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下(カ)とは? 意味や使い方 - コトバンク

したみ)カ

デジタル大辞泉だいじせんした」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

か【した】[漢字かんじ項目こうもく

おとかん) ) [くんした しも もと さげる さがる くだる くだす くださる おろす おりる
学習がくしゅう漢字かんじ]1ねん
〈カ〉
空間くうかんてき位置いち関係かんけいひくかた。「下部かぶ下方かほう階下かいか眼下がんか地下ちか直下ちょっか天下てんか皮下ひか
時間じかん順序じゅんじょこうほう。「下記かきしたもと下弦かげん以下いか
階級かいきゅう身分みぶん程度ていどひくかた。「下院かいん下情かじょう下層かそう下等かとう下僚かりょう
空間くうかんてき時間じかんてき範囲はんい限定げんていするかたり。「県下けんか言下ごんか時下じか城下じょうか目下もっか占領せんりょう
支配しはい影響えいきょうけるがわ。「管下かんか麾下きかきか傘下さんか配下はいか部下ぶか門下もんか
貴人きじん尊称そんしょうえるかたり。「閣下かっか貴下きか殿下でんか陛下へいか
脇付わきづけわきづけもちいるかたり。「机下きかとら皮下ひか
うえからしたへ、たかほうからひくほう移動いどうする。「下降かこう却下きゃっか降下こうか沈下ちんか低下ていか投下とうか落下らっか
中央ちゅうおうから地方ちほうへ、中心ちゅうしんから周辺しゅうへんうつる。「西下さいか南下なんか
10 上位じょういしゃから下位かいしゃわたあたえる。「下賜かし下付かふ下命かめい
〈ゲ〉
1おなじ。「下界げかい下段げだん上下じょうげ
2おなじ。「下巻げかん下刻げこく下旬げじゅん
3おなじ。「下品げひん下郎げろう下剋上げこくじょうげこくじょう下世話げせわ凡下ぼんげ
8おなじ。「下山げざん下車げしゃ下馬げば下落げらく下痢げり
9おなじ。「下向げこう下野げや
10おなじ。「下知げじ宣下せんげ
へりくだる。「卑下ひげ
〈した〉「下着したぎ下手へた下見したみ下役したやく靴下くつした手下てした年下としした軒下のきした幕下まくした目下もっか床下ゆかした
〈しも〉「下座げざ下手へた風下かざしも上下じょうげかみしも川下かわしも
〈もと〉「足下あしもと膝下ひざもとひざもと
難読なんどく下火したびあこしもあこ下司げすげす下種げすげす下衆げすげす白帯下はくたいげこしけ下枝しずえしずえ下総しもうさしもうさ下野げやしもつけ下手へたへた

しも【した

ひとつづきのもののすえ。また、いくつかに区別くべつしたもののわりの部分ぶぶん
がわ下流かりゅう。また、その流域りゅういき川下かわしも。「したくだる」「したる」⇔うえかみ
時間じかんてきにあととかんがえられるほう。現在げんざいちかいほう。後世こうせい。「うえ太古たいこむかしからした現在げんざいただいままで」⇔うえかみ
㋒ある期間きかんふたつにけた場合ばあいのあとのほう。「した半期はんき」⇔うえかみ
がつ下旬げじゅん。「寄席よせした出演しゅつえんする」
物事ものごとわりの部分ぶぶんすえ部分ぶぶん。「くわしくはしたしるす」「したけたけたて」「したまき」⇔うえかみ
和歌わか後半こうはんの2。「した」⇔うえかみ
位置いちひくところ。また、ひくいとかんがえられるところ
下方かほう位置いちするところ下部かぶ。「したみずとす」⇔うえかみ
そとのかたをいだしたれば、どうたかくて―はたにえたり」〈かげろふなか
㋑からだのこしからした部分ぶぶん。また、とく陰部いんぶしりをさすことがおおく、それを話題わだいにする下品げひんさや、だい小便しょうべんかんする事柄ことがらをもいう。「した病気びょうき」「はなししたくだる」「した世話せわをする」「した半身はんしん」⇔うえかみ
下位かい座席ざせき下座げざ末座まつざ末席まっせき。「幹事かんじやくしたひかえる」⇔うえかみ
客間きゃくま座敷ざしきなどにたいして、台所だいどころ勝手かってなどをさすかたり。⇔うえかみ
舞台ぶたいの、客席きゃくせきからひだりのほう。下手へたしもて。「られた役者やくしゃしたむ」⇔うえかみ
地位ちい身分みぶんひくひと君主くんしゅたいして、臣下しんか人民じんみんやとぬしたいして、使用人しようにん使つかい。「したものをいたわる」
おっとまちあつか塩梅あんばいあんばいひとたいするから―にのぞ調子ちょうし」〈紅葉こうよう多情たじょう多恨たこん
うえかみは―にたすけられ、―はうえになびきて」〈みなもと・帚木〉
中心ちゅうしんからはなれた
からはなれたとくに、京都きょうとからはなれた地方ちほう。⇔うえかみ
京都きょうとで、御所ごしょからはなれたみなみ方角ほうがく地域ちいきてんじて一般いっぱんに、みなみほう地名ちめいなどにもちいる。「寺町てらまちどおりのしたにあるいえ」「したきょうしもぎょう」⇔うえかみ
地域ちいきで、より京都きょうととおいほう。むかし国名こくめいなどで、あるくに二分にぶんしたとき、からとおいほう。「したせきしものせき」「したつふさ(=下総しもうさしもうさ)」⇔うえかみ
京都きょうとからて、中国ちゅうごく四国しこく九州きゅうしゅうなどの西国さいこく地方ちほうとくに、キリシタン関係かんけいしょでは九州きゅうしゅうをさす。
かく価値かちおとっているほう。
うえかみなかなか―のひと」〈土佐とさ

