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左右(サユウ)とは? 意味や使い方 - コトバンク

左右さゆうみ)サユウ

デジタル大辞泉だいじせん左右さゆう」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

さ‐ゆう〔‐イウ〕【左右さゆう

(スル)
ひだりとみぎ。「左右さゆう確認かくにんする」「左右さゆう
かたわら。そば。まわり。「左右さゆうしたがえる」
そばちかつかえるもの側近そっきん。「左右さゆうう」
年齢ねんれいなどが、それにちかいこと。前後ぜんご。「ろく左右さゆうひと
立場たちば態度たいどをあいまいにすること。「げん左右さゆうにする」
ひだりみぎかを決定けっていすること。どちらかにめること。
おもうままに支配しはいすること。決定的けっていてき影響えいきょうあたえること。「一生いっしょう左右さゆうするような出来事できごと」「作物さくもつ生育せいいく天候てんこう左右さゆうされやすい」
のう狂言きょうげんまいかたいち左手ひだりてをややたかし、ひだりななまえ左足ひだりあしして右足みぎあしきつけ、右手みぎてをややたかし、みぎななまえ右足みぎあしして左足ひだりあしきつける。
[類語るいご](1よこ横様よこざまよこさま横向よこむ水平すいへい/(2ちか程近ほどちかちか間近まぢか間近まぢかじきすぐ至近しきん目前もくぜん鼻先はなさきとど指呼しこしこ咫尺しせきしせき目睫もくしょうもくしょうあいだかんはなさき身近みぢか手近てぢか卑近ひきん身辺しんぺんそばはたかたわわきわきよこ片方かたがたかたえもとちか付近ふきん近辺きんぺん近傍きんぼう近所きんじょ最寄もよもともと足元あしもと座右ざゆう手回てまわまわまのあたり目睫もくしょうもくしょう面前めんぜんまえ眼前がんぜん現前げんぜん目先めさき鼻面はなづらはなづらはなめんつら前面ぜんめん正面しょうめんまえ手前てまえ先方せんぽう直前ちょくぜん/(7支配しはい束縛そくばく拘束こうそく規制きせい制約せいやくしば

そ‐う〔サ‐〕【左右さゆう

ひだりみぎ。また、かたわら。さゆう。「左右さゆう
さとかたくして、―をかえりみる」〈今昔こんじゃくきゅうなな
ひだりみぎくこと。決着けっちゃく。また、そのき。「よしきっ左右さゆう
ぐんいくさの―をつとみるはひがごとか」〈平治へいじなか
年齢ねんれいなどのかずあらわかたりいて、その前後ぜんごかずであることをしめかたり
さんじゅう―、細作ほそづく美人びじん」〈蘆花ろか黒潮くろしお
とやかくうこと。非難ひなんすること。
よりゆきちょうもうすは…人柄ひとがらも―におよばぬうへ」〈活字かつじ本保ほんぼもとうえ
指図さしず命令めいれい
御所ごしょもうれて、その―にるべしとて」〈盛衰せいすいさんきゅう
あれこれのらせ。便たより。手紙てがみ
おそしとぞめたりける」〈太平たいへいいち

ひだり‐みぎ【左右さゆう

ひだりみぎひだりかたみぎかた。さゆう。
ひだりみぎちがえること。みぎひだり。「サンダル左右さゆうく」
あれこれとすること。あれやこれや。とやかく。おおく「に」をともなって副詞ふくしてきもちいる。
「―ににがしうおもへど」〈みなもと空蝉うつせみ

もと‐こ【ひだりみぎ

《「もともとしょ」の》かたわら。そばちかく。
天皇てんのうあいめぐみて、―にきたまふ」〈たれ仁紀ひとのり

さ‐う【左右さゆう

そう(左右さゆう

出典しゅってん 小学館しょうがくかんデジタル大辞泉だいじせんについて 情報じょうほう | 凡例はんれい

精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてん左右さゆう」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

