河原かわはら泰則やすのり

河原かわはら 泰則やすのり（かわはら やすのり、1948年ねん - ）は茨城いばらき県けん日立ひたち市し出身しゅっしんのコントラバス奏者そうしゃ。ドイツのケルン放送ほうそう交響こうきょう楽団がくだんの首席しゅせきコントラバス奏者そうしゃなどを歴任れきにん。ソリストとしても活動かつどうしている。

略歴りゃくれき

茨城いばらき県けん日立ひたち市し生うまれ。11歳さいのとき小学校しょうがっこうの音楽おんがくカリキュラムで初はじめてコントラバスを手てにする。茨城いばらき県立けんりつ水戸みと第一高等学校だいちこうとうがっこうから一橋大学ひとつばしだいがく商学部しょうがくぶに進すすむが、同時どうじに大学だいがく5年ねん目めの1971年ねんから1975年ねんまで桐朋学園大学とうほうがくえんだいがく音楽おんがく部ぶの聴講生ちょうこうせいとなり堤つつみ俊作しゅんさく、小野崎おのざき充たかし両りょう名なに師事しじする。1973年ねん一橋大学ひとつばしだいがく商学部しょうがくぶ卒業そつぎょう。憲法けんぽう学者がくしゃの成嶋なりしま隆たかし新潟大学にいがただいがく名誉めいよ教授きょうじゅは一橋大学ひとつばしだいがく管弦楽かんげんがく団だんの同期どうきで、ともに学生がくせい運動うんどうに参加さんかするなどした。

1975年ねん、ベルリン音楽おんがく大学だいがくに留学りゅうがくしライナー･ツェペリッツ、ミシェル・シュヴァルベに師事しじ、1977年ねん、最優秀さいゆうしゅうの成績せいせきで卒業そつぎょうした。

卒業そつぎょうと同時どうじに、フランクフルト市立しりつ歌劇かげき場じょう管弦楽かんげんがく団だん首席しゅせきコントラバス奏者そうしゃに就任しゅうにん。翌よく1978年ねんには、ジュネーヴ国際こくさい音楽おんがくコンクールでは1位いなしの2位いに入賞にゅうしょうした。1980年ねんから2011年ねんまで、ドイツのケルン放送ほうそう交響こうきょう楽団がくだんの首席しゅせきコントラバス奏者そうしゃを務つとめた。また、ソリストとしても積極せっきょく的てきに活動かつどうしており、ソロコンサートの他ほか、スイス・ロマンド管弦楽かんげんがく団だん、シュトゥットガルト室内しつない管弦楽かんげんがく団だん、イザイ弦楽げんがく四よん重奏じゅうそう団だん、アルバン・ベルク弦楽げんがく四よん重奏じゅうそう団だんなどと共演きょうえんしている。また、国内こくないでは紀尾井きおいシンフォニエッタ東京とうきょうやサイトウ・キネン・オーケストラに参加さんかしている。紀尾井きおいホール室内しつない管弦楽かんげんがく団だんプレーヤー兼けん運営うんえい委員いいん。

ミュンヘン国際こくさい音楽おんがくコンクールの審査しんさ員いんも務つとめるなど、若手わかての育成いくせいにも力ちからを入いれる。2016年ねん、ミュンヒェン国際こくさい音楽おんがくコンクール・コントラバス部門ぶもん審査しんさ委員いいん長ちょう。また、ベルリン芸術げいじゅつ週間しゅうかん、リヨン･ミュジカード音楽おんがく祭さい等ひとしの著名ちょめいな音楽おんがく祭さいにも数多かずおおく参加さんかしている。

高たかい技巧ぎこうとともに深ふかい響ひびきの滑なめらかな演奏えんそうは世界せかい的てきにも高たかい評価ひょうかを得えており、ドイツで発売はつばいしたソロアルバム『Fantasy on Double-Bass』はドイツの音楽おんがく誌しの1995年ねん度ど年間ねんかんトップCDのリストに掲載けいさいされた。2006年ねんにはアントワーヌ・ド・サン＝テグジュペリの『Le Petit Prince』を翻訳ほんやくし『小ちいさな星ほしの王子おうじさま』の表題ひょうだいで春秋しゅんじゅう社しゃから出版しゅっぱんした。

アルバム

• コントラバスの奇跡きせき（1995年ねん、ソニー・ミュージックエンタテインメント）
• アリア 河原かわはら泰則やすのりライヴ（2007年ねん、フォンテック）