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電磁場でんじば量子りょうし

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

量子りょうし電磁でんじ力学りきがくでは電磁場でんじば量子りょうし(でんじばのりょうしか)により、粒子りゅうし運動うんどうりょう演算えんざんわる。量子りょうしによって電磁場でんじば光子こうしあつまりであることがわかる。つまり、光子こうし状態じょうたいあらわ電磁でんじポテンシャル時間じかん微分びぶん電場でんじょう空間くうかん微分びぶん磁場じばである。

電磁場でんじば量子りょうしには2とおかんがえられる。1つ方法ほうほうは、量子りょうしろん知識ちしきによって古典こてんてき電磁場でんじば量子りょうしして、量子りょうしされた電磁場でんじば方法ほうほうである。

2つ方法ほうほうは、古典こてん電磁気でんじきがく解析かいせき力学りきがくによって「古典こてんてき電磁場でんじばは、無限むげん古典こてんてき調和ちょうわ振動しんどうあつまりと等価とうかである」ことをしめし、その調和ちょうわ振動しんどう量子力学りょうしりきがく知識ちしきによって量子りょうしする。すると無限むげん量子りょうしてき調和ちょうわ振動しんどうられるが、それを量子りょうしされた電磁場でんじばかんがえる。以下いかではこちらの方法ほうほうについてべる。

古典こてんてき電磁場でんじば調和ちょうわ振動しんどう

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体積たいせきV = L3立方体りっぽうたいめられた電磁場でんじばかんがえる。この電磁場でんじばは、電場でんじょうE(r,t)と磁場じばB(r,t)というふたつのベクトルじょうからなり、マクスウェル方程式ほうていしきたす。 真空しんくうちゅうでは電磁でんじポテンシャルであるベクトルポテンシャルA(r,t)とスカラーポテンシャルΦふぁい(r,t)を導入どうにゅうすることで以下いかのようにあらわせる。

ここで ×AA回転かいてんである。A(r,t)とΦふぁい(r,t)のかたには任意にんいせいがあるが、今回こんかいクーロンゲージ採用さいようする。つまり横波よこなみのみをあつかう。

このような電磁でんじポテンシャルをもちいてマクスウェル方程式ほうていしきえると、ベクトルポテンシャルは波動はどう方程式ほうていしきたさなければならないことがわかる。よってEB成分せいぶん実数じっすうであることを考慮こうりょすると、 ベクトルポテンシャルは平面へいめん基底きていにしてつぎのようにフーリエ展開てんかいすることができる(*は複素ふくそ共役きょうやくしめしている)。

ただし初期しょき条件じょうけんからまる任意にんい定数ていすう。よってベクトルポテンシャルの時間じかん依存いぞんせいは、調和ちょうわ振動しんどうおながたになっている。

また波動はどう方程式ほうていしきとクーロンゲージをたさなければならないので

またAはこ反対はんたいがわかべおなつという周期しゅうきてき境界きょうかい条件じょうけん結果けっか波数はすうベクトルk成分せいぶん離散りさんつ。

このkひとめると、それと垂直すいちょくふたつの単位たんいベクトル(へんこうベクトル)と、時間じかん依存いぞんせいあらわまりベクトルポテンシャルがひとさだまる。

古典こてんてき電磁場でんじばのハミルトニアンはつぎのようなかたちになる。

ここで導入どうにゅうし、これまでの結果けっか代入だいにゅうすると

これは電磁場でんじばのエネルギーが無限むげんの1次元じげん調和ちょうわ振動しんどうやわであることをしめしている。ここで一般いっぱん運動うんどうりょう導入どうにゅうすると

電磁場でんじば量子りょうし

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粒子りゅうしにおける量子りょうしでは、運動うんどうりょう演算えんざんえる方法ほうほうである。

プランク定数ていすうはここで導入どうにゅうされ、古典こてんてき表現ひょうげん時間じかん依存いぞんせい量子力学りょうしりきがくてき演算えんざんにはがれない(これはシュレーディンガー描像でもえる)。

電磁場でんじばでも同様どうようのことをおこなう。

さらにつぎのような生成せいせい消滅しょうめつ演算えんざん導入どうにゅうする。

すると量子りょうしされたベクトルポテンシャルは以下いかのように生成せいせい消滅しょうめつ演算えんざんもちいてあらわされる。

よって電場でんじょう磁場じばつぎのようになる。

古典こてんてき電磁場でんじばのハミルトニアンでおなじように演算えんざんえをすることで、量子りょうしろんてき電磁場でんじばのハミルトニアンがられる。

よって量子りょうしされた電磁場でんじばは、量子りょうしてき調和ちょうわ振動しんどう集合しゅうごうであることがわかる。

脚注きゃくちゅう

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