そ‐うサ‥左右さゆう

  1. 名詞めいし ( 「う」は「みぎ」の呉音ごおん )
  2. ひだりみぎ。さゆう。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「朱雀すざくもん左右さゆうじんれつつづみ吹騎へいいち」(出典しゅってんぞく日本にっぽんれいかめ元年がんねん(715)正月しょうがつかぶとさる)
    2. 左右さゆう大将たいしょうなか少将しょうしょうなどの格子こうしのもとにさぶらひきゅうふ、いといとほし」(出典しゅってん枕草子まくらのそうし(10Cおわりきゅうろく)
    3. やま左右さゆうより、月日つきひひかりさやかにさしでて、をてらす」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ若菜わかなのぼる)
    4. 伊東いとう北条ほうじょうとてさうのつばさにて、いづれかちれつるべきに」(出典しゅってん曾我そが物語ものがたり南北なんぼくあさごろ)
  3. そば。かたわら。また、そばちかくにつかえるもの。さゆう。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「その廿にじゅうねんあいだ(あひだ)、かたふつ左右さゆうにしたがひたてまつらずして」(出典しゅってん法華ほっけ修法しゅほういちひゃく聞書ききがきしょう(1110)さんがつななにち)
  4. あれかこれかのなりゆき。ことの様子ようす有様ありさま
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「平家ひらかまさるたば、主上しゅじょうわたらせきゅうへば、ろくまいらんとおもひ、ぐん左右さゆう(サウ)つとるはひがことか」(出典しゅってんきむかたなもと平治へいじ(1220ころか)ちゅう)
  5. あれこれうこと。とやかくうこと。また、非難ひなんしてあれこれうこと。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「とき会所かいしょごとまただれにん奉仕ほうし哉、だい甞会行事ぎょうじしょろん左右さゆういち」(出典しゅってんしょう右記うき寛弘かんこうきゅうねん(1012)きゅうがつにち)
    2. 一門いちもんなか大将たいしょう、すでにしたがえたてまつうえは、左右さゆうにあたはず」(出典しゅってん平治へいじ物語ものがたり(1220ころか)じょう)
    3. 「さうにをよばずとて、たちまちうえけんの曜宿をり」(出典しゅってん曾我そが物語ものがたり南北なんぼくあさごろ)
  6. とかくの指図さしず指令しれい命令めいれい
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「御所ごしょもうれて、左右さゆう(サウ)しとて奏聞そうもんあり」(出典しゅってん源平げんぺい盛衰せいすい(14Cまえさんきゅう)
    2. れはんべらば、はやはやさうもうすべし」(出典しゅってん仮名かめい草子ぞうし・ねごとそう(1662)した)
  7. 善悪ぜんあく良否りょうひ是非ぜひなどの裁定さいてい。あれかこれかの決定けってい
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「度々たびたびさわ訴於ちょういちたってい左右さゆういち」(出典しゅってん東寺とうじひゃくごう文書ぶんしょ‐ほ・保安ほあんさんねん(1122)さんがついちいちにち伊勢いせ大国たいこくそうせんとう藤原ふじわらひかり菅原すがわら武道たけみちとうかいあん)
    2. 「この請文のおもむきは、かねてよりおももうけられたりしかども、いまだ左右さゆう(サウ)高良こうらほんルビ〉をもうされざりつるほどは」(出典しゅってん平家ひらか物語ものがたり(13Cまえいち〇)
    3. 断然だんぜんこれをくだりふにこらえずと左右さゆう(サウ)して其地をり」(出典しゅってんきん世紀せいき聞(1875‐81)〈染崎そめざき延房のぶふさいちいち)
  8. たより。しらせ。情報じょうほう音信いんしん消息しょうそく安否あんぴ。また、合図あいず
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「てき全員ぜんいんおとさんことすぐさじと心安こころやすおもえける。左右さゆういまいまやとまてけるところに」(出典しゅってん太平たいへい(14Cはち)
    2. ひさしく叔母おば左右さゆう(サウ)をもきかず」(出典しゅってん人情本にんじょうぼん清談せいだん若緑わかみどり(19Cなかはつ)
  9. かずあらわすかたりいて、その前後ぜんごかずであることをしめす。おおく、年齢ねんれいなどにもちいる。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「そのかたなどのやうに、さうろくじゅうのよはひになりては」(出典しゅってん評判ひょうばん・たきつけそう(1677))
    2. おもふるは、さんじゅう左右さゆう(サウ)細作ほそづくりな美人びじん」(出典しゅってん黒潮くろしお(1902‐05)〈徳富とくとみ蘆花ろかいち)