宮中きゅうちゅう貴人きじんいえで、女房にょうぼうめているきょくつぼね
はらみて、いとわりなければ、―にはべりつるを」〈みなもと空蝉うつせみ
㋑《下半身かはんしんにつけるところから》はかまはかま
「―ばかりせてやらう」〈虎明とらあききょう二人ふたりはかま
[類語るいご](2㋐)下方かほうしたした下手へた/(2㋑)下半身かはんしん/(2㋒)下座げざげざ下座げざしもざ末席まっせき末座まつざ

した【した

位置いち関係かんけいで、あるものにくらべてひくいほう。
場所ばしょ位置いちひくいこと。ひくいところ。「新聞しんぶん雑誌ざっししたにある」「したやすむ」「かいしてしたんでいる」⇔うえうえ
おんひく部分ぶぶん。「したおときづらい」⇔うえうえ
表側おもてがわあらわれていないところ。
おおわれている部分ぶぶん。「したセーター着込きこむ」⇔うえうえ
指導しどう庇護ひごけていること。「先生せんせいした研究けんきゅうしている」「した修業しゅうぎょうする」
程度ていど地位ちい年齢ねんれい能力のうりょく数量すうりょうなどがおとっていること。また、そのひと。「技術ぎじゅつかれのほうがしただ」「かれよりみっしただ」「てんよりした合格ごうかくだ」⇔うえうえ
てんひとうえひとつくらずひとの―にひとつくらず」〈福沢ふくさわ学問がくもんのすゝめ
なにかをしたすぐそのあと。直後ちょくご。「ったしたからぼろをす」

もの代金だいきん一部いちぶてること。下取したどり。「ふるいミシンをしたす」
きんてにするもの。「時計とけいしたにしてかねりる」
こころ。心底しんそこ
「―なやますに」〈まんよんきゅうよん
名詞めいしうえいて、まえもってするというあらわす。「した準備じゅんび」「した調しらべ」
[しもせっ]いきした上下じょうげえりえんした白粉おしろいおしろいしたおび靴下くつしたくらくらした化粧下けしょうしたこえしたはかました坂下さかした三下さんした白下しろしたズボン下ずぼんしたそでそでしたそでした手下てした年下としした名題なだいなだいした軒下のきしたはなした版下はんしたほぞへそした幕下まくした真下ましもまたまたした目下もっか紋下もんしたやぐらした床下ゆかしたゆきしたわきわきしたした
[類語るいご]下方かほうしたしも下手へた

もと【したもと

《「ほんもと」とどう語源ごげん
ものした部分ぶぶん。また、そのあたり。した。「はたの―にあつまる」「さくらの―に花見はなみうたげもうける」
そのひとのところ。そば。「おやの―をはなれる」
その規則きそく支配しはいりょくおよぶところ。「きびしい規律きりつの―で生活せいかつする」「監視かんしの―におかれる」
(「…のもとに」のかたちで)…した状態じょうたいで。…で。「てき一撃いちげきの―にたおす」
[類語るいご]ちか程近ほどちかちか間近まぢか間近まぢかじきすぐ至近しきん目前もくぜん鼻先はなさきとど指呼しこしこ咫尺しせきしせき目睫もくしょうもくしょうあいだかんはなさきがわかたわちか近辺きんぺん付近ふきんはた足元あしもと手元てもと身近みぢか手近てぢか卑近ひきん身辺しんぺんわきわきよこ片方かたがたかたえ近傍きんぼう近所きんじょ最寄もよ座右ざゆう左右さゆう手回てまわまわまのあたり目睫もくしょうもくしょう面前めんぜんまえ眼前がんぜん現前げんぜん目先めさき鼻面はなづらはなづらはなめんつら前面ぜんめん正面しょうめんまえ手前てまえ先方せんぽう直前ちょくぜん

げ【した

程度ていど価値かち等級とうきゅう序列じょれつなどがひくいこと。標準ひょうじゅんよりおとっていること。下等かとう。した。「なかした成績せいせき」⇔うえじょう
書物しょもつぶんあきらだんなどで、ふたつまたはみっつにけたものの最後さいごのもの。「したまき」⇔うえじょう

げ【したなつはな】[漢字かんじ項目こうもく

した〉⇒
なつ〉⇒
はな〉⇒

か【した

接尾せつび名詞めいしいて、そういう状態じょうたいのもとにある、そのなかでのことであるあらわす。「戦時せんじした」「意識いしきした

出典しゅってん 小学館しょうがくかんデジタル大辞泉だいじせんについて 情報じょうほう | 凡例はんれい

精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてんした」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

