さまざまな電子 でんし 部品 ぶひん
電子 でんし 部品 ぶひん (でんしぶひん、英 えい : electronic component )とは、電子 でんし 回路 かいろ の部品 ぶひん のことである。
いくつかの分類 ぶんるい 法 ほう があり、能動 のうどう 素子 そし 、受動 じゅどう 素子 そし 、その他 た 、に分 わ ける方法 ほうほう などがある。→#分類 ぶんるい 法 ほう
電子 でんし 部品 ぶひん の次 つぎ のような点 てん を押 お さえると、よりうまく電子 でんし 回路 かいろ を組 く むことができる[ 1] 。
1.部品 ぶひん の種類 しゅるい
同 どう 一 いち 名称 めいしょう の部品 ぶひん でも、様々 さまざま な種類 しゅるい があり、それぞれの特徴 とくちょう を知 し り、使 つか い分 わ ける。
2.規格 きかく
各 かく 部品 ぶひん ごとに考慮 こうりょ すべき規格 きかく が定 さだ められている。→#規格 きかく
3.最大 さいだい 定 てい 格 かく
部品 ぶひん ごとに最大 さいだい 定 じょう 格 かく (使用 しよう の前提 ぜんてい とされている範囲 はんい )があり、越 こ えると寿命 じゅみょう が縮 ちぢ んだり即 そく 壊 こわ れたりするので、適度 てきど に余裕 よゆう を持 も たせる。
4.寸法 すんぽう や取 と り付 つ け方法 ほうほう
同 どう 一種 いっしゅ の部品 ぶひん でも、大型 おおがた /小型 こがた がある場合 ばあい や絶縁 ぜつえん が必要 ひつよう な場合 ばあい もあり、特徴 とくちょう で使 つか い分 わ ける。
5.発熱 はつねつ への配慮 はいりょ
電子 でんし 部品 ぶひん の多 おお くは発熱 はつねつ するので、特 とく に大 だい 電流 でんりゅう を扱 あつか う部品 ぶひん は放熱 ほうねつ のしくみを考慮 こうりょ する。
様々 さまざま な分類 ぶんるい 法 ほう がある。
ひとつの分類 ぶんるい 法 ほう は「素子 そし (そし)」と呼 よ ばれる単 たん 機能 きのう の部品 ぶひん 群 ぐん と「その他 た の機構 きこう 部品 ぶひん 」などに大 だい 分類 ぶんるい し、
前者 ぜんしゃ の「素子 そし 」を、さらに非線形 ひせんけい や増幅 ぞうふく などの動作 どうさ をする素子 そし である能動 のうどう 素子 そし 、および、そうした動作 どうさ をしない受動 じゅどう 素子 そし に下位 かい 分類 ぶんるい する、という方法 ほうほう である。
また次 つぎ のような用語 ようご で分類 ぶんるい する方法 ほうほう もある[ 1] 。
能動 のうどう 素子 そし 単体 たんたい および能動 のうどう 素子 そし を組 く み合 あ わせた部品 ぶひん (トランジスタ 、IC 、ダイオード 、オペアンプ など)
抵抗 ていこう 、コイル 、コンデンサ など。
素子 そし (間 あいだ )を接続 せつぞく /切断 せつだん したり、固定 こてい するための部品 ぶひん (リレー 、スイッチ 、コネクタ 、基板 きばん 、端子 たんし 、線 せん 材 ざい など)。
以下 いか の分類 ぶんるい はあくまで一 いち 例 れい である。
高機能 こうきのう 部品 ぶひん
高機能 こうきのう 真空 しんくう 管 かん 類 るい
映像 えいぞう 入出力 にゅうしゅつりょく
電磁石 でんじしゃく 関係 かんけい
圧 あつ 電 でん 素子 そし
熱 ねつ ・光 ひかり
電源 でんげん
配線 はいせん 関係 かんけい
保安 ほあん
電波 でんぱ との変換 へんかん
熱処理 ねつしょり
電子 でんし 部品 ぶひん のリード線 せん は、小型 こがた のものを除 のぞ いて、2.54mm (=0.1インチ <in>)単位 たんい で配置 はいち されていることが多 おお い。これはヤード・ポンド法 ほう (1in = 25.4mm)が広 ひろ く使 つか われているアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく で多 おお くの部品 ぶひん が開発 かいはつ されたためで、それに合 あ わせて2.54mm間隔 かんかく で格子 こうし 状 じょう に穴 あな の開 ひら いているユニバーサル基板 きばん (穴 あな あき基板 きばん )なども販売 はんばい されている。
抵抗 ていこう 器 き などは、規格 きかく を数字 すうじ で表示 ひょうじ するスペースが無 な いため、カラーコード により値 ね を表示 ひょうじ する。抵抗 ていこう 器 き #表示 ひょうじ を参照 さんしょう 。
チップ抵抗 ていこう 器 き
