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Motion

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
Motion
開発元かいはつもと Apple
最新さいしんばん
5.7 / 2023ねん11月30にち
対応たいおうOS macOS Ventura 13.5以降いこう
種別しゅべつ en:Video editing software/en:Visual effects
ライセンス プロプライエタリ
公式こうしきサイト Motion 5
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Motion(モーション)は、Apple開発かいはつ販売はんばいするmacOSモーション・グラフィックスデジタル合成ごうせいソフトウェアである。位置いちづけじょうFinal Cut Proみつわせて使つかうことが出来できるようつくられている。

歴史れきし[編集へんしゅう]

2004ねん4がつ19にちにデモンストレーションされた、コードネーム「Molokini」がオリジナルのプロダクトである。2005ねん4がつおこなわれたNABのプレイベントにて、Appleのプロアプリケーションにくわわった。発売はつばい当初とうしょはPower Mac G5およびMac OS X v10.4最適さいてきされた。2006ねん1がつ、AppleはMotionの単体たんたい発売はつばいをやめた。ラスベガスで2007ねん4がつ15にちおこなわれたNABにおいてAppleは、Motion 3をFinal Cut Studio 2スイートにふくむという発表はっぴょうおこなった。Motion 4は、Final Cut Studio 3スイートの一員いちいんとして2009ねん7がつ23にち発表はっぴょうされた[1]

2011ねん6がつ21にちにリリースされたMotion 5からは、ふたた単体たんたいソフトとしてMac App Store発売はつばいされている[2]

マーケットじょう位置いち[編集へんしゅう]

Motionはモーショングラフィックス / 映像えいぞうコンポジットアプリケーションである。有名ゆうめい競合きょうごうソフトとしては、アドビのAfter Effects、ディスクリートのCombustionげられる。Motionのバージョン3において3Dコンポジット機能きのうとモーショントラッキング機能きのうくわえられた。GPUアクセラレーションを有効ゆうこう使つか設計せっけい念頭ねんとうかれている。

おも機能きのう操作性そうさせいわる[編集へんしゅう]

パーティクルエフェクトやフィルタ処理しょりをリアルタイムで処理しょりする指向しこうせい設計せっけいされている。8ビットから32ビット浮動ふどう小数点しょうすうてんいろ深度しんどまでをGPUアクセラレーションで処理しょりする。Motion 2からはMIDIキーボード(鍵盤けんばん / フェーダーとう)によるパラメータコントロールが可能かのうである。Motion 3では3D合成ごうせい対応たいおうし、Motion 4ではかげ反射はんしゃなどの表現ひょうげん手軽てがるになり、緻密ちみつなテキストアニメーションを効率こうりつ設定せっていできるようにシーケンステキスト機能きのうとグリフ単位たんい編集へんしゅう改良かいりょうされた。

ビヘイビア[編集へんしゅう]

Motionは伝統でんとうてきなキーフレームアニメーションをサポートしたうえで、画面がめんじょうかくオブジェクトのいを簡易かんい設定せっていするビヘイビア機能きのう提供ていきょうする。重力じゅうりょくやスピンなど多数たすううごきをさい調整ちょうせい可能かのう状態じょうたい容易ようい設定せっていし、わせること可能かのうである。たとえばフェードイン / フェードアウト処理しょりをビヘイビアで指定していすることで、透明とうめいのためのキーフレームを調整ちょうせいする手間てま簡略かんりゃくでき、さい設定せっていさい配置はいち可能かのう操作性そうさせいわる実現じつげんしている。 パラメータビヘイビアによって、のビヘイビアやフィルタの各種かくしゅパラメータをランダマイズしたり、指定していした範囲はんい往復おうふくさせるなどの設定せっていおこなえる。 また、Motionのビヘイビアはキーフレームに変換へんかん可能かのうである。

リプリケーターとパーティクル・エミッター[編集へんしゅう]

このふたつは、複雑ふくざつ合成ごうせい効果こうか比較的ひかくてき容易ようい実現じつげんするための機能きのう提供ていきょうする。

Motion 2から追加ついかされたリプリケーター機能きのうでは、様々さまざまなオブジェクトを幾何きかがくてきならべて、タイミングを設定せっていしてサイズやシェイプをうごかすこと可能かのうである。Motionのテンプレートには、トランジション・エフェクトパターンとしてさい利用りよう可能かのうなリプリケーターパターンが豊富ほうふふくまれている。

