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石嘉波神社(いしかじんじゃ)は、沖縄県国頭郡本部町瀬底島にある神社であり、字瀬底の小字石嘉波村落(方言:イッチャファ)の東南方の小高い森一帯を指す。一帯は御嶽タキサンとも呼ばれている[1]。
根所・神アサギも石嘉波神社(御嶽タキサン)に含まれる。
字瀬底の小字石嘉波村落(方言:イッチャファ)の東南方の小高い森一帯が、石嘉波神社である。森の中にコンクリート造りの祠があり(1928年7月28日建立)西側入口に鳥居が建っている[1]。
神社と呼ばれているが、根所・神アサギも石嘉波神社(御嶽タキサン)を指す森一帯に含まれる。(根所・神アサギについて詳しくは後述)
石嘉波村は伊野波間切創設時からの古村であり、元は健堅村に隣接した石嘉波にあったが、蔡温の山林政策で、尚敬王代の1736年(乾隆元年)に瀬底島の東側に村移しさせられた[2]。石嘉波神社はその際、村人によって作られた拝所である[3]。
以後、村は石嘉波村として存続したが、1903年(明治36年)県令第36号によって石嘉波村が瀬底村に合併して一村となり、さらに1908年(明治41年)本部間切瀬底村から本部村字瀬底に改められ、次いで1940年(昭和15年)本部町字瀬底となった[1]。
石嘉波村落の御嶽タキサンも旧石嘉波村落へのお通し御嶽であり、祭祀も現在に至るまで瀬底村落とは別々に行われている[1]。旧七月二十日には「ウークイ(ウフユミ)」という、豊漁・豊作の感謝と予祝御願を中心に村人の健康、繁栄を御願する儀礼が行なわれる[4]。
なお、『琉球国由来記』(1713年)には「石嘉波村、前之嶽・神名マツノワカッカサノ御イベ、ヨネフサキ嶽・神名カネマツ司ノ御イベ、アラサケ嶽・神名イシノ御イベ」と記されているが、特定出来ない[1]。
根所(方言:ニードゥクール)は、タキサンの北側約30メートルのところに位置する。間口2メートル、奥行160センチメートル、高さ2メートルの破風型コンクリート造りで、祭神は根所火神である[1]。
神アサギとは神を迎え招宴をする場所のことをいう。
石嘉波神社の神アサギは根所の西側、一段低いところにある。柱はコンクリート、屋根はセメント瓦葺きで造られている[1]。
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祭祀と祭礼 | |
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