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片方(カタエ)とは? 意味や使い方 - コトバンク

片方かたがたみ)カタエ

デジタル大辞泉だいじせん片方かたがた」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

かた‐え〔‐へ〕【へんかたはた

かたわら。そば。
ちちの―をとおはなれるることの」〈露伴ろはん風流ふうりゅう
たいになっているものの一方いっぽう片方かたがた片側かたがわ
高麗こうらいにしきこまにしきひもひもの―ぞゆかちにける」〈まんさんろく
一部分いちぶぶん
「ほとりにまつもありき。…―はなくなりにけり」〈土佐とさ
かたわらのひと仲間なかま
悪人あくにんの―はおおく、善人ぜんにん味方みかたすくなし」〈かりなか
[類語るいご]ちか程近ほどちかちか間近まぢか間近まぢかじきすぐ至近しきんちか目前もくぜん鼻先はなさきとど指呼しこしこ咫尺しせきしせき目睫もくしょうもくしょうあいだかんはなさきがわよこわきわき片脇かたわきとなりとなり横手よこて横合よこあ手近てぢか卑近ひきん身辺しんぺんはたかたわもと間近まぢか付近ふきん近辺きんぺん近傍きんぼう近所きんじょ最寄もよもと足元あしもと座右ざゆう左右さゆう手回てまわまわそば近間ちかま界隈かいわいかいわい近回ちかまわそのあたりへん四隣しりんしりん隣組となりぐみこうさんけん両隣りょうどなりりょうどなり

かた‐ほう〔‐ハウ〕【片方かたがた

たいになっているもののひと。かたっぽ。かたっぽう。かた一方いっぽう。「手袋てぶくろ片方かたがたなくした」
片側かたがわ。「かべ片方かたがたかたむいている」
対立たいりつするふた立場たちば一方いっぽう。「片方かたがただけの意見いけんくわけにはいかない」
[用法ようほう]片方かたがた一方いっぽう――「片方かたがた一方いっぽう)のあしいたい」などではあいつうじてもちいられる。◇「片方かたがた」は、ふたつあるうちひとつのほうで、手袋てぶくろくつはしはしなどたいついになっている品物しなもの場合ばあいは「片方かたがた」でうことがおおい。「片方かたがたくつげてしまった」。「へんほうかたっぽう」はややくだけた、口語こうごてきないいかた。◇「一方いっぽう」も、おおくはふたつあるうちのひとつをすが、方向ほうこう方角ほうがくについて場合ばあい、「山頂さんちょうつと一方いっぽううみえる」のように、いくつかあるうちのひとつをすこともある。この場合ばあい片方かたがた」ではえられない。◇「一方いっぽう通行つうこう」「一方いっぽうてき通告つうこく」「一方いっぽうてき勝利しょうり」なども「一方いっぽう」だけの用法ようほう。◇類似るいじかたりに「他方たほう」があり、「きびしい人柄ひとがらだが、他方たほうあたたかさもっている」のように、「一方いっぽう」とつうじてもちいられるが、文章ぶんしょうてきである。
[類語るいご]かた一方いっぽう一方いっぽう片割かたわ他方たほういちめん半面はんめん他面ためん側面そくめん片側かたがわ片面かためん片端かたはし一端いったん一半いっぱん一環いっかん片鱗へんりんいちめんてき一方いっぽうてきサイド

かた‐かた【片方かたがた

かたいっぽう。かたほう。
あめを―のったかさぼうけつつ」〈漱石そうせき道草みちくさ
かたすみ。かたわら。
「―へきて、装束しょうぞくて」〈宇治うじ拾遺しゅうい

かたっ‐ぽう〔‐パウ〕【へんほう

かたほう」のおと変化へんか

出典しゅってん 小学館しょうがくかんデジタル大辞泉だいじせんについて 情報じょうほう | 凡例はんれい

精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてん片方かたがた」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

