深ふか励

深ふか励
1749年ねん - 1817年ねん 寛延かんえい2年ねん9月がつ3日にち - 文化ぶんか14年ねん7月がつ8日にち
名な	子こ勗つとむ
号ごう	亀かめ洲しゅう
院号いんごう	香月かつき院いん
宗旨しゅうし	浄土真宗じょうどしんしゅう
宗派しゅうは	真宗しんしゅう大谷おおや派は
寺院じいん	金津かなづ永ひさし臨寺
師し	慧とし琳、随ずい慧とし、智さとし道どう
弟子でし	徳とく龍りゅう、賢けん蔵ぞう、霊れい暀、慧とし劍けん、智さとし現げん、法ほう竜りゅう、了りょう祥さち、順じゅん芸げい、澄きよし玄げん、秀しゅう存そん
著作ちょさく	『歎異抄しょう講義こうぎ』『教行信証きょうぎょうしんしょう講義こうぎ』など

深ふか励（じんれい、1749年ねん10月13日にち（寛延かんえい2年ねん9月3日にち） - 1817年ねん8月がつ20日はつか（文化ぶんか14年ねん7月がつ8日にち））、は江戸えど時代じだいの浄土真宗じょうどしんしゅうの僧そう。香月かつき院いん深ふか励（こうがついんじんれい）と称しょうされることが多おおい。真宗しんしゅう大谷おおや派はに属ぞくし、東本願寺ひがしほんがんじ宗そう学まなぶを大成たいせいした。字じは子こ勗つとむ（しきょく）。号ごうは亀かめ洲しゅうなど、院号いんごうは香月かつき院いん。

概要がいよう

越前えちぜん国こく大行寺だいぎょうじ（現げん・福井ふくい県けん福井ふくい市し）に生うまれる。1756年ねん（宝たから暦れき6年ねん）に寿ことぶき天たかしの養子ようしとなり、同国どうこく金津かなづ永えい臨寺（現げん・福井ふくい県けんあわら市し）の住職じゅうしょくとなる。

京都きょうと高倉たかくら学寮がくりょうで大谷おおや派はの慧とし琳や随ずい慧としに師事しじ。また真言宗しんごんしゅう豊山とよやま派はの智さとし道どうや仁和寺にんなじ（真言宗しんごんしゅう御室おむろ派は）の竜山たつやまなどに倶舎、唯識ゆいしきなどの仏教ぶっきょう学がくを学まなぶ。

1791年ねん（寛政かんせい3年ねん）に東本願寺ひがしほんがんじ高倉たかくら学寮がくりょうの擬なずらえ講こう、1793年ねん（寛政かんせい5年ねん）に嗣講、1794年ねん（寛政かんせい6年ねん）に第だい5代だいの講師こうしとなる。1809年ねん（文化ぶんか6年ねん）には一度いちど講師こうし職しょくを解とかれるが、1811年ねん（文化ぶんか8年ねん）にふたたび講師こうしに復帰ふっき、第だい6代講だいこう師しの円えん乗じょう院いん宣明のぶあきと共ともに、東本願寺ひがしほんがんじの宗むね学がくを支ささえる。各地かくちで講義こうぎを開ひらき、『垂たれ天てん結社けっしゃ簿ぼ』によれば門下もんかは1249人にん、もしくは1264人にんをかぞえる。

住田すみた智さとし見みによれば、深ふか励の講師こうし就任しゅうにんから霊れい暀の没ぼっするまでが東本願寺ひがしほんがんじの宗むね学がくの全盛期ぜんせいきであるという。あるいは、深ふか励の学派がくはが正統せいとうな学派がくはであり、それを軌轍とし、一いち轍わだちの宗むね学がくとされた時代じだいもある。本願寺ほんがんじ派はの道みち隠かくれとも関係かんけいをもち、三業さんぎょう惑乱わくらんにも間接かんせつ的てきに関かかわった。

著書ちょしょ

• 『歎異抄しょう講義こうぎ』
• 『教行信証きょうぎょうしんしょう講義こうぎ』
• 法蔵館ほうぞうかんより『香月かつき院いん深ふか励著作ちょさく集しゅう』（全ぜん7巻かん）が出版しゅっぱんされている。