金沢かなざわふらっとバス

金沢かなざわふらっとバス（材木ざいもくルート）

金沢かなざわふらっとバス（かなざわふらっとバス）は、石川いしかわ県けん金沢かなざわ市しの中心ちゅうしん部ぶで運行うんこうされているコミュニティバスである。運行うんこうは北陸鉄道ほくりくてつどうと西日本にしにほんジェイアールバスの2社しゃに委託いたくしている。「ふらっと」とは、床ゆかがフラット (flat) で段差だんさのないノンステップバスであること、料金りょうきんを気きにせず気軽きがるに乗のることができる雰囲気ふんいきの両方りょうほうに由来ゆらいする。

概要がいよう

此花このはなルート（トランジットモール)

トランジットモール交通こうつう規制きせい標識ひょうしき

金沢かなざわ市しの中心ちゅうしん部ぶは古ふるい町並まちなみで形成けいせいされており、主要しゅよう道路どうろを除のぞいて細ほそい街路がいろが多おおく、一般いっぱん的てきな路線ろせんバスの車両しゃりょうが通行つうこうできない区間くかんがある。このような道路どうろ状況じょうきょうにより公共こうきょう交通こうつう不便ふべん地域ちいきが存在そんざいしていた。

このような状況じょうきょうで、金沢かなざわ市しでは1997年ねん（平成へいせい9年ねん）に「金沢かなざわ市しにおけるコミュニティバス導入どうにゅう検討けんとう委員いいん会かい」を設置せっちし、どのような路線ろせん設定せっていが必要ひつようかの検討けんとうを行おこなうこととなった。この中なかで前述ぜんじゅつの目的もくてきを達成たっせいするために、環状かんじょう型がたの路線ろせん設定せっていを行おこなうこととなった。事業じぎょう採算さいさんが見込みこめない点てんと車両しゃりょうなどの初期しょき投資とうしが大おおきいことから、運賃うんちん収入しゅうにゅうの不足ふそく、車両しゃりょうおよびバス停ばすていの設置せっち費ひは市しの負担ふたんとした。車両しゃりょうの初期しょき導入どうにゅう時じには、運輸省うんゆしょう（当時とうじ、現在げんざいの国土こくど交通省こうつうしょう）などの「オムニバスタウン制度せいど」を活用かつようしたものの、これ以外いがいでは国くにからの補助ほじょや助成じょせいは受うけておらず、金沢かなざわ市しは運行うんこう維持いじのために年間ねんかん1億おく4千せん万まん円えんを負担ふたんしている。

2022年ねん（令れい和わ4年ねん）時点じてんで、4路線ろせんが運行うんこうされている。

歴史れきし

• 1999年ねん（平成へいせい11年ねん）3月28日にち：金沢かなざわ駅えきから北部ほくぶを循環じゅんかんする「此花このはなルート」の運行うんこうを開始かいし。運行うんこうを北陸鉄道ほくりくてつどうに委託いたく。
• 2000年ねん（平成へいせい12年ねん）3月25日にち：香林坊こうりんぼうから南東なんとう部ぶを循環じゅんかんする「菊川きくかわルート」の運行うんこうを開始かいし。運行うんこうを北陸鉄道ほくりくてつどうに委託いたく。
• 2003年ねん（平成へいせい15年ねん）3月21日にち：武蔵むさしヶ辻つじ・香林坊こうりんぼうから東部とうぶを循環じゅんかんする「材木ざいもくルート」の運行うんこうを開始かいし。運行うんこうを北陸鉄道ほくりくてつどうに委託いたく。
• 2008年ねん（平成へいせい20年ねん）：武蔵むさしヶ辻つじ・片町かたまちから西部せいぶを循環じゅんかんする「長町ながまちルート」の運行うんこうを開始かいし。運行うんこうを西日本にしにほんジェイアールバスに委託いたく。
• 2021年ねん（令れい和わ3年ねん）4月がつ1日にち：運転うんてん手不足てぶそくに伴ともない、全ぜんルートで運行うんこう間隔かんかくを15分ふん間隔かんかくから20分ふん間隔かんかくに変更へんこう。「材木ざいもくルート」の運行うんこう委託いたく先さきを北陸鉄道ほくりくてつどうから西日本にしにほんジェイアールバスに変更へんこう。

