KMバイオロジクス

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KMバイオロジクス株式会社かぶしきがいしゃ
KM Biologics Co.,Ltd.
本社屋
本社ほんしゃ
種類しゅるい 株式会社かぶしきがいしゃ
市場いちば情報じょうほう 上場じょうじょう
本社ほんしゃ所在地しょざいち 日本の旗 日本にっぽん
〒860-8568
熊本くまもとけん熊本くまもときた大窪おおくぼいち丁目ちょうめ6ばん1ごう
設立せつりつ 2018ねん7がつ2にち
業種ぎょうしゅ 製薬せいやくぎょう
法人ほうじん番号ばんごう 6330001025098 ウィキデータを編集
事業じぎょう内容ないよう

ヒトようワクチン、動物どうぶつようワクチン、血漿けっしょうぶん製剤せいざい研究けんきゅう開発かいはつ製造せいぞう供給きょうきゅう

新生児しんせいじマススクリーニング検査けんさ
代表だいひょうしゃ 永里ながさと 敏秋としあき
資本しほんきん 250おく500まんえん
従業じゅうぎょう員数いんずう 1,905にん
主要しゅよう株主かぶぬし 明治めいじホールディングス(49%)
熊本くまもとけん企業きぎょうグループ(49%)
熊本くまもとけん(2%)
主要しゅよう子会社こがいしゃ 明治めいじアニマルヘルス(50.3%)
外部がいぶリンク https://www.kmbiologics.com/
特記とっき事項じこう化学かがく血清けっせい療法りょうほう研究所けんきゅうじょ製薬せいやく事業じぎょう継承けいしょうし、発足ほっそく
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KMバイオロジクス株式会社かぶしきがいしゃは、日本にっぽん存在そんざいする医薬品いやくひん製造せいぞうぎょう明治めいじホールディングス連結れんけつ子会社こがいしゃ[1]化学かがく血清けっせい療法りょうほう研究所けんきゅうじょけん)のワクチン不正ふせい製造せいぞう出荷しゅっか停止ていし問題もんだい関連かんれんし、けん製薬せいやく事業じぎょう継承けいしょうするために発足ほっそくした[2]

けんあつかっていたヒトようワクチン、動物どうぶつようワクチン、血漿けっしょうぶん製剤せいざい研究けんきゅう開発かいはつ製造せいぞう供給きょうきゅう主力しゅりょくとする。熊本くまもとけん熊本くまもときた本社ほんしゃく。

概要がいよう[編集へんしゅう]

2015ねん平成へいせい27ねん)に発覚はっかくした一連いちれん不正ふせい製造せいぞう出荷しゅっか停止ていし問題もんだいけ、けん[3][4]厚生こうせい労働省ろうどうしょう[5][4][6]ならびに農林水産省のうりんすいさんしょうより幾度いくどもの業務ぎょうむ停止ていし命令めいれい販売はんばい自粛じしゅくけていた。一方いっぽうけん製造せいぞうする製品せいひんには、日本にっぽんでは同社どうしゃのみが製造せいぞう、もしくは同社どうしゃ国内こくないシェアが最大さいだいで、代替だいたいひんがない「シングルサプライ製品せいひん」(れいとしてヒトようAがた肝炎かんえんワクチン日本にっぽん唯一ゆいいつ製造せいぞうメーカーであり、そのワクチンのおおくのシェアをっていた[7])が多数たすうあり、先述せんじゅつ出荷しゅっか停止ていし供給きょうきゅうがストップ、予防よぼう接種せっしゅおこなえない事態じたい発生はっせいし、社会しゃかい問題もんだいとなっていた[7]

厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじん塩崎しおざき恭久やすひさは「本来ほんらい医薬品いやくひん製造せいぞう販売はんばいぎょう許可きょか処分しょぶんとすべき事案じあんけんという組織そしきのままで製造せいぞう販売はんばい再開さいかいすることはない」として、事業じぎょう譲渡じょうとふくめた組織そしき見直みなおしをもとめたため、2016ねん平成へいせい28ねん)4がつ7にちアステラス製薬せいやくへワクチンや血液けつえき製剤せいざい製造せいぞう事業じぎょう譲渡じょうとする交渉こうしょうはいったが[8]、アステラス製薬せいやくとの交渉こうしょう決裂けつれつした。

日本脳炎にほんのうえんワクチン(写真しゃしんけん時代じだい製品せいひん

2017ねん平成へいせい29ねん)12月、明治めいじホールディングスはけん主要しゅよう事業じぎょう製薬せいやく事業じぎょう臨床りんしょう検査けんさ事業じぎょう)を譲受ゆずりうけすることを決議けつぎした。感染かんせんしょう領域りょういきつよMeiji Seikaファルマむことで明治めいじグループの製薬せいやく事業じぎょう強化きょうかできると判断はんだんされた。同日どうじつけん理事りじかい明治めいじグループなどで構成こうせいするしん会社かいしゃ翌年よくねん7がつ2にち株式かぶしき譲渡じょうと予定よていする契約けいやくしょ締結ていけつすることを決議けつぎした[9]。そのさいけんおこなわれていた新生児しんせいじマススクリーニング事業じぎょう譲渡じょうとすることとなった。

