22才 の別 れ Lycoris 葉 見 ず花 見 ず物語
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『22
概要
[この
タイトルにある「Lycoris」(リコリス)とは、ヒガンバナのことを
ちなみに
2006
あらすじ
[200X
27
(
キャスト
[川野 俊郎 演 -筧 利夫 - 1960
年代 生 まれの43才 。福岡 在住 の会社 員 。ドーンインターナショナル福岡 支社 に勤務 しているが、以前 は東京 本社 勤務 だった。年収 1,000万 円 以上 の独身 貴族 として高級 マンションで悠々自適 に暮 らしている。ひとりっ子 で両親 は既 に他界 しており、冒頭 で自身 が子供 を作 れない体質 と知 る。落 ち着 いた性格 であまり自己 主張 しないタイプだが、花 鈴 からは「ハンサムで優 しそう」と評 される。恋愛 に関 しては、奥手 なためプラトニックな付 き合 いをしてきた模様 で、葉子 とは5年 以上 付 き合 ったがキスすらしたことがない。趣味 は鉄道 模型 で、自宅 のリビングに並 べた模型 を時々 走 らせて眺 めている。 田口 花 鈴 (かりん)演 -鈴木 聖奈 冒頭 で21才 になったばかりの女性 。大分 県 臼杵 市 出身 で川野 の故郷 の市 とは隣 同士 。川野 の自宅 近 くのコンビニの店員 で客 として来店 する彼 とは顔見知 りだが、冒頭 でバイトをクビになる。母 ・葉子 の顔 を知 らぬまま育 ったこともあり[注 2]、母 のことを「あの人 」と呼 んでいる。父 の反対 を押 し切 って福岡 に出 てきたが、現在 は金欠 状態 で“春風 荘 ”という安 アパートで暮 らしている。将来 の夢 は素敵 な人 と結婚 することだが、出産 時 に母 を亡 くしたことから今 の所 結婚 しても子供 を産 むつもりないと考 えている。実家 にいた頃 に父 がよく歌 っていたことから、「22才 の別 れ」を自然 と覚 え冒頭 で口 ずさむ。若 き日 の川野 俊郎 演 -寺尾 由布 樹 - 16
才 。大分 県 津久見 市 出身 で市内 にあるとされる美浜 高校 に通 う。高校 では葉子 と同 じクラスに所属 。人知 れず葉子 に好意 を持 っているが、真面目 で内気 な性格 で引 っ込 み思案 なためいつも少 し離 れた場所 から眺 めるだけでなかなか声 をかけられないでいる。高校 時代 に葉子 との交際 を経 て東京 の大学 に進学 し、苦学 生 として配送 センターでバイトしながら彼女 と同棲 生活 を送 る。葉子 の好 きな短歌 (葉子 の欄 )が載 る市販 の本 を高校 時代 に買 い、自身 にとっても思 い出 の和歌 となりその後 の人生 で時々 読 み返 すようになる。 北島 葉子 演 -中村 美玲 高校 時代 の川野 の恋人 で後 の花 鈴 の母 。川野 と同 じく津久見 市 で暮 らす。自身 の名前 について「“言 の葉 ”の葉子 」として気 に入 っている。朗 らかな性格 で友達 も多 いが、心 の中 に芯 の強 さも持 つ。ヒガンバナが大好 きで、地元 でその花 が群生 する“リコリスの森 ”に時々 訪 れている。高校 の短歌 愛好 会 に所属 し、短歌 では特 に柿本人麻呂 の歌 [注 3]がお気 に入 り。中学生 の頃 に「22才 の別 れ」の曲 を知 って好 きになり時々 レコードで聞 くようになった。指 でする編 み物 が得意 でマフラーなどを編 める。高校 卒業 後 川野 と同 じく東京 の大学 に進学 し、彼 の自宅 アパートで家事 をして貧 しい同棲 生活 を支 え合 う。
1970年代 のシーンに登場 する人
[相生 (あいおい)演 -細 山田 隆人 - サッカーが
得意 で高校 で男女 から人気 のある生徒 。葉子 から好意 を持 たれており、彼女 が編 んだ白 いマフラーを贈 られる。京都 にある大学 の経済学部 への進学 を目指 す。その後 川野 に電話 をかけ、葉子 が死 んだことを伝 える。父 はセメント産業 が盛 んな津久見 市 でセメント工場 の重役 をしており、現在 相生 は父 の仕事 を引 き継 いでいる。 電話 を取 り次 ぐ男 演 -立川 志 らく学生 時代 の川野 が住 むアパートの大家 らしき人 。ある時 川野 宛 の電話 を取次 ぐが、聞 いてもいないのに「残念 でした。(女 からの電話 ではなく)相手 は男 の声 」と余計 なことを言 う。