見合みあい

愛あい新しん覚さとし羅ら溥傑と嵯峨さが浩ひろしの結婚式けっこんしき（1938年ねん）

見合みあい（みあい）は、結婚けっこんを希望きぼうする人ひと同士どうしが、第三者だいさんしゃの仲介ちゅうかいによって対面たいめんする慣習かんしゅうであり、世界せかい各国かっこくにある習慣しゅうかんである。第三者だいさんしゃは「世話人せわにん」「仲人なこうど」と呼よばれている。

近年きんねんでは、結婚けっこん相談そうだん所しょや結婚けっこん情報じょうほうサイト等とう、結婚けっこん情報じょうほうサービス提供ていきょう業者ぎょうしゃの出現しゅつげんにより、結婚けっこんを希望きぼうする男女だんじょがお互たがいの個人こじん情報じょうほうを世話人せわにんを介かいさずに直接ちょくせつ照会しょうかいできるようになったが、このようなサービス提供ていきょう業者ぎょうしゃの仲介ちゅうかいにより男女だんじょが初はじめて対面たいめんすることも、「見合みあい」と呼よばれることがある。

多数たすうの男女だんじょが一堂いちどうに会かいして結婚けっこん相手あいてとなりうる相手あいてを探さがす事ことを目的もくてきとするパーティを、「集団しゅうだん見合みあい」と呼よぶことがある。これについてはカップリングパーティーを参照さんしょう。

日本にっぽんの状況じょうきょう

結婚けっこん相談そうだん所しょの見合みあい

結婚けっこん相談そうだん所しょの見合みあいはよりカジュアルで、ホテルのロビーや相談そうだん所しょの事務所じむしょ、場合ばあいによってはファミリーレストランで行おこなわれることすらある。

当とう人任ひとまかせではなかなか成婚せいこんに至いたらないためか、近年きんねんでは成婚せいこんまで仲介ちゅうかいサービスを提供ていきょうする結婚けっこん情報じょうほうサービス会社かいしゃが出現しゅつげんしている。

伝統でんとう的てきな見合みあいのプロセス

見合みあいでは、世話人せわにんと呼よばれる第三者だいさんしゃが人達ひとたちの間あいだに入はいり、概おおむね次つぎのようなプロセスで仲介ちゅうかいを行おこなう。

1. 見合みあいを希望きぼうする人ひとは、まず自分じぶんの釣つり書しょ（つりがき）と呼よばれる写真しゃしん付つきのプロフィールを作成さくせいして、世話人せわにんに託たくする。世話人せわにんが男女だんじょをよく知しる人物じんぶつの場合ばあいは釣つり書しょを省はぶいて頼たのむ。
2. 世話人せわにんは、自分じぶんが預あずかっている釣つり書しょの中なかから、あるいは別べつの世話人せわにんと釣つり書しょを交換こうかんするなどして、釣つり合あいの取とれそうな相手あいてを見みつける。
3. 適切てきせつと思おもわれる相手あいてが見みつかったら、世話人せわにんは相手あいての釣つり書しょを双方そうほうに提示ていじする。世話人せわにんがお互たがいをよく知しる人物じんぶつの場合ばあいは人品じんぴん骨柄こつがらは良よく分わかっているので釣つり書しょに相当そうとうする紹介しょうかい文ぶんを世話人せわにんが書かく場合ばあいもある。
4. 双方そうほうが会あう事ことを希望きぼうしたら、世話人せわにん立たち会あいの元もとで実際じっさいに対面たいめんさせる。会場かいじょうは世話人せわにんの家いえ、ホテルのレストランの個室こしつ、料亭りょうていなどプライベートな空間くうかんが確保かくほできる場所ばしょを選えらぶ。父母ちちははが立たち会あう場合ばあいは両家りょうけの人数にんずうに差さを付つけないようにする。この時とき、世話人せわにんに会場かいじょう費ひなどの手数料てすうりょう（プロの世話人せわにんの場合ばあいは見合みあい料りょう）を支払しはらう。この費用ひようはお互たがいの家いえで折半せっぱんする。
5. 後日ごじつ、双方そうほうが再度さいど会あいたいという意思いし表示ひょうじをした場合ばあいに、交際こうさいに入はいる。また、二に、三さん度ど程度ていど交際こうさいした後のちに、交際こうさいを継続けいぞくするかどうか判断はんだんしてもよい。
6. 結婚けっこんが成立せいりつした場合ばあいは、世話人せわにんに謝礼しゃれい（プロの世話人せわにんの場合ばあいは成婚せいこん料りょう）を行おこなう。プロの世話人せわにんでない場合ばあいは成婚せいこんに至いたらなくても今後こんごも世話せわの継続けいぞくを頼たのむために金銭きんせんである必要ひつようはないが多少たしょうのお礼れいは礼儀れいぎとして必要ひつようである。

世話人せわにん

世話人せわにんは親類しんるい縁者えんじゃ、近所きんじょの人ひと、知人ちじん、友人ゆうじん、職場しょくばの先輩せんぱい、仕事しごとの取引とりひき先さきなど結婚けっこん希望きぼうの男女だんじょと日常にちじょう何なんらかの関かかわりがある人物じんぶつがなる場合ばあいがある。この場合ばあい、男女だんじょの対面たいめん実現じつげんにあたっては、対面たいめんに要ようした飲食いんしょく費ひや世話人せわにんの交通こうつう費ひなど実費じっぴ相当そうとう額がくにあたる費用ひように加くわえ、多少たしょうの礼金れいきんを包つつむのが通例つうれいである。

付添つきそい人じん

見合みあいの付添つきそい人じんは双方そうほうとも一いち人にんずつであり、年長ねんちょう者しゃが適役てきやくとされている。見合みあいの席せきの付添つきそい人じんはふつう男性だんせいには母親ははおや、女性じょせいには父親ちちおやとされていたが、実際じっさいはその限かぎりではない。なお付添つきそい人じんは必かならずしも必要ひつようとされてはおらず、付つき添そいが必要ひつようであるかは本人ほんにんたちや仲介ちゅうかい人じんで判断はんだんを行おこなう。

写真しゃしん集しゅう

• 木村きむら伊兵衛いへえ写真しゃしん賞しょうを受賞じゅしょうした写真しゃしん家かの澤田さわだ知子ともこはセルフポートレートをテーマとした作品さくひんを制作せいさくしており、2005年ねんには『OMIAI』（青あお幻まぼろし社しゃ、ISBN 978-4861520310）を刊行かんこうした。

転用てんよう・比喩ひゆ

野球やきゅう、クリケットの守備しゅびにおいて、飛球ひきゅうの落下らっか点てんを挟はさんで複数ふくすうの野手のて（投手とうしゅ・捕手ほしゅも含ふくむ）が、互たがいに相手あいてが捕とるものと思おもい込こんで捕と球たませずに譲ゆずり合あい、その中なか間あいだ点てんにボールが落おちる様ようを俗ぞくに「お見合みあい」という。単たんに「見合みあう」という意味いみのみならず、上記じょうきにある実際じっさいの見合みあいの対面たいめんの場ばにおいて双方そうほうがなかなか言葉ことばを発はっせずに見合みあっている様さまから、野手のて間あいだの連携れんけい・コミュニケーション不足ふそくを揶揄やゆした表現ひょうげんでもある。バレーボール、サッカー、アメリカンフットボールにおいてもしばしば使つかわれる。

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