。

太陰たいいん太陽暦たいようれきの詳細しょうさいについては他項たこうに譲ゆずるが、ごく簡単かんたんに触ふれておくと以下いかの通とおりである。

現在げんざいの太陽暦たいようれきの「月つき」の日数にっすうは「31日にち」、「30日にち」、「28日にち」または「29日にち」の四よっつだが、太陰たいいん太陽暦たいようれきでは月つきの満みち欠かけに基もとづく「30日にち」と「29日にち」の二ふたつであり、「30日にち」を「大だいの月つき」、「29日にち」を「小しょうの月つき」とする。しかもこの月つきの大小だいしょうは、月つきの満みち欠かけの仕方しかたなどによってその順番じゅんばんが年としごとに変かわる。以下いかの明治めいじ3年ねんの例れいでは小しょう・大だい・大だい・小しょう・大だい・小しょう・大だい・小しょう・大だい・小しょう・小しょう・大だい・小しょうの順じゅんとなっている。そこに、約やく15日にちおきに定さだめられる二に十じゅう四よん節気せっきの節気せっきと中気ちゅうきを月つきごとに割わり振ふって暦こよみを用もちいている。

明治めいじ3年ねん

月つき	日付ひづけ
	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	16	17	18	19	20	21	22	23	24	25	26	27	28	29	30
1月がつ （小しょう）				立だて 春はる 1 月つき															雨あめ 水みず 1 月つき											-
2月がつ （大だい）					啓けい 蟄 2 月つき															春はる 分ぶん 2 月つき
3月がつ （大だい）					清きよし 明あきら 3 月つき															穀こく 雨あめ 3 月つき
4月がつ （小しょう）						立だて 夏なつ 4 月つき															小しょう 満みつる 4 月つき									-
5月 （大だい）								芒すすき 種たね 5 月つき																夏なつ 至いたり 5 月つき
6月がつ （小しょう）									小しょう 暑あつ 6 月つき																大だい 暑あつ 6 月つき					-
7月がつ （大だい）											立だて 秋あき 7 月つき																処しょ 暑あつ 7 月つき
8月がつ （小しょう）													白しろ 露ろ 8 月つき															秋あき 分ぶん 8 月つき		-
9月 （大だい）														寒さむ 露ろ 9 月つき															霜しも 降くだ 9 月つき
10月 （小しょう）														立だて 冬ふゆ 10 月つき															小しょう 雪ゆき 10 月つき	-
閏うるう 10月 （小しょう）															大だい 雪ゆき 11 月つき															-
11月 （大だい）	冬ふゆ 至いたり 11 月つき															小しょう 寒さむ 12 月つき														大だい 寒さむ 12 月つき
12月 （小しょう）															立だて 春はる 1 月つき															-

上うえの表ひょうで見みられるように、ひと月がつの内うちにそれぞれ節気せっきと中気ちゅうきが割わり当あてられており、1月がつから10月がつまでの節気せっきと中気ちゅうきは本来ほんらい割わり当あてられた通とおりの組合くみあわせとなっている。しかし10月がつの次つぎは「閏うるう10月がつ」となり、閏うるう10月がつには本来ほんらい11月がつの節気せっきである「大雪おおゆき」だけが入はいる。

10月の次つぎをそのまま11月がつにすると、11月の中気ちゅうきである「冬至とうじ」がその次つぎの12月に来くる。つまり日付ひづけよりも二に十じゅう四よん節気せっきのほうが遅おくれることになる。そこで本来ほんらい割わり振ふられた中気ちゅうきが来こない月つきは閏月じゅんげつとする太陰たいいん太陽暦たいようれきの決きまりに従したがい、11月になるところを閏うるう10月がつとし、「冬至とうじ」が12月に来こないようにした。

