脚あし橋きょう被ひ蓋ぶた核かく

脳のう: 脚あし橋きょう被ひ蓋ぶた核かく
名称めいしょう
日本語にほんご	脚あし橋きょう被ひ蓋ぶた核かく
英語えいご	Pedunculopontine tegmental nucleus, pudunculopontine nucleus
ラテン語らてんご	Nucleus tegmenti pedunculopontinus
略号りゃくごう	PPTN, PPN, PPTg
関連かんれん構造こうぞう
上位じょうい構造こうぞう	脳幹のうかん、下位かい脳幹のうかん、網あみ様さま体たい、上うえ行こう性せい網もう様さま賦活ふかつ系けい（=機能きのう的てき区分くぶん）
構成こうせい要素ようそ	Ch5細胞さいぼう集団しゅうだん
関連かんれん情報じょうほう
NeuroNames	関連かんれん情報じょうほう一覧いちらん
NIF	総合そうごう検索けんさく
MeSH	Pedunculopontine+Tegmental+Nucleus
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脚あし橋きょう被ひ蓋ぶた核かく^[1]（きゃくきょうひがいかく pedunculopontine tegmental nucleus または pudunculopontine nucleus、PPTN、PPTg、PPN、などと略記りゃっき）は、脳幹のうかんに位置いちする神経しんけい核かく。黒くろ質しつの尾お側がわ、上うえ小脳しょうのう脚あしの近ちかくに位置いちする。解剖かいぼう学的がくてきには脳幹のうかん網もう様さま体たいの一部いちぶを、生理せいり機能きのう的てきには睡眠すいみんや覚醒かくせいに関かかわる上うえ行こう性せい網もう様さま賦活ふかつ系けい（ascending reticular activating system）の一部いちぶを成なす。一方いっぽうで、大脳だいのう基底きてい核かくとの相互そうご連絡れんらくが強つよく、学習がくしゅうや報酬ほうしゅうなどにも関与かんよすると考かんがえられている。

アセチルコリン作動さどう性せいニューロン（Ch5グループとも呼よばれる）の他ほか、グルタミン酸ぐるたみんさん作動さどう性せいニューロン、GABA作動さどう性せいニューロンや、各種かくしゅの神経しんけいペプチドを産さん生せいするニューロンなどが混在こんざいする^[2]。

脚あし橋きょう被ひ蓋ぶた核かくニューロンは広範こうはんな投射とうしゃを示しめす。その投射とうしゃ先さきは、黒くろ質しつ緻密ちみつ部ぶ、腹はら側がわ被ひ蓋ぶた野の、視床ししょう下か核かくなど大脳だいのう基底きてい核かくの構成こうせい要素ようそや、視床ししょう^[3]、脊髄せきずい、橋はし、脳幹のうかん網もう様さま体たい、運動うんどう性せい三叉みつまた神経しんけい核かく、前ぜん脳のう基もと底部ていぶ、などである。

脚あし橋きょう被ひ蓋ぶた核かくへの入力にゅうりょくは、黒くろ質しつ、淡あわ蒼あお球だま、視床ししょう下か核かく、大脳だいのう新しん皮質ひしつ運動うんどう野のなどからのものを含ふくむ^[1]。

神経しんけい繊維せんいの入出力にゅうしゅつりょく関係かんけいなどから、脚あし橋きょう被ひ蓋ぶた核かくは黒くろ質しつの進化しんか的てき祖先そせんであるとする見方みかたがある。哺乳類ほにゅうるい以外いがいの脊椎動物せきついどうぶつでは脚あし橋きょう被ひ蓋ぶた核かくはドーパミン作動さどう性せいニューロンを含ふくみ、古こ線条せんじょう体たいへ投射とうしゃするからである^[4]。哺乳類ほにゅうるいにおいても黒くろ質しつはドーパミンと脚あし橋きょう被ひ蓋ぶた核かくはアセチルコリンという大おおきな違ちがいはあるが、解剖かいぼう学がく的てきな構築こうちくが類似るいじしているとする見方みかたがある^[1]。

脚注きゃくちゅう

^ ^a ^b ^c Winn, P. (2006). “How best to consider the structure and function of the pedunculopontine tegmental nucleus: Evidence from animal studies”. J Neurol Sci 248 (1-2): 234-50. PMID 16765383.
^ “Pedunculopontine nucleus and basal ganglia: distant relatives or part of the same family?”. Trends Neurosci. 27 (10): 585-8. (2004). PMID 15374668.
^ Erro E, Lanciego JL, Gimenez-Amaya JM. (1999). “Relationships between thalamostriatal neurons and pedunculopontine projections to the thalamus: a neuroanatomical tract-tracing study in the rat.”. Exp Brain Res 127 (2): 162-170. PMID 10442408.
^ Lohman AH, van Woerden-Verkley I. (1978). “Ascending connections to the forebrain in the Tegu lizard”. J Comp Neurol 182 (3): 555-574. PMID 721969.

外部がいぶリンク

脳幹のうかん網もう様さま体たい賦活ふかつ系けい - 脳のう科学かがく辞典じてん
脚あし橋きょう被ひ蓋ぶた核かく - 脳のう科学かがく辞典じてん

[Winn-1] Winn, P. (2006). “How best to consider the structure and function of the pedunculopontine tegmental nucleus: Evidence from animal studies”. J Neurol Sci 248 (1-2): 234-50. PMID 16765383.

[magill-2] “Pedunculopontine nucleus and basal ganglia: distant relatives or part of the same family?”. Trends Neurosci. 27 (10): 585-8. (2004). PMID 15374668.

[3] Erro E, Lanciego JL, Gimenez-Amaya JM. (1999). “Relationships between thalamostriatal neurons and pedunculopontine projections to the thalamus: a neuroanatomical tract-tracing study in the rat.”. Exp Brain Res 127 (2): 162-170. PMID 10442408.

[4] Lohman AH, van Woerden-Verkley I. (1978). “Ascending connections to the forebrain in the Tegu lizard”. J Comp Neurol 182 (3): 555-574. PMID 721969.

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