左右さゆうかたり

( 1 )かんさとし院本いんぽん名義めいぎしょう」には「左右さゆう」に「トニカクニ」のくんがあり、「万葉集まんようしゅう」や「いろるいしょう」からは、ふるくは「左右さゆう」ので「かにもかくにも」「とさまかうさま」ともまれたことがうかがわれる。やがてサウと音読おんどくされ、形容詞けいようし左右さゆうし」などがしょうじる。
( 2 )かん音読おんよみのサユウも中世ちゅうせい以来いらいなみようされ、現在げんざいでは普通ふつうサユウが使つかわれる。


さ‐ゆう‥イウ左右さゆう

  1. 名詞めいし
  2. ひだりとみぎ。左側ひだりがわ右側みぎがわ。また、左翼さよく右翼うよく
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「きんしょ左右さゆう言笑げんしょう縦横じゅうおう」(出典しゅってんふところふう(751)秋日しゅうじつ於長おうたくえんしんきゃく)
    2. 「たとへばとり左右さゆう(サユウ)高良こうらほんルビ〉の翅のごとし」(出典しゅってん平家ひらか物語ものがたり(13Cまえよん)
    3. [その文献ぶんけん]〔詩経しきょうしゅうみなみせき雎〕
  3. ( ━する ) ひだりみぎにうごくこと。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「にてどうせば左右さゆうする仕掛しかけをなし」(出典しゅってんべいおう回覧かいらん実記じっき(1877)〈久米くめ邦武くにたけいち)
  4. ( ━する ) そば。かたわらにあること。また、そばちかつか補佐ほさすること。または、そのひと側近そっきん
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ふく請。のうもり左右さゆういちようかんじんいち」(出典しゅってん聖徳太子しょうとくたいしでんれき(917ころか)じょう)
    2. じゅうにんのものどもそく左右さゆう(サユウ)のぢんをわたしてあきらかんあって」(出典しゅってんきむかたな本保ほんぼもと(1220ころか)じょう)
    3. [その文献ぶんけん]〔しょけいせついのちじょう
  5. ( かずあらわす漢語かんごのあとにいて ) そのかずちかいこと。とく年齢ねんれいなどがその前後ぜんごであることをあらわす。前後ぜんご
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「其年すに、南郭なんかくさんじゅうさい左右さゆうなり、ときみおさむかたれり」(出典しゅってん随筆ずいひつぶんかい雑記ざっき(1782)さん)
    2. [その文献ぶんけん]〔春秋しゅんじゅうひだりでんちゅう‐僖公ねん
  6. ( ━する ) 態度たいどをあいまいにすること。そのそのでことばをえること。いのがれすること。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「なぜか言葉ことば左右さゆう(サユウ)にして、いちようさくってさへくれなかった」(出典しゅってん真理しんりはる(1930)〈細田ほそだ民樹たみきあたまうえまち)
  7. ( ━する ) どちらかに決断けつだんすること。また、その決定けってい。どういうものかがはっきりすることをもいう。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「併しわしも商売しょうばいづく、はや左右さゆう(サイウ)をなされませ」(出典しゅってん歌舞伎かぶき御国みくににゅう曾我そが中村なかむら(1825)まく)
  8. ( ━する ) 自分じぶん自由じゆうにすること。支配しはいすること。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「政党せいとう領袖りょうしゅうとなりて、議論ぎろん左右さゆう(サイウ)すべき人柄ひとがらとぞおもえはる」(出典しゅってん内地ないち雑居ざっきょ未来みらいゆめ(1886)〈坪内つぼうち逍遙しょうよういち〇)
    2. [その文献ぶんけん]〔春秋しゅんじゅうひだりでん‐僖公ろくねん
  9. のう狂言きょうげんまいかたひとつ。ひだりかた左手ひだりてをややたかすにつれ、右手みぎてひくくそえてすうる。つぎみぎかたにむきをえて右手みぎてをややたかしながら、左手ひだりてひくくそえて、すう所作しょさ。〔はちじょうはな伝書でんしょ(1573‐92)〕