した【した

  1. [ 1 ] 名詞めいし
    1. [ いち ] 位置いち関係かんけいで、ひくかた一定いっていひろさのある下部かぶ平面へいめん
      1. ひく場所ばしょ位置いち。⇔うえ
        1. (イ) おろされるようなひくところ下方かほう
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「がらすくさじゅ(さしぶ)がらすくさじゅ 其が斯多(シタ)なまてる こう とき(ゆ)椿つばき」(出典しゅってん古事記こじき(712)じょう歌謡かよう)
          2. 水鳥みずとりのあをははいろもかはらぬをはぎのしたこそけしきことなれ」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ若菜わかなのぼる)
        2. (ロ) そのうえに、あるものがせっしてっている位置いち場所ばしょ
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「たえふすま(たくぶすま) さやぐが斯多(シタ)に あわゆきわかやるむねたえつな(たくづの)しろうで」(出典しゅってん古事記こじき(712)じょう歌謡かよう)
        3. (ハ) てんじて、有力ゆうりょくしゃ庇護ひごけている地位ちい有力ゆうりょくしゃ保護ほごのもと。
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ありかたきかへりみのしたなりつるを」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ須磨すま)
        4. (ニ) もの自然しぜん状態じょうたいにあるとき、地面じめんちか部分ぶぶんそこ
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ろくがつに邑中(むら)かめ(かはかめ)(え)たり。さるしょ(しる)せり。うえ(うへ)した(シタ)げん(くろ)し」(出典しゅってん日本書紀にほんしょき(720)天智てんじきゅうねんろくがつきた野本のもとさとし))
          2. 水口みずぐちゆらむかはづさへみずのしたにて諸声もろごえになく」(出典しゅってん伊勢物語いせものがたり(10Cまえなな)
        5. (ホ) 階下かいか。また、遊里ゆうり吉原よしはら)で、かいにいる女郎じょろうたいし、階下かいかにいる主人しゅじん男衆おとこしゅなどをいう。
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「姫君ひめぎみにござるぞ、としたぞうひらき」(出典しゅってん歌舞伎かぶき傾城けいせい壬生みぶだい念仏ねんぶつ(1702)じょう)
          2. うえ草履ぞうりおとれて、したかい(シタ)病室びょうしつましたのち(あと)」(出典しゅってん系図けいず(1907)〈いずみ鏡花きょうか)
        6. (ヘ) ( とくに、遊女ゆうじょなどで、主人しゅじん部屋へや内証ないしょう)が階下かいかにあったところから ) 内証ないしょうをいう。また、そこにいる主人しゅじん
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「さき器量きりょうほどにてまいり、内證ないしょう(シタ)へもそこねかけず」(出典しゅってん洒落本しゃれぼんきんげん大福帳だいふくちょう(1755)いち)
        7. (ト) ほんかみいたときそのひとちか部分ぶぶん。また、正常せいじょうてたとき下部かぶになる位置いち
        8. (チ) あることがらの決定的けっていてき影響えいきょう。…のため。
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「さむらいいちにん仰付おおせつけられて、ちゅう諫のしたたまものて、おとろえろうのちしかばねさらさんことなん子細しさいこうふべきと」(出典しゅってん太平たいへい(14Cさんきゅう)
      2. 事物じぶつ程度ていどひくいこと。
        1. (イ) 比較ひかくして、力量りきりょうおとっていること。劣勢れっせいであること。敗勢はいせい
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「さてははやわがはしたになるござんなれ」(出典しゅってん義経よしつね室町むろまちちゅうか)さん)
        2. (ロ) 比較ひかくして、数量すうりょう年齢ねんれいなどのてんでよりすくないこと。また、そのもの、ひと
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「さきりんよりしたけたがりて」(出典しゅってんちりこう(1627)じょう)
          2. うえいつつ、したみっつで」(出典しゅってんみち(1962)〈庄野しょうのじゅんさん)
        3. (ハ) 比較ひかくして、階級かいきゅう身分みぶん地位ちいなどのひくいこと。また、そのひと部下ぶか下男げなん
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「むかしやま簡はただかずらきょういちにんをしたにもったぞ」(出典しゅってんよんかわ入海いりうみ(17Cまえはち)
          2. かれ(かの)士官しかん無口むくちなのにはだれしも閉口へいこうりゃくきょう(ま)して部下ぶか(シタ)ものなどするはおもひもよらず」(出典しゅってん:いさなとり(1891)〈幸田こうだ露伴ろはんいちいち)
        4. (ニ) 能楽のうがくで、ワキ・ツレなどしたがえ立場たちばにある演技えんぎしゃ
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「じゅうろくろうわかくてしたにてつけし也」(出典しゅってん申楽さるがくだん(1430)かんおもね)