配送 センターの中 年男 演 -山田 辰夫 団地 「多摩 ニュータウン」地区 の配送 を任 された新人 の川野 に「騙 されたな。そこの担当 は大変 だぞ」と告 げる。配送 センターの若者 演 -三浦 景虎 同僚 から「お前 本 なんて読 まないだろ?」と尋 ねられ、「『なんとなくクリスタル』は読 みました」と答 える。配送 センターの責任 者 演 -中原 丈雄 従業 員 の配送 区域 を決 める人 。上京 して間 もなくまだ土地 勘 がない川野 から配送 地区 を相談 されて、大 規模 団地 で階段 の上 り下 りが大変 なことを隠 して多摩 ニュータウン地区 の配送 を勧 める。車 を運転 する人 演 -蛭子 能収 浅野 が交通 誘導 を担当 する道路 を車 で通 り掛 かる。浅野 の不手際 で危 うく周 りの車 にぶつけそうになったため、「チンタラチンタラ変 な車 の停 め方 するんじゃねー」と文句 を言 う。俊郎 の母 演 -根岸 季衣 - ひがしつくみ
駅 のすぐ目 の前 の一軒家 で俊郎 と暮 らしている。ある日 息子 が帰宅 するやいなや若 い娘 (葉子 )から贈 られた赤 いマフラーを自室 で試 しに巻 いているのを見 て、息子 が恋 する年頃 になったと知 りからかう。 田辺 恭子 演 -南田 洋子 ※遺作 団地 「多摩 ニュータウン」に住 むお婆 さん。荷物 を届 けにきた川野 を見 て、過去 に学生 運動 をする息子 に心配 させられたことを語 る。白 バイの警官 演 -河原 さぶ交通 パトロール中 、スピード違反 を犯 した川野 を目撃 して車 に並 走 して停止 を求 める。バナナを食 べながら車 を運転 する川野 に「バナナ食 べてる場合 じゃないよ」と声 をかける。- ケーキ
屋 の奥 さん 演 -左 時枝 - ケーキ
屋 で働 くおばさん。ある日 の夕方 ホールケーキを買 いに来 た川野 が仕送 り前 でお金 が足 りないと言 ったため、ケーキを値引 きして売 ってあげる。
現在 のシーンに登場 する人
[浅野 浩之 演 -窪 塚 俊介 花 鈴 の高校 時代 からの同級生 。フリーターで普段 は交通 警備 員 のバイトをしているが、年収 が少 ないため春風 荘 で花 鈴 と同居 し質素 な生活 を送 っている。高校 卒業 後 ウェブデザイナーになる夢 を持 って家 を飛 び出 し上京 した。高校 時代 に花 鈴 に一目惚 れし彼女 と同 じくクラスに所属 し途中 まで同 じ帰 り道 だったため接点 も多 かったが、彼女 に好意 を持 っていることは隠 している。その後 花 鈴 の幸 せを考 えて身 を引 くべきか悩 み始 める。藤田 有美 (ゆみ)演 -清水 美砂 川野 と同 じ会社 の秘書 課 で働 く。- 36
歳 で川野 と同 じ世代 で60年代 生 まれ。3年 以内 に会社 を辞 めて結婚 し子供 を生 んで公園 デビューすることを決 める。川野 とは異性 の友人 として、仕事 帰 りに時々 焼 き鳥 屋 で夕食 を摂 ったり、温泉 施設 のマッサージを受 けるなどしている。60年代 生 まれであることを強 く意識 しており、これまで人生 で一番 大事 な頃 とされる20代 後半 でバブル崩壊 の憂 き目 に遭 ったり、仕事 では団塊 の世代 と団塊 ジュニアに挟 まれる辛 さなどを、“1960年代 症候群 ”と称 して甚平 に力説 する。 - やきとり
屋 甚平 演 -長門 裕之 川野 と有美 が仕事 終 わりに食事 をする店 の主人 。ある日 客 として来 た有美 から、60年代 生 まれの人 たちが受 けてきた不遇 の話 やその影響 でどう育 ってきたかをかいつまんで話 をされる。それ以外 にも様々 な人 と見 せに来 る川野 たちの会話 を耳 にし、時々 自身 も会話 に加 わる。ちなみに新入 社員 だった川野 は、杉田 に連 れられて自身 の店 に訪 れそれ以降 常連 客 となった。3人 の息子 と2人 の娘 を持 つ。松島 専務 演 -峰岸 徹 川野 の上司 で彼 に目 をかけている。59歳 で団塊 の世代 。川野 に3年間 上海 支社 への転勤 を命 じ、それなりに業績 を上 げて帰国 すれば東京 本社 取締役 に昇進 することを告 げる。後日 上海 行 きの答 えを出 せない川野 に発破 をかける。医師 演 -岸部 一徳 冒頭 で川野 を診断 し、非 閉塞 性 無 精子 症 であることを告 げるが、彼 から冗談 なのか本気 かは不明 だが「女 遊 びし放題 ですね」と言 われて呆気 にとられる。