鈴木すずき乙おつ一郎いちろう

日本にっぽんの政治せいじ家か 鈴木すずき 乙おつ一郎いちろう すずき おといちろう
生年月日せいねんがっぴ	1924年ねん3月がつ20日はつか
出生しゅっしょう地ち	栃木とちぎ県けん下都賀しもつが郡ぐん豊田とよだ村むら（現げん小山おやま市し）
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(2012-01-03) 2012年ねん1月がつ3日にち（87歳さい没ぼつ）
出身しゅっしん校こう	豊田とよだ北きた高等こうとう小学校しょうがっこう（現げん小山こやま市立しりつ豊田とよだ北きた小学校しょうがっこう）卒業そつぎょう
所属しょぞく政党せいとう	（自由民主党じゆうみんしゅとう→） 無所属むしょぞく
称号しょうごう	栃木とちぎ市し名誉めいよ市民しみん 従したがえ四よん位い旭日きょくじつ中ちゅう綬章じゅしょう
（旧きゅう）栃木とちぎ市長しちょう
当選とうせん回数かいすう	4回かい
在任ざいにん期間きかん	1987年ねん4月がつ30日にち - 2003年ねん4月がつ29日にち

鈴木すずき 乙おつ一郎いちろう（すずき おといちろう、1924年ねん（大正たいしょう13年ねん）3月がつ20日はつか - 2012年ねん（平成へいせい24年ねん）1月がつ3日にち）は、日本にっぽんの政治せいじ家か。1987年ねんから2003年ねんまで旧きゅう栃木とちぎ市長しちょうを務つとめた。栃木とちぎ市し名誉めいよ市民しみん。

経歴けいれき

生おい立たち

1924年ねん（大正たいしょう13年ねん）3月がつ、栃木とちぎ県けん下都賀しもつが郡ぐん豊田とよだ村むら小宅おやけ（現げん小山おやま市し小宅おやけ）の農家のうかの長男ちょうなんとして生うまれる。小学校しょうがっこうを卒業そつぎょうした1937年ねん（昭和しょうわ12年ねん）、東京とうきょう浅草あさくさの麻あさ問屋とんやに修業しゅうぎょうに行いく。鈴木すずきが語かたったところによると修業しゅうぎょう先さきの麻あさ問屋とんやは厳きびしい家いえだったというが、この修業しゅうぎょう時代じだいに培つちかったマナーや人脈じんみゃくは後のちに事業じぎょうを興おこした際さいに役立やくだったという。また当時とうじ、将来しょうらいに備そなえて夜学やがくにも通かよっており、睡眠すいみん時間じかん2,3時じ間あいだ、休やすみは月つき1日にちのみの生活せいかつが続つづいたという。

1941年ねん（昭和しょうわ16年ねん）、徴用ちょうようの知しらせを受うけ愛知あいち県けん豊川とよかわの火薬かやく工場こうじょうに配属はいぞくされたが、同年どうねん12月がつに開戦かいせんの知しらせを聞きき、軍ぐんへの入隊にゅうたいを志願しがん。その後ご、航空こうくう隊たいの試験しけんを受うけ東京とうきょう立川たちかわの航空こうくう隊たいに入隊にゅうたいした。

終戦しゅうせん後ご、実家じっかに戻もどる。父ちちから農業のうぎょうを継つぐように言いわれたが、栃木とちぎ市しで麻あさ問屋とんやを開業かいぎょうし、26歳さいで栃木とちぎ商工しょうこう会議かいぎ所しょの議員ぎいんに就任しゅうにん。この頃ころ、問屋とんやの多おおかった栃木とちぎ市しは税金ぜいきんが非常ひじょうに高たかく、鈴木すずきは会議かいぎ所しょの先輩せんぱいから大蔵おおくら大臣だいじんと交渉こうしょうすることを頼たのまれ、当時とうじ大蔵おおくら大臣だいじんだった池田いけだ勇人はやとの自宅じたくに行いくと、麦飯むぎめしが出でてきたという。驚おどろいた鈴木すずきに池田いけだの夫人ふじんは警察けいさつの監視かんしにより米べいが入手にゅうしゅできないことを説明せつめいすると、後日ごじつ、鈴木すずきは米こめを麻あさの袋ふくろに入いれて池田いけだの自宅じたくに運はこんだという。

その後ご、池田いけだと大蔵おおくら政務次官せいむじかんの愛知あいち揆一と国税庁こくぜいちょう長官ちょうかんの高橋たかはし衛まもるに栃木とちぎ商工しょうこう会議かいぎ所しょで講演こうえんしてもらうことができた。講演こうえんの中なかで商工しょうこう会議かいぎ所しょの会員かいいんから税金ぜいきんが高たかいのを何なにとかしてほしいという意見いけんが続出ぞくしゅつし、しばらくして税金ぜいきんが安やすくなったことを鈴木すずきは述懐じゅっかいしている。

