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H氏し賞しょう

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H氏し賞しょう（エイチししょう）は日本にっぽん現代げんだい詩人しじん会かいが主催しゅさいする、新人しんじんの優すぐれた現代げんだい詩しの詩人しじんの詩集ししゅうを広ひろく社会しゃかいに推奨すいしょうすることを目的もくてきとした文学ぶんがく賞しょう。詩壇しだんの芥川賞あくたがわしょうとも呼よばれる[1]。

概要がいよう

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協栄産業きょうえいさんぎょうを興おこした平澤ひらさわ貞二郎ていじろうの基金ききんにより1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん）に創設そうせつされた[2][3]。当初とうしょの呼称こしょうは「H賞しょう」。基金ききん拠出きょしゅつ者しゃで、プロレタリア詩人しじんでもあった平澤ひらさわが匿名とくめいを強つよく希望きぼうしたため、賞しょうの名なはHirasawaの頭文字かしらもじだけを冠かんする[3][4]。「佐藤さとう春夫はるおがH氏しでは？」との憶測おくそくも流ながれたため、平澤ひらさわと共ともに発案はつあん者しゃであった村野むらの四郎しろうはやむを得えず、日本経済新聞にほんけいざいしんぶんコラム「交遊こうゆう抄しょう」の1965年ねん1月がつ6日にち付づけで、平澤ひらさわであると明あかした。

石垣いしがきりん、富岡とみおか多恵子たえこ、吉岡よしおか実みのる、黒田くろだ喜夫よしお、入沢いりさわ康夫やすお、白石しらいしかずこ、青木あおきはるみなどを輩出はいしゅつしている。

選考せんこうは毎まい春はる、前年ぜんねん1月がつ1日にちから12月31日にちの間あいだに発行はっこうされた、会員かいいん・非ひ会員かいいん無関係むかんけいに新人しんじんの全ぜん詩集ししゅうを対象たいしょうに行おこなわれ、会員かいいん投票とうひょうと選考せんこう委員いいんの推薦すいせんにより決定けってい。受賞じゅしょう者しゃには記念きねん品ひんと賞金しょうきん50万まん円えんが贈おくられる。同様どうようの性質せいしつと価値かちをもった賞しょうに、日本にっぽん詩人しじんクラブ主催しゅさいの「日本にっぽん詩人しじんクラブ新人しんじん賞しょう」がある。