        5. (ホ) 高音こうおんたいして低音ていおん音階おんかいひくおと
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「『みなじんろくちり(ぢん)』ときゅうに『わ』をげんててじかうつるべし。『ろくちり』、したよりげんふ、わるき也」(出典しゅってん申楽さるがくだん(1430)文字もじなまり・ふしなまり)
        6. (ヘ) 下等かとう見物けんぶつせき桟敷さじき(さじき)などの特別とくべつせきたいしていう。
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「芸子げいこをつかはせ、したなる見物けんぶつにけなりがらせける」(出典しゅってん浮世草子うきよぞうし世間せけん胸算用むなざんよう(1692)さん)
        7. (ト)したばたらき(したはたらけ」のりゃく
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「併しはたらくには下女げじょもゐるのだし」(出典しゅってんくわ(1913)〈鈴木すずき三重吉みえきちよん)
      3. した(した)にした(した)にした(した)にした
    2. [ ] 物事ものごと裏面りめんかんすること。さえぎられてえない部分ぶぶん内側うちがわ
      1. つつまれている部分ぶぶんものでおおわれてかくれている部分ぶぶんもの内側うちがわなかうち
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「なつかげの嬬屋(つまや)したころも(きぬ)たっ(た)吾妹わぎも(わぎも) うらまけてがためたっ(た)たばややだいさい(た)て」(出典しゅってん万葉集まんようしゅう(8Cなないちななはち)
        2. 浄衣じょうえのしたにすすきしょくのきぬをて」(出典しゅってん平家ひらか物語ものがたり(13Cまえさん)
      2. こころ。しんおく内心ないしん
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「大和やまとへに くはだれおっと かくれ志多した(シタ)のべへつつ くはだれおっと」(出典しゅってん古事記こじき(712)した歌謡かよう)
        2. うえにはなげくよしなりしかども、したには喜悦きえつまゆをひらき」(出典しゅってん曾我そが物語ものがたり南北なんぼくあさごろいち)
      3. 内々ないないであること。おおく、動詞どうし連用形れんようけいともなって、副詞ふくししたり、「したに」のかたち副詞ふくしてきもちいる。ひそかに。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「志多した(シタ)といひに といいもうとを 斯多(シタ)きに つまを」(出典しゅってん古事記こじき(712)した歌謡かよう)
        2. せまところはべればなめげなることやさむらいらむとしたに歎くをきゅうひて」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ)帚木)
      4. 表立おもてだたせないこと。あらそいなどをおおやけさないこと。てんじて、示談じだん(じだん)
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「此論(シタ)にてすみむずかし両人りょうにん御前ごぜん罷出まかりでみぎ段々だんだんさるあくれば」(出典しゅってん浮世草子うきよぞうし本朝ほんちょうさくらかげごと(1689)さん)
    3. [ さん ] 時間じかんてきもしくは空間くうかんてきに、あとの時点じてん個所かしょ
      1. すぐあと。直後ちょくご即刻そっこく
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「滝口たきぐちおとうと三郎さぶろう、いでよ、といふ、ことばのしたより、いでにけり」(出典しゅってん曾我そが物語ものがたり南北なんぼくあさごろいち)
      2. つながったもののあとの部分ぶぶん
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「年号ねんごう月日つきひしたには、孝子こうしなりけいかれたれば」(出典しゅってん平家ひらか物語ものがたり(13Cまえさん)
    4. [ よん ] のこし、のこしのもの。とくに、貴人きじんのこした食事しょくじのこり。おした。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「のち根井ねいねこあいだ殿どのした(シタ)って中納言ちゅうなごん雑色ざっしょくきゅうふ」(出典しゅってん源平げんぺい盛衰せいすい(14Cまえさんさん)
    5. [ ] 代償だいしょう代金だいきん一部分いちぶぶんとしてさし品物しなもの
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「そのかわいままでのこよみした(シタ)にやりますから、りかへてくださりませ」(出典しゅってん:咄本・聞上手ききじょうず(1773)こよみ)
    6. [ ろく ] ( 江戸えど時代じだい大奥おおおく大名だいみょうなどのおくきで ) 実家じっか町方まちかたなどをいう。さと。やど。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「宿やど(シタ)くだるのはしにいたさう」(出典しゅってん人情本にんじょうぼん春色しゅんしょくだまたすき(1856‐57ごろさん)
  2. [ 2 ] 造語ぞうご要素ようそ
    1. 名詞めいしうえいて、現在げんざいよりまえ過去かこなどのあらわす。「したおっと(お)」など。
    2. 名詞めいしうえいて、準備じゅんびこころみ、また、あらかじめするなどのあらわす。「下書したがき」「下稽古したげいこ」「下検分したけんぶん」など。

