見出みだ

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見出みだ(みだし、英語えいご: headline)とは、新聞しんぶんはじめとする様々さまざま記事きじ文章ぶんしょうにおいて内容ないよう要点ようてん非常ひじょうみじか言葉ことばにまとめ、本文ほんぶんよりおおきなあきら(しょう、えい: chapterチャプターとも)やふし(せつ、えい: sectionセクションとも)の最初さいしょかれる言葉ことば

新聞しんぶん記事きじ見出みだ[編集へんしゅう]

新聞しんぶんの1めん掲載けいさいされるような主要しゅよう記事きじにおいては最初さいしょおおきい見出みだしがあり、つぎにリード、つぎ本文ほんぶんつづくというスタイルがとられる。

リードとは、記事きじ要約ようやくしたすうぎょう文章ぶんしょうのことである。見出みだしはみじかくすることがもとめられるため、文法ぶんぽうじょうぶんとなっていないことがおおく、単語たんご羅列られつのこともある。ある出来事できごと事実じじつかを確認かくにんできないことを表現ひょうげんするため、見出みだしの最後さいごに(疑問ぎもんあらわす)「か」が付加ふかされていることがある。新聞しんぶんしゃ人々ひとびと注目ちゅうもくあつめるため、記事きじ要約ようやくとはいがたいような扇情せんじょうてき見出みだしを記事きじけることがすくなくない。また、みじか見出みだしが記事きじ内容ないよう表現ひょうげんしきれないため、新聞しんぶん購読こうどくしゃ記事きじ本来ほんらい趣旨しゅし誤解ごかいすることもある。アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの American Copy Editors Society は、新聞しんぶん記事きじ見出みだしのコンテストをおこなっている。

日本にっぽんでは2006ねん現在げんざい新聞しんぶん記事きじ見出みだしに著作ちょさくけんみとめられていない。

電子でんし文書ぶんしょ見出みだ[編集へんしゅう]

主要しゅようワープロソフトには任意にんいくだり見出みだしとしてあつか機能きのうそなわっている。Word場合ばあい見出みだしにしたいくだりえらび、「スタイル」から「見出みだし1」「見出みだし2」「見出みだし3」のうちきなものをえらべばよい。見出みだしを使つかうことで文章ぶんしょう階層かいそう構造こうぞうにすることができる。

アウトライン構造こうぞうテキストのれいだい見出みだし1
ちゅう見出みだし1-1
小見出こみだし1-1-1
小見出こみだし1-1-2
小見出こみだし1-1-3
ちゅう見出みだし1-2
小見出こみだし1-2-1
小見出こみだし1-2-2
だい見出みだし2
ちゅう見出みだし2-1
小見出こみだし2-1-1
小見出こみだし2-1-2

Wordでは「表示ひょうじ」-「見出みだしマップ」で文書ぶんしょ全体ぜんたいのアウトライン構造こうぞう確認かくにんすることができる。このようなアウトラインプロセッサるいした機能きのうはWordだけでなく、一太郎いちたろうをはじめとするほぼすべてのワープロが搭載とうさいしている。

HTML文書ぶんしょでは<h>タグを使つかって見出みだしを表示ひょうじする。<h>タグは<h1>から<h6>までの6階層かいそう使つかうことができる。

使用しようれい:
<h1>だい見出みだし</h1>
<h2>ちゅう見出みだし</h2>
<h3>小見出こみだし</h3>
<p>段落だんらく</p>

ブラウザによっては、<h>タグを解析かいせきして自動的じどうてき目次もくじ (TOC) を作成さくせいするものもある。

見出みだしにはおおきいほうからへん)・あきらふしこうといった名称めいしょうけられる慣習かんしゅうがあるが、近年きんねんはI、I-1、I-1-A のようにたん英数字えいすうじだけで章節しょうせつあらわすケースもおおい。また、とく見出みだ番号ばんごうもうけないケース、あきらにだけ番号ばんごうもちいるケースなど様々さまざまである。

学術がくじゅつ文書ぶんしょ見出みだ[編集へんしゅう]

学術がくじゅつ文書ぶんしょ論文ろんぶん報告ほうこくしょなど)においては,一般いっぱんに,のような見出みだ構造こうぞうられることがおお[1][2][3][4][5][6]

構造こうぞう階層かいそう 見出みだしの名称めいしょう[注釈ちゅうしゃく 1] 参考さんこう英語えいごめい[4] 備考びこう
1 へん, part だいII」のように,番号ばんごうローマ数字すうじもちいられる場合ばあいもある[7]
2 あきら chapter 中小ちゅうしょう規模きぼ文書ぶんしょいては,ではなくしょう最大さいだい構造こうぞうることがおおい。
3 ふし section
4 こう, 小節しょうせつ subsection
5 , しょうふし subsubsection 実際じっさいに「1もく」などと表記ひょうきされることはまれであり,もっぱ番号ばんごうのみしるされる。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 流通りゅうつうしている名称めいしょう複数ふくすうある場合ばあいはコンマで区切くぎってしめした。表記ひょうき順番じゅんばん推奨すいしょう程度ていど流通りゅうつう規模きぼとはなん関係かんけいしない。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 高度こうど情報じょうほう通信つうしんネットワーク社会しゃかい推進すいしん戦略せんりゃく本部ほんぶ (2016ねん12月24にち). “数値すうちひょう)、文章ぶんしょう地理ちり空間くうかん情報じょうほうのデータ作成さくせいたっての留意りゅうい事項じこう” (pdf). 首相しゅしょう官邸かんてい. p. 37. 2019ねん3がつ25にち閲覧えつらん
  2. ^ 前野まえの譲二じょうじ; 楠元くすもと範明のりあき (2013ねん4がつ). “アカデミックリテラシー” (pdf). 早稲田大学わせだだいがく. p. 86. 2019ねん3がつ25にち閲覧えつらん
  3. ^ 科学かがく技術ぎじゅつ情報じょうほう流通りゅうつう技術ぎじゅつ基準きじゅん (2010ねん3がつ25にち). “学術がくじゅつ論文ろんぶん構成こうせいとその要素ようそ”. 科学かがく技術ぎじゅつ情報じょうほう流通りゅうつう技術ぎじゅつ基準きじゅん. 2019ねん3がつ25にち閲覧えつらん
  4. ^ a b Japanese TeX Development Community (2017ねん2がつ5にち). “japanese.ldf”. TeX Users Group. 2019ねん3がつ25にち閲覧えつらん
  5. ^ 横井よこい隆志たかし論文ろんぶん執筆しっぴつのためのWord活用かつようほう(2)」『LEC東京とうきょうリーガルマインド大学院だいがくいん大学だいがくだい15かんLEC会計かいけい大学院だいがくいん、2018ねん5がつ9にち、53-63ぺーじdoi:10.24660/lecgsa.15.0_532019ねん3がつ25にち閲覧えつらん 
  6. ^ 寺脇てらわきたく (2011ねん12月15にち). “データの入力にゅうりょく手順てじゅん” (pdf). 立命館大学りつめいかんだいがく. p. 1. 2019ねん3がつ25にち閲覧えつらん
  7. ^ The LaTeX3 Project (2014ねん9がつ29にち). “article.cls”. TeX Users Group. 2019ねん3がつ25にち閲覧えつらん