授賞じゅしょう記録きろく

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（出典しゅってん:[5][6]）

授賞じゅしょう回かい次じ 授賞じゅしょう年度ねんど 受賞じゅしょう者しゃ名めい 受賞じゅしょう作品さくひん名めいまたは業ぎょう蹟あと
第だい1回かい 1951年ねん 殿内とのうち芳樹よしき 断層だんそう
第だい2回かい 1952年ねん 長島ながしま三芳みよし 黒くろい果実かじつ
第だい3回かい 1953年ねん 上林うえばやし猷夫 都市とし幻想げんそう
第だい4回かい 1954年ねん 桜井さくらい勝美かつみ ボタンについて
第だい5回かい 1955年ねん 黒田くろだ三郎さぶろう ひとりの女おんなに
第だい6回かい 1956年ねん 鳥見とりみ迅彦 けものみち
第だい7回かい 1957年ねん 井上いのうえ俊夫としお 野のにかかる虹にじ
金井かない直ただし 飢渇きかつ
第だい8回かい 1958年ねん 富岡とみおか多恵子たえこ 返礼へんれい
第だい9回かい 1959年ねん 吉岡よしおか実みのる 僧侶そうりょ
第だい10回かい 1960年ねん 黒田くろだ喜夫よしお 不安ふあんと遊ゆう撃げき
第だい11回かい 1961年ねん 石川いしかわ逸子いつこ 狼おおかみ・私わたしたち
第だい12回かい 1962年ねん 風ふう山やま瑕きず生せい 大地だいちの一隅いちぐう
第だい13回かい 1963年ねん 高良こうら留美子るみこ 場所ばしょ
第だい14回かい 1964年ねん 石原いしはら吉郎よしろう サンチョ・パンサの帰郷ききょう
第だい15回かい 1965年ねん 沢村さわむら光博みつひろ 火ひの分析ぶんせき
第だい16回かい 1966年ねん 入沢いりさわ康夫やすお 季き節ぶしについての試論しろん
第だい17回かい 1967年ねん 三木みき卓たく 東京とうきょう午前ごぜん三さん時じ
第だい18回かい 1968年ねん 鈴木すずき志郎しろう康やすし 罐かん製せい同棲どうせい又または陥穽かんせいへの逃亡とうぼう
村上むらかみ昭夫あきお 動物どうぶつ哀歌あいか
第だい19回かい 1969年ねん 石垣いしがきりん 表札ひょうさつなど
犬塚いぬづか堯 南極なんきょく
第だい20回かい 1970年ねん 知念ちねん栄喜えいき みやらび
第だい21回かい 1971年ねん 白石しらいしかずこ 聖せいなる淫いん者しゃの季き節ぶし
第だい22回かい 1972年ねん 粒つぶ来らい哲あきら蔵ぞう 孤島ことう記き
第だい23回かい 1973年ねん 一丸いちがん章あきら 天てん鼓こ
第だい24回かい 1974年ねん 郷ごう原はら宏ひろし カナンまで
第だい25回かい 1975年ねん 清水しみず哲男てつお 水甕みずがめ座ざの水みず
第だい26回かい 1976年ねん 荒川あらかわ洋治ようじ 水みず駅えき
第だい27回かい 1977年ねん 小長谷こながや清実きよみ 小しょう航海こうかい26
第だい28回かい 1978年ねん 大野おおの新しん 家いえ
第だい29回かい 1979年ねん 松下まつした育男いくお 肴さかな
第だい30回かい 1980年ねん 一色いっしき真理まり 純粋じゅんすい病びょう
第だい31回かい 1981年ねん 小松こまつ弘ひろし愛あい 狂きょう泉いずみ物語ものがたり
ねじめ正一しょういち ふ
第だい32回かい 1982年ねん 青木あおきはるみ 鯨くじらのアタマが立たっていた
第だい33回かい 1983年ねん 井坂いさか洋子ようこ GIGI
高柳たかやなぎ誠まこと 卵たまご宇宙うちゅう水晶すいしょう宮みや博物はくぶつ誌し
第だい34回かい 1984年ねん 水野みずのるり子こ ヘンゼルとグレーテルの島しま
第だい35回かい 1985年ねん 崔ちぇ華はな國こく 猫ねこ談義だんぎ
第だい36回かい 1986年ねん 鈴木すずきユリイカ Mobile・愛あい
第だい37回かい 1987年ねん 佐々木ささき安美やすみ さるやんまだ
永塚ながつか幸司こうじ 梁塵りょうじん
第だい38回かい 1988年ねん 真下ましも章あきら 神かみサマの夜よる
第だい39回かい 1989年ねん 藤本ふじもと直ただし規ぶんまわし 別わかれの準備じゅんび
第だい40回かい 1990年ねん 高階たかしな杞一 キリンの洗濯せんたく
第だい41回かい 1991年ねん 杉谷すぎたに昭人あきと 人間にんげんの生活せいかつ
第だい42回かい 1992年ねん 本多ほんだ寿ひさし 果樹かじゅ園えん
第だい43回かい 1993年ねん 以倉紘ひろし平たいら 地球ちきゅうの水辺みずべ
第だい44回かい 1994年ねん 高塚たかつかかず子こ 生いきる水みず
第だい45回かい 1995年ねん 岩佐いわさなを 霊れい岸がん
第だい46回かい 1996年ねん 片岡かたおか直子なおこ 産後さんご思春期ししゅんき症候群しょうこうぐん
第だい47回かい 1997年ねん 山田やまだ隆昭たかあき うしろめた屋や
第だい48回かい 1998年ねん 貞久さだひさ秀紀ひでき 空気くうき集あつめ
第だい49回かい 1999年ねん 鍋島なべしま幹夫みきお 七なな月がつの鏡かがみ
第だい50回かい 2000年ねん 龍りゅう秀美ひでみ TAIWAN
第だい51回かい 2001年ねん 森もり哲弥てつや 幻想げんそう思考しこう理科りか室しつ
第だい52回かい 2002年ねん 松尾まつお真由美まゆみ 密約みつやく-オブリガート
第だい53回かい 2003年ねん 河津かわづ聖きよし恵めぐみ アリア、この夜よるの裸体らたいのために
第だい54回かい 2004年ねん 松岡まつおか政則まさのり 金田かねだ君くんの宝物ほうもつ
第だい55回かい 2005年ねん 山本やまもと純子じゅんこ あまのがわ
第だい56回かい 2006年ねん 相沢あいざわ正一郎しょういちろう パルナッソスへの旅たび
第だい57回かい 2007年ねん 野木のぎ京子きょうこ ヒムル、割われた野原のはら
第だい58回かい 2008年ねん 杉本すぎもと真しん維子 袖口そでぐちの動物どうぶつ
第だい59回かい 2009年ねん 中島なかじま悦子えつこ マッチ売うりの偽書ぎしょ
第だい60回かい 2010年ねん ティアン・ユアン 石いしの記憶きおく
第だい61回かい 2011年ねん 高木たかぎ敏次としじ 傍かたわらの男おとこ
第だい62回かい 2012年ねん 廿にじゅう楽らく順治じゅんじ 化か車しゃ
第だい63回かい 2013年ねん 石田いしだ瑞穂みずほ まどろみの島しま
第だい64回かい 2014年ねん 峯澤みねさわ典子のりこ ひかりの途上とじょうで
第だい65回かい 2015年ねん 岡本おかもと啓あきら グラフィティ[7]
第だい66回かい 2016年ねん 森本もりもと孝徳たかのり 零余子ぬかご回報かいほう[8]
第だい67回かい 2017年ねん 北原きたはら千代ちよ 真ま珠川たまかわ Barroco
第だい68回かい 2018年ねん 十じゅう田た撓たわわ子こ 銘めい度ど利加りか[9]
第だい69回かい 2019年ねん 水下みぞおち暢とおる也 忘失ぼうしつについて
第だい70回かい 2020年ねん 高塚たかつか謙太郎けんたろう 量りょう[10][11]
第だい71回かい 2021年ねん 石松いしまつ佳けい 針葉樹しんようじゅ林りん[12][13]
第だい72回かい 2022年ねん うるし山さん千尋ちひろ ライトゲージ[14]
第だい73回かい 2023年ねん 小野おの絵里えり華はな エリカについて
第だい74回かい 2024年ねん 尾久おぎゅう守もり侑 Uncovered Therapy[15]