しも【した

  1. 名詞めいし もと、「ながれの下流かりゅうのほう」をいったかたりか。または、「ひとつづきのもののすえ」をさしていったかたりか。のちには「もののひく部分ぶぶん」「地位ちい価値かちひくいもの」「中心ちゅうしんからはなれた地域ちいき」などのにもいう。した。⇔うえ(かみ)
  2. [ いち ] ひとつづきのもののすえほう
    1. かわの、川口かわぐちちかいほう。下流かりゅう川下かわしも
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「あかずしてわかるるなみだたきにそふすいまさるとやしもはみゆらん〈けんげい〉」(出典しゅってん古今ここん和歌集わかしゅう(905‐914)離別りべつさんきゅうろく)
    2. 和歌わかなどの後半こうはん、または、わりの部分ぶぶん。また、物語ものがたりなどの後半こうはん部分ぶぶん。→した(しも)の
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「みぎのかみしものくのかみに、おなじもじぞあめる」(出典しゅってん天徳てんとくよんねん内裏だいり歌合うたあわせ(960))
    3. どきうつわりをみずながれに見立みたてて、現在げんざいちかほうをいう。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「かみせいこよみのころほひより、しも文治ぶんじのいまにいたるまでのやまとうたを、えらびたてまつるべきおほせごとなんありける」(出典しゅってん千載せんざい和歌集わかしゅう(1187)じょ)
    4. つき下旬げじゅん。→した(しも)のじゅうにち
    5. ある時点じてんまたはある箇所かしょからあとの部分ぶぶん以下いかつぎ
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「こたえ曰下(しも)のちぶんなり」(出典しゅってんほん百法顕幽抄平安中期点(900ごろ))
    6. ( から ) かわ下流かりゅうちかけた地方ちほう
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「なつさいした(シモ)東京とうきょう前橋まえばしとうすべてがわしもの開化かいかした地方ちほう言葉ことば)のほうから射的しゃてきまとは」(出典しゅってん明治大めいじだいせい見聞けんぶん(1926)〈生方うぶかた敏郎としお憲法けんぽう発布はっぷにちしん戦争せんそう)
  3. [ ] たか部分ぶぶんたいしてひく部分ぶぶん
    1. ひくところ下部かぶ下方かほう。した。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「うちふけてそと(と)ほうだしたれば、どうはたかくて、しもはたにえたり」(出典しゅってん蜻蛉とんぼ日記にっき(974ごろちゅう)
    2. からだこしよりした部分ぶぶんとくに、陰部いんぶしり(しり)などをいう。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「かさもり(かさもり)稲荷いなりともうんひ、腫物しゅもつだとかした(シモ)ほうやまい御利益ごりやくる」(出典しゅってん東京とうきょう年中ねんじゅう行事ぎょうじ(1911)〈若月わかつき紫蘭しらん附録ふろく)
    3. はかま(はかま)肩衣かたぎぬ(かたぎぬ)うえ(かみ)というのにたいする。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「したはあれどもじょうがなひ、いまからかりにやってもおそからふず、それも大事だいじなひ、しもきせてやらふ」(出典しゅってん虎明とらあきほん狂言きょうげん二人ふたりはかま室町むろまちまつ近世きんせいはつ))
    4. しも(した)に
    5. ( 客間きゃくま座敷ざしき客席きゃくせきなどをうえ(かみ)というのにたいして ) 台所だいどころ勝手かってなどのしょう
    6. だい小便しょうべん
    7. 月経げっけい
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「した(シモ) くそうんりゃくまたつきすいしたうんるなどうんり」(出典しゅってん俚言りげんしゅうらん(1797ごろ))
    8. 下品げひんなこと。みだらなこと。しもがかり。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「Gin がいてる。あたまのぼる。はなしした(シモ)くだってる」(出典しゅってんヰタ・セクスアリス(1909)〈もり鴎外おうがい〉)
  4. [ さん ] 価値かちひくかたおとっているほう
    1. 価値かち能力のうりょくなどがおとっていること。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「人丸ひとまるあかじんがかみにたたむことかたく、あかじんひとまろがしもにたたむことかたくなむありける」(出典しゅってん古今ここん和歌集わかしゅう(905‐914)仮名かめいじょ)
    2. 官位かんい身分みぶんひくいもの。臣下しんか人民じんみん。した。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「はしもながら ことのを あまつそらまで きこえあげ〈壬生忠岑みぶのただみね〉」(出典しゅってん古今ここん和歌集わかしゅう(905‐914)ざつたいいち〇〇さん)
    3. やとわれているもの召使めしつかい。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「しもなどとりつぎまゐるほど、これはたおほやけしうとう(から)めきてをかし」(出典しゅってん枕草子まくらのそうし(10Cおわりいちよん)
    4. 貴人きじんからはなれた座席ざせき下座げざ
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「上達部かんだちめ(かむだちめ)殿上人てんじょうびと、みこたちあまたさぶらひたまうければ、しもにとおくさぶらふ」(出典しゅってん大和やまと物語ものがたり(947‐957ごろいちよん)
    5. 貴人きじんからはなれた建物たてもの部屋へや入口いりくち台所だいどころちか部屋へや
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ふじつぼ(ふぢつぼ)踏歌とうかのよりはしもにおはしませば、ぎょせうそこもき、きみたちもまいきゅうふ」(出典しゅってん宇津うつたもつ物語ものがたり(970‐999ごろぞうひらけ)
  5. [ よん ] 中心ちゅうしんからはなれた地方ちほうをいう。御所ごしょからはなれた。また、からはなれた地方ちほう
    1. 下京しもぎょう(しもぎょう)のこと。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「今昔こんじゃくあるにん方違かたたがえ(かたたが)へにした(しもの)あたり也けるところくだりたりけるに」(出典しゅってん今昔こんじゃく物語ものがたりしゅう(1120ころか)なな)
    2. 京都きょうとからて、大坂おおさかをさしていうかたり
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「太夫たゆうさまに御目おめにかかり(シモ)まいだんもうげたれば」(出典しゅってん浮世草子うきよぞうし傾城けいせいきん短気たんき(1711))
    3. 中国ちゅうごく四国しこく九州きゅうしゅうなどの西国さいこく地方ちほう。「にち葡辞しょ」「ロドリゲス日本にっぽんだい文典ぶんてん」などでは、とくに九州きゅうしゅう地方ちほう限定げんていしてもちいている。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「Ximo(シモ)わけ下方かほう部分ぶぶん。また、西にしのこのあたりの島々しまじま、あるいは諸国しょこく」(出典しゅってんにち葡辞しょ(1603‐04))
  6. [ ]しもて(下手へた
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「わきざになをり、下京しもぎょうはかみ、上京じょうきょうしたになをる」(出典しゅってん虎明とらあきほん狂言きょうげんどん太郎たろう室町むろまちまつ近世きんせいはつ))

