永野ながの芳かおる辰たつ

永野ながの芳かおる辰たつの胸像きょうぞう

永野ながの 芳かおる辰たつ（ながの よしたつ、1898年ねん（明治めいじ31年ねん）2月がつ20日はつか - 1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん））は、日本にっぽんの内務ないむ官僚かんりょう・実業じつぎょう家か。高知こうち県けん知事ちじ。1953年ねん（昭和しょうわ28年ねん）12月25日にちの奄美あまみ群島ぐんとう本土ほんど復帰ふっき立役者たてやくしゃのひとり。

来歴らいれき

鹿児島かごしま県けん大島おおしま郡ぐん笠利かさり村むらの佐仁さに（奄美あまみ大島おおしま、現げん奄美あまみ市し）で、永野ながの孫七まごしちの長男ちょうなんとして誕生たんじょう。1918年ねん（大正たいしょう七なな年ねん）旧制きゅうせい鹿児島かごしま県立けんりつ第だい二に鹿児島かごしま中学校ちゅうがっこう卒業そつぎょう、1922年ねん（大正たいしょう11年ねん）旧制きゅうせい第だい七なな高等こうとう学校がっこう造づくり士し館かん卒業そつぎょう、1925年ねん（大正たいしょう14年ねん）京都きょうと帝国ていこく大学だいがく法学部ほうがくぶ政治せいじ学科がっか卒業そつぎょう。

愛知あいち県けん属ぞくを振ふり出だしに沖縄おきなわ県けん、福島ふくしま県けん、北海道ほっかいどう、東京とうきょう府ふ各かく課長かちょう、北海道ほっかいどう拓殖たくしょく部長ぶちょうを経へて1941年ねん（昭和しょうわ15年ねん）大政たいせい翼賛よくさん会かい地方ちほう部長ぶちょうに就任しゅうにん。その後ご秋田あきた県けん総務そうむ部長ぶちょう兼けん学務がくむ部長ぶちょう、広島ひろしま県けん部長ぶちょう・経済けいざい部長ぶちょう、同どう内政ないせい部長ぶちょうを経へて、1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）10月がつ、高知こうち県知事けんちじに就任しゅうにん。1946年ねん（昭和しょうわ21年ねん）1月がつ、九州きゅうしゅう地方ちほう商工しょうこう局長きょくちょうに転任てんにん。しかし大政たいせい翼賛よくさん会かい時代じだい翼賛よくさん選挙せんきょの担当たんとう部長ぶちょうとして活躍かつやくしたことが仇かたきとなりGHQの公職こうしょく追放ついほう令れいに該当がいとうのため政界せいかい進出しんしゅつの野望やぼうを断念だんねんする。

以降いこう、実業じつぎょう界かいに転出てんしゅつ。飯野いいの炭鉱たんこうを初はじめ各種かくしゅ業界ぎょうかいの役員やくいんを兼務けんむ。その間あいだ日本にっぽん経営けいえい者しゃ団体だんたい連盟れんめい理事りじ、通商つうしょう産業さんぎょう合理ごうり化か審議しんぎ会かい委員いいん、選挙せんきょ制度せいど審議しんぎ会かい委員いいん、地方ちほう制度せいど調査ちょうさ会かい委員いいん等とうに就任しゅうにん。1962年ねん（昭和しょうわ37年ねん）奄美あまみ群島ぐんとう振興しんこう審議しんぎ官かん委員いいん、1975年ねん（昭和しょうわ50年ねん）一いち月がつ奄美あまみ群島ぐんとう振興しんこう開発かいはつ審議しんぎ会かい委員いいんとして郷土きょうど発展はってんに尽つくす。

特とくに終戦しゅうせん後ごの米べい軍ぐんとの処理しょり問題もんだいでは目めざましい働はたらきをし、これらの功績こうせきに対たいし1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん）4月がつ25日にち正せい五ご位い勲くん二に等とう瑞宝章ずいほうしょうを授与じゅよ。奄美あまみ大島おおしまあやまる岬みさきには、1976年ねん（昭和しょうわ51年ねん）2月がつ11日にち、全国ぜんこく笠利かさり町まち出身しゅっしん者しゃによって寄贈きぞうされた胸像きょうぞうがある。

親族しんぞく

• 実弟じってい 永野ながの林はやし弘ひろし - 初代しょだい鹿児島かごしま県けん教育きょういく長ちょう

参考さんこう文献ぶんけん

• 奄美あまみ大島おおしまあやまる岬みさき「永野ながの芳かおる辰たつ先生せんせい顕彰けんしょう胸像きょうぞう建立こんりゅう趣意しゅい書しょ」
• 歴代れきだい知事ちじ編纂へんさん会かい編へん『新編しんぺん日本にっぽんの歴代れきだい知事ちじ』歴代れきだい知事ちじ編纂へんさん会かい、1991年ねん。
• 秦はた郁いく彦編へん『日本にっぽん官僚かんりょう制せい総合そうごう事典じてん：1868 - 2000』東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱん会かい、2001年ねん。
• 鹿児島かごしま県けん姓氏せいし家系かけい大だい辞典じてん編纂へんさん委員いいん会かい編著へんちょ『鹿児島かごしま県けん姓氏せいし家系かけい大だい辞典じてん』角川かどかわ日本にっぽん姓氏せいし歴史れきし人物じんぶつ大だい辞典じてん46、角川書店かどかわしょてん、1994年ねん。