利用りよう状じょう況きょう

年間ねんかんの乗客じょうきゃく数すうは最多さいたとなった2010年ねん度ど（平成へいせい22年度ねんど）で約やく80万まん人にんを記録きろく。これ以降いこうは減少げんしょうを続つづけており、2019年ねん度ど（平成へいせい31年ねん・令れい和わ元もと年度ねんど）には73万まん人にん、2021年度ねんど（令れい和わ3年度ねんど）は4路線ろせんとなった2008年ねん（平成へいせい20年ねん）以降いこうで最低さいていの49万まん6千せん人にんとなった。

運賃うんちん・ダイヤ

運賃うんちん・乗車じょうしゃ券けん

運賃うんちんは先払さきばらいで均一きんいつ制せい。大人おとな100円えん、子こども（小学生しょうがくせい）50円えんとなっている。このほか、ICカード・乗車じょうしゃ券けんなどの対応たいおう状じょう況きょうは以下いかのとおり（2023年ねん時点じてん）。

• ICa：此花このはなルート・菊川きくかわルートの2路線ろせんのみ
• 交通こうつう系けいICカード（ICOCA・PiTaPaなど）：長町ながまちルート・材木ざいもくルートの2路線ろせんのみ
• 金沢かなざわ市内しない1日にちフリー乗車じょうしゃ券けん

2020年ねん（令れい和わ2年ねん）4月がつ1日にちに、「北きた鉄てつバス1日にちフリー乗車じょうしゃ券けん」を西日本にしにほんジェイアールバスの一部いちぶ路線ろせんを追加ついかしてリニューアルしたが、当初とうしょ金沢かなざわふらっとバスは対象たいしょう外がいとなっていた。

• まちP100円えんサービス券けん

2021年ねん（令れい和わ3年ねん）9月4日にちより金沢かなざわ市し中心ちゅうしん部ぶの駐車ちゅうしゃ場じょうサービス「金沢かなざわまちなかパーキングネット」（まちP）の100円えん券けんが乗車じょうしゃ券けんとして利用りようできるようになっている（1乗車じょうしゃのみ、100円えん券けん以外いがいの利用りようは不可ふか）。

• のりまっし金沢かなざわ（スマートフォン向むけのMaaSアプリ）

2021年ねん（令れい和わ3年ねん）から金沢かなざわ市しなどが提供ていきょうしているデジタル乗車じょうしゃ券けん。前述ぜんじゅつの「金沢かなざわ市内しない1日にちフリー乗車じょうしゃ券けん」のデジタル乗車じょうしゃ券けんも兼かねている。

ダイヤ

2021年ねん（令れい和わ3年ねん）のダイヤ改正かいせいまでは15分ふん間隔かんかくであったが、前述ぜんじゅつのとおり、運転うんてん手不足てぶそくに伴ともない運行うんこう間隔かんかくが20分ふんに変更へんこうされている。

運行うんこう路線ろせん

2023年ねん時点じてん、主要しゅようバス停ばすていを記載きさい。現在げんざいの路線ろせん・ダイヤの詳細しょうさいは、公式こうしきサイトの時刻じこく表ひょう・ルート図ずを参照さんしょう。

此花このはなルート

• 金沢かなざわ駅えき - 別院べついん通どおり - 武蔵むさしヶ辻つじ・金澤かなざわ表参道おもてさんどう - 近江おうみ町まち市場いちば・市姫いちひめ神社じんじゃ - 町民ちょうみん文化ぶんか館かん - 中央ちゅうおう公民館こうみんかん彦三ひこそ館かん - 小橋おばせ町まち - 浅野本あさのほん町まち - 此花このはな町まち - 金沢かなざわ駅えき

