笠原かさはら使つかい主ぬし

凡例はんれい 笠原かさはら使つかい主ぬし
時代じだい	古墳こふん時代じだい
生誕せいたん	不明ふめい
死没しぼつ	不明ふめい
墓所はかしょ	不明ふめい（埼玉さいたま古墳こふん群ぐん内うちの可能かのう性せいあり）
官位かんい	武蔵むさし国造くにのみやつこ
主君しゅくん	安閑天皇あんかんてんのう
氏族しぞく	笠原かさはら氏し（姓せいは直じき）

笠原かさはら 使つかい主ぬし（かさはら の おみ、おぬし）は、古墳こふん時代じだいの豪族ごうぞく（武蔵むさし国造くにのみやつこ）。本拠ほんきょは武蔵むさし国こく埼玉さいたま郡ぐん笠原かさはら郷さと（現げん・埼玉さいたま県けん鴻巣こうのす市し笠原かさはら）だったと思おもわれる。武蔵むさし国造くにのみやつこの乱らんの勝者しょうしゃとして知しられる。

武蔵むさし国造くにのみやつこの乱らん

使つかい主ぬしは同族どうぞくの小しょう杵きねと国造くにのみやつこの地位ちいを長年ながねん争あらそっており、安閑天皇あんかんてんのう元年がんねん（534年ねん?）閏うるう12月に小しょう杵きねは密ひそかに上うえ毛げ野の小熊こぐま（姓せいは君きみ）へ助たすけを求もとめて使つかい主ぬしを謀殺ぼうさつしようとした。

これに気きづいて逃にげ出だした使つかい主ぬしが朝廷ちょうていに助力じょりょくを求もとめると、朝廷ちょうていは使つかい主ぬしを国造くにのみやつことして小しょう杵きねを誅ちゅうしたので、使つかい主ぬしは国家こっかのために横よこ渟・橘たちばな花はな・多た氷こおり・倉くら樔の4処しょの屯たむろ倉くらを置おいた。この一連いちれんの事件じけんは武蔵むさし国造くにのみやつこの乱らんと呼よばれる。

中村なかむら倉くら司つかさは、笠原かさはら使つかい主ぬしは稲荷山いなりやま古墳こふんに埋葬まいそうされた一族いちぞくの出身しゅっしんであり、代々だいだい「杖つえ刀がたな人じん首くび」として大王だいおう・朝廷ちょうていに仕つかえていたために、武蔵むさし国造くにのみやつこの乱らんで朝廷ちょうていに援助えんじょを依頼いらいするパイプを有ゆうしており、逆ぎゃくに小しょう杵きねには朝廷ちょうていとのパイプがなかったために上うえ毛げ野の小熊こぐまに頼たよらざるを得えなかったと推察すいさつしている。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『日本書紀にほんしょき』
• 近藤こんどう敏さとし喬たかし 編へん『古代こだい豪族ごうぞく系図けいず集しゅう覧らん』東京とうきょう堂どう出版しゅっぱん、1993年ねん、312頁ぺーじ。ISBN 4-490-20225-3。 
• 東京とうきょう都と中野なかの区く『中野なかの区史くし. 上巻じょうかん』東京とうきょう都と中野なかの区く、1943年ねん、112頁ぺーじ。https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1042119/100。2018年ねん6月がつ24日にち閲覧えつらん。 リンクは国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション、100コマ目め。

外部がいぶリンク

• 武蔵むさし国造くにのみやつこの乱らん 行田ぎょうだ市し教育きょういく委員いいん会かい - 古墳こふんの時代じだい

関連かんれん項目こうもく

• 稲荷山いなりやま古墳こふん出土しゅつど鉄てつ剣けん - 銘文めいぶんに見みえる「加か差さ披余」をカサハラと読よみ笠原かさはら使し主おもに比定ひていする説せつがある。