INSERT (SQL)

INSERT(インサート)ステートメントは、行くだりを追加ついかする、コンピュータのデータベース言語げんご SQL におけるデータ操作そうさ言語げんご（DML）ステートメントの1つである。1度どに1行ぎょうを追加ついかするだけではなく、問とい合あわせの結果けっかとしての複ふく数すう行ぎょうを追加ついかすることもできる。なお、ユーザーはそのテーブル（関係かんけい）に対たいしてINSERT権限けんげんを持もっている必要ひつようがある。また、WHERE句くで指定していしたテーブル全すべてに対たいしてSELECT権限けんげんを持もっている必要ひつようがある。

構文こうぶん

値ねの挿入そうにゅう

INSERT INTO テーブル名めい [ (列れつ名めい1 [ ,列れつ名めい2・・・]) ]
  VALUES (値ねA1 [, 値ねA2 ...]) [, (値ねB1 [, 値ねB2 ...]) ...];

列れつの数かずと値ねの数かずは一致いっちしている必要ひつようがある。指定していのない列れつについてはデフォルト値ち（テーブル作成さくせい時じにDEFAULT句くで指定していされた値ね）またはNULLが使つかわれる。列れつの順番じゅんばんは任意にんいである。列れつの指定していが無ない場合ばあい、テーブル作成さくせい時じの列れつ順じゅんを利用りようしてすべての列れつを指定していしたと扱あつかわれる。

設定せっていした値ねあるいは未み設定せってい時じの値ね（デフォルト値ちまたはNULL）は、その列れつまたはテーブルに適用てきようされる制約せいやく（主しゅキー制約せいやく、一意いちい性せい制約せいやく、参照さんしょう整合せいごう性せい制約せいやく、CHECK制約せいやく、NOT NULL制約せいやくなど）を満みたさなければならない。文法ぶんぽうエラーまたは制約せいやく違反いはんがあれば行くだり追加ついかは失敗しっぱいする。

VALUES に続つづけて複数ふくすうの行くだり値ちを指定していすることにより、複数ふくすうの行くだりを一括いっかつで挿入そうにゅうすることができる。INSERT を複ふく数すう回かい実行じっこうするのと結果けっかは変かわらないが、データベース製品せいひんによっては処理しょりの効率こうりつが高たかまる場合ばあいがある。

例れい

INSERT INTO phone_book (name, number) VALUES ('John Doe', '555-1212');

INSERT INTO phone_book (name, sex) VALUES ('Nancy', 'Woman'),('Tom', 'Man'),('Cathy','Woman');

問とい合あわせ結果けっかの挿入そうにゅう

INSERT INTO テーブル名めい1 SELECT * FROM テーブル名めい2 WHERE 条件じょうけん式しき;

テーブル2に対たいするSELECTステートメントでの問とい合あわせの結果けっかをテーブル1に追加ついかする。

例れい

INSERT INTO phone_book2 SELECT * FROM phone_book WHERE NAME IN ('John Doe', 'Peter Doe');

採と番ばんキーの見みつけ方かた

データベースシステムが自動じどう採と番ばんした連れん番ばん等とうの人工じんこうキーを主しゅキーとして利用りようする場合ばあい、他たのSQLステートメントから、その追加ついか対象たいしょうのテーブルを利用りようするために、自動じどう採と番ばんされた主しゅキーを見みつける必要ひつようがあるが、その方法ほうほうには以下いかのようなものがある。

• 特別とくべつなストアドプロシージャを使用しようする
• 一時いちじテーブルに最後さいごに追加ついかした行くだりをSELECTステートメントで検索けんさくする
• INSERTステートメントにおける一意いちいな要素ようその組くみ合あわせを、SELECTステートメントでの検索けんさくに使用しようする
• INSERTステートメントでGUIDを使用しようし、 SELECT ステートメントでそれをキーに検索けんさくする