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傍ら(カタワラ)とは？ 意味や使い方 - コトバンク

デジタル大辞泉だいじせん 「傍かたわら」の意味いみ・読よみ・例文れいぶん・類語るいご

かた‐わら〔‐はら〕【傍かたわら／×旁つくり／▽側がわ】

［名な］
１ そば。すぐ近ちかく。「―のいすに腰こしかける」
２ （「…のかたわら」の形かたちで）端はしに寄よった所ところ。「道みちの―にたたずむ」
３ （接続せつぞく助詞じょし的てきに用もちいて）主おもとなることをする一方いっぽう。合間あいまに。「学校がっこうに通かよう―家業かぎょうを手伝てつだう」
４ 側面そくめん。物ものの脇わき。
「頭あたまごとに各かくおのおの石松いしまついはまつあり、ふたつの―に山やまあり」〈神代かみしろ紀おさむ・上うえ〉
［副ふく］あることをする一方いっぽうでは。その合間あいまに。「会社かいしゃに勤つとめて、―小説しょうせつを書かく」
[類語るいご]（1）手て近ちかい・程近ほどちかい・近ちかい・間近まぢかい・間近まぢか・じき・すぐ・至近しきん・近ちかく・目前もくぜん・鼻先はなさき・手てが届とどく・指呼しこしこ・咫尺しせきしせき・目睫もくしょうもくしょうの間あいだかん・目めと鼻はなの先さき・そば・近辺きんぺん・付近ふきん・はた・許もと・足元あしもと・手元てもと・横よこ・片脇かたわき・片方かたがたかたえ・隣となりとなり・横手よこて・横合よこあい・手近てぢか・卑近ひきん・身辺しんぺん・脇わきわき・近傍きんぼう・近所きんじょ・最寄もより・座右ざゆう・左右さゆう・手回てまわり・身みの回まわり・近間ちかま・界隈かいわいかいわい・近回ちかまわり・その辺あたりへん・四隣しりんしりん・隣組となりぐみ・向むこう三さん軒けん両隣りょうどなりりょうどなり・まのあたり・目睫もくしょうもくしょう・面前めんぜん・目めの前まえ・眼前がんぜん・現前げんぜん・目先めさき・鼻面はなづらはなづら・鼻はなっ面めんつら・前面ぜんめん・正面しょうめん・真まん前まえ・手前てまえ・先方せんぽう・直前ちょくぜん／ついでに・ちなみに・なお・念ねんのため・ついで・手てついで・がてら・かたがた・道みちすがら・道中どうちゅう・道道みちみちみちみち・途中とちゅう・途上とじょう・途次とじ・中途ちゅうと・行いき掛がけ・路次ろじ・道草みちくさ・通とおりすがり・通とおり掛かかり・通とおり掛がけ・行いきずり・行いき掛がかり・帰かえりしな・帰かえりぎわ・帰かえり掛がけ・帰かえるさ・寄より道みち・半なかば

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精選せいせん版ばん 日本にっぽん国語こくご大だい辞典じてん 「傍かたわら」の意味いみ・読よみ・例文れいぶん・類語るいご

かた‐わら‥はら【傍はた・旁つくり・側がわ・脇わき】

  1. [ 1 ] 〘 名詞めいし 〙
    1. ① 物ものの横よこ側がわ。物ものの脇わき。
      1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「彼かれの大だい虵、頭あたま毎ごとに各かくの石松ひかげのかずら(いはほまつ)有あり。両りょうの脇わき(カタハラ)に山やま有ゆう(な)れり」(出典しゅってん：日本書紀にほんしょき（720）神代かみよ上じょう（水戸みと本ほん訓くん）)
    2. ② 物ものや人ひとのそば近ちかくの所ところ。何なにかに近接きんせつした所ところ。
      1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「宮みやのつい並ならび給きゅうへば、花はなのかたはらのときは木きのやうに見みえ給きゅうふこそ」(出典しゅってん：宇津うつ保たもつ物語ものがたり（970‐999頃ごろ）蔵ぞう開ひらけ上じょう)
      2. 「この家いえのかたはらに、檜垣ひがき(ひがき)といふものあたらしうして」(出典しゅってん：源氏物語げんじものがたり（1001‐14頃ごろ）夕顔ゆうがお)
    3. ③ そばにいる人ひと。まわりの人ひと。
      1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「色いろめかしくあだあだしけれど、本性ほんしょう(ほんじゃう)の、人ひとから癖くせなく、かたはらのため見みえにくきさませずだになりぬれば」(出典しゅってん：紫式部むらさきしきぶ日記にっき（1010頃ころか）消息しょうそく文ぶん)
    4. ④ 何なにかの、はしに片へんよった所ところ。通路つうろや道路どうろなどのはし。道みちわき。みちばた。
      1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「わがのぼるは、いとあやふくおぼえて、かたはらに寄よりて、高欄こうらんおさへなどして行いくものを」(出典しゅってん：枕草子まくらのそうし（１０Ｃ終おわり）一いち二に〇)
    5. ⑤ 都市としなどの中心ちゅうしんから離はなれたへんぴな所ところ。人目ひとめにつかないような片隅かたすみの場所ばしょ。片田舎かたいなか。
      1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「義ぎ朝あさの少すくな(おさな)い人々ひとびとの候こうふを、取とりいだされ失しつはるべしと承うけたまわり、かたはらにしのびて候こうひつれども」(出典しゅってん：金きむ刀かたな比ひ羅ら本もと平治へいじ（1220頃ころか）下した)
      2. 「これはこの国くにの傍はたに住すむ白拍子しらびょうしにて候こう」(出典しゅってん：謡曲ようきょく・道成寺どうじょうじ（1516頃ごろ）)
    6. ⑥ 動詞どうしの連体れんたい形がたや格かく助詞じょし「の」の下したに付ついて、形式けいしき名詞めいし的てきに用もちいられ、「あることをしながら、それと並行へいこうして」の意いを表あらわす。その一方いっぽう。
      1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「母はは一いち人にんにて紙かみを商しょうふ傍かたわらに小しょう銭ぜになど両替りょうがえして生業せいぎょうとせり」(出典しゅってん：小学しょうがく読本とくほん（1874）〈榊原さかきばら・那珂なか・稲垣いながき〉五ご)
  2. [ 2 ] 〘 副詞ふくし 〙 ( [ 一いち ]⑥の転てんじたもの ) あることをしながら、その一方いっぽうでは。かたがた。
    1. [初出しょしゅつの実例じつれい]「逃亡とうぼうの策さくを考かんがへ、側がわ(カタハ)ら両りょう賊ぞくの談だんを聞きく」(出典しゅってん：花柳かりゅう春はる話ばなし（1878‐79）〈織田おだ純一郎じゅんいちろう訳やく〉二に六ろく)

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