閏うるう10月がつの次つぎの11月は、「冬至とうじ」のほかに12月の節気せっきと中気ちゅうきである「小寒しょうかん」と「大寒だいかん」を含ふくみ、12月には1月がつの節気せっきである「立春りっしゅん」が15日にちにきている（年内ねんない立春りっしゅん）。節気せっきと中気ちゅうきが本来ほんらい割わり振ふられた月つきに無なく、二に十じゅう四よん節気せっきが日付ひづけから見みて半月はんつきほど先さきに進すすんでいるが、太陰たいいん太陽暦たいようれきは中気ちゅうきを暦こよみの基準きじゅんとし、中気ちゅうきが本来ほんらい割わり振ふられた月つきの内うちに来くる事ことを肝心かんじんとする。閏月じゅんげつを入いれたことによって、次つぎの年としの明治めいじ4年ねんでは中気ちゅうきがその通とおりにおさまっている。

明治めいじ4年ねん

月つき	日付ひづけ
	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	16	17	18	19	20	21	22	23	24	25	26	27	28	29	30
1月がつ （小しょう）	雨あめ 水みず 1 月つき															啓けい 蟄 2 月つき														-
2月がつ （大だい）	春はる 分ぶん 2 月つき															清きよし 明あきら 3 月つき
3月がつ （小しょう）	穀こく 雨あめ 3 月つき																立だて 夏なつ 4 月つき													-
4月がつ （大だい）			小しょう 満みつる 4 月つき																芒すすき 種たね 5 月つき
5月 （大だい）					夏なつ 至いたり 5 月つき																小しょう 暑あつ 6 月つき
6月がつ （小しょう）						大だい 暑あつ 6 月つき																立だて 秋あき 7 月つき								-
7月がつ （大だい）									処しょ 暑あつ 7 月つき															白しろ 露ろ 8 月つき
8月がつ （小しょう）									秋あき 分ぶん 8 月つき																寒さむ 露ろ 9 月つき					-
9月 （大だい）											霜しも 降くだ 9 月つき															立だて 冬ふゆ 10 月つき
10月 （小しょう）											小しょう 雪ゆき 10 月つき														大だい 雪ゆき 11 月つき					-
11月 （小しょう）											冬ふゆ 至いたり 11 月つき															小しょう 寒さむ 12 月つき				-
12月 （大だい）												大だい 寒さむ 12 月つき														立だて 春はる 1 月つき

また節気せっきと中気ちゅうきの来くる月々つきづきの日付ひづけは次第しだいに遅おくれている。上うえの明治めいじ4年ねんの表ひょうでは「雨水あまみず」が1月がつ1日にち、「春分しゅんぶん」が2月がつ1日にち、「穀雨こくう」が3月がつ1日にちに来きているが、「小満しょうまん」は4月がつ3日にち、「夏至げし」は5月5日にち、「大暑たいしょ」は6月がつ6日にち、「処暑しょしょ」は7月がつ9日にち…と、次第しだいに日ひにちのずれが大おおきくなっている。

これは上うえでも述のべたように、約やく十じゅう五ご日にちおきに定さだめられる二に十じゅう四よん節気せっきが一巡いちじゅんする日数にっすうよりも、月つきの満みち欠かけの繰くり返かえしによる一いち年ねんのほうが短みじかいからで、このまま暦こよみを使つかえば日付ひづけと二に十じゅう四よん節気せっきはずれを積つみ重かさね、本来ほんらい割わり振ふられた月つきに節気せっきと中気ちゅうきが戻もどる。ただしこの明治めいじ4年ねんでは、まだ各々おのおのの節気せっきが本来ほんらいより一ひとつ前まえの月つきに来きており、年末ねんまつに「立春りっしゅん」がある。次つぎの明治めいじ5年ねんでは日付ひづけと二に十じゅう四よん節気せっきのずれはさらに重かさなり、6月がつからは本来ほんらいの節気せっきと中気ちゅうきの組合くみあわせに戻もどっている。閏月じゅんげつの入はいる太陰たいいん太陽暦たいようれきは、おおよそこうした流ながれの繰くり返かえしで成なり立たっている。