ひだり‐みぎ【左右さゆう

  1. 名詞めいし
  2. ひだりみぎ左側ひだりがわ右側みぎがわ。さゆう。そう。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「つぎきよしこう肆河ないおう左右さゆうだい舎人とねり(ヒタリミキのおほとねり)こと(こと)を誄る」(出典しゅってん日本書紀にほんしょき(720)朱鳥あすか元年がんねんきゅうがつきた野本のもとさとし))
    2. 「ひだりみぎのみなよろぼひたおれにければ」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ蓬生よもぎう)
  3. ひだりにしたりみぎにしたりすること。あれこれとすること。おおく「に」をともなって副詞ふくしてきもちいる。かれこれと。あれやこれや。とやかく。とやこう。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ひだりみぎににがしうおもへど」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ空蝉うつせみ)
  4. 舞楽ぶがくで、ひだりまい(さまい)みぎまい(うまい)ひだりかたらくみぎかたらく
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ひだりみぎのらくのことおこなふ」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ紅葉こうよう)
  5. ひだりみぎ位置いち転倒てんとうしていること。みぎひだり。

もと‐こ【左右さゆうゆかがわ

  1. 名詞めいし ( 「もと(もと)しょ(こ)」の ) もと。かたわら。そばちかく。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「天皇てんのう皇祖こうそははいのちびょう(みやまひ)したまひしより、はつ(みはふり)に及至(いた)るまでに、ゆかがわ(モトコ)を避(さ)りたまはず」(出典しゅってん日本書紀にほんしょき(720)すめらぎきょくねんきゅうがつ図書としょりょうほんくん))

ひだり‐みぎり【左右さゆう

  1. 名詞めいしひだりみぎ(左右さゆう
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「これらをひたりみきりにすへ」(出典しゅってん寛文ひろふみばん発心ほっしんしゅう(1216ころか)ろく)

さ‐う【左右さゆう

  1. 名詞めいしそう(左右さゆう

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普及ふきゅうばん どおり左右さゆう」のみ・字形じけい画数かくすう意味いみ

左右さゆう】さゆう(いう)

みぎひだり近傍きんぼう同列どうれつ近臣きんしん。また、佐助さすけする。〔国語こくごすすむよん〕此のさんにん偃(こえん)・ちょうおとろえ(ちようし)・賈佗(かた))は、じつこれれを左右さゆうす。じゅうみみるときはのりれにくだり、うごくときはのりる。

どおりひだり」の項目こうもく

出典しゅってん 平凡社へいぼんしゃ普及ふきゅうばん どおり普及ふきゅうばん どおりについて 情報じょうほう

とっさの日本語にほんご便利べんりちょう左右さゆう」の解説かいせつ

左右さゆう

日本にっぽんではひだりみぎ中国ちゅうごくではおな使つかかたもするが、~くらい、~程度ていどでよく使つかう。

出典しゅってん (かぶ)朝日新聞あさひしんぶん出版しゅっぱん発行はっこう「とっさの日本語にほんご便利べんりちょうとっさの日本語にほんご便利べんりちょうについて 情報じょうほう

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