1980年代 ねんだい 以降 いこう からは、能動 のうどう 部品 ぶひん であるICの多 おお くがそれまでの挿入 そうにゅう 実装 じっそう 技術 ぎじゅつ (THT; through hole technology) に代 か わって表面 ひょうめん 実装 じっそう 技術 ぎじゅつ (SMT; surface mount technology) を採用 さいよう しはじめ、同時 どうじ に受動 じゅどう 部品 ぶひん でもそれまでの挿入 そうにゅう 実装 じっそう 用 よう のリード線 せん を延 の ばした形状 けいじょう から微細 びさい なチップ形状 けいじょう にすることで表面 ひょうめん 実装 じっそう に対応 たいおう するようになった。携帯 けいたい 電話 でんわ やデジタルカメラ など、1990年代 ねんだい 以降 いこう に登場 とうじょう した携帯 けいたい 型 がた 電子 でんし 製品 せいひん のほとんどは、薄 うす いプリント基板 きばん 上 じょう に微細 びさい な電子 でんし 部品 ぶひん を表面 ひょうめん 実装 じっそう によって緻密 ちみつ に実装 じっそう することで小型 こがた ・軽量 けいりょう 化 か を達成 たっせい している。
これらは「チップ型 がた 」と呼 よ ばれる非常 ひじょう に小 ちい さい受動 じゅどう 部品 ぶひん (チップ部品 ぶひん )であり、チップ抵抗 ていこう 、チップコンデンサ、チップインダクタなどと呼 よ ばれ、大 おお きさにより、3216サイズ (3.2mm x 1.6mm)、2012(2125)サイズ (2.0mm x 1.25mm)、1608サイズ (1.6mm x 0.8mm)、1005サイズ (1.0mm x 0.5mm)、0603サイズ (0.6mm x 0.3mm)、0402サイズ (0.4mm x 0.2mm) などに分類 ぶんるい される。チップ化 か によって小型 こがた 軽量 けいりょう 化 か だけでなく、無用 むよう な寄生 きせい 容量 ようりょう や抵抗 ていこう 、インダクタンスが最小 さいしょう 化 か できることから特性 とくせい が向上 こうじょう し、材料 ざいりょう の減少 げんしょう から低 てい コスト化 か が、構成 こうせい の単純 たんじゅん 化 か や軽量 けいりょう 化 か から信頼 しんらい 性 せい 向上 こうじょう などが図 はか れる[ 3] 。
非常 ひじょう に軽量 けいりょう なため、条件 じょうけん 次第 しだい でははんだ付 つ けしても片側 かたがわ が浮 う き上 あ がることがある。片側 かたがわ が持 も ち上 あ がった素子 そし を墓石 はかいし (Tombstone )に見立 みたて て「トゥームストーン現象 げんしょう 」[ 4] 、マンハッタン に建 た ち並 なら び高層 こうそう ビルに見立 みたて て「マンハッタン現象 げんしょう 」などと呼 よ ぶ[ 5] 。
なお、欧米 おうべい メーカーではインチ のサイズ表記 ひょうき を用 もち いていることが多 おお く、その場合 ばあい 、ミリ表記 ひょうき の1608はインチ表記 ひょうき では0603、ミリ表記 ひょうき の1005はインチ表記 ひょうき では0402となるので紛 まぎ らわしく注意 ちゅうい が必要 ひつよう である。
抵抗 ていこう とコンデンサは、樹脂 じゅし 製 せい のエンボステープに1個 いっこ ずつ収 おさ められて1巻 かん 1万 まん 個 こ ほどのリールパッケージで生産 せいさん 現場 げんば へ供給 きょうきゅう されるか、省 しょう 資源 しげん /省 しょう コストから110mm×12mm×36mmのバルクケースにバラバラのまま格納 かくのう されて供給 きょうきゅう されることが一般 いっぱん 的 てき である[ 6] 。インダクタは、リールパッケージを用 もち いるのが一般 いっぱん 的 てき である[ 7] 。
2018年 ねん 時点 じてん では、(昨今 さっこん の)電気 でんき 自動車 じどうしゃ の普及 ふきゅう や、IoT /AI の進展 しんてん により全 ぜん 世界 せかい 的 てき に電子 でんし 部品 ぶひん の需要 じゅよう が高 たか まっている[ 8] 。
相良 さがら 岩男 いわお 著 ちょ 、『チップ型 がた 電子 でんし 部品 ぶひん のできるまで』、日刊工業新聞社 にっかんこうぎょうしんぶんしゃ 、2004年 ねん 10月 がつ 12日 にち 初版 しょはん 1刷 さつ 発行 はっこう 、ISBN 4526053546
『回路 かいろ の基礎 きそ と回路 かいろ を構成 こうせい するものたち 』-ものづくりweb