PCサーバ
PCサーバ(ぴーしーサーバ)とは、パーソナルコンピュータ(PC)をベースとしたサーバーのこと。
特徴 [編集 ]
ハードウェア[編集 ]
- プロセッサ
- マイクロプロセッサ (CPU) は、
多 くのPCと同様 にインテルのx86類 のアーキテクチャを源流 とする "x86"系統 と呼 ばれるものが採用 されており、特 にCPU大手 の米 インテル社 と米 AMDは、それぞれ"Xeon"と"EPYC"という、"x86"の中 でもサーバ向 けに信頼 性 を高 めたハイエンドなCPUファミリーを提供 しており、これらがPCサーバに広 く採用 されている。 - マザーボード
通常 のPCが1枚 のマザーボードに1個 のCPUを搭載 しているのに対 して、一般 的 なミドル/ハイエンド向 けサーバ用 マザーボードは1枚 に2個 や4個 のCPUを搭載 可能 なものが多 い。また、2000年代 の中頃 以降 にCPUがマルチコア化 したことで、PCサーバ機 用 のマザーボードに搭載 可能 なCPUコア数 の上限 が数 十 個 ほどに上昇 した。普通 のPCに存在 せず、サーバ独特 の管理 機構 がマザーボード上 に実装 されている。「マネジメントコントローラー」や「サービスプロセッサ」などの名称 で呼 ばれているこのICは、主 CPUを含 めたサーバ全体 の動作 について外部 から遠隔 操作 と管理 を行 うための独立 したコンピュータであり、サーバの異常 時 に対 する非常 操作 や平常 時 の起動 /停止 などの管理 業務 を専用 ネットワーク回線 を通 じて行 えるようになっている[2]。この管理 機構 によって多数 のサーバを容易 に運用 管理 できる[3]。- メモリ
主 記憶 装置 である半導体 メモリには、ECC機能 付 きのDDR4 SDRAMが採用 されていることが多 い。搭載 容量 は1GBから32GBまでと、サーバ機 の用途 や要求 能力 によって比較的 多様 である[2]。拡張 バス- マザーボード
上 に小 さな基板 を挿入 することで追加 機能 を加 えるための拡張 バスとして、PCI Expressが一般 的 に採用 されている。サーバ機 の用途 によっては多 くの挿入 スロットとレーンを持 つものや、ごく少数 しか持 たないもの、全 く持 たないものなど多様 である。 補助 記憶 装置 基本 的 に全 てのPCサーバが補助 記憶 装置 であるHDDを内蔵 している。記憶 容量 と速度 性能 はサーバ機 の用途 に大 きく左右 される。一般 的 な傾向 としては、マルチタスク処理 が主体 となるアプリケーション・サーバやデータベース・サーバなど、ディスクへの断片 的 で高 頻度 な読 み書 き要求 に対応 して高速度 のアクセス/転送 能力 があるSASインターフェースを備 えた高 価格 ・高性能 なSASディスクが採用 される傾向 があり[4]、エントリクラスの汎用 サーバやファイルサーバ、Webサーバのような比較的 読 み書 き頻度 が少 ないか、連続 したファイルへのアクセスが主体 となる用途 には、一般 的 なPCでも広 く採用 されている廉価 なSATAディスクが採用 されている[2]。HDDは電子 機器 の部品 の中 でも劣化 や故障 が起 きる可能 性 が最 も高 いものの1つであり、コストとの兼 ね合 いであるが、RAID(RADI1か5以上 )やホットスペアといった機能 により複数 のHDDを備 えて並列 運用 することで冗長 性 ・信頼 性 を高 めることが多 い。また、冗長 運用 の有無 に関 わらず、故障 したHDDを電源 を切 らずに交換 可能 なホットスワップ機能 が備 わっているものが多 い[5]。近年 [いつ?]のSSD価格 低下 や容量 増大 、品質 改良 などにより、一部 ではSSDを搭載 可能 なメーカオプションもある[6]。電源 - ローエンドPCサーバを
除 けば、ほとんどの電源 がユニット化 によって2重 や3重 といった多重 化 されており、HDDと同様 に通電 状態 を維持 したまま可動 中 のPCサーバから異常 電源 を活 線 挿抜できるようになっているものが多 い。 冷却 機構 外部 から導入 した冷気 が単 方向 に流 れるよう空冷 ファン群 が配置 されており、いずれかの動作 異常 時 にはセンサーが検知 できるようになっている。筐体 - 19インチラックにマウントすることを