杉田 部長 演 -三浦 友和 川野 の先輩 社員 。早 くに結婚 したこともあり30歳 になる子供 がいる。川野 が福岡 で働 き始 めた頃 から仕事 の相談 に乗 ったり愚痴 を聞 くなど世話 してきた。川野 たちの前 に姿 を隠 していたが、警備 会社 をする同級生 からの頼 みで月 に数 回 交通 誘導 の警備 員 のアルバイト(浅野 の警備 会社 とは無関係 )をして小遣 い稼 ぎしている。妻 と2人 の息子 がおり、子 どもたちの将来 などに問題 を抱 えながらも明 るく努 めている。藤田 有美 に恋 する男 演 -斉藤 健一 (ヒロシ)職場 の後輩 社員 か学生 時代 の後輩 かは不明 だが以前 から有美 に憧 れており、「藤田 先輩 」と呼 んでいる。愛車 はBMWで、ある日 ようやく有美 とのドライブデートにこぎつける。その後 も有美 と2人 でスナックに訪 れるなどデートするようになる。花 鈴 の父 演 -村田 雄浩 臼杵 市 の一軒家 で2人 の息子 (花 鈴 の異母弟 たち)と暮 らしている。若 くして結婚 し早 くに死 んだ葉子 を自身 の家 の墓 に入 れるのも不憫 に感 じ、彼女 を故郷 に帰 したいとの思 いから津久見 市 の見晴 らしの良 い墓地 に墓 を建 てた。フォークソング世代 なこともあり、妻 が好 きだった「22歳 の別 れ」をギターで弾 ける。母 のことを知 りたがる花 鈴 のために時々 葉子 が口 ずさんでいた「22才 の別 れ」を歌 っていた。不器用 な性格 を自認 している。葉子 と結婚 したが、花 鈴 の出産 時 に妻 を亡 くした。演 -小形 雄二
スタッフ
[監督 ・編集 :大林 宣彦 原案 :伊勢 正三 脚本 :南 柱 根 、大林 宣彦 音楽 :山下 康 介 、學 草 太郎 、伊勢 正三 撮影 :加藤 雄大 美術 :竹内 公一 - VFX:マリンポスト、キュー・テック、
日本 映像 クリエイティブ- VFX
協力 :早稲田大学 、早稲田大学 芸術 科学 センター、本庄 国際 リサーチパーク研究 推進 機構
- VFX
撮影 協力 :大分 県 、大分 市 、臼杵 市 、津久見 市 、竹田 市 、福岡 市 、大分 市 ロケーションオフィス、大分 市 教育 委員 会 、福岡 フィルムコミッション、別府 市 観光 協会 津久見 市 教育 委員 会 、津久見 市 観光 協会 ほか- エグゼクティブプロデューサー:
大林 恭子 、頼 住 宏 - ラインプロデューサー:
大林 恭子 - coプロデューサー:
山崎 輝 道 、安井 ひろみ 製作 者 :鈴木 政徳
劇 中歌
[主題歌 「22才 の別 れ」作詞 、作曲 :伊勢 正三 /原曲 は、1975年 に風 (伊勢 が所属 したフォークデュオ)が歌唱 した。- エンドロールで
臼杵 市 の竹 宵 の映像 をバックに、伊勢 がこの歌 をギターで弾 き語 りする。 - 「
真 っ赤 な太陽 」 作詞 :吉岡 治 /作曲 :原 信夫 /原曲 は、1967年 に美空 ひばりとジャッキー吉川 とブルー・コメッツが歌唱 した。俊郎 の母 が自宅 で高校生 の息子 の前 でこの歌 を歌 う。- 「
別 れても好 きな人 」 作詞 、作曲 :佐々木 勉 /1979年 にロス・インディオス&シルヴィアがカバーした曲 として知 られる。有美 と斉藤 がライブバーまたは、カラオケスナック店 に訪 れ、バンドの演奏 に合 わせて2人 で歌唱 する。
製作
[ロケ地
[関連 項目
[脚注
[注釈
[出典
[- ^
沼尻 正之 「大林 映画 にとって「地域 」とは何 か? :尾道 三 部 作 とそれ以後 」『追手門学院大学 文学部 紀要 ;The Meaning of“Region”for Obayashi Nobuhiko’s Films :Onomichi Trilogy and His Later Films, Otemon Gakuin University』3月 10日 第 6巻 、追手門学院大学 地域 創造 学部 、2021年 、42–45頁 、NAID 40022652332、2023年 6月 18日 閲覧 。 - ^
楽曲 「22才 の別 れ」のレコードが発売 された後 の数 年間 - ^ a b なぶんけんブログ(
奈良 文化財 研究所 )より。 - ^ オープニングより。
- ^ a b 『
総 特集 大林 宣彦 』河出書房新社 〈KAWADE夢 ムック文藝 別冊 〉、2017年 、86-89頁 。ISBN 978-4-309-97929-8 。