さがり【した

  1. 名詞めいし ( 動詞どうし「さがる(した)」の連用形れんようけい名詞めいし )
  2. 下方かほうれること。また、そのもの。
    1. (イ) つりさげてもちいるがま。→鍑(さがり)
    2. (ロ) 衣服いふくかざりとしてらすひも
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「やつはかまくくりゃくはらしろくみすじにて、さがりよっつあり」(出典しゅってん装束しょうぞくしょう(1577ごろ))
    3. (ハ) ろくしゃくふんどしの前部ぜんぶらすぬの歌舞伎かぶきではやつ(やっこ)などが豪華ごうかなものをつける。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「せわしき(ごげん)まくらもとらずおびもほどかずにむねげ、ふんどしのさがりはあとへはづしてき」(出典しゅってん浮世草子うきよぞうし好色こうしょく万金まんきん(1694))
    4. (ニ) 相撲すもうで、力士りきしがまわしのまえらすひも(ひも)じょうかざり。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「あた角力すもうのさがりわづか也」(出典しゅってん俳諧はいかいにしき(1767))
    5. (ホ) 和船わせん船首せんしゅざいみよし先端せんたんにつけるくろなわ装飾そうしょく近世きんせい初期しょき以来いらい、みよしをながしたせきせん弁才べんさいせんにつけられ、衝突しょうとつさいふねいためないためというが、効果こうか疑問ぎもん琉球りゅうきゅうさんクロツグ、または、シュロをなわになってつくる。かもじ。〔和漢わかん船用せんようしゅう(1766)〕
      1. 下り<b>①</b><b>(ホ)</b>
        くだ(ホ)
  3. 目上めうえひとのもとから退しりぞくこと。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「藤波ふじなみいもうとの於竜、あねした(サガ)りのいつよりおそきをあんじ」(出典しゅってん読本とくほん昔話むかしばなし稲妻いなづま表紙ひょうし(1806)いち)
  4. 神仏しんぶつまえからさげたそなものてんじて、目上めうえひとからゆずりわたされた衣類いるい品物しなもの
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「はなまくらものとひとにいはれ、さがりくふわがながららず」(出典しゅってん浮世草子うきよぞうししんいろかんしょ(1698))
  5. たかところからひくところへとうつること。また、ある部分ぶぶんよりひくくなっていること。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「管絃かんげんちょうぜんにんは、ことふえのさがりあがり、いささかのたがひもあきらかにきくべし」(出典しゅってん八雲やくもしょう(1242ごろろく)
  6. 価値かち値段ねだん相場そうばなどがやすくなること。→がりをける
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「左遷させんためちゅう(ゐなか)へいたことうんぞ〈りゃく朝廷ちょうていにいるよりはさがりぞ」(出典しゅってん漢書かんしょ列伝れつでん竺桃しょう(1458‐60)いち)
  7. 物事ものごと程度ていどひくくなること。おとろえること。
  8. がある時刻じこくぎること。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「さきざきはばかりかならずが、うまのさがりまでみえねば、いかならんとおもえて」(出典しゅってんじゅうくんしょう(1252)なな)
  9. 支払しはらいのしてない金額きんがく未払みはらぶん勘定かんじょう未払金みはらいきん。さがりがね。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「高良山こうらさん如法にょほうけい料足りょうそく借用しゃくようぶつのさかりのぶんに引申こう田地でんちごと」(出典しゅってん広福寺こうふくじ文書ぶんしょ文中ぶんちゅうねん(1373)いちがついちさんにちたいらきよしたかしじょう)
  10. 卑賤のもの芝居しばいしゃしょう
  11. 囲碁いごで、ばんはしだいせんないしだいよんせん位置いちにあるいしから、ばんはしかって下降かこうするようにどう一線いっせんじょうならべて

げ【した

  1. 名詞めいし ( 「した」の呉音ごおん )
  2. した。⇔うえ(じょう)
  3. 価値かちひくいこと。おとること。下等かとう。⇔うえ(じょう)
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「した(げ)としたるにんうんごとをばようひずしてしんず、はらりつするなり」(出典しゅってん蓮如れんにょ上人しょうにん一代記いちだいき聞書ききがき(16C))
  4. 書物しょもつぶんあきらだん演劇えんげき場面ばめんなど、ふたつまたはみっつにけたものの、最後さいごのもの。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「あとしたまきはなすでござろう」(出典しゅってん交易こうえき問答もんどう(1869)〈加藤かとう弘之ひろゆきじょう)
  5. 能楽のうがく用語ようご
    1. (イ) ( 「したさん(げさんい)」のりゃく ) 世阿彌ぜあみのう上中かみなかさん段階だんかい品等ひんとうした、そのしたさんふうつよほそふう(ごうさいふう)つよ麁風(ごうそふう)、麁鉛ふう(そえんふう)をさす。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「のううえなかした差別さべつ(しゃべつ)あるべし」(出典しゅってん風姿ふうしはなでん(1400‐02ごろさん)
    2. (ロ)げおん(したおん」のりゃく
  6. 邦楽ほうがく用語ようご
    1. (イ) 雅楽ががく琵琶びわかんしょ(かんどころ)、また、そのおと
    2. (ロ) 横笛よこぶえゆびあなひとつ。としては省略しょうりゃくしてき、「げ」とむことがおおい。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「たけばらじょういちさんよんろくななあな。如くだりよびこれためつぎゆうなかろくくちいち也」(出典しゅってんふところちくしょう(12Cまつ‐13Cはつか))
    3. (ハ) しょう(しょう)かんひとつ。およびそのかんおと(嬰ヘ)。またそのおと基本きほんとするごうちく(あいたけ)(=和音わおん)の
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「いちしょう笛竹ふえたけめい せんじゅう下乙しもうとこう(く)いちはち也言(ごん)ななぎょうじょう)凡(ぼ)乞毛」(出典しゅってん吉野よしの吉水よしみずいんらくしょ(1239‐1336ごろ))

おろせ【した

  1. ( 江戸えど時代じだいかごかきが「おもくばおろせ」とうたいながらかついだところから )
  2. [ 1 ] かん動詞どうし かごかきのかけごえ
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「あんだのりぶつに、のせられて、はいはいをろせをろせといさみすすむ」(出典しゅってん評判ひょうばん野郎やろうちゅう(1660))
  3. [ 2 ] 名詞めいし 上方かみがた遊里ゆうり
    1. おろせかご(しもかご」のりゃく。〔評判ひょうばん色道しきどうだいきょう(1678)〕
    2. かごかき。〔評判ひょうばん色道しきどうだいきょう(1678)〕
    3. おろせやど(下宿げしゅく」のりゃく
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ちん(ちん)おろし(オロセ)なみとてふんくれられける」(出典しゅってん浮世草子うきよぞうし好色こうしょく盛衰せいすい(1688)さん)