かた‐え‥へ片方かたがた

  1. 名詞めいし
  2. [ いち ] たいになっているものの片方かたがた、または、あるものの一部分いちぶぶんししていう。
    1. 相対そうたいするものの一方いっぽう片方かたがた
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「高麗こうらいにしき(こまにしき)ひもへん(かたへ)ゆかちにける 明日あしたよるなむとげんはばきてまてたむ」(出典しゅってん万葉集まんようしゅう(8Cいちいちさんろく)
      2. なつあききかふむなしのかよひぢはかたへすずしきふうくらん〈凡河内躬恒おおしこうちのみつね〉」(出典しゅってん古今ここん和歌集わかしゅう(905‐914)なついちろくはち)
    2. あるもののなか一部分いちぶぶん一半いっぱん半分はんぶん。なかば。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ほとりにまつもありき。とせろくとせのうちにせんとせやぎにけん、かたへはなくなりにけり」(出典しゅってんひだり日記にっき(935ごろうけたまわひらねんがついちろくにち)
    3. 物事ものごと原因げんいん一部分いちぶぶんことがらの責任せきにん一半いっぱんいくつかの見方みかたなかひとつの観点かんてん
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「『よにたぐひあるべきひとにもあらずや』みんきょう『かたへはみなしなり』」(出典しゅってん宇津うつたもつ物語ものがたり(970‐999ごろこくゆずる)
      2. 「あまりわかくもてなしきゅうへば、かたへは、かくもものきゅうふぞ」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろあおい)
  3. [ ] あるものからはずれた場所ばしょや、その場所ばしょにいるひと
    1. かたわら。かたはし。そば。はた。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「かたへのひとわらいふことにやゆうりけん、このうたにめでてやみにけり」(出典しゅってん伊勢物語いせものがたり(10Cまえはちなな)
    2. ( かたわらにいるひとで ) 仲間なかま朋輩ほうばい同僚どうりょう
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「さて、かたへのひとにあひて、『とし(ごろ)おもひつること、はたはべりぬ。きしにもぎてたっとくこそおはしけれ〈りゃく〉』とぞげんひける」(出典しゅってん徒然草つれづれぐさ(1331ごろ)
    3. ( 意味いみせまかぎられて ) 同胞どうほうはらから。兄弟きょうだい
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「かたへおはするひとは、殊更ことさらにかくなむ、きょうひとはしきゅうふ」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ蜻蛉とんぼ)
    4. 中央ちゅうおうからはずれているところ。すみのほう。かたわき。また、地方ちほう田舎いなか
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「まこと(まこと)此所はかたへとさる雪国ゆきぐににて、はるならではやまかたちことなし」(出典しゅってん浮世草子うきよぞうし好色こうしょくだいおとこ(1684))

かた‐つ‐かた【片方かたがた

  1. 名詞めいし ( 「つ」は「の」の )
  2. ひとつのものが、ふたつの側面そくめんゆうするときの、どちらか一方いっぽう。また、ふたつでいちくみになっているもののどちらか一方いっぽう片一方かたいっぽう片側かたがわ片方かたがた(かたかた・かたほう)
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「かたつかたにきぬ廿にじゅう疋、あやじゅう疋、いまひとつかたには」(出典しゅってん宇津うつたもつ物語ものがたり(970‐999ごろろう上上じょうじょう)
    2. たまものはするおうぎどものなかに、かたつかたはいとうららかにさしたる田舎いなか(ゐなか)かん(たち)などおほくして、いまかたつかたはきょうのさるべきところにて、あめいみじうりたるに」(出典しゅってん枕草子まくらのそうし(10Cおわりよん〇)
  3. 当面とうめん問題もんだいになっているものの対極たいきょくにあるもの。もうひとつのほう。いまかたつかた。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「かひある御事おんことを、たてまつりよろこぶものから、かたつかたには、おぼつかなくかなしきことの、うち添ひてえぬを」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ若菜わかなのぼる)
  4. ものの、はしにかたよったところ。かたすみ。かたわき。かたはし。かたほとり。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「このたたうかみのかたつかたに うつせみのはにがくれてしのびしのびにぬるるそでかな」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ空蝉うつせみ)

かた‐かた【片方かたがた

  1. 名詞めいし
  2. 一対いっついのうちの一方いっぽう片一方かたいっぽう。かたほう。かたつかた。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「めぐりもあばれ、もんなどもかたかたはたおれたる」(出典しゅってん宇治うじ拾遺しゅうい物語ものがたり(1221ごろさん)
  3. かたわら。かたすみ。かたほうのはし。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「用意よういしたりける足高あしたか哺貝(ほかい)みっの頸を調しらべ(こしらへ)れて、片々へんぺん(カタカタ)をあけてきたれば」(出典しゅってんきむかたな本保ほんぼもと(1220ころか)した)

かた‐ほう‥ハウ片方かたがた

  1. 名詞めいし ふたつそろってたいになっているもののうちのひとつ。ひとつのものをふたつにけたうちの一方いっぽう。かたっぽ。かたっぽう。かたかた。⇔両方りょうほう
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「一片いっぺん片方かたがたのこと、一片いっぺんつきうんは、夜更よふかたつき」(出典しゅってん唐詩とうしせん国字こくじかい(1791)五言ごごんいにしえ)
    2. 「をんどりが、にはで、けんかをしてゐました。そのうちに、かたほーのをんどりが、まけて」(出典しゅってん尋常じんじょう小学しょうがく読本とくほん明治めいじさんろくねん)(1903))

かたっ‐ぽう‥パウ片方かたがた

  1. 名詞めいし 「かたほう(片方かたがた)」の変化へんかしたかたり
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「西国さいこくしゅゆうべいならば、おもかじ取舵とりかじをわけて、かたっかたでは昼寝ひるねをして、片方かたがたふせぐべいどころで、ふねをばじょうかたぶけまいが」(出典しゅってん雑兵ぞうひょう物語ものがたり(1683ごろした)
    2. 「いつてもかたっぱうヒビのはひった近眼きんがんきょう」(出典しゅってん世界せかい(1918‐21)〈宇野うの浩二こうじ)

かたっ‐ぽ【片方かたがた

  1. 名詞めいし 「かたほう(片方かたがた)」の変化へんかしたかたり
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「へん(カタ)ほう(ポ)たいめがおなじくながいだ」(出典しゅってん滑稽本こっけいぼん浮世うきよゆか(1813‐23)はつ)

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