膜まく

膜まく（まく）とは、面積めんせきに対たいして厚あつみが無視むしできるほど薄うすいような物ものを指さすのに用もちいられる呼称こしょう。一般いっぱん的てきには、柔やわらかくひらひらしているようなものを指さすことが多おおく、硬かたくて特定とくていの形状けいじょうを持もったようなものに対たいしては用もちいられない場合ばあいが多おおい。また、何なんらかの物体ぶったいの表面ひょうめんに一様いちように薄うすく付着ふちゃくした状態じょうたいを指さす場合ばあいもある。メンブレン (membrane) とも。

生物せいぶつにおける膜まく

生物せいぶつにおいては、膜まくは大おおきな意味いみを持もつ。生物せいぶつの主しゅたる特徴とくちょうとして、外界がいかいと膜まくによって隔へだてられた内部ないぶで化学かがく反応はんのうを持もち、それに関かかわる物質ぶっしつが膜まくを介かいして出入でいりすることが挙あげられる。具体ぐたい的てきにはそれは細胞さいぼう膜まくであるが、細胞さいぼう内部ないぶの構造こうぞうにも同様どうような性質せいしつの膜まくが折おりたたまれて出来できたものが多数たすうあり、それらは総称そうしょうして生体せいたい膜まくと呼よばれている。

いろいろな膜まく

生体せいたい分子ぶんしによる膜まく

• 生物せいぶつが作つくる膜まく：生体せいたい膜まく、細胞さいぼう膜まく、核かく膜まく、莢さいかち膜まく、漿膜、クチクラ、瞬まどか膜まく、バイオフィルム（菌きん膜まく）
  • 人体じんたい：硬かた膜まく、くも膜まく、鼓膜こまく、漿膜、髄ずい膜まく、横隔膜おうかくまく、腹膜ふくまく、粘膜ねんまく、処女しょじょ膜まく、子宮しきゅう内ない膜まく、瞬まどか膜まく
• タンパク質たんぱくしつが作つくる膜まく：ラムスデン現象げんしょうによりホットミルクの表面ひょうめんに出来できる膜まく、ゆば

人工じんこう高分子こうぶんしによる膜まく

• ろ過か・精製せいせいで使つかわれる膜まく：精密せいみつろ過か膜まく、限外げんがいろ過か膜まく、逆ぎゃく浸透しんとう膜まく、中空ちゅうくう糸いと膜まく、ゼオライト膜まく

金属きんぞく箔はく

• 金箔きんぱく、銀箔ぎんぱく、アルミ箔はく

関連かんれん項目こうもく

• 薄膜うすまく
• フィルター
• フィルム
• 膜まく分離ぶんり
• 膜まく構造こうぞう
• メンブレンキーボード