ください【した

  1. よんだん活用かつよう動詞どうし「くださる(した)」の命令めいれいがた「くだされ」の変化へんかしたもの。一説いっせつに、「くださいまし(ませ)」のりゃくともいう。現在げんざい標準ひょうじゅん口語こうごでは、このかたちが、「くださる」の命令めいれい要求ようきゅう表現ひょうげんとしてもちいられる。動詞どうし用法ようほうをはじめ、「ってください」「御覧ごらんください」のような、補助ほじょ動詞どうし用法ようほうもある。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「のごひを、ちょと、あつい、ゆで、しぼって、ください」(出典しゅってん洒落本しゃれぼん遊子ゆうし方言ほうげん(1770)発端ほったん)
    2. 「おこしにつけたきび団子だんごひとつわたしにした(クダ)さいな」(出典しゅってん唱歌しょうか桃太郎ももたろう文部省もんぶしょう唱歌しょうか)(1911))

した補助ほじょ注記ちゅうき

つぎれいのように、「まかしてください」の気持きもちもちいることもある。「夫婦ふうふ喧嘩げんか世間せけんたいして外聞がいぶんわるい。かみさんも、宿六やどろくも、大概たいがいことは、この家主やぬしした(クダ)さい。大家たいかもらいひました」〔伎・貞操ていそうはな鳥羽とばこいづかろくだて


くだし【した

  1. 名詞めいし
  2. ( 動詞どうし「くだす(した)」の連用形れんようけい名詞めいし ) くだすこと。もうしわたすこと。下命かめい
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「これ、あたりにてまいらせよとさむらいつるくだしのさむらいつれば」(出典しゅってん宇津うつたもつ物語ものがたり(970‐999ごろこくゆずる)
  3. くだしぐすり(したやく」のりゃく
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「宗長そうちょうはくたしをたへこうあいだ今日きょうまかりあからすこう」(出典しゅってん実隆さねたかおおやけあきらおうよんねん(1495)がついちにち紙背しはい宗祇そうぎ書状しょじょう))
    2. さいまでただれしていに、尼子あまこ佐竹さたけの瀉薬(クダシ)あずかへて、ほどなく癒へにけり」(出典しゅってん仮名かめい草子ぞうし浮世うきよ物語ものがたり(1665ごろいち)

おり【した

  1. 名詞めいし ( 動詞どうし「おりる(した)」の連用形れんようけい名詞めいし )
  2. 坂道さかみちのくだり。くだりざか
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「寒風かんぷうあせたらたら、おりのもん」(出典しゅってん浄瑠璃じょうるり妹背山しはいやま婦女ふじょ庭訓ていきん(1771))
  3. ( 身分みぶんあらわすかたりしたいて ) その身分みぶんより一段いちだんさがること。とくに、素人しろうとおんな遊女ゆうじょになることをいう。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「はじめてつとめにるものを、腰元こしもとおり、てかけおりといふ」(出典しゅってん随筆ずいひつ羇旅きりょ漫録(1802)ちゅう)

くんだり【した

  1. 接尾せつび ( 「くだり(した)」の変化へんかしたかたり ) 中心地ちゅうしんちからとおへだたったをさす場合ばあいに、地名ちめいけてもちいるかたり現代げんだいでは、「そんなとおくまで」「そんなところに」などの気持きもちをこめていうことがおおい。〔倭語わごるいかい(17C‐18Cはつ)〕
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「新町しんまちから青山あおやまくんだりまでさんえんばかしのおかねりにるやうなひまはない」(出典しゅってんさけ中日ちゅうにち(1902)〈国木田独歩くにきだどっぽがついちにち)

くだっし【した

  1. ( よんだん活用かつよう動詞どうし「くださる(した)」の命令めいれいがた「ください」のてんじた「くだせえ」の変化へんかしたかたり ) 相手あいて物事ものごともとめるあらわす尊敬そんけい敬意けいいはうすく、江戸えど末期まっき以降いこうしゅとして職人しょくにん仲間なかまもちいられた。補助ほじょ動詞どうしとしてもちいることもある。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「コウよいていふぢゃアねへがききてくだっし」(出典しゅってん滑稽本こっけいぼん浮世うきよゆか(1813‐23)はつ)

くだせえ【した

  1. ( よんだん活用かつよう動詞どうし「くださる(した)」の命令めいれいがた「ください」の変化へんかしたかたり ) =くだっし(した
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「コレともあたまさんひゃくかしてくだせへ」(出典しゅってん:咄本・無事ぶじこころざし有意ゆうい(1798)富士ふじこう)

か【した

  1. 造語ぞうご要素ようそ 漢語かんご名詞めいしけて支配しはい影響えいきょうなどをける範囲はんいにあるあらわす。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「漱石そうせき一時期いちじきあかりかにかがみはな影響えいきょうち」(出典しゅってん小説しょうせつ方法ほうほう(1948)〈伊藤いとうせい日本にっぽん方法ほうほう)

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日本にっぽん歴史れきし地名ちめい大系たいけいした」の解説かいせつ

した
しもこしき

こしきとうこしきじまぐんこしきとうきょうのうち。さとちょうるいには下甑しもこしきとうともみえ、下甑しもこしきとうすなわち現在げんざい鹿島かしまかしまむら下甑しもこしきむらにあたる。藺牟田いむたいむたむらげん鹿島かしまむら長浜ながはまながはまむら青瀬あおせあおせむら瀬々野浦せせのうらせせのうらむら手打てうちてうちむら片野浦かたのうらかたのうらむらげん下甑しもこしきむらろくヵ村かそん構成こうせいされていた(「さんしゅう治世ちせい要覧ようらん」など)中世ちゅうせいこしきとうのうちしたしもむらとして推移すいいした。寛文ひろふみよんねんいちろくろくよん郡村こおりむら高辻たかつじちょうでは下甑しもこしきとうとしてこういちせんなないちせきあまり元禄げんろくこく絵図えずでは下甑しもこしきむらとして同高どうこう。「薩藩政はんせい要録ようろく」によるともちいおっとせんいちななよんみなとさんヵ所かしょ。「要用ようようしゅう」ではもちいおっといちせんろくはちろくうらようおっとろくいちななまきとして下甑しもこしきがあったれつあさ制度せいど。「れつあさ制度せいど」に下甑しもこしきとうのうち浜方はまかたについて「御船手おふなて支配しはいニて手札しゅさつとう申受もうしうけこうとも浦方うらかた一篇之勤方不仕候」とある。