菊川きくかわルート

• 香林坊こうりんぼう - 片町かたまち - タテマチ - 菊川きくかわ町まち公民館こうみんかん - 大学だいがく病院びょういん - 本多ほんだの森もりホール - 国立こくりつ工芸こうげい館かん・県立けんりつ美術館びじゅつかん - 21世紀せいき美術館びじゅつかん - 市役所しやくしょ・柿木かきき畠ばたけ - 香林坊こうりんぼう

材木ざいもくルート

• 武蔵むさしヶ辻つじ・近江おうみ町まち市場いちば - 大手門おおてもん前ぜん - 香林坊こうりんぼう・仙石せんごく通どおり - 市役所しやくしょ・21世紀せいき美術館びじゅつかん - 白鳥はくちょう路ろ - 兼けん六ろく園えん下した - 材木ざいもく町まち - 梅うめノ橋はし - 浅野川あさのがわ大橋おおはし - 泉いずみ鏡花きょうか記念きねん館かん - 武蔵むさしヶ辻つじ・近江おうみ町まち市場いちば

長町ながまちルート

• 武蔵むさしヶ辻つじ・近江おうみ町まち市場いちば - 玉川たまがわ図書館としょかん - 富本とみもと町まち - 中村なかむら町まち小学校しょうがっこう - にし茶屋ちゃや街がい - 片町かたまち・犀川さいがわ大橋おおはし北きた - 老舗しにせ記念きねん館かん - 聖霊せいれい病院びょういん・聖堂せいどう - 玉川たまがわ町まち - 武蔵むさしヶ辻つじ・近江おうみ町まち市場いちば

バスロケーションシステム

2021年ねん（令れい和わ3年ねん）7月がつ1日にちより、VISHが開発かいはつしたバスロケーションシステム「バスキャッチ」を金沢かなざわふらっとバスで運用うんようしている。「金沢かなざわふらっとバス バスロケーションシステム」の名称めいしょうで提供ていきょうされており、パソコンやスマートフォンでバスの位置いち情報じょうほうなどが閲覧えつらんできるようになっている。

車両しゃりょう

開業かいぎょう当初とうしょに導入どうにゅうした車体しゃたいは、フォルクスワーゲンの車両しゃりょうをベースに改装かいそうしたクセニッツ製せい（シティバスIII）。導入どうにゅう当初とうしょは小型こがたノンステップバスをコミュニティバスとして初はじめて導入どうにゅうした。材木ざいもくルートまでは同社どうしゃの車両しゃりょうが使用しようされたが、輸入ゆにゅう代理だいり店てんとなっていた金沢かなざわ市内しないに本社ほんしゃを置おくグリーンベルモーターが取扱とりあつかいを終了しゅうりょうするなどの影響えいきょうから、代替だいたい車しゃから日野ひの・ポンチョを導入どうにゅうした。現在げんざいは、此花このはな・材木ざいもく・菊川きくかわ・長町ながまち各かくルート全線ぜんせんで全車ぜんしゃ日野ひの・ポンチョが使用しようされている。

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  材木ざいもくルート
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  菊川きくかわルート
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  此花このはなルート（旧きゅう車両しゃりょう）
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  長町ながまちルート
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  菊川きくかわルート（旧きゅう車両しゃりょう）

参考さんこう文献ぶんけん

• 『バスジャパン ハンドブックシリーズ V106 西日本にしにほんJRバス 中国ちゅうごくJRバス』星雲せいうん社しゃ、2021年ねん5月がつ20日はつか。ISBN 978-4-434-28814-2。 
• 『バスジャパン ハンドブックシリーズ V107 北陸鉄道ほくりくてつどう』星雲せいうん社しゃ、2021年ねん10月がつ1日にち。ISBN 978-4-434-29498-3。 

関連かんれん項目こうもく

• 日本にっぽんのコミュニティバス一覧いちらん
• 城下じょうかまち金沢かなざわ周遊しゅうゆう
• まちバス

外部がいぶリンク

• 金沢かなざわふらっとバス - 金沢かなざわ市し歩あるける環境かんきょう推進すいしん課か