2018ねん平成へいせい30ねん)7がつ2にちけん明治めいじグループ・熊本くまもとけん熊本くまもとけん企業きぎょうグループ(えがおホールディングス学校がっこう法人ほうじんくんふち学園がくえんたかしじょう大学だいがく)、熊本放送くまもとほうそう再春館製薬所さいしゃんかんせいやくしょテレビ熊本てれびくまもと富田とみた薬品やくひん肥後銀行ひごぎんこう)が出資しゅっし[10]するしん会社かいしゃである「KMバイオロジクス」に事業じぎょう譲渡じょうとし、製造せいぞう関与かんよする従業じゅうぎょういん同社どうしゃ移籍いせきさせた[10]けんはKMバイオロジクスの経営けいえい関与かんよせず、製薬せいやく事業じぎょう臨床りんしょう検査けんさ事業じぎょうから撤退てったいし、研究けんきゅう機関きかんへの研究けんきゅう支援しえんとう公益こうえき事業じぎょう専念せんねんすることとなった[10]

社名しゃめいの「KMバイオロジクス」は、熊本くまもとから海外かいがい進出しんしゅつしていくことを見据みすえ、“熊本くまもと”と、”明治めいじグループ”に由来ゆらいする「KM」をかんしたグローバルかつバイオテクノロジー領域りょういきとくした企業きぎょうをイメージしたものである[11]

沿革えんかく[編集へんしゅう]

いち資料しりょう[11]による。けん時代じだい歴史れきしについてはけん記事きじ参照さんしょう

  • 2017ねん平成へいせい29ねん)12月 - けんおよ明治めいじグループが、けん製薬せいやく臨床りんしょう検査けんさ事業じぎょう明治めいじグループに譲渡じょうとすることを決定けってい[9]
  • 2018ねん平成へいせい30ねん
    • 7がつ2にち - けん製薬せいやく事業じぎょう臨床りんしょう検査けんさ事業じぎょう明治めいじグループに譲渡じょうとし、KMバイオロジクス株式会社かぶしきがいしゃ発足ほっそく明治めいじホールディングスの連結れんけつ子会社こがいしゃとなる。
    • 8がつ30にち - 熊本くまもと地震じしん影響えいきょうによりBがた肝炎かんえんワクチンの製造せいぞうおくれ、市場いちば在庫ざいこ消尽しょうじんをもってワクチンの出荷しゅっか一時いちじ停止ていし[12]
  • 2020ねんれい2ねん)4がつ1にち - けん時代じだい設立せつりつされた「臨床りんしょう検査けんさセンター」を「新生児しんせいじスクリーニングセンター」に改組かいそ[13]
  • 2021ねんれい3ねん)4がつ1にち - 当社とうしゃとMeiji Seika ファルマの動物どうぶつやく事業じぎょう統合とうごう目指めざし、両社りょうしゃ合弁ごうべんによる準備じゅんび会社かいしゃとなるKMAH株式会社かぶしきがいしゃ設立せつりつ[14]
  • 2022ねんれい4ねん)4がつ1にち - 動物どうぶつよう医薬品いやくひん事業じぎょう動物どうぶつよう医薬品いやくひん生産せいさん事業じぎょうのぞく)を明治めいじアニマルヘルス移管いかん[15]

主要しゅよう事業じぎょう[編集へんしゅう]

いち情報じょうほうによる[11]

ヒトようワクチン、動物どうぶつようワクチン、血漿けっしょうぶん製剤せいざい研究けんきゅう開発かいはつ製造せいぞう供給きょうきゅう[編集へんしゅう]

けん製品せいひん製造せいぞういだため、おおくのシングルサプライ製品せいひんをもち、日本にっぽん市場いちば独占どくせんしている商品しょうひん多数たすうある[11]。また、特定とくてい疾患しっかんたいする治療ちりょうやくオーファンドラッグ」の指定していを8商品しょうひんけている[11]

新生児しんせいじマススクリーニング検査けんさ[編集へんしゅう]

新生児しんせいじスクリーニングセンターでは、けん時代じだいの1977(昭和しょうわ52)ねんから実施じっし主体しゅたいであるかく自治体じちたいから新生児しんせいじマススクリーニングを受託じゅたくし、39年間ねんかんで300まんにんえる新生児しんせいじ検査けんさおこなってきた[16]現在げんざい熊本くまもとけん熊本くまもと福岡ふくおかけん福岡ふくおか北九州きたきゅうしゅう佐賀さがけんの6自治体じちたいより、わせて年間ねんかんやく7まんにん検査けんさ委託いたくされている[16]