パーティクル・エミッターは様々さまざまなオブジェクトを画面がめんじょうに「ばらまく」効果こうかあたえる。ゆきあめ表現ひょうげんはじめ、けむり加算かさん合成ごうせいによるほのお表現ひょうげん実現じつげんできる。3D空間くうかんでの表現ひょうげん効果こうか設定せっていできる(合成ごうせいされる個々ここ要素ようそ自体じたいは2D)。

HUD[編集へんしゅう]

Motionでは、Appleのほかのソフトウェアでもられるユーザーインターフェイス「HUD(head-up displayのりゃく)」が採用さいようされている。Motionでは選択せんたくちゅう各種かくしゅオブジェクトの詳細しょうさい情報じょうほう緻密ちみつ操作そうさするさいは「インスペクタ」ウィンドウを利用りようするが、そのなか代表だいひょうてきなパラメータの設定せっていは、画面がめんじょうにフロートしているHUDウィンドウで手軽てがる設定せってい可能かのうである。HUDウィンドウじょうでは位置いち角度かくど設定せっていのために専用せんようのUIが表示ひょうじされるオブジェクトも多数たすう存在そんざいする。いちれいとして、3D空間くうかんじょうでの位置決いちぎめなどはインスペクタじょう座標ざひょう入力にゅうりょくでは直感ちょっかんてきではないが、そのような操作そうさ必要ひつようときにMotionはHUDじょうに、ドラッグのみで回転かいてん拡大かくだい水平すいへい移動いどう可能かのうなアイコンを配置はいちする。また、「フェードイン・フェードアウト」ビヘイビア選択せんたくには台形だいけいじょうのグラフとともにそれぞれのフレームすう手軽てがる設定せっていできるUIにわる。パーティクル・エミッター選択せんたくには、パーティクル放出ほうしゅつ範囲はんいいきおいが合成ごうせいされたUIのドラッグで設定せってい可能かのうとなる。 HUDははん透明とうめい表示ひょうじされる。また、Motionの標準ひょうじゅん設定せっていではF7キーで表示ひょうじ表示ひょうじえられるようになっている。

プラグイン[編集へんしゅう]

Motionでは非常ひじょうおおくのサードパーティーせいのプラグインが発売はつばいされている。これらはFxPlugプラグインとばれており、使用しようすることで機能きのう拡張かくちょうできる。

Motionの動作どうさについて[編集へんしゅう]

MotionはAppleのCore Imageテクノロジをとおして、GPUのピクセルシェーダーを多用たようしている。Core ImageテクノロジはMac OS X Tigerから採用さいようされた。これにより、いくつものエフェクトがスローダウンしに処理しょりできるようになるため、グラフィックス・カードは高性能こうせいのうもの選択せんたくすることのぞましい。Motionで採用さいようされているApple独自どくじのFxPlugプラグイン・アーキテクチャでも、GPUアクセラレーションが実現じつげん可能かのうである。

バージョン5.5からはApple M1対応たいおうし、パフォーマンスと効率こうりつ向上こうじょうする。5.6において、Apple M1 Pro/Max搭載とうさいしたMacBook Proではレンダリング速度そくど再生さいせいフレームレートが大幅おおはば向上こうじょう[3]、オブジェクト・トラッカー機能きのう追加ついかされた[4]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 株式会社かぶしきがいしゃインプレス (2009ねん7がつ24にち). “アップル、100以上いじょう機能きのう追加ついかしたしん「Final Cut Studio」”. AV Watch. 2021ねん10がつ23にち閲覧えつらん
  2. ^ 株式会社かぶしきがいしゃインプレス (2011ねん7がつ6にち). “小寺こでら信良のぶよし週刊しゅうかん Electric Zooma!】 だい522かい:全面ぜんめんリニューアルした「Final Cut Pro X」 ~賛否さんぴ両論りょうろんのGUI、その真価しんかは?~”. AV Watch. 2021ねん10がつ23にち閲覧えつらん
  3. ^ 株式会社かぶしきがいしゃインプレス (2021ねん10がつ19にち). “アップル、Final Cut ProとLogic Proアップデート。M1 Pro/Max最適さいてき”. AV Watch. 2021ねん10がつ23にち閲覧えつらん
  4. ^ Motion 5.6のしん機能きのう”. Apple Support. 2021ねん10がつ23にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]