参考さんこう文献ぶんけん

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  1. ^ “H氏し賞しょうと現代げんだい詩人しじん賞しょう”. 日本にっぽん現代げんだい詩人しじん会かい. 2021年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  2. ^ “社会しゃかい貢献こうけん活動かつどう ｜協栄産業きょうえいさんぎょう株式会社かぶしきがいしゃ”. www.kyoei.co.jp. 2021年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  3. ^ a b “H氏し賞しょう | 文学ぶんがく賞しょう事典じてん | 情報じょうほう・知識ちしき＆オピニオン imidas - イミダス”. 情報じょうほう・知識ちしき＆オピニオン imidas. 2021年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  4. ^ “会かいの歴史れきし”. 日本にっぽん現代げんだい詩人しじん会かい. 2021年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  5. ^ “Ｈ氏し賞しょう受賞じゅしょう作さく・候補こうほ作さく一覧いちらん1-70回かい｜文学ぶんがく賞しょうの世界せかい”. prizesworld.com. 2021年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  6. ^ “受賞じゅしょう者しゃリスト”. 日本にっぽん現代げんだい詩人しじん会かい. 2021年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  7. ^ “岡本おかもと啓あきらさん「ざわめきのなかわらいころげよ」インタビュー 風景ふうけいは語かたりかけてくれる｜好こう書しょ好日こうじつ”. 好こう書しょ好日こうじつ. 2021年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  8. ^ “H氏し賞しょうに森本もりもと孝徳たかのりさん 日本にっぽん現代げんだい詩人しじん会かい：朝日新聞あさひしんぶんデジタル”. 朝日新聞あさひしんぶんデジタル. 2021年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  9. ^ “［短信たんしん］／十じゅう田たさんH氏し賞しょう／現代げんだい詩人しじん賞しょうは清水しみずさん | 沖縄おきなわタイムス紙面しめん掲載けいさい記事きじ”. 沖縄おきなわタイムス＋プラス. 2021年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  10. ^ “H氏し賞しょうに高塚たかつか謙太郎けんたろうさん：時事じじドットコム”. 時事じじドットコム. 2021年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  11. ^ “H氏し賞しょうに高塚たかつか謙太郎けんたろうさん 野村のむら喜和きわ夫おっとさん現代げんだい詩人しじん賞しょう”. 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん (2020年ねん9月がつ12日にち). 2021年ねん2月がつ14日にち閲覧えつらん。
  12. ^ “H氏し賞しょうに石松いしまつ佳けいさん：時事じじドットコム”. 時事じじドットコム. 2021年ねん3月がつ9日にち閲覧えつらん。
  13. ^ “H氏し賞しょうに石松いしまつ佳けいさん 現代げんだい詩人しじん賞しょうは鈴木すずきさん”. 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん (2021年ねん3月がつ6日にち). 2021年ねん3月がつ9日にち閲覧えつらん。
  14. ^ “H氏し賞しょう、うるし山やま千尋ちひろさんの「ライトゲージ」…現代げんだい詩人しじん賞しょうは倉橋くらはし健一けんいちさん「無限むげん抱擁ほうよう」”. 読売新聞社よみうりしんぶんしゃ. (2022年ねん3月がつ5日にち). https://www.yomiuri.co.jp/culture/20220305-OYT1T50182/ 2022年ねん3月がつ7日にち閲覧えつらん。 
  15. ^ “H氏し賞しょうに尾久おぎゅう守もり侑さん 日本にっぽん現代げんだい詩人しじん会かいが選定せんてい”. 毎日新聞まいにちしんぶん. (2024年ねん3月がつ2日にち). https://mainichi.jp/articles/20240302/k00/00m/040/139000c 2024年ねん3月がつ3日にち閲覧えつらん。 
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