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日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)した」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

した
しも

富山とやまけん中北なかきた射水いみずぐん(いみずぐん)にあったきゅうむらめい下村しもむら(むら))。現在げんざい射水いみず東北とうほくめる地域ちいき。2005ねん平成へいせい17)新湊しんみなと(しんみなと)射水いみずぐん小杉こすぎ(こすぎ)まち大門だいもん(だいもん)まち大島おおしま(おおしま)まち合併がっぺいして射水いみずとなる。ひがし富山とやませっする。きゅうまちいき南部なんぶ国道こくどう8ごう横切よこぎる。射水いみず平野へいやしょうじゅん農村のうそんで、典型てんけいてき水稲すいとう単作たんさく地帯ちたいであるが、農業のうぎょう以外いがい収入しゅうにゅうおもであるだい2しゅ兼業けんぎょう農家のうかが90%以上いじょうめる。奈良なら時代じだい倉垣くらかきそう(くらがきのしょう)ので、平安へいあん末期まっきからは京都きょうと下鴨神社しもがもじんじゃ荘園しょうえんで、神社じんじゃ領民りょうみんとの関係かんけいやく400ねんつづいた。9月4にち加茂かも神社じんじゃあき例祭れいさいおこなわれる稚児ちごまい(ちごまい)は越中えっちゅう稚児ちごまいひとつでくに重要じゅうよう無形むけい民俗みんぞく文化財ぶんかざい。なお、はる例祭れいさいには「やんさんま」(流鏑馬やぶさめ(やぶさめ))の神事しんじおこなわれる。

深井ふかい三郎さぶろう

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ブリタニカ国際こくさいだい百科ひゃっか事典じてん しょう項目こうもく事典じてんした」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

した
しも

富山とやまけん北西ほくせい射水いみず北東ほくとうきゅうむらいき射水いみず平野へいや東部とうぶ位置いちする。 1889ねんむらせい。 2005ねん新湊しんみなと小杉こすぎまち大門だいもんまち大島おおしままちの13まち合体がったいして射水いみずとなった。中心ちゅうしん地区ちく加茂かもには,平安へいあん中期ちゅうき京都きょうと下鴨神社しもがもじんじゃしゃりょうであった倉垣くらかきそう総社そうじゃとして創建そうけんされた加茂かも神社じんじゃがあり,はしうま (そうめ) ,流鏑馬やぶさめうしつぶしの神事しんじ伝承でんしょうされているほか,くに重要じゅうよう無形むけい民俗みんぞく文化財ぶんかざい指定していされている越中えっちゅう稚児ちごまいがある。江戸えど時代じだいには加賀かが藩主はんしゅ参勤交代さんきんこうたい宿場しゅくばとしてさかえた。水稲すいとう単作たんさく低湿ていしつであったが乾田かんでんし,畑作はたさくとして整備せいび事業じぎょうおこなわれた。富山とやま近郊きんこう住宅じゅうたくとしての性格せいかくつよい。

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改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてんした」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

した (さげ)

日本にっぽん音楽おんがく用語ようご平曲へいきょくでは,クドキ(口説くぜつ)のあとに接続せつぞくして段落だんらくをもたらす構成こうせい部分ぶぶんをいう。のううたい狂言きょうげんうたいでは,しゅとしてうえおん音域おんいきから中音ちゅうおん音域おんいき下降かこうする旋律せんりつ進行しんこうをいう。ヨワぎん場合ばあいには,完全かんぜん下降かこうほんゲ,完全かんぜんよん下降かこうちゅうゲということがあり,ほんしたゲ,ちゅうゲの区別くべつは,ほかの声楽せいがくでもおこなわれる場合ばあいがある。ツヨぎんでは,うえおんから中音ちゅうおん移行いこうしても,実際じっさいおとだかわらない。
執筆しっぴつしゃ


した (しも)

出典しゅってん 株式会社かぶしきがいしゃ平凡社へいぼんしゃ改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてんについて 情報じょうほう

世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん旧版きゅうばんうちした言及げんきゅう

平曲へいきょく】より

以後いご八坂やさかりゅうはあまりふるわず,平曲へいきょく一方いっぽうりゅう中心ちゅうしん伝承でんしょうされていく。如一は《平家ひらか物語ものがたり》の詞章ししょう改訂かいてい着手ちゃくしゅしたが,その弟子でしで〈天下てんか無雙むそう(むそう)の上手じょうず〉といわれた明石あかし覚一かくいち(あかしかくいち)(?‐1371)はさらに改訂かいてい増補ぞうほかさね,〈さとし一本いっぽん〉とよばれる一本いっぽん完成かんせいし,一方いっぽうながれ平曲へいきょく大成たいせいしゃとして以後いご平曲へいきょく隆盛りゅうせい基盤きばんをつくった。このころ,平曲へいきょくかた盲人もうじんたちは,〈とうみち(とうどう)〉という結成けっせいし,おたがいの縄張なわばりを確保かくほするようになるが,覚一かくいち文献ぶんけんじょう最初さいしょ検校けんぎょう(とうみち最高さいこう)であり,とうみちといわれる。…

※「した」について言及げんきゅうしている用語ようご解説かいせつ一部いちぶ掲載けいさいしています。

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