政界せいかい進出しんしゅつ

1955年ねん（昭和しょうわ30年ねん）4月がつ、業界ぎょうかいの後押あとおしにより栃木とちぎ市議会しぎかい議員ぎいん選挙せんきょに立候補りっこうほし初はつ当選とうせんを果はたす。当時とうじは人前ひとまえで話はなすことが苦手にがてで、立候補りっこうほは嫌いやだったと鈴木すずきは述のべている。

1959年ねん（昭和しょうわ34年ねん）4月がつ、栃木とちぎ県議会けんぎかい議員ぎいん選挙せんきょに立候補りっこうほした。当時とうじ、法務大臣ほうむだいじんだった愛知あいち揆一が鈴木すずきの応援おうえん演説えんぜつに訪おとずれ、新聞しんぶんは鈴木すずきの当選とうせん確実かくじつを報ほうじた。ところが、わずか100票ひょう足たりず落選らくせんしてしまう。浪人ろうにん中ちゅうは栃木とちぎ市しの監査かんさ委員いいんを務つとめ、1963年ねん（昭和しょうわ38年ねん）4月がつの県議会けんぎかい議員ぎいん選挙せんきょで初はつ当選とうせんした。以後いご、1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）まで県議会けんぎかい議員ぎいんを連続れんぞく6期き務つとめた。県議会けんぎかいでは自民党じみんとう会派かいはに所属しょぞくした。

県議会けんぎかい議員ぎいんに就任しゅうにんしてからは、自民党じみんとう県連けんれんの政調せいちょう会長かいちょうや幹事かんじ長ちょうなどを歴任れきにん。1973年ねん（昭和しょうわ48年ねん）10月がつから1975年ねん（昭和しょうわ50年ねん）4月がつまで県議会けんぎかい副ふく議長ぎちょうを、1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）6月がつから1978年ねん（昭和しょうわ53年ねん）9月がつまで県議会けんぎかい議長ぎちょうを務つとめた。

1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん）の第だい35回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょでは前回ぜんかいの総そう選挙せんきょで旧きゅう栃木とちぎ2区くから立候補りっこうほし落選らくせんしていた小平こだいら久雄ひさおから後継こうけい者しゃとして指名しめいされた。その後ご、大平おおひら正芳まさよし首相しゅしょうから電話でんわがあり、自民党じみんとう本部ほんぶからも立候補りっこうほを要請ようせいされた。しかし当時とうじ、健康けんこう状態じょうたいが悪化あっかしていた船田ふなだ譲ゆずる知事ちじを助たすけるため総そう選挙せんきょへの立候補りっこうほ辞退じたいを決断けつだんしたと鈴木すずきは語かたっている。

市長しちょう就任しゅうにん

1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）4月がつ26日にちの栃木とちぎ市長しちょう選挙せんきょで市長しちょうに初はつ当選とうせん。以後いご、2003年ねん（平成へいせい15年ねん）4月がつ29日にちまで市長しちょうを4期き務つとめる。在任ざいにん中ちゅうには栃木とちぎ駅えきの高架こうか化かに着手ちゃくしゅし、市長しちょう退任たいにんの直前ちょくぜんの2003年ねん4月がつ4日にちには両毛線りょうもうせんの駅えきの高架こうか化かが実現じつげんしている。また、市長しちょう就任しゅうにん以前いぜんから道路どうろ整備せいびにも取とり組くんでおり、2011年ねん（平成へいせい23年ねん）3月がつに北関東きたかんとう自動車じどうしゃ道どうが全線ぜんせん開通かいつうしたことを感無量かんむりょうと述のべている。2004年ねん（平成へいせい16年ねん）には旭日きょくじつ中ちゅう綬章じゅしょうを受章じゅしょうしている。

2012年ねん（平成へいせい24年ねん）1月がつ3日にち午前ごぜん3時じ47分ふん、急性きゅうせい心筋梗塞しんきんこうそくのため市内しないの病院びょういんで死去しきょした。下野げや新聞しんぶんの連載れんさい企画きかく「私わたしの生いきた刻こく」の取材しゅざいを同年どうねん1月がつ6日にちに受うける予定よていであったが、これを受うけることなくこの世よを去さった。このため、12回かいの予定よていであった「私わたしの生いきた刻こく」の鈴木すずきの連載れんさいは11回かい目めで終了しゅうりょうすることとなった。87歳さい没ぼつ。従したがえ四よん位いを贈おくられた。