明治めいじ5年ねん

月つき	日付ひづけ
	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	16	17	18	19	20	21	22	23	24	25	26	27	28	29	30
1月がつ （小しょう）											雨あめ 水みず 1 月つき															啓けい 蟄 2 月つき				-
2月がつ （大だい）												春はる 分ぶん 2 月つき															清きよし 明あきら 3 月つき
3月がつ （小しょう）															穀こく 雨あめ 3 月つき													立だて 夏なつ 4 月つき		-
4月がつ （大だい）															小しょう 満みつる 4 月つき															芒すすき 種たね 5 月つき
5月 （大だい）																夏なつ 至いたり 5 月つき
6月がつ （小しょう）		小しょう 暑あつ 6 月つき															大だい 暑あつ 6 月つき													-
7月がつ （大だい）				立だて 秋あき 7 月つき																処しょ 暑あつ 7 月つき
8月がつ （大だい）					白しろ 露ろ 8 月つき																秋あき 分ぶん 8 月つき
9月 （小しょう）						寒さむ 露ろ 9 月つき															霜しも 降くだ 9 月つき									-
10月 （大だい）							立だて 冬ふゆ 10 月つき															小しょう 雪ゆき 10 月つき
11月 （小しょう）							大だい 雪ゆき 11 月つき														冬ふゆ 至いたり 11 月つき									-
12月 （大だい）							小しょう 寒さむ 12 月つき															大だい 寒さむ 12 月つき

明治めいじ5年ねん11月9日にち（1872年ねん12月9日にち）、太陰たいいん太陽暦たいようれきを廃止はいしし太陽暦たいようれきに改あらためる旨むねの詔書しょうしょが政府せいふより発はっせられ、同年どうねん12月3日にちにはこの日ひが太陽暦たいようれきに基もとづき明治めいじ6年ねん（1873年ねん）1月がつ1日にちと定さだめられた。よって本来ほんらい大だいの月つきである明治めいじ5年ねん12月は公式こうしきには2日にちしかないことになった。

正閏せいじゅん論ろん

閏月じゅんげつは一いち年ねんの内うちではあるが、一いち月がつから十じゅう二に月がつまでの本来ほんらいの12か月げつからは外はずれた存在そんざいであり、また同おなじ月がつがたとえば「八はち月がつ」「閏うるう八はち月がつ」と2か月げつ連続れんぞくすることになる。このことから、閏月じゅんげつを異端いたんになぞらえ、或あるる程度ていどの期間きかん並立へいりつした複数ふくすうの王朝おうちょうのうちで、どれが正統せいとうでどれが異端いたんであるかを論ろんじる議論ぎろんを「正閏せいじゅん論ろん」（せいじゅんろん）と呼よぶようになった。

「天てんに二日ふつかなく、地ちに二王におうなし」との『礼れい記き』の記述きじゅつから中国ちゅうごく及およびその影響えいきょうを受うけた諸国しょこくでは、「本来ほんらい皇帝こうていはただ一人ひとりであるから、過去かこの複数ふくすうの皇帝こうていが居いた時代じだいにおいてもどれか一ひとつの皇帝こうていを正統せいとうとして歴史れきし書しょを記しるすべきである」という思想しそうが支配しはい的てきであった。中国ちゅうごくでは三さん国こく時代じだいの魏たかしと蜀しょくの正閏せいじゅん論ろん、日本にっぽんでは南北なんぼく朝あさ正閏せいじゅん論ろんが有名ゆうめいである。

参考さんこう文献ぶんけん

• 広瀬ひろせ秀雄ひでお　『暦こよみ』〈『日本にっぽん史し小しょう百科ひゃっか』〉　東京とうきょう堂どう出版しゅっぱん、1978年ねん
• 内藤ないとう湖南こなん　『支ささえ那な史学しがく史し 1』〈『東洋文庫とうようぶんこ』557〉　平凡社へいぼんしゃ、1992年ねん
• 岡田おかだ芳朗よしろう　『アジアの暦こよみ』〈『あじあブックス』〉　大修館書店たいしゅうかんしょてん、2002年ねん

関連かんれん項目こうもく

• 太陰たいいん太陽暦たいようれき
• 二に十じゅう四よん節気せっき
• 閏うるう
  • 閏年うるうどし
  • 閏うるう日び
  • 閏うるう秒びょう
• 13月がつ
• Undecimber - プログラミング言語げんごのJavaに用意よういされた、「13番目ばんめ」の月つき。