事業じぎょうしょ[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 熊本くまもとにワクチン生産せいさん設備せつび完成かんせい KMバイオ、来年らいねん4がつ稼働かどう”. 産経さんけいニュース (2021ねん12月16にち). 2021ねん12月16にち閲覧えつらん
  2. ^ KMバイオロジクスが事業じぎょう開始かいしけん主要しゅよう3事業じぎょう承継しょうけい”. 薬事やくじ日報にっぽう (2018ねん7がつ6にち). 2019ねん2がつ1にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2019ねん2がつ1にち閲覧えつらん
  3. ^ 農水省のうすいしょうけん業務ぎょうむ停止ていし命令めいれい 動物どうぶつワクチン問題もんだい、30日間にちかん. 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん. (2016ねん1がつ19にち). https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG19H54_Z10C16A1000000/ 2016ねん1がつ19にち閲覧えつらん 
  4. ^ a b 動物どうぶつよう業務ぎょうむ停止ていし けんに30日間にちかん命令めいれい 農水省のうすいしょう”. 朝日新聞あさひしんぶん (朝日新聞社あさひしんぶんしゃ): p. 夕刊ゆうかん 10. (2016ねん1がつ19にち) 
  5. ^ けん、また不正ふせい製造せいぞう 日本脳炎にほんのうえんワクチン”. 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん. (2016ねん10がつ4にち). https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG04H93_U6A001C1CR8000/ 2016ねん10がつ21にち閲覧えつらん 
  6. ^ たけ野内やないたかしひろしぶくみや智代ともよ (2016ねん1がつ9にち). “けん業務ぎょうむ停止ていし命令めいれい 過去かこ最長さいちょう110日間にちかん 対象たいしょうは8製品せいひんのみ”. 朝日新聞あさひしんぶん (朝日新聞社あさひしんぶんしゃ): p. 朝刊ちょうかん 37 
  7. ^ a b たけ野内やないたかしひろしぶくみや智代ともよ (2015ねん12月19にち). “Bがた肝炎かんえんワクチン、りない けん不正ふせい出荷しゅっかストップ 小児科しょうにか接種せっしゅ中止ちゅうしれいも”. 朝日新聞あさひしんぶん (朝日新聞社あさひしんぶんしゃ): p. 朝刊ちょうかん 37 
  8. ^ けん事業じぎょう譲渡じょうと交渉こうしょう アステラス製薬せいやく血液けつえき製剤せいざい不正ふせい”. 朝日新聞あさひしんぶん (朝日新聞社あさひしんぶんしゃ): p. 朝刊ちょうかん 34. (2016ねん4がつ8にち) 
  9. ^ a b けんしん会社かいしゃ 7がつ明治めいじHD連結れんけつ子会社こがいしゃに 社名しゃめいは「KMバイオロジクス」”. ミクスonline (2018ねん3がつ14にち). 2019ねん2がつ1にち閲覧えつらん
  10. ^ a b c “KMバイオロジクスが事業じぎょう開始かいし けん主要しゅよう事業じぎょうぐ”. 鶏鳴けいめい新聞しんぶん. (2018ねん7がつ14にち). オリジナルの2019ねん2がつ1にち時点じてんにおけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190201084405/http://keimei.ne.jp/article/%EF%BD%8B%EF%BD%8D%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%81%8C%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E9%96%8B%E5%A7%8B%E3%80%80%E5%8C%96%E8%A1%80%E7%A0%94%E3%81%AE%E4%B8%BB%E8%A6%81%E4%BA%8B.html 2019ねん2がつ1にち閲覧えつらん 
  11. ^ a b c d e f KMバイオロジクスについて”. KMバイオロジクス. 2019ねん2がつ1にち閲覧えつらん
  12. ^ 『ビームゲンちゅう0.25mL/0.5mL』の供給きょうきゅうについて”. m3.com (2018ねん8がつ). 2022ねん8がつ19にち閲覧えつらん
  13. ^ 臨床りんしょう検査けんさセンター」組織そしき名称めいしょう変更へんこうのおらせ - KMバイオロジクス(2020ねん3がつ2にち)
  14. ^ 合弁ごうべん会社かいしゃ「KMAH株式会社かぶしきがいしゃ設立せつりつかんするおらせ』(PDF)(プレスリリース)KMバイオロジクス、Meiji Seika ファルマ(2しゃ連名れんめい)、2021ねん4がつ1にちhttps://www.kmbiologics.com/corporate/news/2021/pdf/20210401_01.pdf2021ねん7がつ8にち閲覧えつらん 
  15. ^ 明治めいじアニマルヘルス株式会社かぶしきがいしゃ設立せつりつ営業えいぎょう開始かいしかんするおらせ』(PDF)(プレスリリース)明治めいじアニマルヘルス、2022ねん4がつ1にちhttps://www.vet.meiji.com/corporate/news/pdf/2022/20220401_01.pdf2022ねん4がつ28にち閲覧えつらん 
  16. ^ a b 新生児しんせいじマススクリーニングへの”. KMバイオロジクス. 2019ねん2がつ1にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]