理想りそう主義しゅぎ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

理想りそう主義しゅぎ(りそうしゅぎ、えい: idealism)とは、国際こくさい協調きょうちょうによって平和へいわ構築こうちくしようとする国際こくさい関係かんけいろんにおける学説がくせつう。国際こくさい社会しゃかいにおける道義どうぎ倫理りんり国際こくさいほう国際こくさい機関きかん重視じゅうしし、平和へいわ万国ばんこく利益りえきであるとかんがえた。これにもとづいて平和へいわ教育きょういく推進すいしん不戦ふせん条約じょうやく締結ていけつ国際こくさい連盟れんめい創設そうせつおこなわれた。現実げんじつ主義しゅぎ対極たいきょく位置いちするとかんがえられる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

理想りそう主義しゅぎは、だいいち世界せかい大戦たいせん戦禍せんかからしばしばとなえられるようになったが、カによって平和へいわ各国かっこく勢力せいりょく均衡きんこう政策せいさくによって維持いじされるのであり、理想りそう主義しゅぎたいして、既得きとく権益けんえきたないくには、大国たいこくによる「平和へいわ欺瞞ぎまん」との不満ふまん傾向けいこうつよく、理想りそう主義しゅぎ批判ひはんしている。(対極たいきょくテロリズムけば、事態じたい明確めいかくになる)。まただい世界せかい大戦たいせん勃発ぼっぱつによって理想りそう主義しゅぎ失敗しっぱいしたとおもわれた。その基幹きかんてき思想しそうをリベラリズムにもたらした。

1980年代ねんだい以降いこう国際こくさい関係かんけいろんにおける理想りそう主義しゅぎてき伝統でんとう主要しゅよう論者ろんしゃアルフレッド・ジマーン[1]ノーマン・エンジェルジョン・メイナード・ケインズ[2]ジョン・ホブソンレオナード・ウルフギルバート・マレイフローレンス・スタウェルフィリップ・ヘンリー・カーアーノルド・トインビーレスター・ピアソンデビッド・デイビスなどにかんする研究けんきゅう次々つぎつぎされている。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ Donald Markwell (1986), 'Sir Alfred Zimmern Revisited: Fifty Years On', Review of International Studies. Donald Markwell, 'Sir Alfred Eckhard Zimmern', Oxford Dictionary of National Biography, 2004.
  2. ^ E.g. Donald Markwell, John Maynard Keynes and International Relations: Economic Paths to War and Peace, Oxford University Press,2006.

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]