前提 としたラックマウント型 サーバと、一般 的 なPCと同 じようなケースに収 められたものが存在 する。
ソフトウェア[編集 ]
信頼 性 [編集 ]
メインフレームやUNIXサーバなどと
価格 [編集 ]
サーバとしては
1998 |
2002 |
2007 | |
---|---|---|---|
メインフレーム | 51% | 38% | 25% |
UNIXサーバ | 25% | 41% | 33% |
IAサーバ | 9% | 15% | 38% |
15% | 7% | 4% | |
1 |
9867 |
6701 |
種類 [編集 ]
x86サーバ[編集 ]
x86
- HPE ProLiantシリーズ
- DELL PowerEdgeシリーズ
- Lenovo ThinkSystem シリーズ (
旧 System x シリーズ) - Oracle Oracle Server X シリーズ
富士通 PRIMERGYシリーズ、PRIMEQUEST シリーズ (現在 のモデル)日立 HA8000Vシリーズ 、RV3000シリーズ(両者 ともHPEのOEM)- NEC Express5800 シリーズ 、NX7700xシリーズ
- ユニシス ES7000 シリーズ、rE5000シリーズ(HPEのOEM)
IA-64サーバ[編集 ]
インテル
- HPE Integrity シリーズ (NEC、
日立 、三菱電機 などにOEM供給 ) 富士通 PRIMEQUEST シリーズ (過去 のモデル)- NEC Express5800 シリーズ (
過去 のハイエンドモデルのみ) - ユニシス ES7000 シリーズ (
過去 の一部 モデル)
参照 ・出典 [編集 ]
- ^
通常 、一般 的 なPCが備 えるがPCサーバでは省 かれている機能 に、音声 出力 がある。また、映像 出力 やUSBについても省 かれている機種 があり、これらでは、映像 出力 やキーボードやマウスを用 いるためには、増設 カードを別途 購入 する必要 がある。 - ^ a b c サーバーを
特徴付 けるハードウェアのいろいろ - ASCIIjp - ^ このサーバ
専用 の管理 機構 が備 わる以前 のPCサーバは一般 的 なPCに近 い構成 であり、設定 などの管理 は1台 ごとにシリアルポートを経由 してキーボード/ディスプレイを備 えたVT100のようなビデオ表示 端末 を接続 して運用 する必要 があった。 - ^ SASディスクはインターフェースの
違 いを示 すが、実 製品 では高 い回転 数 やコントローラの高機能 化 、経年 劣化 の低減 などの高性能 化 ・高信頼 性 化 ・長寿 命 化 が図 られており、特 にアクセス性能 を求 めるものでは「3.5インチ型 」と呼 ばれる外形 のまま、内部 の磁気 記録 円盤 (プラッタ)を2.5インチへ縮小 して高 回転 化 した製品 がある。このようにSASディスクは、記憶 容量 の大 きなものはあまり存在 しない。 - ^
安価 なローエンドのPCサーバでも単純 なRAID構成 を当初 から、またはオプションで採 れるようになっている。 - ^ HP
社 の例 - ^ JEITA (2009
年 ). “価格 帯 別 ・出荷 台数 ・金額 (平成 20年度 )”. 2010年 1月 11日 閲覧 。 - ^
国内 シェア・トップ5のうちDELLと日本 HPは自主 統計 に未 参加 であり、含 まれていない。 - ^ CIO (2009
年 8月 24日 ). “【IDC Japan予測 】国内 x86サーバ市場 、2009年 は前年 に続 きマイナス成長 へ――年間 出荷 台数 が50万 台 を割 り込 む”. 2010年 1月 11日 閲覧 。 - ^ JEITA (2009
年 ). “平成 20年度 第 4四半期 ・20年度 総 出荷 ”. 2010年 1月 11日 閲覧 。 - ^ JEITA. “コンピュータおよび
関連 装置 等 出荷 統計 ”. 2009年 11月 10日 閲覧 。 - ^ ノークリサーチ (2009
年 6月 9日 ). “08/09年度 PCサーバ国内 出荷 調査 報告 ”. 2010年 1月 11日 閲覧 。